第56回自衛隊員倫理審査会議事録

1 日時

平成25年6月5日(水)13時30分~14時30分

2 場所

防衛省A棟11階第1省議室

3 出席者

(委員)  川戸会長、藤井委員、立川委員、大森委員、友常委員
(防衛省) 末永服務管理官

4 議事

(1) 開会の辞

◯川戸会長 只今より「第56回自衛隊員倫理審査会」を開催します。
本日は、各委員におかれましては、ご多忙中のところご参集いただき、誠にありがとう
ございます。

(2) 第55回自衛隊員倫理審査会議事録について

◯川戸会長 それでは、本日の議題に入りたいと思います。
1番目は、前回行われました「第55回倫理審査会議事録」についてご承認をいただくことです。議事録の案はあらかじめお配りしてありますので、ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

◯委 員 特にありません。

◯服務管理官 前回の審査会でご指摘がございました点等につき、補足説明させて頂きたいと思います。
 まず、倫理ホットラインの受付状況につきまして、ご質問いただいておりました件につき説明させて頂きます。
 「倫理ホットライン受付件数」のA4横の1枚紙をご覧ください。
倫理ホットラインは、平成17年度の倫理週間中に通報・相談用として専用の電話回線が初めて開設され、平成20年12月までは、毎年度の倫理週間中のみ設置されてきましたが、平成20年度に倫理ホットラインを常設化し、通報や相談を受け付けているところでございます。これにより、通報・相談の件数は、ホットラインの常設化以前と比較しますと、倫理週間中の受付件数は減少傾向にございます。
 また、倫理ホットラインの平成24年度四半期毎の件数の内訳状況につきましては、下段の表のとおりでございますが、倫理週間及び週間を行った後の時期における相談が多くなっており、倫理週間の啓発活動により、倫理に関する隊員の意識が高まり、それに対応してホットラインの件数がこの時期に多くなっているものと考えております。
 また、本年1月末から2月にかけて行いました倫理週間中には、計9件のホットラインへの相談等があり、うち1件が倫理規程違反を疑う内容の通報でした。通報内容は、自衛隊の協力団体から供応接待等を受けているのではないか、との内容でしたが、現在も引き続き、関係機関において調査を行っているところでございます。
 また、調査結果につきましては、改めてご報告させていただきたいと思います。
 なお、平成24年度3/四、4/四半期の倫理ホットラインの受付状況及び相談等
の内容に関しましては、各組織の倫理担当者あてに、事務連絡を発出し、情報の共有を図りたいと考えております。補足説明については以上となります。

◯川戸会長 補足説明についてご意見がありましたらお願いします。倫理週間中は隊員の方々も倫理に対して考えるから、ホットラインの件数が増えているのでしょうか。

◯服務管理官 件数が如実に示していると考えます。

◯委 員 ホットラインの件数は電話に加えメールで相談された件数も含まれているのでしょうか。

◯事務局 その通りです。電話とメールの件数を足したものです。電話のほうが回答も早いので電話での件数のほうが多くなっています。

◯委 員 ホットラインは匿名での相談も受け付けていますか。

◯事務局 実名・匿名に関わらず受け付けております。

◯委 員 匿名の方に対する回答はどのようにしていますか。

◯事務局 所属や氏名を明示していただいた方には調査結果等の回答ができますが、匿名やフリーメールで寄せられたものに対しては、事務局から回答できない場合ですが調査が必要な場合は、実施しています。

◯川戸会長 それでは、議事録につきましては、他に特段のご意見もないようなので、承認につきましては、他の議題についての議論を終えた後で、一括して行いたいと思います。2番目は、「平成24年度第4四半期贈与等報告書」の審査を行いたいと思います。この審査は、倫理法第6条の規定に基づいて、5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の隊員が提出をした「平成24年度第4四半期の贈与等報告書」について、当審査会が審査を行うものです。それでは、説明をお願いします。

◯服務管理官 それでは、平成24年度第4四半期の贈与等報告書について、お手元にございます横長の棒グラフが付いております資料で、全体の状況をご説明させていただきます。色のついた棒グラフの下にある表の左側で太線で囲まれている部分が、平成24年度第4四半期分でございまして、左下に件数の合計として、197件となります。前年度同期と比較しますと、47件減少しております。内訳としましては、「著述に対する謝礼」が110件であり、前年度比36件の減少となっているのが、今回総件数の減少の理由となっております。一枚おめくりいただきまして、組織として多いところでは、毎期どおり、陸上自衛隊の103件が最多で、次いで防衛医科大学校の25件となっておりますが、前年度比で、陸上自衛隊は13件、防衛医大は20件それぞれ減少しております。
 それでは、平成24年度第4四半期贈与等報告書について、お手元の総括表により、細部をご説明させていただきます。
 賞金の贈与についてご説明いたします。1番と2番は、部内サークルである陸戦学会による「最優秀論文賞」及び「論文奨励賞」を受賞し、その副賞として賞金をそれぞれ受領したものです。
 物品の贈与についてご説明いたします。3番は、所在部隊の地元漁業組合より離任の餞別として、湯飲みを受領したものです。
 続きまして4番から113番までが著述に対する謝礼です。内訳としましては、4番から77番は、部内の私的サークルが発行します機関誌への著述の謝礼です。78番から93番は、財団法人が発行する書籍への著述、94番及び95番は、社団法人が発行する書籍への著述、 96番から103番は、新聞社が発行する新聞への著述、104番から112番は、出版社等が発行する書籍等への著述、113番は、大学が発行する書籍への著述に対する謝礼です。
 (財)防衛技術協会が発行する機関誌への著述のうち、80番及び81番の報告者は、当該法人との契約に係る要求元として仕様書等の作成に携わっていることから、当該法人と利害関係にありますが、事前に承認を得ており、金額も基準の範囲内であるため、特に問題ないと考えております。
 著述による印税についてご説明いたします。114番から120番は、出版された書籍、DVDによる印税を出版社等から受領したものとなります。
 監修等に対する謝礼について、ご説明いたします。121番は、(財)防衛医学振興会が発行する「自衛隊医官のための国際協力活動ハンドブック」の掲載記事につき、編集を行ったことにより、編集料を受領したものです。
 講演等に対する謝礼についてご説明いたします。122番から124番は、財団法人からの依頼による講演、125番から129番は、社団法人からの依頼による講演、130番及び131番は、公的機関等からの依頼による講演、132番から136番は、ボランティア団体からの依頼による講演、137番から140番は、大学等からの依頼による講演、141番から151番は、企業からの依頼による講演、152番から160番は、その他の団体からの依頼による講演に対する謝礼です。
 なお、公的機関からの依頼により行った講演である130番は、前職において病院の主たる収入源である診療報酬の改定及び保健医療機関等の診療担当者に対する監督等を所掌する厚生労働省の部署に課長として勤務しており、当該職離任後3年経っていないことから、当該団体との間で利害関係にあたると考えております。
 現在の職において利害関係はなく、また、講演の実施にあたり事前に承認を得ており、金額も基準の範囲内であるため、特に問題ないものと考えております。
 また、企業からの依頼のうち144番から151番は、それぞれ利害関係のある製薬会社からのものとなりますが、いずれも事前に承認を得ており、金額も基準の範囲内であるため、こちらについても問題ないものと考えております。
 会合等への出席に対する謝礼について、ご説明いたします。161番から168番は、財団法人からの依頼による会合等への出席、169番から172番は、社団法人からの依頼による会合等への出席、173番は、独立行政法人からの依頼による会合等への出席、174番から176番は、大学等からの依頼による会合等への出席、177番から183番は、企業からの依頼による会合等への出席、184番は、その他の団体からの依頼による会合等への出席に対する謝礼です。
 このうち、178番及び183番は、それぞれ利害関係にある製薬会社等からのものとなりますが、先程と同様、問題はないものと考えております。
 講義等に対する謝礼について、ご説明いたします。185番及び186番は、独立行政法人からの依頼による講師、187番は、社団法人からの依頼による講師、188番及び189番は、公的機関等からの依頼による講師、190番から192番は、特定非営利法人からの依頼による講師等に対する謝礼です。
 次に193番から195番は、テレビ出演等に対する謝礼です。テレビ会社等からの依頼によるテレビへの出演に対する謝礼です。
 最後に196番及び197番は、新聞等へのコメントに対する謝礼です。新聞社からの依頼に応じて、コメントなどの取材協力を行ったことに対する謝礼です。
 以上が、贈与等報告の詳細でございますが、最後に、以前倫理審査会からご指摘のありました利害関係者から依頼を受けて行った講演及び会合等の、参加者の参加費についてです。お手元の一枚紙の「講演及び会合の参加費の状況」をご覧ください。本期分につきましても「利害関係あり」となっている講演及び会合等につきまして、調査を行いました。「利害関係あり」の15件中10件は、参加費無料で行われているもので、有料であった残り5件につきましても、いずれも参加費は1,000円と少額なものであり、問題となるような高額な参加費はございませんでした。
 以上が平成24年度第4四半期の贈与等報告書の説明となります。

◯川戸会長 ありがとうございました。それでは、ここで贈与等報告書の審査に入らせていただきます。贈与等報告書に対するご質問、自由なご意見を頂きたいと思いますので、よろしくお願いします。

◯委 員 177番は利害関係なしで178番は利害関係ありの違いは何ですか。

◯服務管理官 病院では、診療幹事に任ぜられている薬剤委員会メンバーが薬剤調達の際に、意見を発言できる権限を有していることから、同委員のメンバーである178番と179番は製薬会社と「利害関係あり」としており、177番については、同委員のメンバーではないため「利害関係なし」となっています。

◯委 員 確認ですが143番は「講演及び会合の参加費の状況」に記載されていない理由は何でしょうか。

◯事務局 「講演及び会合の参加費の状況」は利害関係者から依頼を受けて行った講演等の参加費一覧表であり、143番は利害関係がありませんので記載しておりません。

◯委 員 利害関係ありの方に限定してこの表を作成している理由は、国民の目が厳しいからと言うことでいいでしょうか。

◯事務局 そのとおりです。

◯川戸会長 他にご質問、ご意見等がなければ、贈与等報告書の審査は、以上とします。
 引き続きまして、「平成24年株取引等報告書」、「平成24年所得等報告書」の審査を行います。これは、倫理法第7条及び第8条の規定に基づいて、審議官級以上の隊員から提出されたそれぞれの報告書について、当審査会が審査を行うものです。それでは、説明をお願いします。

◯服務管理官 株取引等報告書についてご説明させていただきます。公務員の株取引については、そもそも公務員は職務上許認可権限を有しており、様々な情報を知り得る立場にあるため、公務員倫理に反する株取引等を抑止することを目的として、倫理法第7条において報告を求めているものです。この規定のとおり、本報告書は、審議官級以上の自衛隊員が、前年において行った株券等の取得又は譲渡について提出されたものとなりますが、平成24年分の報告は全部で5名でございました。この5名につきましては、自衛隊員倫理規程第3条第1項第5号で禁止行為となっております利害関係者からの「未公開株式の譲り受け」に該当するものはございませんでした。細部につきましては、平成24年株取引報告書総括表のとおりでございますが、1番から3番の方については、株式の取得のみ、4番及び5番の方につきましては、取得、譲渡があったと報告されています。
 このうち3番の方の報告につきましては、契約部署に所属する職員となりますが、株式の取得を行った銘柄の中に防衛省との契約額が上位にある企業の株式取得が報告されております。本件につきましては、さきほど申し上げましたとおり自衛隊員倫理規程による禁止行為には該当しないものの、国民からの疑惑や不信を招きかねない取引であることから、本人に対して上司から厳重に注意喚起を行ったところであります。また、本人の所属する部署におきましては、再発防止のための施策の周知徹底に努めていくことを考えております。その他につきましては、特に問題のあるような取引はないと思われます。
 続きまして、所得等報告書についてご説明させていただきます。これは倫理法第8条が根拠となっており、前年1年間を通じて審議官級以上の自衛隊員であったものに報告書の提出義務がございます。年の途中で審議官級となった隊員につきましては来年から報告となります。平成24年分といたしましては、104名が対象となっています。したがいまして、所得等報告書総括表の中に贈与の雑所得がございますが、先ほど見て頂きました贈与等報告書が提出されていても、その分すべてが24年分の所得報告書として反映されてくる、という訳ではありませんので、一言申し添えさせていただきます。
 所得等報告につきましては、倫理法第8条第2項にありますとおり、納税申告書の写しを提出して行うこともできることとなっており、こちらの総括表にある所得の項目は、納税申告書の項目と同じ定義とご理解いただきたいと思います。
 また、国からの給与所得については、報告書の金額欄への記入を省略できることになっておりますため、国からの給与所得のみの方、全体104名中の80名につきましては、総括表への記載自体を省略させていただいております。国からの給与所得以外の所得のある方、24名につきまして、お手元の総括表にまとめさせていただいております。それでは、氏名ではなく番号にてご説明させていただきます。
 不動産所得につきましては、1番から8番の方より報告がございますが、住宅等の賃貸料によるものです。
 給与所得につきましては、国からの給与所得に関しましては省略とさせて頂いておりますが、22番の方については、兼業を申請し許可されている私立大学からの給与所得について報告されております。
 雑所得につきましては、8番以下21番までの多くの方から報告されておりますが、主として、著述や印税、講演等に対する報酬によるもので、先程ご審議いただきました贈与等報告書に出てくるようなものとなります。また、22番は、特許に関する雑所得となっております。
 長期譲渡所得につきましては、23番の報告がございますが、土地の譲渡による所得です。
 先物取引事業の雑所得として、24番の方より報告が上がっております。
 最後に、配当所得につきましては、13番の報告にありますが、上場株式等の配当所得です。以上が株取引等報告書及び所得等報告書の説明です。

◯川戸会長 ありがとうございました。それでは、株取引等報告書及び所得等報告書につきまして、ご質問、ご意見を頂きたいと思います。

◯委 員 株取引報告書の3番の方につきまして、防衛省との契約実績のある企業の株式取得でやや問題があると言われましたが、4番の方についても同様に防衛省にとっての契約業者であり5番の方も契約業者の株式を譲渡していますが問題の有無の判断と言いますか、3番の方との違いは何ですか。

◯服務管理官 3番の方は契約部署に所属する職員になります。この方は契約業務に携わっていることから4番や5番の方とは職務が違い、より慎重な配慮が求められると考えております。

◯委 員 贈与等報告の中で出てくる利害関係者と同じ概念の整理であり、現在の職務との関係で疑念を生じかねないと言うことでよろしいでしょうか。

◯服務管理官 現在携わっている業務との関係性をもちまして整理しています。

◯委 員 5番の方は4月から職務につくにあたり、なんらかのインストラクションがあったのでしょうか。

◯事務局 5番の方は自衛隊員という官職につくにあたり、国民から誤解や不信を招きかねないと自ら判断され譲渡されたと伺っております。

◯委 員 それは誰かに言われたからなのか、4番の方と同じような状況なのに5番の方だけ売らされたのでは可哀相な感じがしますね。

◯服務管理官 こちらから指示はしておりませんが、ご自身の判断で譲渡なさったと伺っております。

◯委 員 5番の方はこういう規定があることはご存じだったのでしょうか。

◯服務管理官 株式の取引が報告の対象となることは、所属部署から説明はしているものと考えます。

◯川戸会長 この3番の方の株式は売られたとかどうなっていますか。

◯服務管理官 平成25年になりましてから譲渡したと伺っております。

◯川戸会長 不動産所得のマイナスは損をしたという事でしょうか。

◯服務管理官 その通りです。不動産の維持経費等でマイナスになることもあると考えています

◯委 員 13番の方だけ上場株式等の配当所得が計上されていますが、株式を保有している方に対して配当所得が1名なのは少ないように感じますが、記載ルールはどのようになっていますか。

◯事務局 株取引報告書のように株式を保有している方はいますが、配当所得の報告につきましては、源泉徴収にかかるものは透明性が保たれていることから所得等報告書に報告しなくて良いとなっております。この方は申告分離課税にされていますので報告に上がってきています。

◯川戸会長 他にご質問、ご意見等がなければ、株取引等報告書及び所得等報告書の審査は、以上とします。
 それでは、本日審議されました「第55回自衛隊員倫理審査会議事録」、「平成24年度第4四半期の贈与等報告書」、「平成24年株取引等報告書」、「平成24年所得等報告書」につきまして、各委員に承認をいただきます。

◯川戸会長 次回のスケジュールについては、委員の皆様のご都合を承りつつ、事務局より個別に連絡させていただきたいと思います。
 以上で、本日予定しておりました議題につきましては全て審議が終了いたしました。
 本日は、ご審議いただき、誠にありがとうございました。

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