大臣会見概要

平成24年12月18日(11時11分~11時33分)

1 発表事項

 本日の閣議において、ハイチに出している、いわゆるハイチ国際平和協力業務に係る派遣期間の延長が決まりました。これは、先般ハリケーンの影響によって、本来であれば来年1月末に部隊の撤収が完了する予定であったわけですが、これが困難となったことを受け、来年3月31日まで2か月間、派遣期間を延長するものです。また、ハイチ安定化ミッションに対する物資の協力についても、本日の閣議で決定されました。譲与の対象は、ハイチから撤収する自衛隊のプレハブ式建物等であり、所要の手続を経た後に、速やかに安定化ミッションに引き渡される予定です。一方、ハイチ政府の要請に基づいて、自衛隊の施設機材についても譲与してほしいと。この問題については現在、外務省がハイチ政府との間で最終的な調整を行っているというところでございます。これが本日の閣議で決まったことです。

2 質疑応答

Q:衆議院選挙が行われ、自民党が圧勝して民主党が惨敗を喫しましたが、その受け止めと、新たな政権が発足するわけですけれども、その新政権に対し期待すること、あるいは引き継ぎたいことがありましたらよろしくお願いします。

A:今回の選挙で、民主党政権に対する国民の皆様方のたいへん厳しい審判が下ったということを厳粛に受け止めています。一方、我々が所掌する防衛政策については、東日本大震災においても自衛隊が御承知のような活動を行い、国民からも評価を受け、先般の北朝鮮のミサイル発射その他の活動についても、適切に対応したものと考えていますので、このような防衛政策あるいは防衛活動について、必ずしも国民の皆様の評価を受けなかったのであるとすれば、これは所掌するものとしては残念であるというふうに思わざるを得ません。私は、就任のときに国会の質疑の中で申し上げたと思いますが、国の安全保障政策というのは、党が変わろうとも日本の国益、領土・領海その中に住む国民の利益を考えると、基本的な政策の8割以上は、政権が変わろうとも、基本的に変わるものではなく、ただ、アプローチや優先課題が党によって変わるということは、これは政権が変わるときにはあり得べきことだと思います。自民党を軸とするどのような政権ができるか、私も必ずしもよくわかりませんが、言われているように自公中心の政権ができるということになっても、基本的に我々が今日抱えている安全保障政策・防衛政策が急に、日本の国益が急速に変化したりするということがない限り、基本的には国の安全保障・防衛政策については、従来追求してきた政策を踏襲して頂くということが必要なのではないかと思いますし、多分、基本的な方針についてそういうことになるのではないかと思います。繰り返しになるが、その中でやはりどこに重点を置いてどのようなやり方をするのかについては、従来の民主党政府と少し模様の異なる特色が出てくるのは、これは政権交代に伴って当然出てくる現象ということではないかと思います。

Q:先週、普天間の辺野古移設に伴うアセスの有識者研究会の最終報告書をまとめました。今月中に作業が終わると聞いていますが、補正作業が終わる日にちと、それを受けて県に補正された評価書を送付する時期とか、そういったスケジュールについて教えていただきたいと思います。

A:有識者研究会の報告を確かに受けました。これが補正の作業に大変重要な役割を果たすということはご承知のとおりであります。これをどのように活かして補正の作業を完了させるかということが我々の課題ですが、まだ作業中でありますので見通しはつきません。

Q:完成した場合、県の方に送付する作業というのは、取りかかる予定はありますか。

A:それは手続き上の問題だけではなくて、いろいろな判断がそこに入ると思いますので、別途の判断を仰ぐとともに、関係省庁といろいろな協議をしてから進めるべき問題だというふうに思います。

Q:「いろいろな判断が入ると思う」というのは、政治的な判断が必要というふうな意味だと受け取れますけれども、政権交代がされるにあたって、今の政権ではなく新政権でそれを判断されるべきだと思うのですけれどもいかがでしょうか。

A:作業がまだ終わっていませんので、作業の終わる時期が政権交代とどういう関係になるのか、今のところはまだ判断がつきません。我々も次の政権が何日にできるかというのを正式に聞いておりませんので、判断はつきかねるところです。

Q:現政権で作業が終わっていれば、今の政権のうちに出すことはありうるということでしょうか。

A:それはそのときに関係者で協議をすることになると思いますが、まだそこまで作業が終わったとの報告を受けておりません。

Q:沖縄政策で関連してお伺いしたいのですけれども、補正とは別に年内に嘉手納以南の返還の統合計画を作成するとアメリカ側と合意していたと思うのですけれども、その作業についてはどうなのでしょうか。

A:日米間で引き続き協議を行っているところです。

Q:年内作成という目標は達成できそうなのですか。

A:これは相手があることですから、確たることは申し上げられません。特に、アメリカ側が内容について了解してくれるということが前提なので、まさに交渉中のことなので、その交渉の結果出てくる結論について今の時点で推定することは差し控えたいと思います。

Q:大臣がかねがね取り組んでこられたガイドラインの見直しについては、どのような。まずアメリカとの協議をこの政権のうちにやられるお考えはあるのでしょうか。

A:これは今の政権、次の政権ということとは必ずしも関係なく、ご承知のとおりアメリカとは国防長官、国防副長官と何度にもわたって基本的な理解をお互いに共有しているわけです。私はパネッタ国防長官とはワシントン及び東京で2回会ったときもその話をしましたし、カーター副長官とも2回この話はしました。長島副大臣もワシントンに行って、カーター副長官とこのガイドラインの見直しについてお互いに進めるということについて了解したところです。それに基づいて、事務レベルでいろいろな協議が既に始まっています。これは私の推測ですが、多分政権が日本側で変わっても、次の政権によって引き継ぎが行われるというか、引き続きこの協議が行われるものと考えています。その協議の結果、いつ頃どのような作業になるのかは、今の段階では見通しはつきません。

Q:だいぶ前からシリア情勢が緊迫しているというのがありまして、UNDOFについては、政府としては現地の情勢をずっと注視されていると思うのですけれども、今後の見通しと、派遣期間を前倒しして帰国をさせる、撤収をさせることはありえるのかどうか、その辺のご判断をお伺いできますでしょうか。

A:シリア情勢が日に日に情勢が悪化していて、国連が出しているPKOの部隊であるUNDOFを取り巻く現地での環境はますます厳しくなっており、改善の兆しが見られないということは確かです。その結果、活動が一部制約をされたりしておりますけれども、カナダ隊というのが何ヶ月前ですか、ちょっと日にちが私は定かに覚えていないのですが、カナダの政府の理由で部隊を外れてから以降も、UNDOF全体はUNDOFとして活動を続けていくということに変わりなく、我が方もその考え方に従って、現在情勢の変化を注意深く情報収集しながら、隊員の安全をどのようにしたら確保できるのかということに努めているところです。今のところは、ご指摘のような撤収ということは考えておりません。しかし、これはまさに一にかかって情勢の変化次第なので、情勢変化によっては次の政権までに、あるいは次の政権がどういう時期になるか分かりませんけれども、情勢の変化に応じて、隊員の身の安全を守るためにどのような方法があるのかということを検討する時期が来ると思います。

Q:選挙を受けて、普天間移設問題についてお伺いしたいのですが、前回沖縄の選挙区では自民党議員がゼロで、今回は比例を含めて4名当選しています。今後、安保政策で先ほど大臣が仰られたように踏襲されていくというふうに仰っていましたが、新しく政権を担当する自公政権では、今、膠着している普天間移設問題というのは解決に進むというふうに大臣は思われているのでしょうか。その所感をお聞かせ下さい。

A:自民党政府がどのようにこの問題を考えているかについて、私個人は確たる見通しを持っていません。通常、さっき申し上げたように、外交安全保障政策というのは、8割方基本的に政策の根っ子というのか、基本ラインは変わりがないということですが、普天間基地問題をどうするかというのは、皆さんご承知のとおり、現在の辺野古の施設を造るというのは、自民党時代にできた案で、日米間で約束した後、民主党政権になって、第1次鳩山政権のときにいろいろな混乱が起きて、この政策そのものがかなり振れた形になって、ここまで来て、国民の審判を今回受けたということです。したがって、普通に考えると、自民党政権になったら普天間問題をどうするのかということについては、党として与党・政府は、新しい政権が与党としてどのような取組をするのかということをもう一度民主党政権の政策をレビューして、自分たちの政策を作り直す、普通考えるプロセスはそういうものだと思います。そのときにどういう結果が出てくるのかについて、私は確たる見通しを持っていません。

Q:北朝鮮のミサイル発射事案に関連して、日本政府としても弾道の分析等を進めていると思うのですが、アメリカ等からは軌道に物体が入ったということなど、いろいろなその後の状況が発表されたりしていますが、現在、日本政府として何か分析・解析等、進んでいるものというのはあるのでしょうか。

A:今まで、北朝鮮の弾道ミサイル発射については、報告書という形で出たこともありますし、前回は発射直後にあのような形で失敗したので、記憶にあると思いますが、4月の発射については、弾道ミサイルそのものについての分析ではなくて、政府間の情報交換の在り方について、内閣並びに防衛省で別途分析が行われて、内容は公表されたことについてはご承知のとおりだと思います。今回は、発射されてどのような経路を辿って、どういう結果になったのかということは、現在、省内で分析・評価をしているところです。これは非常に総合的に行う必要があり、かつまた専門的な知識を使って、様々な情報をトータルで分析するという必要がありますので、時間がかかると思いますし、そのプロセスの中で、関係国といろいろな情報分析について協議をしたり、情報をお互いに確認をしたりするというプロセスがあると思います。いつ頃公表になるのか、そもそも公表するということになるのかどうかについては、まだ決まっていません。

Q:アメリカのNORADとかからは、何らかの物がオービットを回っているという情報もあって、もし仮にそうだとしたら、日本政府は今のところ、「人工衛星」と北朝鮮が称しているという前置きがあっても「ミサイル」と言っているわけで、それを「人工衛星を搭載しているロケット」とかそのように政府の認識を修正するということはあり得るのでしょうか。

A:基本的に、衛星を打ち上げるロケットと、いわゆる弾道ミサイルというのは、技術的にはほとんど同じもので、したがってご承知のとおり、北朝鮮がこの種の弾道ミサイルの発射を行うことについては、累次の安保理決議でこれを止めるよう求めているところです。今回の「人工衛星」と称するミサイルから何が出てきたのかということについては、現在確認中ですが、少なくとも何らかの物体から電波が発せられているということを我が方としては確認しておりません。

Q:物体が飛んでいるということは確認できているのでしょうか。

A:アメリカ側といろいろな情報交換を行っていますし、インテリジェンスの中身について細かく申し上げられませんが、物体が軌道を周回しているということは、アメリカ側が確認しているということを我々は承知しています。繰り返しになりますが、物体から発射されていると言われる電波については、我が方として確認しておりません。

以上

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