戦闘機の生産技術基盤の在り方に関する懇談会(第3回)議事要旨

1.日時

平成21年9月16日(水)15:30~17:30

2.場所

防衛省A棟14階 大会議室

3.出席者

《有識者》
今清水委員、安江委員

《(社)日本航空宇宙工業会》
宮部常務理事、(株)IHI識名防衛システム事業部副事業部長、三菱電機(株)黒川管制システム第三部長、三菱重工業(株)浜田航空機技術部長

《防衛省》
岩井審議官(座長)、秋山技術監、増田装備政策課長、齋藤航空機課長、室伏航空機課先任部員、柴田技術計画官付先任部員、航空幕僚監部福井装備部長、井上装備課長、安川技術課長

《オブザーバー》
陸上幕僚監部装備部 服部航空機課長、海上幕僚監部装備部 石田航空機課航空機班長、経済産業省製造産業局航空機武器宇宙産業課 武尾課長補佐

4.議題

  • (1)エンジンの生産技術基盤の概況について
  • (2)アビオニクスの生産技術基盤の概況について
  • (3)その他

5.議事概要

 (社)日本航空宇宙工業会からエンジンの生産技術基盤の概況、アビオニクスの生産技術基盤の概況等について、資料1~4に基づき説明。事務局から今後の検討の進め方について資料5に基づき説明・了承。

《主要な議論内容》

■エンジンの生産技術基盤の概況について

○資料1に示されているディープケミカルミーリングなどの特殊な加工技術は、新造時のみに必要となる技術か。それとも補用品生産時にも必要となる技術か。

○上記の点については、補用品生産時にも必要となる技術であるが、これら技術が必要となる部品の寿命は長く、交換頻度が低いため、補用品の生産機会は少ない。

○種々の装備品では、ライセンス国産する場合に海外企業が保有する技術の非開示範囲が拡大傾向にあると聞いているが、エンジンについてはどうか。

○上記の点については、エンジンも同様である。背景にはITARの改訂に伴う輸出管理の厳格化があげられる。昨今は、従来に比して、燃焼機やタービンブレードといったより詳細な部位を規制対象化している。このため、F-15搭載のエンジンでは実施できたタービンブレードの冷却孔加工作業が、F-2搭載のエンジンでは米国から許可されなかった。

■アビオニクスの生産技術基盤の概況について

○レーダーの近代化改修や開発などの事業により、技術力は向上し続けており、F-2生産中止による影響は小さい、或いは、喫緊の問題とはなっていないと見受けられる。工数の減少が運用支援に及ぼす影響はあるのか。

○上記の点については、工数は維持可能な人員数と密接に関係しているため、工数が減少すれば技術者の散逸が想定され、技術支援のみならず、修理や補用品の製造にも対応できなくなるなどの影響が考えられる。

○レーダーは、機体やエンジンのような加工組立ではなく、規模が大きくないため、機体、エンジンに比し裾野は広くないが、F-2生産中止による下請け企業への影響はあると考えている。

○アビオニクスの特徴でもあるソフトウェアの観点や民生電子産業との関連も考慮しつつ、協力・関係企業に与える影響を分析するとともに、運用支援に与える影響についても明確にする必要がある。

○アビオニクスは先端技術を多く含んでおり、他分野と同様に技術的に非開示とされる内容が多く、また、その範囲が拡大しつつある。ライセンス生産の範囲についても、従来許容されていた筺体(ケーシング)の製造が許可されないといった事例がある。

■戦闘機材料メーカーの状況について

○F-2に使用されている複合材に関する技能・技術が継承されなかった場合に如何なる問題が生じるのか。例えば運用支援に影響は与えるのか。

○上記の点については、補用品は一括購入が可能であるため、運用支援に与える影響は小さいが、仮に新たな所要が生じた場合には、器材等を再購入する必要があるためコストが増大するとともに、技術・技能を再興させるための時間を要する。

○一方で、国外依存度が高い材料については、F-2生産中止が国内の生産技術基盤に与える影響は小さい。

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