第62回自衛隊員倫理審査会議事録

1 日時

平成26年9月8日(月)10時30分~11時30分

2 場所

防衛省A棟11階 第1省議室

3 出席者

(委員)大森会長、立川委員、藤井委員、友常委員、廣瀬委員
(防衛省)廣瀨服務管理官

4 議事

(1) 開会の辞

◯大森会長 只今より「第62回自衛隊員倫理審査会」を開催します。
本日は、各委員におかれましては、ご多忙中のところご参集いただき、誠にありがとうございます。

(2) 第61回自衛隊員倫理審査会議事録について

◯大森会長 それでは、本日の議題に入りたいと思います。
 1番目は、前回行われました第61回倫理審査会議事録について、ご承認をいただくことです。議事録の案はあらかじめお配りしてありますので、ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

◯大森会長 それでは、議事録につきましては、他に特段のご意見もないようなので、承認につきましては、他の議題についての議論を終えた後で、一括して行いたいと思います。
 2番目は、自衛隊員の倫理に関する国会報告である「平成25年度自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び倫理の保持に関して講じた施策に関する報告」についてです。国会報告は、自衛隊員倫理法第4条に基づき、自衛隊員の職務に係わる倫理の保持に関する状況等について、内閣が国会へ報告するものです。
 これは、当審査会として了承する性格のものではありませんが、内容を承知しておく必要があります。
それでは、服務管理官から簡単に説明をお願いします。

◯服務管理官 当該報告の趣旨でございますが、自衛隊員倫理法第4条の規定により、「内閣は、毎年、自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関する状況及び自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関して講じた施策に関する報告書を提出しなければならない」とされていることから、同規定に基づき、国会に報告するものです。
 なお、本報告は、平成13年度から国会に報告され、今回で14回目となっております。全体の状況につきまして、お手元の「報告書の概要」でご説明いたします。
 各種報告書の提出件数等につきましては、贈与等報告書が808件、株取引等報告書は5件、所得等報告書は123件でございます。これらにつきましては、当審査会においてご審査を頂戴しておりますが、国民の疑惑や不信を招くものはございませんでした。
 また、飲食の届出等の状況でございますが、利害関係者との飲食の届出、1万円を超える場合は5件で、利害関係者からの依頼による講演等の承認が539件でございました。
 これらの件数等につきましては、概ね平均的に推移しているところであります。
 次に、平成25年度中に倫理法違反行為に対して懲戒処分が行われた事案は2件ございました。1件目は利害関係者から、供応接待及び無償の役務提供を受けた隊員3名について、1名は停職11日の処分を、1名は停職4日の処分を、1名は減給1月の処分を行ったものです。
 2件目は、利害関係者以外の者から、社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益の供与を受けた隊員1名について、他の自衛隊法違反行為と併せて、戒告の処分を行ったものです。
 また、倫理法違反行為に対して、これらの事案以外に訓戒等の措置が講じられた事案は1件ありました。
 次に、政令等の制定又は改廃の状況でありますが、25年度に行われたものはございませんでした。
 最後に、倫理法等の適正な運用の確保等のための施策についてご説明いたします。まず、倫理審査会が実施した施策といたしまして、本日もご審査いただきますが、贈与等報告書等の審査を実施しております。
 次に、防衛省全体として行った施策としましては、自衛隊員等倫理週間がございます。昨年度は12月1日から7日までを倫理週間に設定しまして、当該期間中に事務次官から倫理に関する訓示を行ったほか、作家の童門 冬二 氏による講演会を開催し、「今、自衛隊に求められるもの」をテーマに、お話をして頂きました。
 また、全隊員を対象に、倫理ビデオ及び教育資料により倫理に関する教育を行うとともに、「倫理週間に当たって」という内容で倫理監督官からのメッセージを掲載した啓発用パンフレットを作成して配布したほか、部外の理解を得るため、倫理法及び倫理規程の概要を記載した部外用パンフレットを作成し、防衛省所管の公益法人や契約実績のある企業等に郵送するなどして配布しました。
 さらに、当該期間中、自衛隊員倫理に関する相談等を受け付ける「倫理ホットライン」の受付時間の延長を行いました。
 そのほか、各種研修においては、自衛隊員の倫理観のかん養・保持のためのカリキュラムを充実させ、部内の各機関では、各種会議等において、倫理法の周知徹底等の指示・指導を実施いたしました。
 以上が、報告書の概要となりますが、先に担当者からご説明させていただいておりますとおり、9月19日の閣議を経まして、国会に提出される予定です。

◯大森会長 ありがとうございました。ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

◯委員 1件質問ですが、安全保障環境の変化に伴って法律が改正されたりすると、利害関係者からの講演等の依頼があるのですが、利害関係者から現場の自衛隊隊員がどのような事を考えているとか、いろんな話しを聞きたい講演依頼が増えてくるんじゃないかなと気がするんですけど、実際にこれまでに利害関係者からの依頼による講演と、利害関係者以外の一般の団体から自衛隊の人に話を聞きたいという講演の、全体的な傾向みたいなものがあれば教えていただきたいと思うのですけど。

◯服務管理官 先生がおっしゃるとおり、最近自衛隊の活躍を非常に目にするところでありまして、講演につきましても自衛隊が目に見えて活躍している、直近ですと国内では東日本大震災、あのあたりで講演の数に傾向がございます。だいたいいつも年300件前後で推移しているのですが、平成23年度は336件となっておりまして、その中で東日本大震災関係の講演は62件と非常に多くなっております。一般的な傾向で申しますと、自衛隊の機関ごとの該当者と件数の割合を見ていきますと、防衛研究所が一番多くて27.8%で、次に防衛医科大学校が21%となっております。防衛研究所ですと安全保障環境や自衛隊の活動いったところをメインに講演されていると思いますし、防衛医科大学校ですと医療関係者ですので自衛隊関係のみならず、様々な医療の講演がなされていると思われます。実際、依頼を受けている依頼元なんですけれども、自衛隊関係も多いのですが、企業からの依頼が一番多く27%となっております。これは先ほど申しましたとおり、防医大の関係ですと医療関係で依頼を受ける事がほとんどでございまして、学校関係につきましても国際情勢などで講演して欲しいという、だいたいそういう傾向になっております。

◯委員 ありがとうございました。

◯大森会長 他によろしいでしょうか。他にご質問、ご意見等がなければ、国会報告については、以上とします。
 3番目は、「平成26年度第1四半期贈与等報告書」の審査を行いたいと思います。この審査は、倫理法第6条の規定に基づいて、5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の隊員が提出をした「平成26年度第1四半期の贈与等報告書」について、当審査会が審査を行うものです。
 それでは、説明をお願いします。

◯服務管理官 それでは、平成26年度第1四半期の贈与等報告書について、お手元にございます横長の棒グラフが付いております資料で、全体の状況をご説明させていただきます。色のついた棒グラフの下にある表の左側で太線で囲まれている部分が、平成26年度第1四半期分でございまして、件数の合計としまして213件となっています。
 一枚おめくりいただきまして、組織として多いところでは、毎期どおり、陸上自衛隊の102件が最多で、次いで防衛医科大学校の35件となっております。
 表の一番下でございますが、各機関ごとの報告対象者の人数を分母として今回の報告件数の比率を確認したところ、最も比率が高かったのが、防衛研究所の28%、次いで防衛医科大学校の21%であり、その他の機関は5%未満となりました。
 それでは、平成26年度第1四半期贈与等報告書について、お手元の総括表により、細部をご説明させていただきます。
 まず、賞金の贈与 について、ご説明いたします。1番から3番は、機関誌「富士」の年間優秀記事に対する賞金、4番から7番は機関誌「修親」の懸賞論文とフォトサロンに対する賞金、8番は学会における論文の表彰に対する賞金を受領したものです。
 物品の贈与 について、ご説明いたします。9番は、利害関係のない企業が作成した海上自衛隊の航空機UP-3Cに搭載されている赤外線センサー、通称「エアボス」の命名者である9番に記念品として贈られたものです。
 供応接待 について、ご説明いたします。10番は、財団法人が主催する懇談会であり、各省庁や企業等の実務担当者350名が参加したもので、接待を受けた価額は、主催者側に総額を確認し、出席者数で等分したものであります。
 11番は、部外団体からの依頼に応じて行った講演に引き続き行われた懇親会で、飲食の供応接待を受けたものです。参加者は議員や該当会員を含め46名で、接待を受けた価額は、懇親会に参加した他の者の会費と同じです。
 著述に対する謝礼について、ご説明いたします。12番から67番は、部内の私的サークルが発行いたします機関誌への著述であり、68番から88番は、財団・社団法人が発行する書籍への著述、89番から100番は、新聞社が発行する新聞等への著述、101番から110番は、出版社等が発行する書籍への著述に対する謝礼です。少し戻りまして、68番から75番の「自衛隊医官のための救急医療標準診療指針ガイドブック」は、一般財団法人が発刊している図書であり、著述は自衛官のみで行われております。この図書は非売品であり財団の経費で作成され、自衛隊医官に寄贈されております。したがって、監修料に関する規制である「国の補助金や経費で作成される書籍」や「国等が大部分を買い上げる書籍」には該当は致しません。その後、86番から88番は、技術研究本部が装備品の検査を役務契約しているため利害関係を有するものです。原稿料は基準の範囲内であることから問題ないものと考えております。
 著述による印税について、ご説明いたします。111番から119番は、出版された書籍、DVDによる印税を出版社等から受領したものとなります。
 監修等に対する謝礼について、ご説明いたします。120番から124番は、出版社等が発行する書籍等の内容に対し専門的知識をもって編集に携わったことにより、監修料等を受領したものです。120番は、利害関係のある医療機器メーカーからのものとなりますが、事前に承認を得ており、金額も基準の範囲内であるため、問題はないものと考えております。また、さきほどご説明させていただきましたが、122番から124番につきましては、「自衛隊医官のための救急医療標準診療指針ガイドブック」の監修に対する謝礼となっております。
 講演等に対する謝礼について、ご説明いたします。125番から139番は、財団・社団法人からの依頼による講演、140番から143番は、地方自治体からの依頼による講演、144番から147番は、独立行政法人からの依頼による講演、148番から161番は、大学等からの依頼による講演、162番から178番は、企業からの依頼による講演、179番から198番は、その他の団体からの依頼による講演に対する謝礼です。162番から170番は、防衛医科大学校の教授等は、診療科ごとに薬剤や医療機器の調達に意見を発言できる権限があることから、製薬会社と「利害関係あり」となっております。いずれも事前に承認を得ており、金額も基準の範囲内であるため、問題はないものと考えております。
 会合等への出席に対する謝礼について、ご説明いたします。199番から201番は、社団法人、NPO法人及び独立行政法人からの依頼による会合等への出席、202番から206番は、企業からの依頼による会合等への出席、207番は、大学病院からの依頼による会合等への出席に対する謝礼です。
 テレビ出演等に対する謝礼について、ご説明いたします。208番から212番は、テレビ会社等からの依頼によるテレビ等への出演に対する謝礼です。212番は、薬剤や医療機器の調達に意見を発言できる権限があることから、製薬会社と「利害関係あり」となっております。事前に承認を得ており、金額も基準の範囲内であるため、問題はないものと考えております。  最後に新聞等へのコメントに対する謝礼について、ご説明いたします。213番は、社団法人から雑誌へのコメントに対する謝礼です。
平成26年度第1四半期の贈与等報告書の説明は、以上でございます。

◯大森会長 ありがとうございました。ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

◯大森会長 説明のありましたガイドブックというのは、非売品ということで外に売っている物ではないということですか。

◯服務管理官 そのとおりです。

◯大森会長 自衛隊に入ってくるのは買い上げではなく、寄贈という形でしょうか。

◯服務管理官 そのとおりです。

◯委員 この財団法人というのは、どういう組織ですか。

◯服務管理官 主に自衛隊OBから構成されているものでございまして、主な事業としまして、自衛隊の任務遂行に必要な医学研究の奨励及び助成、そして自衛隊の任務遂行に必要な医学・衛生思想の普及及び啓発、医学に関する図書・冊子等の刊行及び研究会、その他各種講演会の開催及びこれらの助成、防衛医科大学校の教職員及び学生等の教育及び福利厚生等の援助、防衛医科大学校病院の患者等の援護及び便益の供与、防衛医科大学校病院の患者等に対する調剤などを行っています。

◯委員 こういう形でガイドブックを作られて、非売品として寄贈するという経済的な根拠というか何が財源となって活動出来るのですか。

◯服務管理官 ガイドブックは寄贈という事ですが、財源は主に防衛医科大学校病院の患者等に対しての調剤ということで調剤薬局の事業を行っておりまして、そこで収入を得ております。

◯委員 わかりました。

◯委員 併せて同じ件なんですが、原稿料というのは枚数に比例しているわけではないようですが、どういう決め方をするのでしょうか。原稿料と監修料とかはルールがあって無いようなものなので、これだけ並ぶとある基準、あるルールがあると思うのですが。

◯服務管理官 確認して回答させていただきます。

◯委員 倫理ではないのかもしれないですが、ここに違和感があるのはお金という意味では、防衛省の中から還流している訳では無いということでしょうが、診療のガイドブックというと本来、病院側というか防衛省側で準備するというか基準を決めるべきものが、財源が別にある一般の財団法人で決めたものを使っているというのが変なような気がするのですが、これはオフィシャルなのですか。もしオフィシャルだとしたら、もともと本来、防衛省の予算の中で作るべきものではないのかと思うのですが、このガイドブックは実際オフィシャルなものとして効力があるという性質のものですか。

◯服務管理官 実際見せてもらったのですが、きちんとした構成になっておりまして、しっかり書かれているのだろうとは思います。ただそれが現場で使われているかは確認していません。よろしければ次回までに確認をしておきます。

◯委員 倫理審査とは直接関係ないのですが、19ページと20ページを見て思ったのですが、テレビ出演に対する謝礼の部分ですが、私もテレビの報道で仕事してました時に、インタビュー取材も自衛隊の幹部の方にしたいと依頼しますと大抵、幹部は特別なインタビューにはお答えしませんということで、だいたい防衛研究所の方を紹介されたり研究職であるということで、テレビのインタビューにお答えいただいていたのですが、講演は現場の方々が行ってされていますが、テレビ出演に関しては現場の自衛隊の幹部はテレビでの発言は控えるというような内規みたいなものがあるのでしょうか。この点は整理されていて、こういう形になっているのでしょうか。

◯服務管理官 我々も含めまして部外に意見を発表する時は、必ず届け出をすることになっております。それについては等しく規則が適用される訳ですけれども、おそらく現場の自衛隊の部隊の方は、研究者としての立場の方で発表した方がいいのかなと言うことで、まとめる事になっているのかなと思います。届け出をする仕組みになっておりますので、そこはキッチリと行われてるはずですし、謝礼を受けた時もこちらでカバーしておりますので、実態としても、これがまさにそのままなのだと思います。

◯委員 特に何かそういったルールや決まりがあるわけではない。

◯服務管理官 そうですね、はい。

◯委員 それぞれの部署の判断ということですね。

◯服務管理官 取材や意見を聞かせて下さいと言われた時に、その場で判断されているのだと思います。

◯委員 わかりました。

◯委員 基本的なことですけれど、普及啓発広報というのは防衛省の役割とか責任を担う非常に重要なことだと思うのですが、普及啓発広報のための手段としての講演とか著述とか出演とかありうると思うのですが、それが公務としてやられてるのであれば本来報酬とかは貰うべきではなくて、国の予算でやるべきだと。それ以外に報告されている報酬はどういうことかと言うと、個人的な行為として行われていると一応整理をしておられるのかなという気はするのですが、ただそうは言っても非常に微妙なのが出てくるのは、内容が公務とは関係あって公務としての重要性も認められながら、そうは言っても組織としての意志決定もやってないし、組織としてやるべきだという判断、意志決定もやってないと、ある程度、やるかやらないかは個人の判断に任せられてると、といった微妙なものがけっこうあって、そういったものについては、今の段階では個人的な活動ということで報酬も認めてると一応整理されているのかと思うのですが、ただ将来的な方向性としては、本来公務ということであれば報酬とかは貰わないで、その代わり今のご質問の微妙なとこだったと思うのですが、防衛政策についての判断とか認識とかそういったものは、組織の一員が簡単に出来るものではないですから、ただそういことになると今の組織の考え方からいったら大臣とか、あるいは責任ある副大臣とか、そういう人で部下にはやらせないという意識もあるのかもしれませんけどね。そういうことであれば一切認められないのかということになれば、研究者とかになるだろうと思いますけど。それ以外にも、けっこう微妙な公務としの重要性もありながら職員に任されていて、個人の活動ということで報酬も認めていると、すぐにと言う事じゃないですけどね。本来個人的な活動であれば個人の責任と、あるいは職務専念義務を完全に免除してやると。そういうふうに整理していくという方向が考えられるのかという気がしますけどね。各省庁はだいたい同じような状態でやってると思いますけどね。防衛省だけ取り分けどうのと言うわけじゃないですけどね。すっきりしないと言うことをつっこむと、個人的な活動の整理がされていないということだと思いますけどね。

◯委員 今の先生のお話もわかるとこなんですけど、これだけの数を全部公務では出来ないですよね。と言うのがあって、公務っていうのはけっこう限定されるのかなと逆に思うのですが、そうでないと全部公務でしようとすると、何を基準にしてやるのかやらないのかっていう選別が必要になってくるでしょうし、それぞれ個々の講演の発言の内容もガイドラインとか、こういう内容なら発言していい悪いといった判断が出てこなきゃいけないでしょうし、それはそれとして制約し過ぎちゃうということもあり得ると思うんですね。両方を使い分けていくのが必要なのかなという気は私はします。

◯大森会長 少し長期的な検討課題をいただいたと思います。よろしくお願いします。
 他にご質問、ご意見等がなければ、贈与等報告書の審査は、以上とします。
 それでは、本日審議されました「第61回自衛隊員倫理審査会議事録」、「平成26年度第1四半期の贈与等報告書」につきまして、各委員に承認をいただきます。
 次回のスケジュールについては、委員の皆様のご都合を承りつつ、事務局より個別に連絡させていただきたいと思います。
 以上で、本日予定しておりました議題につきましては全て審議が終了いたしました。
 本日は、ご熱心にご審議いただき、誠にありがとうございました。

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