大臣会見概要

平成19年12月20日 (9時52分〜10時09分)

1 発表事項

 本日の臨時閣議において、財務省の来年度予算の原案が決定されたところでございます。

2 質疑応答

Q: 財務省原案ですが、内示を受けられたご感想をお願いします。

A: 内容はご案内の通りであります。米軍再編関係経費及びSACO関係費含みで4兆7793億円、対前年度比で220億円減、マイナスの0.5%ということであります。SACOあるいは米軍再編関係経費を除けば、マイナス0.8%、対前年度比で392億円減、4兆7423億円ということであります。その内容をこれからよく精査をした上でなければ、コメントはなかなか難しいということでありますが、6年連続減ということになるわけであります。これも政府全体として、歳出全般を厳しく見直すということであり、防衛関係費の今後4年間は、基本的に前年度伸び率0以下ということになっているわけでございます。従って、これはもう政府全体として減らしていかなければならないということがあります。ただ、防衛費の場合には、相対的に予算というものは決められていくもので、周辺の情勢が肯定的であれば、それは当然減らすということになるわけですが、なかなかそういう判断は、一概にはし難いということがあります。私どもとしては、MD費、米軍再編関係経費、あるいは国際社会の平和と安定のための取り組みとか、そのような必要な経費というものは確保すべく、最大限努力をして参りたいと考えております。原案とは直接関係のない話かもしれませんが、私としてはどれだけ節減の努力を行ったのかということをきちんと示したいと考えております。昨日、総合取得改革の中間の報告、どのようにして削減をするかという発表もさせていただいたと思いますけれども、とにかく必要なのだから予算をもっとよこせということも、それはやり方としてあるのかもしれませんが、防衛省として、どれくらい節減の努力をしたのかということが、きちんと見えるような形にしていきたいと思っているところでございます。

Q: 主要装備品の新規取得が前年度に比べて大きく削られているようなのですが、一連の防衛装備品調達を巡る問題の影響については、どのようにお考えなのでしょうか。

A: これは一連の調達を巡る問題があるので削減したというふうに、きちんとした対応関係があるわけではございません。全体の削減の中で、ぎりぎりと見積もった結果、そういうことにしたということでもあります。ただ、背景として調達を巡る色々な問題があることはよく承知をしておりますが、これが20年度予算にすぐダイレクトに反映するかということでは必ずしもなくて、調達改革のあり方というのは、本当によく精査をして、ライフサイクルコストということも考えながら、20年度予算のみならず、これから先の予算編成に当たって、きちんとこれだけ減らすんだということを方針として明確にし、スケジュールに載せていきたい。とにかくどれだけ節減できるか、そして節減はしますが、それが効率的に行われるものであり、防衛力というか、必要な抑止力はきちんと確保するということでなければならないと私は思います。

Q: 思いやり予算に関連してですが、FIPの施設提供費がかなり大幅に削られているようですが、日米交渉の中で、光熱水料などかなり配慮して数字が決まったように我々は認識しているのですが、この大幅減額についてはどう思われますか。

A: FIPについては、これは積み上げでやるものなので、私どもとして必要なものを積み上げ、必要なものを支出するということだと思います。これも納税者の理解をきちんと得ることが必要なものでありますし、日米同盟の観点から言えば、必要なものはやっていかなければならない。ただ、何でもやればいいという話ではありませんので、ぎりぎり精査をして、「何が必要なのだ。」ということを考えた結果、「こういうことになる。」ということだと思います。光熱水料につきましても、これでは不十分であるというご指摘も頂きますが、私としては、この光熱水料についても、日米で色々な議論を行った上で、今回の方針が決まったということであり、米側も我々の状況というものはよく認識をしてくれているのではないかと思います。お互いに民主主義国でありますので、納税者の理解を得なければならないということ、私もそのことは米側にもかなり強く申し上げておりまして、いずれにしてもこれから先、ホストネーションサポートについては、抜本的に正面から議論していかなければならないのでしょう。時期が近づいたので、バタバタと決めるというやり方は、私は必ずしも好みませんので、抜本的に日米同盟のあり方も含めて、本質的な議論がなされるべきだと思っております。

Q: 話は変わりますが、韓国で政権交代が起きましたけれども、朝鮮半島情勢に与える影響などについて、どのようにお考えでしょうか。

A: 当選されたのはイ・ミョンバクさんですね。これが圧倒的な支持を集めたということは、報道で知る限りですが、やはり経済浮揚に関する期待が大きかったのだと思います。イ・フェチャン氏と合わせて、保守の票が非常に多かったということに私は着目をしているところです。主に経済に関して、韓国の有権者の方々が、現政権に対する色々な不満、それが保守票となって現れたというふうに承知をしております。ですから、当選されたかなり大きな要因はその辺にあるだろうと思っていますが、南北関係で包容政策と仮に言うとすれば、それがこの後どのように変化をしていくか、注視していかなければいけないことだと思っております。今までとられてきた包容政策なるものが、どのような成果を生んだのか。これから先どう見直されるのか。現時点においてあまり確定的なことは申し上げられないというように思っております。ただ、韓国の政権が北朝鮮に対してどういうスタンスを取るかということは、6カ国協議にも大きな影響を与えると思っておりまして、日本と韓国の間でよく意思疎通を図っていかねばならないだろうと思っております。ノ・ムヒョン大統領がとってこられた政策がどのように変化するのか、ドラスティックに急に変わるというものだとは思っておりませんが、いずれにしても、日韓間の意思の疎通というものをよく図っていくことが重要だと思います。

Q: これから復活折衝が始まりますが、どの辺りに重点を置いて話し合いたいと考えておられますか。

A: 復活折衝に当たっては、やはり私どもの体制をどのようにしていくかということ、例えば情報ですとか、そういうものについてどのように重点化を図るか、あるいは負担の軽減をどのようにやっていくか、そういうことになるだろうと思っております。これから、よく内示の原案を見て精査をしていきますけれども、私どもの体制というものが、きちんとこれから先、防衛省改革の流れに乗っていくということ、国民の負担を減らしていくということ、あるいは情報力を強化していくということ、そういうことについてよく目配りをして臨みたいと思っております。

Q: UFO論議が注目を浴びていますが、大臣のご所見をお願いします。

A: 「UFOは、存在しない。」と断定できる根拠がありません。個人的に信じる、信じないという問題も色々あるのでしょうが、そういうような未確認飛行物体、あるいはそれを操る生命体、それが「存在しない。」と断定し得る根拠が無いのであって、防衛省というよりは私個人の話ですが、「存在しない。」と断定し得ない以上、それはいるかもしれない。少なくとも「ない。」と断定するだけの根拠を私は持っていません。ですから、「そういうものも有り得るだろうね。」ということだと私は思います。

Q: その場合、防衛力のあり方について、何か影響がありますでしょうか。

A: 「ゴジラ」という映画がありますが、その時に自衛隊が出ますが、「一体何なのだ、この法的根拠は。」という議論があまりされません。映画でも、そこで防衛大臣が何かを決定するだとか、総理大臣が何かを決定するというシーンは無いわけです。ただ、ゴジラがやってきたということになれば、これは普通は災害派遣になるのでしょう。ですから、それが命令による災害派遣か、要請による災害派遣は別にして、これは災害派遣でしょう。要するに天変地異の類ですから、モスラでも同様であろうかと思いますが、これがこのUFO襲来という話になると、これは災害派遣なのかなということになるでしょうね。つまり、その場合は領空侵犯なのかというと「あれは外国の航空機か。」ということになるわけです。普通に考えれば、外国というカテゴリーにはまず入らないでしょう。航空機というからには、翼があって揚力によって飛ぶのが航空機ですから、そうするとUFOが何によって飛んでいるのか、これは色々な議論があるのでしょうけれども、それをそのまま領空侵犯で読めるかというと中々厳しいかもしれない。そうなってくるとこれは飛翔体なのかということになると、どうなるのか。しかし、例えば隕石が降ってきたということと同じに考えられるか、隕石は自然現象ですから、何の意志もなく降ってくるわけですが、UFOの場合には意志なく降ってくるわけではないので、これをどのように法的に評価するのかということもあるのでしょう。そうすると、災害派遣が使えるのか、領空侵犯でもどうもなさそうだ。そうすると防衛出動かということになるのですが、それはわが国に対する急迫不正の武力攻撃のように考えるかというと、そうはならないのでしょう。よくテレビにあるようにUFOが襲来して、色々な攻撃を仕掛けるということになれば、それはそういう評価も成り立つのかもしれませんが、「地球の皆様、仲良くしよう。」とか言って降ってきた時に、それは、わが国に対する急迫不正の武力攻撃でもないし、また何らかの意志が伝達された時に、何を言っているのか、よく分からない。そういう場合に、一体どうやってわが方の意志を伝達するのかということもあって、別に当省としてこういう場合にどうするのかという方針を固めたわけでも何でもないのですが、これも私個人のお話であって、ただ、頭の体操ということはあまり好きではありませんが、色々な可能性というのは考えておくべきものなのでしょう。ある日突然そういうことが起こって、どうするのかということもあまり望ましいことではなくて、これも省としてそれに取り組むとか、そのようなことではありませんが、私自身として、一体どうなるのだろうなということは考えてみたいと思っています。今までも考えて来たし、大臣なる前に何かのテレビの番組で、「どうですか。」と聞かれて、「色々な可能性を考えていかければならないのでしょう。」ということは申し上げましたが、どうすべきか。その時に日本だけ襲来するのかというと、世界あちこちに襲来するのでしょう。その時に国連でそういう議論が行われたかというと、あまり承知をしていないところであって、そういうものが存在しないと断定し得る根拠がない以上は、やはり頭のどこかには置いておくべきではないのかと。ただ、当省として、そういう方針を決定したということではありません。