日米安全保障共同宣言及び各種資料

 平成8年4月、日米首脳会談後に発表されたのが「日米安全保障共同宣言」です。これは、日米関係の中核をなす日米安保体制について、その重要性を改めて確認するとともに、21世紀に向けた日米同盟のあり方を内外に明らかにしたものです。
 また、この宣言では、日米がアジア太平洋地域においてより安定した安全保障環境の構築のために協力していくこと、「日米防衛協力のための指針」の見直しを行うことなど、日米安保体制を基盤とした日米間の様々な協力を推進することについても述べられています。

日米安全保障共同宣言の概要

  1. (1)この共同宣言では、日米安保体制は、両国政府の努力だけではなく、日米両国民の貢献によって支えられているものであるとして、このような両国民の貢献に対して互いに深い感謝の気持ちを表明しています。
  2. (2)その上で、この共同宣言においては、まず、アジア太平洋地域においては依然として不安定性及び不確実性が存在するとの情勢認識の下で、日米安保条約を基盤とする両国間の安全保障面の関係が、21世紀に向けてこの地域において安定的で繁栄した情勢を維持するための基礎であり続けることを再確認した上で、次の事項について改めて確認しています。
    1. ① 日本の防衛のための最も効果的な枠組は、自衛隊の適切な防衛能力と日米安保体制の組合せに基づいた日米両国間の緊密な防衛協力であり、日米安保条約に基づいた米国の抑止力は引き続き日本の安全保障のよりどころであること
    2. ② 現在の安全保障情勢の下で米国のコミットメントを守るためには、日本におけるほぼ現在の水準を含め、この地域において、約10万人の前方展開軍事要員からなる現在の兵力構成を維持する必要があること
    3. ③ 日本が日米安保条約に基づく施設及び区域の提供並びに接受国支援などを通じ適切な寄与を継続すること
  3. (3)また、この共同宣言では、日米同盟関係の信頼性を高める上で重要な柱となる次のような具体的な分野での協力を進めていくこととしています。
    1. ① 国際情勢についての情報や意見の交換の強化とこれを踏まえた防衛政策及び軍事態勢についての協議
    2. ② 「日米防衛協力のための指針」の見直し及び日本の周辺地域において発生し得る事態で日本の平和と安全に重要な影響を与える場合における協力の研究などの政策調整の促進
    3. ③ 日米物品役務相互提供協定による協力関係の促進
    4. ④ 装備・技術分野の相互交流の充実
    5. ⑤ 大量破壊兵器及びその運搬手段の拡散防止、現在進行中の弾道ミサイル防衛に関する研究における協力
  4. (4)さらに、日米両国が、アジア太平洋地域の情勢をより平和的・安定的にするために努力するとともに、日米間の安全保障面の関係に支えられた同地域への米国の関与がその努力の基盤となっていることを確認しています。また、日米両国が、国連平和維持活動や人道的な国際救援活動、軍備管理・軍縮などについて、地球的規模での幅広い協力を行うことをうたっています。
     このような「日米安全保障共同宣言」を踏まえ、より効果的かつ信頼性のある日米協力のための堅固な基礎を構築するため、97(同9)年の日米安全保障協議委員会(SCC: Security Consultative Committee)において、「日米防衛協力のための指針」(指針)が了承され、さらに、指針の実効性を確保するための様々な努力が行われています。

各種資料