第70回自衛隊員倫理審査会議事録

1 日時

平成28年9月28日(水)15時00分~16時00分

2 場所

防衛省F1棟3階 特別会議室

3 出席者

(委員) 大森会長、髙木委員、立川委員、友常委員、廣瀬委員
(防衛省) 宮原服務管理官

4 議事

(1)開会の辞

◯ 大森会長
 大森会長 只今より「第70回自衛隊員倫理審査会」を開催します。本日は、各委員におかれましては、ご多忙中のところご参集いただき、誠にありがとうございます。

(2)第69回自衛隊員倫理審査会議事録について

◯ 大森会長
 大森会長 それでは、本日の議題に入ります。
 議題の1番目は、前回の審査会の議事録のご承認をいただくことです。
 お手元の「第69回倫理審査会議事録」について、案はあらかじめお配りしてありますので、ご質問、ご意見がありましたらお願いします。

◯ 委員
 ありません。

◯ 大森会長
 それでは、議事録につきましては、特段のご意見もないですので、承認につきましては、他の議題についての議論を終えた後で、一括して行いたいと思います。

(3)自衛隊員の倫理に関する国会報告(2件)について

◯ 大森会長
 大森会長 2番目は、自衛隊員の倫理に関する国会報告についてです。
 これは、当審査会として了承する性格のものではありませんが、内容を承知しておく必要があります。
 国会報告は、自衛隊員倫理法第4条に基づき、毎年、自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関する状況及び自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関して講じた施策について、また、第5条第5項の規定に基づき、自衛隊員倫理規程等の制定・改廃の都度、その制定・改廃を、それぞれ内閣が国会に報告するものです。
 それでは、服務管理官から説明をお願いします。

◯ 服務管理官
 服務管理官 お手元に、只今会長からご説明のあった2件の報告書と、薄い冊子が2冊とその概要をお配りしております。概要につきまして、ご説明いたします。
 まず、趣旨でございますが、今、会長からご説明のあったとおりでございまして、一般職の国家公務員につきましても、同様の国会報告が行われております。
 報告の内容でございますが、2本に分かれておりまして1つ目が、倫理法第4条に基づきます、毎年1回行っている報告でございまして、今回が16回目になります。
 内容としましては、各種報告書の提出件数、それから倫理監督官に対する利害関係者との飲食の届出ですとか、利害関係者からの依頼に基づく講演等についての事前承認の状況などがございます。それから、懲戒処分等の状況としましては、懲戒処分を行った2件の事案の概要、それから懲戒処分に至らない訓戒等の処分、こちらについては概要がございませんで、2件あったことの報告をしております。続きまして、政令等の制定又は改廃の状況につきましては、昨年10月の防衛装備庁設置に伴います自衛隊員倫理規程、それから、防衛省訓令の改正について記述しております。最後の倫理法等の適正な運用の確保等のための措置につきましては、倫理週間に実施した措置ですとか、平素から隊員に対して行っている教育等について記述しております。
 続きまして2つ目が倫理法第5条第5項の規定に基づく報告でございまして、こちらは、政令であります倫理規程等を制定したり、改廃した都度報告をするということになっておりまして、今回の報告の内容は、今申し上げた防衛装備庁の設置に関する政令の改正に関するものでありまして、内容としましては、改正政令の条文そのものと、参考資料をつけております。
 これら2件の国会報告につきましては、一般職の国家公務員についての同様の報告と時期を合わせまして、今月、9月9日に閣議に諮った上で国会に報告をしております。
 説明は以上でございます。

◯ 大森会長
 大森会長 ありがとうございました。ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

◯ 委員
 ありません。

◯ 大森会長
 他にご質問、ご意見等がなければ、国会報告については、以上といたします。

(4)平成28年度第1四半期贈与等報告書について

◯ 大森会長
 議題の3番目は、「平成28年度第1四半期の贈与等報告書」の審査についてです。
 この審査は、倫理法第6条の規定に基づいて、5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の隊員が提出をした「平成28年度第1四半期の贈与等報告書」について、当審査会が審査を行うものです。
 それでは、服務管理官から説明をお願いします。

◯ 服務管理官
 平成28年度第1四半期贈与等報告総括表というものに基づいてご説明いたします。
 まず、表の黄色の部分の下のところ合計の件数ですけれども、417件となっておりまして、昨年の同時期と比べますと件数が226件の増となっております。これは、本年4月に発生いたしました熊本の地震で出ました災害派遣に参加した隊員に対する激励品についての報告、これが216件ございましてこれが「物品等の贈与」の中に含まれているというのが主な要因となっております。
 一枚おめくりいただきまして、基因・機関別件数一覧表とございます。この黄色い帯がございますが、真ん中辺に陸上自衛隊が270件ということで数が最も多くなっております。これもこの270件のうち208件が今申し上げた熊本地震に係る災害派遣の激励品でございます。
 この表の一番下の列でございますけども、各機関の報告件数を報告対象となる職員数で割った率でございますが、これまでと同じ傾向でございますが、最も高いのが防衛研究所の24.4%、それから、防衛医科大学校の11.3%、防衛大学校の7.4%となっております。
 それでは、次のページ以降で各個別の報告の状況をご報告いたします。
 まず、1番から6番が賞金の贈与でございまして、これはいずれも機関誌を発行している刊行事務局のフォトサロン、懸賞文の表彰の副賞として賞金を受け取っているというものでございます。
 続きまして、7番からが物品等の贈与でございます。まず、7番から13番までは、募集相談員の方からの挨拶受けの際の贈物ですとか、利害関係のない事業者から人事異動に伴う挨拶の際の儀礼的な贈物というものを受け取っているものでございます。
 14番につきましては、取材を受ける際の挨拶として贈物を受け取っているというものでございます。
 それから15番につきましては、報告をした職員が携わったイベントに、この市ヶ谷で実施したイベントなんですけれども、そのイベントに参加した企業が協賛している展示会の招待券を受け取ったというものでございます。この招待券につきましては、この会社が広告宣伝用の粗品として取引先等に配っているようなものとのことでございます。 続きまして、16番は、事業者等から献花で使うための生花を受け取ったというものでございます。
 17番でございますが、生命保険会社からのものですけれども、海外に派遣される部隊の隊員に対する激励品を部隊の長が代表して報告をしているというものでございます。
 次の18番、19番は、非営利の団体から海外の訓練に参加する隊員への激励品というものをそれぞれの部隊の代表が報告しているものでございます。
 その次の20番、OBの会から隊員に対しての激励品というもので、飲料等が渡されたというものを部隊長が報告しているものでございます。
 続きまして、21番から216件、熊本地震に伴う災害派遣の隊員に対する激励品でございます。贈与した組織の性質別に分類してございます。21番から41番までが財団法人、社団法人から飲料ですとかタオルを受領しているものでございます。この中で特異なものとしまして、42番、これが贈与されたものがボールペンであり、総額300万円ということで、贈与者側の分類で見ますと金額は最も高くなっておりますが、このボールペンにつきましては、ボールペンに激励のメッセージをプリントしたものでして激励の趣旨には合っているものだと思われます。
 続きまして、43番から109番までが生命保険会社からのものでございますが、内容としましては、全て飲料ですとかタオルとかそういうものでございます。
 少し飛びまして、110番からが企業関係からのものでございまして、110番から149番まで40件ございますが、これを贈与したのが同じの企業でございまして、内容としましては全て同じ栄養ドリンクでございまして、40件合計しますと14,807本という本数でございまして、この金額欄につきましては、報告者の方で色んな方法で価額を調べてございますので、単価に若干の違いが出ております。それぞれの報告で出てきた価額を足し上げますと、総額で約200万円ということで贈与者別で見た場合に先程申し上げた300万に次いで、2番目に高い金額になっているなっております。
 いずれも利害関係はないという会社でございます。
 同じ会社等の中で、161番から166番まで駐屯地に入っている売店から激励品というのがございます。この報告を提出している者の中に駐屯地司令が含まれているということで、売店との関係について確認しましたが、利害関係はないということでございます。この売店関係の業務というのは各駐屯地の駐屯地業務隊が担当していますけども、駐屯地司令は、売店関連の業務につきまして駐屯地業務隊長に対する指揮監督権限がないということで、利害関係はないということになっております。
 次の168番から236番まで、商工会議所ですとか、自衛隊の協力団体、それから自衛隊OBが組織する団体などからの飲料等の激励品でございます。細部の説明は割愛させていただきたいと思います。
 続きまして、供応接待が237番からでございます。まず、237番から241番までは、外国関係者との会食等において飲食の提供を受けているものでございます。242番、243番は、財団主催の報告会の後の夕食会でございます。
 244番、245番は、防衛装備庁の関係者が営利企業の日本支社30周年記念の立食パーティーに参加しているといものでございまして、この2件につきましては、防衛省と直接の契約関係はないということで利害関係はないとなっております。
 続きまして、その下246番から、同じく営利企業が主催して行われた自衛隊の装備品の納入式典の立食パーティーというものでございます。246番、247番の2人は利害関係がないとなっておりますが、248番以降の航空自衛隊の関係者それから、多いのは防衛装備庁の関係者でございますけども、この人達につきましては、特に航空自衛隊関係者については、部隊指揮官も含まれておりますけども、現在の職務ですとか、過去3年間の職務を見た場合に要求元として利害関係があり、若しくはみなしの利害関係がありというところを若干広めにとって見ているのではないかと思われます。この立食パーティーですけれども、趣旨が納入式典という儀礼的なものでありまして、参加者が125名、内訳としては、地元選出の国会議員ですとか、県議会議員の方、地元の自治体の関係者、その他この会社の関係者と防衛省・自衛隊、他省庁も呼ばれていたということで、ある種、多用なところから参加されていると、費用は出席者全員が無料であったと、皆さん公務として出席しているというものでございます。
 続きまして、275番からが著述に対する謝礼でございます。275番から少し316番までは、部内の私的サークルが発行しております機関誌への著述でございます。それに続きまして、317番から321番までは、財団法人・社団法人の発行する書籍への著述でございます。
 続きまして、322番から324番が、新聞社、通信社等が発行する新聞等への著述でございます。
 続きまして、325番から337番が、出版社等が発行する書籍への著述、続きまして、338番から342番が、大学等が発行する書籍への著述、343番は、外国の学術機関が発行する書籍への著述となっておりまして、いずれも利害関係のない者からの謝礼となっております。
 続きまして、345番から353番までが、印税の関係でございまして、いずれも利害関係のない者からの印税となっております。
 その次が354番から359番までが監修等に対する謝礼でございまして、財団法人、出版社からの依頼による監修等に対する謝礼というものでございます。いずれも利害関係のない者からの謝礼となっております。
 続きまして、360番から講演等に対する謝礼でございますが、360番から366番までは、財団法人・社団法人からの依頼によるものでございます。367番は、地方自治体からの依頼によるもの、368番、369番は、独立行政法人、370番からは、大学ですとか学校法人からの依頼のものでございます。
 この中で特記すべきものとして、376番から390番までの、15件の報告でございますが、この報告の内容というのが、本来であれば、自衛隊法第63条に規定されております兼業の承認を得る必要があったものについて、その承認を受けないで行ったものということで、いずれも自衛隊法第63条違反に当たるものでございます。このため、この兼業違反につきましては処分が検討されることになります。
 この件について、倫理法の規定では、兼業の承認を得て報酬を得たものにつきましては贈与等報告の対象から除外する規定がございますけれども、これら15件につきましては、兼業の承認を得ていないということで贈与等報告の対象となっております。
 このように兼業違反という規律違反によって得た報酬ですので、これを倫理の観点からどう見るのかと、倫理規程の第5条第1項に利害関係者以外の者から得た報酬として社会通念上相当と認められる程度を超えているのかいないのかということについて検討を要すると思われます。若干申し添えますと、本件につきましては、趣旨が大学の講義の報酬であるということですので、その趣旨としては特段問題はなかろうと考えられます。報酬の総額、単価とも必ずしも高額とは言えないのではないかと思われます。なお、講義を行う際には休暇をとって行っておりますので、国からの給与と二重取りにはなっていないとこういう要素も考慮してご検討頂ければと思います。
 続きまして、391番から393番がいずれも利害関係ありとなっている企業等からの依頼による講演でございます。防衛医科大学校の教授等でございますけれども、診療科ごとに薬剤や医療機器の調達に意見を述べることができる権限があることから、製薬会社等と「利害関係あり」という整理になっております。これら3件の講演につきましては、いずれも事前に倫理管理官の承認を得るという手続をとっておりますし、金額もその承認の基準の範囲内、すなわち1時間当たり20,000円以内という要件は満たしているものでございます。
 続きまして、394番から411番までが、その他の団体からの依頼による講演に対する謝礼でございます。
 続きまして、412番と413番がテレビへの出演の謝礼でございます。
 この表の最後が、新聞等へのコメントに対する謝礼ということで出版社からの依頼に基づくコメントに対する謝礼ということでございます。
 続きまして、最後に、3件だけ入った総括表がございます。扱いが異なると思い別にしておるものでして、この3件につきましてはいずれも音楽隊が部外の団体から現金の贈与を受けているというものでございます。

 部外団体から現金を受け取る行為につきましては、これまでも倫理規程違反として懲戒処分を行ってきております。事務局としましては、本件3件についても同様に倫理規程に違反している疑いがあると考え調査を実施しておりますけれども、その調査結果も踏まえて、評価して頂くのがよろしいのではないかというふうに考えております。贈与等報告の説明は以上でございます。

◯ 大森会長
 ありがとうございました。それではここで贈与等報告書の審査に入らせていただきます。贈与等報告書に対するご質問、ご意見をいただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

◯ 委員
 今回、熊本地震に対する災害派遣の激励というのが、非常に件数多かったのですけど、災害派遣は今回が初めてではなく、以前も同じく派遣していると思いますが、そのときも同様のことがあったのか、あった場合どう処理されたかを教えてほしい。

◯ 服務管理官
 東日本大震災のときも金額は承知しておりませんけども、これ以上の規模で激励品を受け取っていると思われますが、その際には実は贈与等報告はきておりません。今回、東日本のときの例を踏まえまして、一方で第68回の審査会の場で報告いたしました航空自衛隊の音楽隊が部外団体より現金を受領していると報道され調査している件等もありますので、激励品を受け取ること自体は一般職の方でも事例集とかにも載っておりまして、許されている行為ではありますが、透明性を確保するのがよかろうということで、受け取った場合には部隊長の名前で報告を出してもらうようにというのを私どもの方から依頼し、出してもらっているというものでございます。念のためというか、透明性の確保のためにはその方がよかろうというものでございます。

◯ 委員
 その中で現金でという事例は出て来なかったということでよいでしょうか。

◯ 服務管理官
 ありません。実際、激励品としても何でももらっていいというものではなく、当然激励品として許されるものの性質上の限界といいますか、本来国の仕事ですので国の予算をもってやるのが前提ですけども非常に特殊な厳しい環境で任務に当たりますし、なかなか国の手の届かないようなところについて、現場で頂いて現場で消費してしまうようなものであればいいのではないかということで、そのような趣旨で受け取るようにというふうにしております。そういう意味で最初に申し上げたボールペンみたいなものというのは、ボールペンと言われるとちょっとどうかなと思ったので確認をしたところ先程申し上げたように激励のメッセージを伝えるためのものだということで趣旨的にはいいのではないかという判断をしたところでございます。

◯ 委員
 音楽隊の件で質問と私なりの意見を述べさせていただければと思うのですけれど、激励ということで現金を受け取ったことが倫理規程違反の疑いがあるというふうにおっしゃられるのであれば、厳しくしていて別に異論が特にあるわけではないのですけれど、例えば自衛隊の音楽隊非常にレベルが高いですし、私も一度聞きに行ったことがありますけども、大変プロフェッショナルで例えばこれが一般の交響楽団で地方のお祭りに呼んだ場合相当なお金がかかるところを、無料でやっている。それは国の広報活動の一環というような位置付けだとは思いますが、むしろこれは極端な意見かもしれませんが、全てが国の仕事で自衛隊の活動とはいっても音楽活動に関しては、例えば、地方のお祭りや町で町興しの一環でやっていくものに関して、通常の業務の範囲内だからというよりは、その音楽隊の活動の範囲が広がっているのではないかという気がしまして、つまり、例えば、外国の賓客が来たときに儀仗隊で演奏するとか、歓迎会で何かをするとかそれは、自衛隊の音楽隊の、国としての仕事の一環かもしれないですけど、地方のそういうところに行って演奏することもそれも業務の一環なのだからというと、無料ですから、私がもし町の人だったら無料でこんないい音楽聴かせてもらってありがとうございますという気持ちとしてお金を1万、2万なりそれを飲み代、何かに使って下さいと渡す感覚はすごく分かるし、それに対して組織としてもらっていて、個人で懐に入れているのは別ですけど、個人でそれを断れない気持ちも分かるという気がするのですね。それを、それは倫理規程違反の疑いがあるからというふうになるのはどうも釈然としない部分を感じまして、むしろそういう場合はお金を取ってやりますぐらいにして、整理をしていってはどうなのだろうかと気がしました。かなり乱暴な意見かもしれないのですけども。何ていうのでしょうかこのケースは部内で議論していただいてもいいのかなという気がする案件でございます。

◯ 服務管理官
 活動を行ってその対価を取るということについて、実際そういう制度がないわけではありません。土木工事等の受託というのが、自衛隊法100条にございまして、どういうものかと言いますと例えば学校のグラウンドを造設するとかですね、そういうものを自衛隊に頼まれた時に教育訓練上の効果が期待できる場合という、一応自衛隊側にもメリットがあるからということでその土木工事を受託してその場合には必要な経費については依頼元に請求するというのがございます。そういう意味で実費相当ですけども費用を取り活動するという枠組みがないわけでございません。ただ、そういうのがある一方で私が音楽隊の管理をしているわけではないので有権的に申し上げる立場でもないのですけども、そういうお金を取ってというわけではなくて、呼ばれていってある種自衛隊の自腹というかですね、もちろん旅費は主催者に負担してもらったり、弁当代を負担してもらったりという形で依頼を受けて行く場合もあります。そのくらいの実費負担はしてもらっているのはありますけども、謝礼をもらうというところまでというのは少なくとも今のところ自衛隊法上もそういう例はない形になっています。

◯ 委員
 何故私がそのことについて申し上げるかというと、そもそも自衛隊の音楽隊は役割として広報の一環ですよね。いくつ回るかで、例えば地方の祭りにしても町のコンサートにしてもそれは、自衛隊が音楽活動をすることによってその地域の人達に自衛隊を理解してもらうという広報の一環として行うというのであれば、それは今の時代は少しやることが多すぎてあれもやんなきゃ、これもやんなきゃの中に本来は民間でお金を払って呼んでくるようなそういうものを自衛隊が広報の中で肩代わりというのかやっている分に関してそれは整理した方が良いんじゃないかと、やる必要がないと言っているわけではなくて、それに関しても国の仕事であって、だから謝礼は受けてはいけない、倫理規程違反っていうのが何かピンと来ない気がするのです。お金取ってやればいいじゃないですかという気がするっていうことなのですけど、間違っていればそれは御指摘いただいていいのですけども。

◯ 委員
 間違っているというわけではないのですけれども、むしろ私の感覚から言うと何が業務の範囲内かということでいうと、もし広報宣伝活動ということであったとするならば、当然業務の範囲内ですから報酬をもらわないというのが当然のことですし、逆にそういう紐づけがないものなのですということになると、それ本当に業務の範囲内ですかということが出てくると思うのですが、その点に関しては最近で企業ではCSRという形で、社会還元ということがありますのでこういう言い方はもしかしたら違和感がある方もいらっしゃるかもしれませんが、自衛隊の活動も国民の税金から出ている活動ですから当然にCSRという考え方がこれからの時代出てきてもおかしくはないのでそちらの考え方、つまりその紐づけが弱いという考え方でもだから報酬をもらうべきなのではないかということは、必ずしも私の中ではあまりイコールではないというのが一つと、それから委員がおっしゃるようにこれからそういった中で実際報酬をもらい、先程の土木ではないですけど発表の機会を得て、そうやってみんなの前でやるというのは技術向上というのですかね、いざという行事の時のための練習みたいなものですという位置付けで、やはり報酬を得てやるというそういう位置付けにするということ自体は議論してそうなるのであれば、それで構わないと思うのですが、いずれにしても現段階においては問題としてはお金をもらってそれが不透明といいますか、どういう形で使われているのかがわからない。調査の結果を待つしかありませんが、誰かが現金をポケットに入れるかもしれない。そういう不透明な形でお金が取り扱われているということ自体が、やはり、注意が必要なことなのかなというふうに感じております。

◯ 委員
 今委員がおっしゃっていることは非常にごもっともだと思っておりまして、ただ何故しつこく言っているかというと、あの音楽隊でありました、この音楽隊でもありましたというときに、それが同じことが繰り返されるのは何か根本的な背景の問題があるからではないかというふうに思うからなのですね。音楽って、今、音大を出てもなかなか就職先がないと、それは交響楽団に入るのは大変だったのと、その中で自衛隊の音楽隊で相当レベルが高いと思うのですね、プロ集団だと思う。そんなプロ集団の人達が、何ていうのでしょうかね、音楽を演奏することに関してその部分を地方の祭りで演奏するというようなことがこれって自衛隊の活動で、活動なのでしょうけども何か整理する余地があるような直感として感じるということで、上手く説明がしきれない部分があるのですけど。とにかくありがとうございますと言って本当はお茶を出したいけども、お茶もあれだから、とりあえず1万円なんかは渡した方はすごい善意だろうなって気がするわけですよ。それが、結局受けた方が自衛隊員倫理規程違反の疑いありってなっちゃうことは、何て言うのか善意でやっていることなのにそれを受けて報告を調べたらこんなことになりましたっていうのだと何か感覚的に浮かばれないなって気がしたっていうので、もちろんきちんと調べていただいて、実態がどうなのかっていうのを議論していただければいいなと思うのですけど。そういう説明をしていただいた時にもちょっと引っかかる感じがあったのですが、そういうようなことで、公務員の公の仕事であっても民間で出来る仕事であっても請け負っている部分に関してはお金を取ってもいい。先程、土木工事の話もありましたけども、何かそういう中に関わるのかどうかは別にして議論していただくのもどうかと思いました。私の意見でした。

◯ 委員
 お金を取るとしたら誰が受け取るかというところの整理が必要かなと。楽団ごとに取るっていうのは色々整理が難しい。

◯ 委員
 もちろんそうだと思います。でも、このことって多分繰り返しますよね。多分倫理審査委会が5年後にあっても、また、海上自衛隊、今度は航空自衛隊、今度は陸上自衛隊が現金を受け取っていました、倫理規程違反の疑いがありますみたいなことが多分続くのではないかなって気がしました。直ぐにどうこうとかこのことがあったから全部変えましょうとかということまで言っているつもりではないのですけど、中長期的に考えていく、その自衛隊の本当にやる仕事と、やる仕事ではないと言っているのではなくて、少し整理してあげないと現場がちょっと可哀想かなという気がしたということです。あと大学の講義も報酬の件で兼業禁止の規定があるのに届出をしなかったというミスが、それも基本給料として支払われているからこんな兼業の問題になるのであって、1回毎の報酬として大学が支払えば問題にならなかったケースなのかっていうことを確認させていただきたいなと思っています。そうなるとそれは、講義をした側の自衛隊の問題ではなくて支払をした大学側との調整不足とかそういうことになるのではないかというふうにちょっと思ったのでそれを質問させていただければと思います。

◯ 服務管理官
 調整不足が原因ではないかというところは、恐らくそうではないかと思いますけども、最初におっしゃった月給の形でもらっているからいけないのかと言われると厳密に言うとそうではございませんで、法律上何がいけないとされているかと言うと、そもそも公務員ですから私企業からの隔離というかですね、私企業と絡まないようにというのが、これは自衛隊だけではなくて国家公務員全体としてございまして、営利企業とかいろいろな団体の役員になってはいけないとか、顧問の地位に就いてはいけないとかそういうのがございます。それはそもそも絶対だめだというケースですが、それ以外にそういう地位以外の地位や職に就く場合、それから営利企業以外の事業を行う場合、これについては防衛大臣の承認を受けなければならないということで、職ですとか地位に就いたり、事業を自分で行う行為について承認を受ける必要があるということですので、当然報酬を受けてやるからなのですけれども、その報酬のもらい方が原因、理由かと言われると報酬のもらい方というよりはその職とか地位に就いてると、それが承認を得ない形で行われているというところが法律の規定に抵触することとなります。

◯ 委員
 そうすると現職の自衛官が大学の非常勤講師という肩書きを取って仕事をする場合は防衛大臣の承認が必要である。今回は許可を取らずにそれをしたことが問題という理解でよろしいのでしょうか。

◯ 服務管理官
 そうです。

◯ 委員
 このケースでは例えばそれを大臣の許可を求めれば許可は下りたケースと言えるのですか。それはこれから調べないとわからないということになるのでしょうか。

◯ 服務管理官
 役所的な言い方をしますと実際申請がなされていないので、申請がなされていないものについて承認されるかどうかについての議論はなかなかしがたいことだと思いますし、実際、私の立場としてもその担当部署の人間ではないので、なかなか有権的に申し上げることは難しいのですけども、ただ一般的に実際に承認を得て兼業をしている例はいくつか、というかかなりの件数ございまして、これと実際に承認を受けて実施されているものと見比べてみた場合にそんなに違和感はないのではないかというのが先程申し上げた趣旨的に問題はないのではないかというところであります。はっきりと承認申請されていたらどうだったかとまでは言い切れないが、趣旨的には問題ないのではないかと思われます。

◯ 委員
 私がなんだか今日は発言が多いのですけど、何故かというと結局自由な研究をしたり、現場を分かっている人が自由といいますか、発表する機会を持つというのは大事なことだと思っていて、大学の安全保障の講義の時に若い人達に現状を知ってもらうというその活動が、何かの手続上の問題なのかも調べていただくことになるのかもしれませんけども、ちょっとした瑕疵でそれも規定違反みたいになると自由な発表や自由な研究やそういったものを萎縮するような効果にならないといいなと懸念を持ちましてちょっと質問をさせていただいたということでございます。

◯ 服務管理官
 対外的にその講義をしたりとか、若しくはいろいろなものに投稿をしたりして意見の発表すること自体が別に禁止されているわけではないのですけれども、他方で公務員としての立場もありますので例えばいろいろなものに投稿したり、対外的に自分の意見を言うような場合というのはあらかじめ講演の内容について承認を取るような制度になっていたり、職とか地位に就くのもあらかじめ承認手続というのは、これは必要なことだとは思いますけれども、ただ一方で必要な手続をすればやってはいけないものではないですのでそこは過剰に萎縮するというより、きちんと制度を認識した上でおやり頂くということではないかと考えております。

◯ 委員
 わかりました、ありがとうございます。

◯ 大森会長
 それでは今議論いただきました376番から390番に関しましては、自衛隊法とは別として、倫理規程という観点から特に問題があるわけではないということでご了承ということでよろしいでしょうか。

◯ 委員
 はい

◯ 大森会長
 それから後の音楽隊の話は大きな問題であるということでありますが、現在の法令という観点でいきますと、これにつきましては引き続き倫理規程違反の疑いがあるということで調査をしていただくということで、この3件は今回に関しては了承せずに引き続き、検討、調査をしていただくということでよろしいでしょうか。

◯ 委員
 はい。

◯ 大森会長
 他にありますでしょうか。

◯ 委員
 熊本の地震の件で質問なのですが、気になったことで、全く違うケースについてですが、倫理規程においてこういう行為は捕捉されるのかということなのですが、つまり、利害関係以外の者との間の禁止行為に関することで、禁止の網がかかるのか、あるいは報告が必要かという話なのですが、熊本の地震の場合は趣旨あるいは贈答品の内容、金額からして今回のケースは全く問題がないと思っているのですが、例えばですけれども、防衛省と取引のある会社が2社、A社とB社がありますと、取引条件だけから見た場合には本来A社が望ましい、金額が安いあるいは性能がよさそうである場合にあっても、B社の方がですねこういったような物品等を自衛隊の方にキックバックではないですけども、納めるではないですけど、取引を取ろうとした場合に利害関係のある人に、直接その部署にあげてしまうとそれは引っかかってしまうんだと思うんです。そうではなくて、広く隊員の人だったり、利害関係のない人に対して薄く広い形で色んなものをプレゼントというんですかね対価として贈与するような取引をした場合に国民の目から見るとやはり税金でやるわけだし、A社とB社だとA社にやってもらいたいというときにそういったある意味不当な贈与をすること、キックバックをやることでB社が取引を取るというようなことが起きた場合にそれは倫理規程の中では利害関係者ではないので禁止行為には入らないと思うのですけども贈与等報告の中で個々の受け取った部署の判断で財産上の利益の5条1項に抵触すると思えば、報告も出てくるし、そこまでではないとこの程度であればと判断だとするとここに出て来なくて捕捉できないということになるのでしょうか。

◯ 服務管理官
 広く粗品を配る行為自体について、平素みんな意識して贈与等報告をする必要があるかどうかを意識して受け取っているかと言われると必ずしもそうではないと思いますので、それを把握できるかというとなかなか難しいのかなと思います。ただ、趣旨的に何かの時に契約を取ってやろうという意図をもってというところはなかなか外形的にもわかりにくいですし、明確に言われてしまえば受け取らないのが筋なのだと思いますけど、何かの時によろしくと粗品を配るのがあるのか、何かの時によろしくはもしかしたらあるのかもしれませんけど、具体的に今度契約ありますのでよろしくということは普通は言われてないと思いますし、言われたら普通は、普通の常識を持っていれば受け取らないのではないかと思いますけれども、利害関係の有無にかかわらずなのですけれども、今回は幸いにして利害関係のある方からの激励品というのはなかったのですけれども、一般職の事例集の中を見ると利害関係のある人からであっても激励品というのはもらってもいいと、なぜならばもらう窓口というかですね、今回であればどこそこの隊長というのが直接的に利害関係があったとしても、実際にそれで裨益するのは個々の隊員であってそれ自体は分けてしまえばそれ程の額でもないようなものであれば、仮に利害関係があったとしてもそこはいいのではないかというふうに整理されてまして、そういう意味で、まして利害関係がなければということだと思います。ただ、それはまさに純粋な激励とか、趣旨として正しくないものではないというかですねそういうものであるというのがある種の前提だと思います。それは利害関係があるなしにかかわらずです。

◯ 委員
 受ける物品の内容ですとか、性質ですとかそういうところでという形になりますかね。

◯ 服務管理官
 だと思います。なかなか意図については。読み切れる場合ももしかしたらあるのかもしれませんけども。

◯ 委員
 わかりました。仮定の質問で失礼いたしました。

◯ 服務管理官
 あと、もう一つは粗品を受ける隊員と契約をする隊員というのはまた違うと思いますし、契約関係の人は別途いろいろな責任厳しい基準とか手続が定められている中で仕事をしますし、特に会計関係の職員というのは自分で責任を負いますのでそれで国損を与えた場合というのは自分で賠償しないといけないとかですね。非常に厳しい立場にいますので今おっしゃったような御懸念と言いますのは広く配ってそれで契約をというのは実態としてなかなか、それはそれで別の保障が係っているということだと思います。

◯ 委員
 ありがとうございます。

◯ 大森会長
 ありがとうございました。他にご質問、ご意見等がなければ、贈与等報告書の審査は、以上とします。

(5)議題の採択等について

◯ 大森会長
 それでは、本日審議されました「第69回自衛隊員倫理審査会議事録」、3件を除きました「平成28年度1四半期の贈与等報告書」に関しまして、各委員に承認をいただきます。

(6)閉会の辞

◯ 大森会長
 次回のスケジュールにつきましては、委員の皆様のご都合を承りつつ、事務局より個別に連絡させていただきたいと思います。
 以上で、本日予定しておりました議題につきましては全て審議が終了いたしました。本日は、ご熱心にご審議いただき、誠にありがとうございました。

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