日米安全保障協議委員会共同発表(仮訳)

共同発表
(仮訳)
日米安全保障協議委員会
於 東京
平成8年12月2日

1.池田外務大臣、久間防衛庁長官、ペリー国防長官及びモンデール駐日大使は、平成8年12月2日、東京において、日米安全保障協議委員会(SCC)の会合を開催した。SCCは、平成8年4月17日に橋本総理大臣及びクリントン大統領により発出された日米安全保障共同宣言(「共同宣言」)の実施状況を点検した。共同宣言は、協力を強化し、二国間の、地域的な及び地球的な規模での安全保障面における両国の貢献を増進する方策を明らかにするものである。

2.SCCは、日米間の安全保障面での関係がアジア太平洋地域の安定と繁栄の基礎をなすものであることを確認し、米軍の前方展開が引き続き共通の安全保障上の目的を追求するための不可欠の要素であることに留意した。日本国政府により提供される施設及び区域並びに接受国支援は、これらの目標を達成するために重要である。

3.SCCは、共同宣言に盛り込まれた措置の実施が成果を挙げていることに満足の意をもって留意した。SCCは、共同宣言において両国首脳が呼びかけたとおり、二国間及びARFをはじめとする地域的な対話の強化が進展しつつあることを確認した。沖縄に関する特別行動委員会(SACO)は、その最終報告を発出した。双方は、「日米防衛協力のための指針」(「指針」)の見直しを平成9年秋までに完了するという目標を設定した。接受国支援に関する新しい特別措置協定、F-2生産に関する合意、いわゆるACSA及び弾道ミサイル防衛(BMD)に関する共同研究の実施について、協力は順調に進んでいる。

4.SCCは、平成8年12月2日に最後の会合を開催したSACOの作業を承認した。SCCは、SACO最終報告に盛り込まれた計画及び措置を実施するために最大限の努力を行うことを誓約した。

5.SCCは、防衛協力小委員会(SDC)に対し、平成9年秋までにその努力を完結するという目標を達成するため、指針の見直しについて精力的な作業を行うよう勧奨した。指針の見直しを通じた日米防衛協力の強化は、アジア太平洋地域の平和と安定の増進及び日米安全保障条約の効果的な運用に資するものである。見直しのプロセスは、両国の国内及び地域における理解を増進するため、透明性のあるものとなる。

6.SCCは、これまでの共同作業の成果を踏まえこれを更に進展させるとの決意を新たにしつつ、共同宣言の下での二国間協力を一層充実させるため、平成9年には以下の課題にも取り組むことを決定した。

  •  防衛政策及び米国の軍事態勢について、特に、米国国防省の4年毎の国防計画の見直しとの関連において、緊密な協議を行う。
  •  日米関係及び地域の安全保障に関する多数国間対話の推進を含め、地域における安全保障環境を改善するための二国間及び多数国間の努力を追求する。
  •  軍備管理・軍縮問題に関する協調及び協力を拡大する可能性を探求する。
  •  米軍基地と地元社会との関係を一層拡大するため、地域社会との協議を行いつつ、米軍の親善交流の日を毎年設ける等の措置をとる。米軍の運用上の要請との両立を図りつつ、沖縄米軍基地所在市町村に関する懇談会の提言の実施に最大限努力する。
  •  いわゆるACSAの実施並びに平和維持活動、人道救援活動、災害救助活動の分野を含む共同訓練及び共同演習の機会の拡大等の措置を通じて、自衛隊と米軍との協力を拡大するための努力を推進する。
  •  F-2生産に関する合意の着実な実施、日米共同研究・開発に関する検討の促進のための更なる努力を含め、技術と装備の分野における相互交流を拡大する。
  •  安全保障に関する組織及び過程に関する相互理解を増進し、情報及び考え方の共有を促進するため、人事交流計画の拡充を探求する。
  •  コミュニケーションの改善のための先進技術の活用を検討し、両国の安全保障関係機関の間の連絡を強化する。

7.最後に、双方は、今後の高いレベルにおける協議の開催に期待するとともに、平成9年秋までにSCCの会合を開催することで意見が一致した。

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