日米安全保障協議委員会(「2+2」)共同発表

2013年10月3日

<より力強い同盟とより大きな責任の共有に向けて>
(概要)

Ⅰ. 概観

(1)日米同盟の戦略的な構想

  • ● よりバランスのとれた、より実効的な同盟とし、日米が十全なパートナーとなることを決意。
  • ● 民主主義等の両国が共有する価値を反映。地域の平和・安全・安定・経済的な繁栄を促進。
  • ● 基礎となる取組:①日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直し、②安保・防衛協力の拡大、③在日米軍再編を支える新たな措置。

(2)米国のアジア太平洋地域重視の取組の継続、在日米軍再編へのコミットメントを改めて表明。

(3)日本の安全保障政策

  • ● 国際社会が直面する課題への対処に一層積極的に貢献。
  • ● 日米同盟の枠組みにおける日本の役割を拡大するため、米国との緊密な調整を継続。
  • ● 具体的な取組:①国家安全保障会議(NSC)設置及び国家安全保障戦略(NSS)策定の準備、②集団的自衛権の行使に関する事項を含む安全保障の法的基盤の再検討、③防衛予算の増額、④防衛大綱の見直し、⑤防衛力の強化、⑥地域への貢献の拡大。
  • ● 米国はこれらの取組を歓迎し、日本と緊密に連携していくとのコミットメントを改めて表明。

(4)地域情勢認識

  • ● 平和と安全に対する脅威及び国際的な規範への挑戦:①北朝鮮の核・ミサイル計画や人道上の懸念、②海洋における力による安定を損ねる行動、③宇宙及びサイバー空間におけるかく乱をもたらす活動、④大量破壊兵器の拡散、等。中国に対し、地域の安定及び繁栄において責任ある建設的な役割を果たし、国際的な行動規範を遵守し、急速に拡大する軍事面での資源の投入を伴う軍事上の近代化に関する開放性・透明性を向上させるよう引き続き促していく。

Ⅱ. 二国間の安全保障及び防衛協力

(1)日米防衛協力のための指針

  • ● 1997 年の日米防衛協力のための指針(ガイドライン)を見直し。
  • ● 目的:①日米防衛協力の中核的要素である日本に対する武力攻撃への対処能力の確保、②同盟のグローバルな性質を反映する協力範囲の拡大、③地域のパートナーとのより緊密な安全保障協力の促進、④協議・調整メカニズムの強化、⑤相互の能力強化に基づく適切な役割分担の提示、⑥効果的・効率的・シームレスな対応を確保するための緊急事態における防衛協力の指針となる概念の評価、⑦同盟強化を可能とする追加的な方策の探求、を含む。
  • ● 2014 年末までに防衛協力小委員会(SDC)の作業を完了させるよう指示。

(2)BMD 協力:2基目のTPY-2 レーダーの配備先として、経ヶ岬分屯基地を選定する意図を確認。

(3)サイバー空間における協力:民間部門との緊密な調整の必要性。政府一体となっての取組を促進。サイバ ー防衛政策作業部会の実施要領の署名を歓迎。

(4)宇宙における協力:日米宇宙状況監視(SSA)協力取極の締結、宇宙航空研究開発機構(JAXA)による米 国へのSSA 情報提供の早期実現を歓迎。

(5)共同ISR(情報収集・警戒監視・偵察):防衛当局間のISR 作業部会の設置を歓迎。

(6)施設の共同使用:南西諸島等における自衛隊の態勢強化等のため、共同使用作業部会の取組を歓迎。共 同使用の進展は、地元とのより堅固な関係を構築し、同盟の抑止力を強化。

(7)計画検討:二国間の作業の進展を歓迎し、精緻化への取組を再確認。

(8)防衛装備・技術協力:装備・技術協力の議論と役割・任務・能力に関する対話の連携を歓迎。 武器輸出三原則等の検討が行われているところ、F-35 製造への日本企業の参画等の連携を通じ、協力は 深化。

(9)拡大抑止協議:拡大抑止協議の成果に満足の意をもって留意。同協議を定期的に開催。

(10)情報保全:情報保全の法的枠組みの構築における日本の真剣な取組を歓迎。

(11)共同訓練・演習:沖縄県外の訓練を増加させるため様々な機会を活用することを決定。これには、オスプレイの沖縄での駐留・訓練時間の削減につながる日本本土等での運用への参加を含む。

(12)在日米軍駐留経費負担(HNS):HNS の重要性を確認。

Ⅲ. 地域への関与

(1)能力構築:能力構築における連携を決定。日本の政府開発援助の戦略的な活用を歓迎。

(2)海洋安全保障:海洋安全保障及び海賊対策で更に協力する意図を確認。

(3)人道支援・災害救援:二国間の協力を拡大。三か国間及び多国間の協力を促進することを奨励。

(4)三か国間協力:豪州及び韓国との定期的な三か国間の対話の成功に留意。

(5)多国間協力:経済・安保協力を促進する枠組みを強化する取組の重要性に留意。

Ⅳ. 在日米軍再編

(1)沖縄における再編

  • ● 土地の返還:2013 年4 月の統合計画に基づく土地の返還に関する進展を歓迎。
  • ● 普天間飛行場の移設:キャンプ・シュワブ辺野古崎地区への移設が普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であることを確認。両政府の強いコミットメントを再確認。米国は、2013年3 月の日本政府による沖縄県への公有水面埋立承認願書の提出を含む最近の進展を歓迎。
  • ● ホテル・ホテル訓練区域:2013 年11 月末までに、同区域の一部における使用制限の一部解除について原則的取決めを作成するよう指示。その他のあり得べき措置について協議を継続。
  • ● 環境:返還前の土地の利用計画策定の円滑化を目的として、2013 年11 月末までに、返還予定の米軍施設及び区域への立入りの枠組みに実質的に了解することを決定。

(2)岩国

  • ● KC-130 飛行隊の普天間飛行場から岩国飛行場への移駐に関する協議の加速化を確認。
  • ● 海上自衛隊が岩国飛行場に維持されることを確認。
  • ● 第5空母航空団の岩国飛行場への移駐が、2017 年頃までに完了することを認識。

(3)グアム

  • ● 在沖縄米海兵隊の日本国外への移転の重要性(沖縄への影響の軽減、米軍の前方プレゼンスの維持、グアムの戦略的な拠点としての発展の促進)を確認。
  • ● 2009 年のグアム協定の改正議定書への署名を発表。
  • ● グアム及び北マリアナ諸島連邦における訓練場の整備に対する日本国の資金提供の重要性に留意。この資金提供は、米海兵隊のグアム移転を支え、自衛隊及び米軍による訓練場の共同使用を可能とし、同盟にとり有益。
  • ● 訓練場を含む施設及び基盤の整備に関する費用の内訳を示す作業を完了。
  • ● 2020 年代の前半に沖縄からグアムへの米海兵隊部隊の移転が開始することを公表。

(4)高度な能力

  • ● より高度な能力を日本国内に配備・展開することの重要性を確認:①MV-22、②P-8(2013 年12 月以降)、③グローバル・ホーク(2014 年春以降)、④F-35B(2017 年)。

(了)

 
 

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