大臣会見概要

平成20年1月8日 (10時23分~10時43分)

1 発表事項

 本日の閣議は、当省に関係する案件はありません。

2 質疑応答

Q:昨年1月9日に、防衛庁設置から53年を経て、防衛省が設置されましたけれども、防衛省発足1年を迎えての所感をお願いいたします。

A:これは年頭の訓示でも申し上げたとおりでございます。防衛庁から防衛省に移行した、そういう輝かしい、晴れがましい1年であったかと言えば、決してそうではない。必ずしもというよりも、決してそうではないと言った方が正しいだろうと私は思っております。私は昨年発生した色々な事象、あるいは色々と頂いたご批判、こういうものをどれだけ生かしていくかということでなければ、昨年1年の意味がないと思っております。ですから、我々が本当に新しい防衛省を作っていくための、貴重な材料という言い方は少し適切ではないかもしれませんが、色々な議論の糧をお与え頂いた。これで萎縮してはいけないし、これをどうやってバネにして新しい防衛省を作るか、昨年はその為の1年であったというふうに思って今年1年、防衛省改革という言い方は私はあまり適切ではないのではないかと思い、リバイバルまたは、ニューボーンという言い方をしましたが、ある意味再出発だと、新しく作り直すのだと、そういう気概を持って望んでいきたい、このように私は思っています。

Q:新しい防衛省を作るということについて、防衛省内に組織改革に当たる専門チームを発足させるというようなことについては、大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:これは現在、官邸において有識者の皆様方が精力的に濃密な議論を行って頂いているところであります。近々、その方向性が示されるわけであって、それを受けて我々としてどうするかということだと思います。この防衛省再生というものは、これは生半可な気持ちでできるものだとは私は思っておりません。防衛省設置法、あるいは自衛隊法、この2つの関係というのも非常に複雑なものがありますが、そもそもの設置法なり、あるいは自衛隊法なり、そこの根源まで遡った議論が必要であり、場合によっては法改正を伴うと考えております。だとすれば、それを徹底的な議論を行うためのチームは当然、当省の中に必要となるのではないかと私は現在考えております。この防衛省再生というものは、私は長々と時間をかければそれでいいというものだとは思っておりません。もちろん、当省の場合には色々と関連する計画があるわけで、それとの整合性も当然見ていかなければならないことでありますが、5年かけてもいい、10年かけてもいいというものではなくて、「こういう方向性でいくのだ。」ということをある程度時限性を持って、多くの議論の後に明確にし、それを実現していくためのスケジュールを考えていかなければなりません。そういうやり方でなければならないと思っております。もちろん、有識者会議でどういう方向性が提示されるかによりますが、大きな推進力を持って事を成就させると。そのためには、正しくこの世間のご批判が実に厳しい、そういう時期に鉄は熱いうちに打たねばならないと思っております。従って、有識者会議の方向を頂戴してから、具体的な作業に着手することになりますが、その改革に向けてのチームというものについては、私は防衛省再生の帰趨を決するものであるという認識のもとに有識者のご議論を得て、それを踏まえて発足をさせる必要があるのではないかと考えています。

Q:その発足は、2月にも一定の方向性が出たら直ちに設置するということでよろしいのでしょうか。また、内局、各自衛隊からメンバーを募ることになるのでしょうか。

A:時間差を置くことはよろしくないと思っております。方向性が出てからどうしましょうかということではなくて、方向性が出たら直ちにスタートできるような仕組みにしたいと思っておりますし、そのことは私ども防衛省と官邸でよく調整をし、ご指示を仰ぎながらやっていきたいというふうに思っております。また、構成メンバーについて、今具体的な案があるわけではありませんが、当然、背広・制服合わせて議論をすることだと思っております。その際に肝要なのは、それぞれの利益を代弁するような、そのような人選は行わないということであります。要は、防衛省・自衛隊のためにどういう議論が相応しいか、どういうあり方が相応しいかということを己の所属する内局であるとか、陸海空であるとか、そういうことを離れて議論ができるという体制を作らなければ事はうまくいかないと思います。

Q:恒久法についてはこれまで内閣官房で検討されてきましたけれども、月内にも政府・与党で本格的にも恒久法の検討に着手するという報道もございますけれども、大臣はそのような早期の検討の着手、そして秋の臨時国会にも各党で提出するというような考えについては、どうお考えでしょうか。

A:これは総理が1月4日の年頭の記者会見で、「恒久法というものを整備してもよろしいのではないか。こういうような意見というものは、前からあったわけでございまして、私もそのような考えを持っているわけでございます。」と述べておられます。総理のこのようなお考えというものが、これからどのように具体化されていくのか、その総理のご判断、ご指示というものに従うことになると思っております。ただ、私個人としては、党の防衛政策検討小委員長を務めておりましたときから、恒久法の必要性というのはずっと訴えてまいりました。それは本会議でも申し上げたし、委員会でも申し上げているところでございます。それは、この補給新法の議論の中で、特に衆議院においてその必要性というものが与党、そして野党から提起をされ、内容はともかくとして、恒久法を制定せねばならないということはコンセンサスに近くなっていると考えております。また、今回政府が出したものも特措法であり、そしてまた、民主党が対案としてお出しになったのも特措法であります。考え方の基本が重なる部分もあれば、重ならない部分もありますが、この特措法から恒久法へという流れや論点、そこにおいては一致できるものがあると思います。論点も相当部分明らかになりつつあり、恒久法というものが仮に提出された場合には、相当に深い議論ができる環境が醸成されつつあるのではないかという認識を持っております。ただ、与党の中において、あくまで私が委員長を務めておりました当時に石破私案として、あるいは少しオフィシャルな色を持たせようとすれば、防衛政策検討小委員会の案としてあるものであって、これがどのようにして党の決定となっていくか、そしてまた、連立与党を組む公明党との調整がどのようになっていくか、そういうような党内のプロセスというものも併せてよく注視していかなければならないと考えております。

Q:補給新法に伴う交換公文についてですが、これまで国会で転用について議論になってきたこともありますけれども、補給活動が再開した場合には、交換公文で「海上阻止活動に限定する。」ということを明記することについて、大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:これは、まだ法案が成立しておりませんので、法案自体が成立してない段階で交換公文のあり方について、公式に議論をする、あるいは大臣がコメントするということはあってはならないことだと思っております。ただ、今まで累次答弁で述べておりますように、この転用というものがなされない仕組みをどのようにするのかということについては、様々な工夫がありうると思っております。それは交換公文に明記することだけがその方法なのではなくて、どのようにして調整を行い、どのようにしてそれを確認し、どのようにしてそれを補給を行う・行わないということを決定するかというメカニズムにも関わることであって、色々な工夫があり得ると思っております。法律の趣旨通りに活動が行われるための仕組みというものを多方面から考えて参りたいと思っておりまして、交換公文だけに限定したものだとは考えておりません。

Q:中期防についてですが、公明党の太田代表が、現中期防は廃止して来年度中に新規中期防を策定すべきという発言をしていますが、大臣は中期防の一年前倒しについてどのようにお考えでしょうか。

A:太田代表からそのような発言があったことは承知しております。これは、色々なご意見があるだろうと考えておりまして、政府として多方面からそれを考えていかねばならないと思っております。この中期防をこれから先、新たな中期防を作るのか、大綱との関係はどうなっていくのか、そして先程議論のあった防衛省改革というものとどう整合性を取っていくのか、そういう多方面からの検討が必要なのだろうと思っております。これが単に中期防の見直しということだけではなくて、多くのものと関係する事でありますから、太田代表はご発言を新聞等々で拝読する限りにおいて、相当に深い考えをお持ちになっていると思っております。政府としては、その趣旨もよく踏まえながら、全体的な整合性を取って、それが一つの方向を目指して流れとなるような考え方を模索していくことになるだろうと思っております。

Q:防衛省改革で議論されている「組織改革」があると思いますが、それが大綱の見直しにつながる可能性もあるということでしょうか。

A:そこはよく精査してみなければいけないと思います。大綱にも「5年後には必要な修正を行う」と書いてあります。私は大綱を作るときに、与党のプロジェクトチームのメンバーだったのですけれども、「必要に応じて見直しを行う」という文言であったものを、「必要な見直しを行う」という文言に代えました。「必要に応じて」だと「必要ありません」みたいなことを言われてしまう危険性もあるので、とにかく見直しはしなければいけないのだ、修正をしていかなければいけないのだと書いたのだけれども、それが何時になるのかということでしょう。そうすると5年後ということになるわけです。その時期と中期防と防衛省再生といっても言いでしょうし、改革と言ってもいいですが、そこの年にこれは全部関係するので、その辺りを一度線表を書いてみて、どういうことになるのか、どういう項目があるのか、ここであまりいい加減な答えをするわけにはいけないので、そこはよく精緻に検討してみたいと思っています。

Q:日米平和・文化交流協会の秋山理事が今日国会に呼ばれていますが、受け止めがありましたらお願いします。

A:今日閣議の後、この会見に出ておりますので、私は今日の参考人の質疑というものをちゃんと見ておりません。これから、VTRを見ようと思っております。見ていないので、これについて論評するのはあまりよくないということです。

Q:福岡の苅田港の化学弾処理事業ですが、色々な指摘や報道で当時の入札経緯などの不透明な部分が指摘されていますが、防衛省として当時の経緯を確認し直すようなお考えはございますか。

A:これは累次答弁で申しあげているとおりであり、その都度その都度当時の状況はどうであったかということについて、必要な確認を行っている。これは国会答弁で毎回毎回、必要な確認を行いながらやっているものであって、改めて確認を行うというような予定は現在の時点ではございません。

Q:官邸で先程、官房長官と外務大臣と話をされたそうですが、どういう話をされたのか。後、恒久法についても議論があったのでしょうか。

A:NSC法案というものについて、なかなか情勢も厳しいこともあり、政府として、この継続ということを見送っているわけです。しかしながら、官房長官・外務大臣・防衛大臣の三大臣会合というものは、頻度を上げ、内容を密にしていくということが必要なのではないか。NSC法案の継続を見送りましたから、何もしないということではなくて、三大臣会合というものの頻度を上げ、密度を濃密なものにするということは必要だということが、今朝の官房長官、外務大臣、私の会合のメインのテーマであります。これから先どのようにして行っていくのかについては、準備会合のための準備会合みたいなことでありました。その中において、当然総理が年頭にご発言になった恒久法の議論、あるいは、前から議論になっておりますところのインテリジェンス機能について、これをどのようにするのか、色々な政治の優先順位があり、そこはよく三大臣で認識を一致させながらやっていかなければいけないというような話でありました。その中の、色々な議論の中で、当然今ご指摘の恒久法についても考えていかなければいけないというようなお話はございました。

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