大臣会見概要

平成22年12月17日(11時21分~11時41分)

 

1 発表事項

 鎌田さんは皆さんと挨拶したの。ご存知だと思いますが、前田報道官が総理秘書官になりまして、鎌田さんが新たに報道官を兼務すると、こういうことになりました。宜しくお願いします。
 私の方から2件、冒頭に申し上げます。本日、6年振りに、また、政権交代後初となる防衛計画の大綱が策定され、閣議決定が先程行われました。我が国を取り巻く厳しい安全保障環境の下、新たな時代に相応しい安全保障、防衛政策が打ち出せたというふうに考えております。また、大綱・中期防について、関係閣僚と何回も精力的な検討を行ってきたところでありまして、本年中に閣議決定に至ったことを非常に喜ばしく思っております。また、これまで与党・民主党においても議論をいただきながら、提言を取り纏めていただいたわけでありますが、これも同時進行のような形で、反映されたことを大変嬉しく思っております。新たな防衛大綱と中期防衛力整備計画の下、国民の皆さんの期待と信頼に応えるよう、全力を尽くして参ります。また、政権交代によって民主党が安全保障関係あるいは、また防衛構想その他について、党としての経験が無いのではないかというような批判も一部、国会議員の中でありましたが、そういうことについても十分に応えられるものを発表できたということで、私どもとしては大変満足しております。それから次に、ソマリア沖・アデン湾において、自衛隊が実施しております海賊対処において、本日、通算200回目の護衛が終了いたしましたので、ご報告申し上げます。昨年3月13日から護衛艦2隻による護衛活動を実施して参りましたが、これまで、延べ約1500隻にのぼる護衛対象船舶に1隻も被害を出さず実施して参りました。民間船舶や関係各国・各機関から高く評価いただいておりまして、防衛省としては引き続き関係省庁及び関係各国とも連携をしながら、海賊行為の防止に万全を期して参る所存であります。

2 質疑応答

Q:大臣、率直な今回の大綱・中期防の、閣議決定を受けての感想をお聞かせ下さい。

A:今、私の方からの発言と同時に申し上げましたが、年内にこれを策定すると、こう申し上げてきて、今日閣議決定できたということで大変嬉しく思っております。それと、内容的なことにつきましても、長年に渡って「基盤的防衛力構想」という形で、我が国の防衛態勢を敷いてきましたけれども、今日の新しい、新たな複雑な安全保障環境に対応できるような「動的防衛力」という新しい考え方をこの中に組み込ませていただいたということで、かなり斬新的と言いますか、新しい国際環境の対応できるものが、出来上がったというふうに思っております。それから装備品についても問題点をあげて検討すると提言を致しておるということと、また、この中で、日米の連携というものを基軸にして、これを更に深化させていくということも、しっかり謳い込んでありますので、今後、この地域並びに世界全体に対して、安定要因を発信できたのではないかというふうに思っております。

Q:今回の新防衛大綱の方には、南西地域の防衛については、1箇所しか触れられておりません。一方で、次期中期防の方には、島嶼部に対する攻撃等について、南西地域が非常にクローズ・アップされているという状況になっています。これは大綱と中期防における南西地域に対しては、大臣はどのようにお考えなのか。

A:南西地域についてということは、正に南西地域でありますが、一部空白地域というような指摘もされておりましたので、そういうものについて、大綱とすれば南西地域ということで触れていますが、中期防衛力の主旨からすれば、具体的ものをあげる必要があるということで、特段、その中に温度差があるということではないというふうに承知をしています。

Q:先程、お触れになっていましたが、武器輸出三原則の話しで、「このような大きな変化に対応するための方策について検討する」ということですが、具体的なスケジュールとか、若しくは省内で検討なさるとか、今後、政府内で提起をなさるとか、考えているスケジュール感ですとか、方策というのはどういったものが・・・。

A:ご案内のように、今年の1月に防衛関係の産業会との懇親会の中で、私からご提起を申し上げて、1年間にわたって、様々なご意見を聴取してくる中で、問題点を整理してまいりました。そういう経過を踏まえてきておりますので、我々とすれば、整理すべき問題点ははっきり出来上がっております。ただ、これは長年にわたっての我が国の平和国家としての基本理念に基づくものでありますから、十分に国民的議論の中で、それを代表する国会で十分な議論を尽くしながらやっていかざるを得ないと思います。例えば、私が頻繁に委員会等で申し上げておりますように、ハイチに災害派遣で行って、そこへ持ち込んだ重機が自衛隊の所属だという、そのことによって武器輸出三原則の中で協議をしてくることができないという、非常に分かり易い、これは輸送費を勘案しますと、供与をしてきた方が、輸送費がかからないで、しかもその輸送費は新たに調達できる金額になるというようなことから、経済的メリットも十分にあるという、分かり易いものについては、適宜これを実施できるようにしていきたいと思います。体系的に今まであった三原則をがらっと変えて、「今日、ただいまから、また新しくします」というようなことは、私供としては想定しておりませんで、ただ、今までのように、何か事があった時に官房長官談話で、風穴を開けていくという手法は採らないでいきたいと思っております。

Q:武器輸出三原則に関連してなのですが、ちょうど今回、大綱の取りまとめ時期の終盤に、「野党社民党と国会運営のために協力」という話しが持ち上がったわけですけれども、社民党は他にも防衛大綱、あるいは防衛予算も含めて、注文を付けているわけですけれども、あくまでも野党である社民党との安全保障政策における協力の仕方、あるいは限界については、どうお考えでしょうか。

A:この前もここで申し上げましたように、国防に関わる政策というのは、国家の中心をなすものでありますから、政党としても、内閣としても、毅然とした信念をもってこれをやっていくと、しかし一方で、そういう信念や政策が、国政の中で成就していく環境は整理しなければならないわけで、ただいま参議院で「ねじれ現象」があるということから政局対応もこなし、これは避けて通れないことであります。一方で政局というのは、常々申し上げておりますように、千変万化でありますから、そのことによって基本的な政策を変えるというわけにはいかない。政治でありますから、どこかで折り合いを付く、あるいは決断をすると、そういうことがあって然るべきだと。

Q:ハイチのPKOの重機なのですが、現地に供与することを視野に入れて、かなりの部分、民生品を購入して持っていっているのではないのですか。

A:ただ、民生品を買って、どうしても、輸出という概念は外為法によって船に積み込む、飛行機に積み込んだ段階から輸出品となりますから、それは、やはり今のままでは持って帰らなければいけないと、こういうことになっていると、そういう障害があります。

Q:しかし、東ティモールでは、民生品を持っていって、供与して帰ってきていましたよね。それと同じことはハイチではできないのですか。

A:今のところ、そういうことはできない。しかも、これは東ティモールと違って、かなりの数量がありますので、このミッションが終了するまでの間に何らかの解決方法があれば、それは良いのかなというふうに私自身は思っておりますが、それが、きちんとできるかどうかということはまだ分かりません。

Q:今回の大綱の策定にあたっては、閣僚での協議というのが、かなり頻繁に行われていましたが、特に、例えば、人事構造改革ですとか、もしくは各自衛隊の予算配分を変えるとか、これまで非常に難しかった点について書き込まれていますけれども、政治主導の利点というか、精緻な議論がちょっとできないのではないかという懸念も省内に、政府内にもありましたが、この辺りは如何でしょうか。

A:防衛省内でも、大変な議論の積み重ねであります。特に長年に渡って、若年隊員の数が減って、曹の部分が多くなってきたという弊害をなんとか改善して精強な自衛隊を作り直そうということは、問題意識としてはずっとあったわけでありますが、ある意味、惰性に流されてきたということを今回は、この大綱を作るにあたって、関係閣僚、四大臣の協議の中で、この議論を積み上げて、しかも、それを背景に防衛省の中できちんとした提案をすることができたということは非常に画期的なことだと思います。このことによって、財務当局や他の関係閣僚のご理解もいただいて、大綱・中期防が、ご案内のような金額・規模でできあがったというふうに私は思っております。

Q:本日、菅総理が沖縄を訪問されますけれども、大臣としては、総理の沖縄訪問という今回の意義について、どのように思われていますでしょうか。

A:沖縄の知事選が行われて、新たに選任された仲井眞知事が官邸に挨拶に来られました。それを受けて私どもとすれば、総理に是非沖縄に早く来ていただきたいと。総理自身もそのことについて強い意欲を持っておりましたので、日程的なことから言えば、今日それが実現できたと思います。そこで知事と率直な意見交換をして、すぐに合意を得るというわけにはいきませんけれども、政府としての安全保障環境上、取らざるを得ない問題、それから5月28日の日米間の合意、そういうものについて総理の堅い決意を申し上げて仲井眞知事からはまた様々なご意見もいただくだろうと思いますが、そういう意味では、新たなるキックオフの機会になったと思います。

Q:知事の方は安全保障に関する全国的な根本論議をしてくれということを求めているわけですけれども、この辺は、安全保障を司る防衛省としては、その声にどのようにお答えになられるおつもりかということを・・・。

A:これはかねがね申し上げているように、まずは訓練移転、基地の共同使用、そういうものの面で、全国の駐屯地或いは米軍の基地、様々なものを活用しながら沖縄の負担軽減を図っていくということについて、今回、総理が知事とお会いになって、そういう具体的なお話はされないと思いますが、こののち、馬淵国交大臣、外務大臣、更には私も沖縄入りをして細部に渡って我々の考えをお伝えして参りたいと思います。

Q:負担軽減についての訓練移転とか基地の共同使用ということは、日米合意の後、大臣もまさにイニシアチブとして日米間の協議の場を作るというようなことも仰られましたけれども、なかなかその進展が見えないのですけれども、その辺はいかがでしょう。

A:これは5名から6名のチームを編成して、米側と協議を進めていまして、私も中間報告を受けていますが、まだ発表するには至りませんが、私はかなりの成果が出つつあるので、日米の間で共通認識が持てればある段階で沖縄の方へも申し上げていきたいと思っています。ところで、半田さんの先程の質問ですが、私の聞き方が違ったのか知りませんが、民生品なら置いていけると、それはその通りでありましてハイチに行っているのは、民生品を持って行っているわけではないのでご理解をいただきたいと思います。

Q:ハイチには民生品の重機も持って行っていて、それは置いてこられるのではないですか、ということです。

A:それは、民生品であればもちろん置いてこられますけれども、大半が自衛隊の物であると。

Q:重機の大半は自衛隊の装備品ということでよろしいですか。

A:そうです。

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