在日米軍の兵力構成見直し等に関する政府の取組について

平成18年5月30日
閣議決定

1 日米両国政府は、自衛隊及び米軍の役割・任務・能力並びに在日米軍の兵力構成見直しについて協議を進め、平成17年10月29日の日米安全保障協議委員会において、これらに関する勧告が承認された。日米両国政府は、引き続き協議を進め、平成18年5月1日の日米安全保障協議委員会において、在日米軍の兵力構成見直し等についての具体的措置(以下「再編関連措置」という。)を含む最終取りまとめが承認された。

2 新たな安全保障環境において、引き続き我が国の安全を確保し、アジア太平洋地域の平和と安定を維持していくためには、日米安全保障体制を維持・発展させていくことが重要である。在日米軍の駐留は日米安全保障体制の中核であり、米軍の使用する施設・区域の安定的な使用を確保する必要がある。
  米軍の使用する施設・区域が沖縄県に集中し、また、本土においても施設・区域の周辺で市街化が進み、住民の生活環境や地域振興に大きな影響を及ぼしている。こうした現状を踏まえると、幅広い国民の理解と協力を得て今後とも施設・区域の安定的な使用を確保し、日米安全保障体制を維持・発展させるためには、抑止力を維持しつつ地元の負担を軽減することが重要である。

3 最終取りまとめには、米軍の使用する施設・区域が集中する沖縄県からの約8000名の海兵隊要員の削減、普天間飛行場のキャンプ・シュワブへの移設、嘉手納飛行場以南の人口が密集している地域の相当規模の土地の返還(普天間飛行場、牧港補給地区、那覇港湾施設等の全面返還を含む。)、横田飛行場における航空自衛隊航空総隊司令部の併置等による司令部間の連携強化、キャンプ座間における在日米陸軍司令部の改編、航空自衛隊車力分屯基地への弾道ミサイル防衛のための米軍のレーダー・システムの配置、厚木飛行場から岩国飛行場への空母艦載機の移駐、キャンプ座間及び相模総合補給廠の一部返還、訓練の移転等の具体的な措置が盛り込まれている。
  これらの再編関連措置については、最終取りまとめに示された実施時期を踏まえつつ、着実に実施していくものとする。

4 我が国の平和と安全を保つための安全保障体制の確保は政府の最も重要な施策の一つであり、政府が責任をもって取り組む必要がある。その上で、再編関連措置を実施する際に、地元地方公共団体において新たな負担を伴うものについては、かかる負担を担う地元地方公共団体の要望に配慮し、我が国の平和と安全への大きな貢献にこたえるよう、地域振興策等の措置を実施するものとする。
  また、返還跡地の利用の促進及び駐留軍従業員の雇用の安定確保等について、引き続き、全力で取り組むものとする。

5 沖縄県に所在する海兵隊部隊のグアムへの移転については、米軍の使用する施設・区域が集中する沖縄県の負担の軽減にとって極めて重要であり、我が国としても所要の経費を分担し、これを早期に実現するものとする。

6 政府としては、このような考え方の下、法制面及び経費面を含め、再編関連措置を的確かつ迅速に実施するための措置を講ずることとする。他方、厳しい財政事情の下、政府全体として一層の経費の節減合理化を行う中で、防衛関係費においても、更に思い切った合理化・効率化を行い、効率的な防衛力整備に努める。「中期防衛力整備計画(平成17年度~平成21年度)」(平成16年12月10日閣議決定)については、在日米軍の兵力構成見直し等の具体的な内容を踏まえ、再編関連措置に要する経費全体の見積もりが明確となり次第、見直すものとする。

7 普天間飛行場の移設については、平成18年5月1日に日米安全保障協議委員会において承認された案を基本として、政府、沖縄県及び関係地方公共団体の立場並びに普天間飛行場の移設に係る施設、使用協定、地域振興等に関するこれまでの協議の経緯を踏まえて、普天間飛行場の危険性の除去、周辺住民の生活の安全、自然環境の保全及び事業の実行可能性に留意して進めることとし、早急に代替施設の建設計画を策定するものとする。
  具体的な代替施設の建設計画、安全・環境対策及び地域振興については、沖縄県及び関係地方公共団体と協議機関を設置して協議し、対応するものとする。
  これに伴い、「普天間飛行場の移設に係る政府方針」(平成11年12月28日閣議決定)は廃止するものとする。
  なお、平成18年度においては、上記の政府方針に定める「Ⅱ 地域の振興について」に基づく事業については実施するものとする。

 

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