第45回自衛隊員倫理審査会議事録


日時
平成22年9月13日(月)11時00分~12時00分
場所
防衛省A棟11階第1省議室
出席者
(委員) 川戸会長、藤井委員、立川委員、大森委員、友常委員
(防衛省) 中野服務管理官
議事
(1) 開会の辞

川戸会長 只今から「第45回自衛隊員倫理審査会」を開催いたします。
 本日は、各委員におかれましては、ご多忙中のところご参集いただき、本当にありがとうございました。

(2) 第44回自衛隊員倫理審査会議事録について

川戸会長 早速ですが、本日の議題に入りたいと思います。
 1番目の議題は、前回行われました「第44回倫理審査会議事録」についてご説明し、ご承認をいただくことです。服務管理官から説明をお願いします。

服務管理官 まず、第44回自衛隊員倫理審査会の議事の内容でございますが、お手元の資料にありますように、最初に①「開会の辞」、②「第42回倫理審査会議事録、第43回倫理審査会議事録について」、③「平成21年度第4四半期の贈与等報告書の審査について」、④「平成21年度株取引等報告書及び平成21年度所得等報告書の審査について」、⑤「議題の議決等について」、最後に、⑥「閉会の辞」となっております。

川戸会長 ありがとうございました。これについて何かありますでしょうか。ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

委員 特にありません。結構です。

川戸会長 それでは、議事録につきましては、特段のご意見もないようですので、ご承認につきましては、他の議題についての議論を終えた後で、一括して行いたいと思います。

(3) 平成21年度自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び倫理の保持に関して講じた施策に関する報告について

川戸会長 さて、2番目の議題ですが、「平成21年度自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び倫理の保持に関して講じた施策に関する報告(国会報告)」についてです。「平成21年度自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び倫理の保持に関して講じた施策に関する報告」は、自衛隊員倫理法第4条に基づきまして、自衛隊員の職務に関わる倫理の保持に関する状況等について、内閣が、国会へ報告するものです。これは、当審査会として了承するという性格のものではありませんが、内容を承知しておく必要があります。
 それでは、服務管理官から簡単に説明をお願いします。

服務管理官 この報告の趣旨でございますが、自衛隊員倫理法第4条の規定によりまして、「内閣は、毎年、自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関する状況及び自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関して講じた施策に関する報告書を提出しなければならない」とされておりまして、同規定に基づいて、国会に報告するものです。なお、本報告は、平成13年度から国会に報告され、今回で10回目となっております。
 次に、全体の状況について、お手元の概要でご説明いたします。各種報告書の提出件数につきましては、贈与等報告書が983件、株取引等報告書は5件、所得等報告書は111件となっております。なお、こちらにつきましては、当審査会においてご審査を頂戴しておりますが、国民の疑惑や不信を招くおそれがあるとしてご指摘を受けたものはございませんでした。
 また、飲食の届出等の状況ですが、利害関係者と飲食を共にする時の届出、これは自己の飲食に要する費用が1万円を超える場合、あらかじめ倫理監督官へ届け出なければならないというものが2件、そして、利害関係者からの依頼に応じて報酬を得て講演等を行う場合、あらかじめ倫理監督官の承認を得なければならないというものが374件ございました。
 飲食の届出の内訳ですが、地方防衛局長が補助金等の交付対象となっている地元自治体の首長と会食をしたものです。そして、講演等の承認の内容は、ほとんどが防衛医科大学校の隊員が製薬会社等からの依頼を受けて、講演・執筆等をしたものになっております。なお、報酬の上限額は、講演1時間あたり2万円、原稿用紙1枚あたり4千円となっておりまして、届出等の件数につきましては、概ね平均的に推移しているところです。
 次に、懲戒処分等の状況につきましてご説明いたします。倫理法等違反行為に対して懲戒処分が行われた案件は、1件ございました。
 その内容ですが、宿舎業務を担当する海上自衛隊の事務官が、預かり保管中であった宿舎の積立金を着服し、また、未払いであった宿舎の補修代金を利害関係のある別の事業者に対して立て替え払いさせ、当該金銭の貸付けを受けたことから、平成22年3月26日付で免職の懲戒処分を行ったものです。これにつきましては、処分を行いました同日、その概要等を公表しております。
 次に、政令等の制定及び改廃の状況ですが、こちらにつきましては21年度末までに行われたものはございませんでした。
 最後に、倫理法等の適正な運用の確保等のための施策についてご説明いたします。まず、倫理審査会が実施した施策としまして、贈与等報告書等の審査を実施しているほか、昨年度は、倫理法が制定され10年を迎えたことから、隊員の倫理に関する意識等を把握するため、約2,000名にアンケート調査を行うとともに、特に調達等に関係する隊員約300名に対しては、事務局職員を全国に出向かせて直接面談させるなどの調査を行いました。
 さらに、「求められる自衛隊員の倫理について」というテーマで、東京と名古屋の2カ所で倫理審査会委員によるパネルディスカッション形式のセミナーを開催しております。
 また、防衛省全体として行った施策としましては、自衛隊員等倫理週間がございますが、昨年度は1月24日から30日までを倫理週間に設定しまして、当該期間中に全隊員を対象に、自衛隊員倫理ビデオ「自衛隊員倫理の概要-求められる行動-(改訂版)」等により倫理に関する教育を行うとともに、「倫理週間に当たって」という内容で倫理監督官からのメッセージを掲載した啓発用パンフレットを作成して、配布しております。
 それから、部外の理解を得るため、倫理法及び倫理規程の概要を記載した部外用パンフレットを作成し、防衛省所管の公益法人や契約実績のある企業等に郵送するなどして配布するとともに、倫理週間の期間中、自衛隊員倫理に関する相談等を受け付ける「倫理ホットライン」を設置いたしました。
 また、研修につきましては、自衛隊員の倫理観のかん養・保持のためのカリキュラムを充実させ、部内の各機関では、各種会議等において、倫理法の周知徹底等の指示・指導を実施しております。
 以上が、報告書の概要となりますが、先に担当者からご報告させていただいておりますとおり、先週の金曜日、9月10日の閣議を経まして、報告書は既に国会に提出されております。

川戸会長 ありがとうございました。ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

委員 感想というか今後の工夫についての意見ということで受け止めていただければいいのですが、標題が「倫理の保持に関する状況」となっていて、倫理監督官への届出件数や承認申請件数が記載されています。しかし、見る人によっては、こうしたデータがそのまま倫理法に違反する案件であるという風に受け止められる可能性もあるのではないかと思います。報告書を見ますと、いちばん最初のところで、倫理審査会の審査を経て、国民の疑惑や不信を招くようなものがなかった旨が記述されておりますが、倫理法など法令の基準に沿ったものであったというような、これが問題のあった件数ではなかったということが一見して分かるような表現の方法について工夫していただいた方が、国民の信頼を得るための制度でもあることから、よろしいのではないかという感じを受けました。

委員 懲戒処分の案件が1件ありました。この事案のなお書きのところを見ると、他の自衛隊法違反行為があったことから、併せて免職になったということが納得できるのですが、本文だけを見ますと、倫理法違反で免職になったというような印象を受けます。実際に、倫理規程違反の貸付けの金額と横領の金額とを比較しますと、自衛隊法違反の横領の方が罪が重いため、それで免職になったということですよね。現在の表記では、なお書きを読めば分かるのですが、倫理法違反についての処分がそんなに厳しいのかと一瞬思ってしまいますので、今後、表現上の工夫というのがあった方がよろしいのではないかと思います。

服務管理官 懲戒処分につきましては、詳しく書ければ分かりやすいのですが、あまり個別具体的な内容を書きますと、特定の個人が識別され、個人情報の問題にもなって参りますため、定型的な記述にとどめさせていただきました。それが、逆に誤解を招いてしまうということであれば、次回からは工夫をするようにしていきたいと思います。

川戸会長 確かに、この記述では、利害関係者から金銭の貸付けを受けたから免職になったという感じがしますね。でも、そうではなく横領というのがあって懲戒免職ということですよね。

委員 このケースだけであれば、現状でも問題ないと思うのですが、また翌年度の報告の時に、同じような状況でも免職ではなく別の処分になるということがあると、処分量定の一貫性について疑問を生じさせることにもなりますので、留意する必要があるのではないでしょうか。

服務管理官 例えば、「利害関係者から金銭の貸付けを受けた隊員1名について、他の自衛隊法違反行為もあったことから、これらを併せて免職の処分を行った」等とすれば、誤解のない記載になるかと思います。

委員 そうですね。

委員 倫理週間中に「自衛隊員倫理ホットライン」を設置しておりますが、実際に相談件数というのは何件位あったのでしょうか。

事務局 昨年度の相談件数は1週間で5件でございました。

委員 対象者としては、何名位になるのでしょうか。

事務局 対象は全隊員ですので、約26万人となります。ただ、例えば、普段から違法行為の窓口を1年中設置している他、自分の組織の中の倫理管理官等において相談できる体制を取っておりますため、常時、そうしたところでも相談を受け付けております。倫理週間の時はたまたま、ポスターやパンフレット等にホットラインの連絡先等を宣伝しておりますので、それを見て電話を架けてきたという方が、今回は5名いたということになります。

委員 ホットラインの関係で申し上げますと、一般の民間の会社等でホットラインを設置する場合には、社内の窓口だとどうしても言いづらい、あるいは直属の上司だと言いづらい、そういう問題があるので、社外窓口を設けるなどして色々な工夫をしているところもあります。今、ご説明のあったホットラインについて、そうした工夫は何かされておりますか。

事務局 違法行為の通報手段としましては、公益通報の窓口がございます。この公益通報では、部外の弁護士の先生に直接つながるようなシステムとなっており、通年の対応をとっております。倫理法としては、個別に部外の先生にお願いしているようなものは特にありませんが、こうした公益通報等によりまして防衛省全体の中で対応させていただいております。

川戸会長 この報告書は内閣が国会に提出することとなっていますが、その前に防衛省の方から当然報告するわけですよね。その時に何か向こうからの反応とか、他の国家公務員の倫理法との関係で意見が出たとか、そういうことはあったのでしょうか。

服務管理官 今回、自衛隊員の分と一般職の公務員の分と同日に併せて報告しておりますけれども、今年で10回目ということもありまして、特段の意見等はありませんでした。

川戸会長 分かりました。委員からご指摘のあった点につきましては、ご配慮下さいますようお願いします。

(4) 平成22年度第1四半期贈与等報告書の審査について

川戸会長 それでは3番目ですが、「平成22年度第1四半期の贈与等報告書」の審査を行いたいと思います。この審査は、倫理法第6条の規定に基づいて、5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の隊員が提出をした「平成22年度第1四半期の贈与等報告書」について、当審査会が審査を行うものです。それでは、説明をお願いします。

服務管理官 それでは、平成22年度第1四半期の贈与等報告書につきまして、まず、全体の状況をご説明させていただきます。提出件数の合計としては213件となっており、前年度同期と比較しますと、34件減少しておりますが、ここ最近の傾向から見ますとおおむね同じような推移となっております。
 基因別の内訳で見ますと、「賞金の贈与」が4件で、前年度同期の7件から3件の減少、「有価証券等の贈与」が1件で、前年度の2件から1件の減少、「物品の贈与」が8件で、昨年が0件でしたので8件の増加、「供応接待等」が1件で、前年度と同数、「著述に対する謝礼」が109件、前年度の120件から11件の減少、「著述による印税」が14件で、前年度が18件、「監修等に対する謝礼」が3件、前年度12件から9件の減少、「講演等に対する謝礼」が60件、前年度67件から7件の減少「テレビ出演等に対する謝礼」が9件前年度18件から9件の減少、「新聞等へのコメントに対する謝礼」が4件で前年度の2件から2件の増加となっております。
 組織として多いところでは、陸上自衛隊の104件が最多であり、それに続きまして防衛医科大学校の33件となっております。
 今期、防衛研究所の件数が、昨年同期と比較してほぼ半減しておりますけれども、去年のこの時期には、北朝鮮による核実験とミサイル発射事案が発生したため、それに関して、同研究所の北朝鮮専門の研究員によりますテレビ出演や講演等の依頼が相次いでおりましたが、今期はそうしたことがなく、件数が減少いたしました。
 それでは、平成22年度第1四半期贈与等報告書について、細部をご説明させていただきます。
 最初は、賞金の贈与ですが、1番から4番は、自衛隊の部内サークルが発行します機関誌の優秀記事に選ばれ、その副賞として賞金を受領したものです。
 5番は、有価証券等の贈与ということで、自衛隊の協力団体である事業者から、大相撲の入場券の贈与を受けたというものです。6番は、物品等の贈与で、就任祝いとして胡蝶蘭を受領したもの、7番から13番は、企業と合同の勉強会に参加し、情報交換を行った際の記念品として文房具を受領したというものです。
 14番は、供応接待となりますが、出版物の記念パーティーに出席して、飲食の供応接待を受けたというものです。供応接待を受けた価額は、主催者側に確認して出席者で等分したものとなっております。
 次に著述に対する謝礼ですが、15番から86番までは、部内の私的サークルが発行します機関誌への著述に対する謝礼、87番から95番までは、財団法人が発行する機関誌等への著述になっております。このうち87番から89番までは、防衛省の所管公益法人が発行する機関誌への執筆となりますが、当該法人は、防衛省との間に契約関係があり、この3人の方につきましては利害関係が生じております。こうした利害関係者からの依頼につきまして、報酬を受けて出版物への寄稿を行うという行為自体は禁止されておりません。ただ、そういう行為を行う場合には、倫理規程に基づきまして、あらかじめ倫理監督官に承認を得ることが必要となってきます。そして、その報酬の額につきましても、400字詰め原稿用紙1枚あたり4千円ということになっております。この87番から89番までの方につきましても、いずれも事前に承認を得ており、金額も基準の範囲内であることから、特に問題があるものとは考えておりません。
 96番から104番までは、新聞社が発行する新聞への著述です。105番から122番までは、出版社が発行する書籍等への著述、123番は大学が発行する書籍等への著述になっております。
 124番から137番までは、著述による印税で、出版された書籍やDVDによる印税を出版社等から受領したものとなっております。
 次に、監修等に対する謝礼につきまして、138番は朝雲新聞社が発行している「防衛ハンドブック」の原稿に対して校正を行ったことにより、校正料を受領したものです。倫理規程では、特定の書籍等の監修等に対する報酬の受領が禁止されておりまして、「国の補助金や経費で作成される書籍等、国が過半数を買い入れる書籍等については、その監修や編さんを行ったことに対する報酬を受けてはならない」という規定になっております。この著作物は、防衛省として買い入れを行っておりますが、発行部数の44%でありまして、過半数には至っておらず、国の補助金や経費で作成されるものではないため、禁止行為には該当しないということになります。
 139番及び140番は、書籍の内容又はラジオの番組に関して、校正を行ったことにより校正料を受領したものになります。これらについても、防衛省としての買い入れはなく、国が経費や補助金を支出しているものでもないため、禁止行為には該当しておりません。
 講演等に対する謝礼につきまして、141番から143番は、財団法人からの依頼による講演、144番から146番は、社団法人からの依頼による講演、147番は、公的機関からの依頼による講演、148番から154番は、自衛隊の協力団体からの依頼による講演、155番及び156番は、ボランティア団体からの依頼による講演、157番から159番は、学会等からの依頼による講演、160番から167番は、大学からの依頼による講演、168番から171番は、企業からの依頼による講演、172番から177番は、その他の団体からの依頼による講演です。
 このうち、177番の講演等に対する謝礼についてご説明させていただきます。自衛隊員が自己の職務に関係する専門的知識を、各種団体の要請に応じて教授すること自体は、防衛省・自衛隊を国民に理解いただく上でとても重要な行為であると認識しておりますが、この177番につきましても、日米関係の専門家の視点から、「日米の安全保障環境について」という内容で講演を行っておりますため、本件が国会議員の関係団体からの依頼で行った講演だったとしても、少なくとも自衛隊法施行令でいうところの「政治的目的」を有していたとまではみなされないということで、特に問題があるとは考えておりません。
 会合等への出席に対する謝礼につきまして、178番から181番は、財団法人からの依頼による研究会等への出席、182番は、大学からの依頼による研究会等への出席、183番から192番は、企業からの依頼による会合等への出席です。
 このうち、183番から191番までは、防衛医科大学校の医官等が、それぞれ製薬会社からの依頼により、報酬を受けて、座長や司会、学術コメンテーターとしての立場で、会合に出席したものとなっております。彼らは、自衛隊の病院等で使用する医薬品の選定や調達要求の決裁過程に関わっておりますので、利害関係者に該当することになります。繰り返しになりますが、利害関係者からの依頼に応じて、報酬を受けて、講演等のため、会合へ出席する行為自体は、それ自体禁止はされておりませんが、あらかじめ倫理監督官に承認を得ることが必要となっております。それから報酬額につきましても基準を定めることになっておりまして、1時間当たり2万円以下となっております。今回、利害関係ありとして報告書が提出された183番から191番につきましても、いずれも事前に承認を得ており、金額も基準の範囲内となっておりますので、特に問題はないと考えております。
 続きまして、講義等に対する謝礼につきまして、193番は、社団法人からの依頼による講師、194番は、独立行政法人からの依頼による講師、195番は、特定非営利法人からの依頼による講師、196番は、公的機関からの依頼による講師、197番から200番は、企業からの依頼による講師ということになります。このうち、200番につきましては、先程と同じように、利害関係にある製薬会社から依頼になりますが、先程と同様、あらかじめ事前に承認を得ており、金額も基準の範囲内であるため、特に問題はないと考えております。
 テレビ出演等に対する謝礼についてですが、201番から207番は、テレビ会社からの依頼によるテレビへの出演、208番及び209番は、ラジオ局からの依頼によるラジオ番組への出演です。
 最後に、新聞等へのコメントに対する謝礼についてですが、210番から213番までは、出版社等からの依頼に応じて、コメントや対談などの取材協力を行ったことに対する謝礼になっております。
 平成22年度第1四半期の贈与等報告書の説明は、以上でございます。

川戸会長 ありがとうございました。それでは、ここで贈与等報告書の審査に入らせていただきます。贈与等報告書に対するご質問、自由なご意見を頂きたいと思いますので、よろしくお願いします。

委員 90番のところなのですが、ほぼ同じような状況で、その上の3件については利害関係ありとなっていますが、90番の方については、利害関係なしとなっています。これは、この方の地位に関して利害関係がないということでしょうか。

服務管理官 地位と申しますか、その方の職務内容によりまして利害関係の該当性が変わって参ります。87番から89番までの方は、実際に契約をするのに必要な決裁や監督官業務等に関わっておりますが、この90番の方だけは、契約や調達要求とは全く関係のないポストについているため、そういう意味で利害関係がない、ということになります。

委員 今と同じような質問なのですが、防衛医科大学校の方でも同じ事業者等であっても、一方が利害関係なしとなっていて、別の方の箇所では利害関係ありとなっているのがあります。これも、それぞれの方の職務に関して利害関係の該当性が変わってくるということでしょうか。

事務局 利害関係がなしとなっている者は、防衛医学研究センターというところで、診療ではなく専ら研究の方に従事しております。防衛医科大学校においては、実際に診療されている先生とか、医薬品の選定をされている方とか、調達や契約に際しての決裁過程に関与されている方とか、そういった方については利害関係が生じていると整理しているところです。

委員 ありがとうございました。

委員 著述に対する謝礼のところですが、新聞の書評欄としては報告書に記載された原稿用紙の枚数がちょと多い感じがしますが、事実関係はどうなのでしょうか。新聞の書評という範囲で、このような量のものがあるのかどうかちょっと分からなかったものですから、教えていただきたいのですが。

事務局 事実関係を確認いたしますので、今暫くお待ちいただけますでしょうか。誠に申し訳ありません。只今確認いたしましたところ、報告書に記載されていた原稿用紙の枚数は、400字詰原稿用紙に換算しない枚数を記載していたとのことでした。報告書につきましては、閲覧を開始するまでの間に正確な記載のものと差し替えさせていただきたいと思います。大変失礼いたしました。また、ご指摘の程ありがとうございました。

委員 講演等に対する謝礼のうち、製薬会社からの依頼を受けて、会場の場所が防衛医科大学校の中であったというものは、実際、どのようなことが行われていたのでしょうか。

服務管理官 講演等につきましては、「講演、討論、講習若しくは研修における指導若しくは知識の教授、著述、監修、編さん又はラジオ・テレビの放送番組への出演をいう」と定義されておりますが、この件につきましては、要するに、製薬会社の社員に対しまして、専門分野の医学的知識に基づき、この定義でいうところの知識の教授を行っている、噛み砕いて言いますとアドバイスのようなことをした、ということになります。

委員 参加者は、製薬会社の会社員だけだったのでしょうか。

服務管理官 そうです。

委員 場所は、たまたま会場がここだったということでしょうか。

服務管理官 その会社の人が防衛医科大学校の校内で教えてもらった、ということになります。

事務局 補足いたしますと、防衛医科大学校の医局の会議室のようなスペースにおきまして、米国の新薬を日本に導入した場合の評価やコメント等につきまして、製薬会社の方に対し、医師である自身の専門的知識を持ってアドバイスをした、とこういう形での知識の教授となっております。

委員 分かりました。大学の講義を製薬会社がスポンサーとしてやったのかという疑問を感じたのですが、そういうことではないのですね。

川戸会長 他にございませんか。
先程の政治家との絡みのものがありましたが、こういう政治家が主催する会で講演したというのは今回初めての報告だったように思います。先程、服務管理官から説明を伺いましたが、これからも色々なところで自衛隊をPRなさっていただきたいと思います。それから、特定の書籍の監修がなぜ規制対象となっているのか、その辺のいきさつのようなものを説明いただけませんか。

服務管理官 防衛省では余りないのですが、かつて他の役所で国の補助金とか、何らかの経費の支出を受けている業界団体のようなところが出した印刷物について、これを監修するという名目で発注元の役所が監修料をもらう、いわばお手盛りのようなことをやっていたのが問題になり、この監修等に対する謝礼というのが倫理法の対象になったということです。

川戸会長 丸投げをしたにも関わらず、更に監修の名目で報酬を受けるというものがありました。それから厳しくなったということですね。

委員 今のところなのですが、先程、発行部数の50%を超えなければ禁止行為に該当しないとのご説明がありまして、そういう基準になっているのだと思います。ただし、発行部数というのはいくらでも操作ができるものだと思われます。例えば、本当は必要のない100万部を作って、40万部を国が買い上げ、実際には残りの60万部を他の人が誰も買わない、そういうケースでもOKということになってしまいますよね。結果として売れた数の50%を超えない、ということであればまだ分かるのですが、発行部数では何とでも操作されてしまうという気がしますが、その辺はいかがでしょうか。

服務管理官 先生ご指摘のような問題は確かにあろうかと思います。しかしながら、倫理規程におきまして禁止行為として規定されているのが、あくまで発行部数の50%を超えないものということになっておりますため、これに従っているというのが現状です。

委員 発行部数は、計画ベースではなく実績ベースということですよね。また、発行部数が実績だとしても、国が買い上げたもの以外がどうなっているかまでは把握できませんよね。

服務管理官 役所側で買い入れる数が実際の発行部数の過半数を超えないもの、ということでやっておりますが、それ以外の販売先等につきましては、特に関知しておりません。

委員 先程の政治家との関係ですが、ご説明の趣旨は、講演の内容が特定の政治家の政治活動を支援するものではないから問題ない、とこういうことですか。

服務管理官 そうです。

委員 自衛隊の活動等のPRとおっしゃっておりましたが、その内容に特定の政治家の政治活動を応援したようなものであれば、やはりそれは政治活動になるわけでしょうか。

事務局 その可能性は十分にございます。依頼されて、自己の知識において講演等をするということは問題ないのですが、ただ、その場において、特定の政党なり候補者を応援するようなことがあった場合には、規制の対象となっている政治的行為があったとして、調査していくような形になるかと思います。

委員 実際どのような講演を行っていたのかというところを本当は見ていないといけないのでしょうね。また、こうした支援団体の会合をいわば盛り上げるための講演を余りにやりすぎますと、少なくともそこに集まってる人達は支援団体の方々ですので、それだけで政治的活動を支援しているように見られかねないおそれもあります。そこでは単なる、防衛省が行っている実際の施策等について広く理解をしていただくための説明の範囲にとどめておいた方が問題がないと、そういう判断でよろしいのかと思います。ただ、実際は微妙なところも出てくる可能性があるかもしれませんね。

川戸会長 お金をもらわずに、あくまでもPRのためという場合であればどうなるのでしょうか。

事務局 倫理法としては問題ありませんが、政治活動という意味ではお金をもらうもらわないに関係なく、問題となってきます。

委員 勤務時間というところにも問題がありますか。

委員 勤務時間外でも公務員にはある程度の制限がありますよね。確か共産党員が勤務時間中か何かに公務員宿舎にビラを配った、というような判例もあったかと思いますが。

事務局 判決は、勤務時間外です。

委員 そうすると勤務時間内か外かということよりは、政治活動と言えるかどうかが問題になってくるということで、有償か無償かということも関係ないのですね。

川戸会長 そこは大事なところですので、委員の先生方もご納得された上で次に進めていきたいと思います。他に何かございますか。

委員 大相撲の入場券に関連してですが、これは、利害関係者以外ということですので倫理規程でいう5条のところだと思うのですが、5条に抵触するかどうかについては、「社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益の供与を受けてはならない」というような規定になっています。今回のケースでは、社会通念上相当の程度を超えていないという判断で、結果的に特に問題がないということで報告書が提出されているのだと思いますが、その社会通念上相当かどうかというところに関しては、内規といいますか、だいたいの基準、例えば1万円以下なら大丈夫であるとか、そういった判断基準というものはあるのでしょうか。

事務局 実際のところ厳格な基準というのは設定しておりません。事務的には、過去の処分事例等から、概ねこれくらいの額や態様であれば問題があるかなというようなことで判断しております。ただ、同じ金額であっても、1回だけで終わるものなのか、反復継続するものなのか、また、相手方との間柄というのも色々あると思いますので、利害関係がない中であっても、全く関係ない人から突然何かもらうようなケースと、協力団体のように、普段から付き合いのある人から何かもらうようなケースでは、これまた妥当性が変わってきたりしますので、これはケースバイケースで判断するしかないものだと思います。ただ、今回の件に限りましては、金額的にも背景的にも特に問題がないというように考えたところです。

川戸会長 そろそろ予定の時間もきたようですので、他にご質問、ご意見がなければ、贈与等報告書の審査は以上とします。

(5) 議題の議決等について

川戸会長 それでは、本日審議されました「第44回自衛隊員倫理審査会議事録」、「平成22年度第1四半期の贈与等報告書」につきまして、各委員に承認をいただきたいと思います。

(6) 閉会の辞

川戸会長 以上で、本日予定しておりました議題につきましては、すべて審議が終了いたしました。本日は、ご熱心にご審議いただき、ありがとうございました。次回のスケジュールについては、委員の皆様のご都合を承りつつ、事務局より個別に連絡させていただきたいと思います。

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