戦闘機の生産技術基盤の在り方に関する懇談会(第5回)議事要旨

1.日時

平成21年11月5日(木)16:00~18:00

2.場所

防衛省A棟17階 特別会議室

3.出席者

《有識者》
今清水委員、森本委員、安江委員

《(社)日本航空宇宙工業会》
宮部常務理事、三菱重工業(株)浜田航空機技術部長、(株)IHI識名防衛システム事業部副事業部長、三菱電機(株)黒川管制システム第三部長

《防衛省》
岩井審議官(座長)、秋山技術監、齋藤航空機課長、室伏航空機課先任部員、外園技術計画官、航空幕僚監部福井装備部長、吉田技術部長、井上装備課長、安川技術課長、宇多田装備課計画班長

《オブザーバー》
陸上幕僚監部装備部 服部航空機課長、海上幕僚監部装備部 市川航空機課長、経済産業省製造産業局航空機武器宇宙産業課 武尾課長補佐

4.議題

  • (1)技術・技能の喪失・低下が運用支援・将来の戦闘機研究開発に与える影響
  • (2)その他

5.議事概要

 防衛省から技術・技能の喪失・低下が運用支援へ与える影響について資料1に基づいて、技術・技能の喪失・低下が将来の戦闘機研究開発に与える影響について資料2に基づいて説明。事務局から今後の検討の進め方について資料3に基づき説明・了承。

《主要な議論内容》

■技術・技能の喪失・低下が運用支援へ与える影響

○資料1では、標題から見ると技術・技能の喪失・低下が「運用支援」という限られた範囲に与える影響について検討されているように一般の人々からは見えるので、広く「運用」に与える影響として捉えるとして標題の「運用支援」を「運用」に変更すべきではないか。また、能力向上に与える影響は考慮されているものの、新機種を導入する際の影響についても考慮すべきではないか。

○上記の点については、資料では「運用支援」としているが、空自が実施する「運用支援」に影響があれば、空自の「運用」にも影響が生じるので、これは「運用」そのものと考えている。また、戦闘機の能力向上に当たっては、戦闘機に対する最先端技術の適用は必要となるため、新機種の導入についても考慮される。

○能力向上のみならず、維持・整備における国内生産技術基盤は重要。空中給油・輸送機KC-767の導入において、国内に空中給油部分に関する生産技術基盤がないため、可動率に影響を与えるとともに、緊急着陸等への対応等安全性にかかわる検討が必要となった。新機種を導入する場合についても、能力向上のみならず、安全性及び可動率という基準でも評価できると考えている。

○資料1の2ページ目について、安全性と戦闘力発揮はトレードオフの関係にあり、両立は困難なのではないか。

○上記の点については、安全性と戦闘機の性能のトレードオフは、開発フェーズで実施されるもので、運用支援においては、安全性と戦力発揮の両方を実現することが求められており、それは可能であると考えている。仮に安全性が確保できなければ戦闘機は全機飛行停止となるが、その状態から如何に早期に復旧できるかが戦力を発揮する上で重要。

■技術・技能の喪失・低下が将来の戦闘機研究開発に与える影響

○将来の戦闘機研究開発に与える影響をシーズの観点で評価しているとのことであるが、今後基盤の選択と集中を行うのであれば、ニーズも踏まえて国防上必要な技術を特定すべき。また、最近はネットワークセントリックの戦い方が重要視されている。ニーズに加え、IT関連技術も考慮した更に一段階深化させた検討が必要。

○資料2のP5に「将来の一般的な広域防空概念図」があるが、この図には戦闘機以外の概念が含まれるとともに、ニーズの観点が反映されていないということを認識する必要がある。資料を見た方に誤解を与えないためにも、将来の戦闘機に求めるものは何かについて検討を行う必要があるという前提をはっきりさせておくことが必要。

○資料2は、戦闘機の開発に特化しているが、一方で、戦闘機の開発技術が他の対戦闘機(地上レーダー、対空誘導弾等)のための技術開発にも影響していることに留意することが必要。生産が中断すると戦闘機の研究開発に影響が生じるのみならず、対戦闘機技術のレベルが低下する。

○資料2における一部の○、△、×評価や将来戦闘機主要技術の重要度については、将来の国産開発又は運用支援への寄与度(貢献度)とするなど、検討する余地がある。

○資料2のP7の将来戦闘機との関係において、技術については、将来戦闘機の研究開発・生産に必要な技術水準に達していないとされているが、技術の獲得に努めるべき等の方向性を示すことが必要である。

○戦闘機の生産中断が平成23年度に見込まれるといった背景から、本懇談会では戦闘機に特化して検討を進めてきた。一方で、他の装備品についても、限られた防衛関連予算の中で、如何なるポートフォリオとするのが適切かという課題もある。この懇談会の取りまとめの中で、他の装備品に関連する生産技術基盤の検討にも繋がるような方向性を見出すことができればと思う。

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