国連軍事支出報告制度

 国連軍事支出報告制度は、軍事支出の透明性向上、軍事支出の削減を目的に1980年に設立されました。設立当初の報告項目は、「人件費、メンテナンス費用等の運営費用」、「調達及び建設費用」、「研究開発費用」の3つです(注)

 防衛省は1982年に最初の報告を行い、1997年以降、毎年報告を行っています。 同制度により、その国の公表された軍事費増減の動向を推定することが可能であり、その意味で透明性向上、信頼醸成に貢献するものとなっています。

(注)2011年5月に開催された政府専門家会合・第3回会期で、改訂に関する勧告が取りまとめられたことにより、2012年度の報告から、報告項目が「人件費用」、「運営・維持費用」、「調達及び建設費用」、「研究開発費用」の4つとなる予定です。

報告様式

 報告様式としては、各項目の詳細な内訳を記入する標準様式(Standardized Format)、各項目の大まかな内訳のみを記入する簡易様式(Simplified Format)の2種類が主に使用されていますが、軍事力を保持しない国が使用する軍事力・軍事費用「不保持」報告("Nil" Reports)、その国が独自に作成する「その他」の様式("Ohter" Format)もあります。

経緯

 「国連軍事支出報告制度」は、1980年の国連総会決議35/142Bにより設立されました。我が国は1982年に最初の報告を行い、1997年以降毎年報告を行なっています。

 本制度は軍事支出の削減の手段として設立されましたが、やがて軍事支出の透明性向上及び信頼醸成の手段として、その有効性が認識されるようになったことから、2010年11月、本制度の設立以降初めて、国連軍事支出報告制度に関する政府専門家会合が開催され、本制度の見直しに関する議論が行われました。

 本制度について、国際的な信頼醸成措置としてその実効性を確保するためには、参加国数を増やすこと及び提供される情報の質を高めることが重要であるとの認識から、会合等を通じて検討を重ね、2011年5月に開催された政府専門家会合・第3回会期で報告様式の改訂等に関する勧告がとりまとめられました。今回の改訂により、標準様式及び簡略様式の問題点、特に、両様式の報告項目間の整合性の欠如により支出総額に差異が生じる点が改善され、また、各国の事情により記入が困難な報告項目の見直し等も行われ、より使いやすい報告様式となりました。これにより、報告内容の質の向上及び本制度の参加国数の増加が期待されます。

主な国の過去5年間の報告状況
  初回報告年 過去5年間の報告状況 現在までの
総報告回数
2006年 2007年 2008年 2009年 2010年
米国 1981年 X X X X X 24回
1980年 X X X X X 15回
中国 2007年 O O O O 4回
韓国 2004年 S S S S S 7回
北朝鮮 未報告 0回
日本 1982年 XS XS XS XS XS 21回

X:標準様式 S:簡略様式 O:「その他」の様式 N:軍事力・軍事費用「不保持」報告 XS:標準様式と簡略様式の両方を提出

Instrument for Reporting Military Expenditures(国連軍事支出報告制度)(国際連合軍縮部サイト(英語)へ)

 

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