第36回自衛隊員倫理審査会議事録


日時
平成20年9月8日(月)13時20分~14時20分
場所
防衛省A棟11階第1省議室
出席者
(委員) 栗林会長、田中委員、川戸委員
(防衛庁) 三輪服務管理官
議事
(1) 開会の辞

会長 只今より「第36回自衛隊員倫理審査会」を開催します。
 本日の議題に入る前に、8月1日付で人事教育局服務管理官が着任されましたので、ご紹介します。
 (服務管理官 挨拶)

会長 それでは、本日の議題に入りたいと思います。

(2) 第35回自衛隊員倫理審査会議事録について

会長 それでは、本日の議題に入ります。1番目は、前回行われました「第35回倫理審査会議事録」についてご説明し、ご承認をいただくことでございます。服務管理官から説明をお願いします。

服務管理官 まず、第35回自衛隊員倫理審査会の議事の内容ですが、「開会の辞」、「第34回倫理審査会の議事録」、「贈与等報告書、株取引等報告書及び所得等報告書の審査について」、「自衛隊員倫理規程遵守のための体制整備について」、「議題等の議決について」です。

会長 ありがとうございました。それでは、「第35回倫理審査会議事録」について審議いたします。ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

会長 議事録につきましては特段のご意見もないようなので、議事録の承認につきましては他の議題についての議論を終えた後で行いたいと思います。

(3) 平成19年度自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び倫理の保持に関して講じた施策に関する報告について

会長 2番目は、「平成19年度自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び倫理の保持に関して講じた施策に関する報告」についてです。「平成19年度自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び倫理の保持に関して講じた施策に関する報告」は、自衛隊員倫理法第4条に基づいて、自衛隊員の職務に係わる倫理の保持に関する状況等について、内閣が、国会へ報告するものであります。これは、当審査会として了承する性格のものではありませんが、内容を承知しておく必要があります。

服務管理官 自衛隊員倫理法第4条の規定に基づき、内閣が、自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関する状況及び自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関して講じた施策について、国会に毎年報告することとされていることから、同規定に基づき、国会に報告するものです。報告書の概要ですが、各種報告書の提出件数等につきましては、贈与等報告書が943件、18年度は882件、株取引等報告書は4件、18年は5件、所得等報告書は103件、前年は101件で、これらにつきまして、自衛隊員倫理審査会で審査をしていただいた結果、国民の疑惑を招くようなものはございませんでした。届出等の状況ですが、利害関係者との飲食の届出が14件、18年度は1件です。利害関係者からの依頼による講演等の承認が296件、18年度は311件でした。懲戒処分等の状況につきましては、懲戒処分が行われた案件が3件で、訓戒等が行われた案件は1件でした。懲戒処分が行われた案件の内容ですが、利害関係者から2回にわたり金銭の贈与を受け、また、同者が利害関係者となる以前から、長年に亘りまして、飲食及びゴルフの供応接待を受け、タクシー券を収受し、さらに金銭を借用しておりました隊員1名について免職の処分を行ったもの、利害関係者以外の者から通常一般の社交の程度を超えて財産上の利益の供与となる金銭の贈与を受けた隊員1名について免職の処分を行ったもの、利害関係者から贈与を受けたビール券を保管し、所属部署が催した懇親会で当該ビール券を使用した隊員1名について戒告の処分を行ったものです。政令等の制定又は改廃の状況につきましては、19年度末までに行われた政令の改正は2件、訓令の改正が1件で、防衛施設庁が統合されたこと、また証券取引法の一部改正に伴うものです。倫理法等の適正な運用の確保等のための施策については、自衛隊員倫理週間を19年度は1月27日から1週間行い、啓発用及び部外者用のパンフレットを配布し、倫理ホットラインを設置して相談を受けました。また、倫理ビデオによる教育を行ったほか、防衛監察監による講演会を実施しました。また、先般の前事務次官の事案を受けまして、自衛隊員等の職務に係る倫理の保持についての通達を発出し、自衛隊員倫理カードを全隊員に配布しました。この他、自衛隊員倫理教本の改訂版を配布しました。以上が、報告書の概要です。

会長 ありがとうございました。それでは、ただ今の報告につきまして、ご質問等がございましたらお願いいたします。

委員 国会報告の本文2ページのところですが、事案の1と2の括弧内に、隊員は収賄容疑で逮捕されているとありますが、今日時点ではどうなっているのでしょうか。これはいつ時点で逮捕されているということになっているのでしょうか。一般職も同じような案件があると思います。年度末の時点で書くのであれば、これでいいのかもしれませんが、確認いただけますか。

服務管理官 確認をいたします。

会長 他にございますか。特にご質問等がありませんでしたら、「平成19年度自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び倫理の保持に関して講じた施策に関する報告」につきましては、以上といたします。

(4) 贈与等報告書の審査について

会長 次に、「平成20年度第1四半期の贈与等報告書」の審査を行います。この審査は倫理法第6条の規定に基づいて、5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の隊員が提出をした「平成20年度第1四半期の贈与等報告書」について、当審査会が審査を行うものであります。それでは、服務管理官から説明をお願いします。

服務管理官 平成20年度第1四半期は件数236件、前年度同期平成19年度第1四半期と比較しますと、66件減少しております。減少した主たる原因としては、著述による謝礼が減少したことによるものです。基因別の内訳で見ますと、賞金の贈与が8件で前年度同期と同数、有価証券等の贈与が0件で前年度同期の8件からの減少、物品の贈与が2件で前年度同期の1件から1件の増加、著述に対する謝礼が121件で前年度同期の184件から63件の減少、著述による印税が13件で前年度同期の9件から4件の増加、監修等に対する謝礼が5件で前年度同期の11件から6件の減少、講演等に対する謝礼が71件で前年度同期と同数、テレビ出演等に対する謝礼が9件で、これも前年度同期と同数、新聞等へのコメントに対する謝礼が7件で前年度同期の1件から6件の増加となっております。組織として多いところは、陸上自衛隊の115件となっており、これは倫理法施行以降、傾向は同じです。
 それでは、平成20年度第1四半期贈与等報告書についてご説明させて頂きます。1番から8番は、部内サークルが発行する機関誌において、優秀賞の副賞として賞金を受領したものです。次に物品の贈与ですが、9番は、生保会社から着任挨拶として胡蝶蘭の贈与を受けたものです。10番は、国防装備庁部長の訪問時に写真集の贈与を受けたものです。著述に対する謝礼ですが、11番から81番は、部内サークルが発行する機関誌「修親」等への著述、82番及び83番は、財団法人が発行する機関誌への著述です。82番は、報酬を支払った事業者等が利害関係者ですが、事前に承認を得ており金額も基準内のため、問題ないものと考えております。84番は、社団法人が発行する機関誌等への著述、85番から95番は、新聞社が発行する新聞等への著述、96番から126番は、出版社が発行する書籍等への著述、127番から131番は、その他の団体が発行する書籍等への著述です。次に著述による印税ですが、132番から144番は、出版社から出版された書籍の印税です。監修等に対する謝礼についてですが、145番から149番は、財団法人及び出版社からの依頼により監修・校正を行ったことによる謝礼です。145番から147番については、買入部数が発行部数の過半数を超えておらず、また、国が経費や補助金を支出していないため、禁止行為に該当しないものです。また、148番から149番については、防衛省としての買入れはなく、国の補助金や経費で作成されるものではないことから、禁止行為には該当しません。講演等に対する謝礼についてですが、150番から152番は、財団法人からの依頼による講演、153番から164番は、自衛隊の協力団体等からの依頼による講演、165番から172番は、大学等からの依頼による講演、173番から196番は、企業その他の団体からの依頼による講演です。186番から188番及び190番は、それぞれ、相手方と利害関係にありますが、事前に承認を得ており金額も基準内であるため、問題はないものと考えております。講演及び会合等への出席に対する謝礼についてですが、197番は、財団法人からの依頼による講演及び会合等への出席です。会合等への出席に対する謝礼についてですが、198番から200番は、財団法人からの依頼による会合等への出席、201番から213番は、企業その他の団体からの依頼による会合等への出席です。211番から213番は、それぞれ相手方と利害関係にありますが、事前に承認を得ており金額も基準内であるため、問題ないものと考えております。講義等に対する謝礼についてですが、214番から220番は、独法及びNPO法人からの依頼による講師等です。テレビ出演等に対する謝礼についてですが、221番から229番は、テレビ会社等からの依頼によるテレビ出演です。新聞等へのコメントに対する謝礼についてですが、230番及び236番は、出版社等からの依頼により取材協力等を行ったことによるコメントに対する謝礼です。最後に、倫理法が対象とする贈与等報告ではありませんが、参考として報告いたします。参考1及び2は、審査員として剣道大会の審判を実施したことに対する謝礼、3は、市からの依頼により、医療支援を実施したことに対する謝礼です。

会長 ありがとうございました。それでは、ここで贈与等報告書の審査に入らせていただきます。ご質問、自由なご意見がありましたらお願いいたします。

会長 剣道大会の審判の謝礼が随分と違いますが、何時間実施したか分かりますか。講演については記載するようになっていますが、このようなものについては確認するようにはなっていないのですか。

事務局 はい、時間までは特に確認はしておりません。

委員 これは、相手にもよるのではないでしょうか。

事務局 利害関係者ではありませんので、相手方の基準で謝金を出されるということになり、金額の差がでてしまうところです。

委員 82番で、先進技術推進センターというのはどういうところでしょうか。

事務局 技術研究本部において、かつては第1研究所から第5研究所までのナンバーで示した研究所でしたが、2年ほど前に、陸上装備研究所、艦艇装備研究所など、陸海空それぞれ統一できるものは統一する組織改編を行っており、先進技術推進センターでは、シミュレーション技術や装備品等の人間工学に係る考案等を行っております。

会長 他にご意見等がありませんでしたら、贈与等報告書の審査は以上といたします。

(5) 自衛隊員倫理規程遵守のための体制整備について

会長 続きまして、「自衛隊員倫理規程遵守のための体制整備について」であります。

服務管理官 現在の進捗状況をご説明いたします。先般より通報体制整備の一環として、ホームページの作成がございました。防衛省ホームページの中に自衛隊員倫理審査会として新たにページを立ち上げ、「ルール」「概要」「Q&A」「調査・懲戒」「パンフレット」「相談窓口(隊員用)」「通報窓口」「法令」「議事要旨」の項目をあげております。「通報窓口」は、メールを表示し、匿名は厳守するという記述を入れます。下欄には、「自衛隊員倫理審査会事務局」として住所及び電話番号を入れる予定です。今回、自衛隊員倫理審査会事務局として、新たに専用の直通電話及び内線番号を引くこととしました。現在、ホームページは作成中であり、ある程度出来次第、掲載をしたいと考えております。
 教育についてですが、一般隊員にも、自衛隊員倫理がより理解し易くなるように、倫理ビデオの解説部分をビジュアル化して改訂しました。改訂版のご説明前に、改訂前のビデオによる教育の際にとったアンケート結果についてご報告いたします。本アンケートは、全隊員を対象として昨年度中に倫理ビデオを活用した教育を実施した際、無作為抽出した者による回答です。ビデオの印象は大変よく、倫理意識も高まったとする者が大変多く、ビデオによる教育は好評であったと考えております。また、ビデオ視聴に当たっては、討議をするよう指示していたところ、具体的には、感想や質疑応答による教育を実施していた者が多かったようです。倫理に関する教育については、教育を1年以内に受けていないとする者が7%おり、そのうち5年より前に受けたという者が30%おりました。また、ビデオの教育を受ける以前に倫理法等を知らなかったとする者が26%おりました。定期的な教育の実施が必要と思う者が90%に及んだことからも、定期的な教育の実施は必要だと思われます。また、倫理週間を知らない者が22%もいたことは、更に周知のための努力が必要であると思われます。倫理規程の行為規制についてどう思うかという質問に対し、妥当だとする意見が84%ありました。これは、現行規制は、自衛隊員としての職務に係る倫理の保持のために必要であるべき当然の規制だと考えているものと思われます。最後は、倫理法等違反防止にどの施策が有効かということですが、「日頃の指導」、「教育」、「ビデオ視聴」と続き、「ビデオ視聴」は3番目に多いことからも、効果のあるものであると考えます。また、「その他」には、倫理ホットラインの常設といった意見もありました。アンケート結果については、以上でございます。ビデオの改訂部分について、ご説明いたします。改訂前は、「文章」による解説が多かったところを、今回、主に、「図」で示し、平易化いたしました。さらに、「基本的心構え」、「自衛隊員倫理カード」、「割り勘の考え方」、「金田1尉の懲戒処分」について追加いたしました。「金田1尉の懲戒処分」は、倫理規程違反を行った場合、いかなる処分をうけるのか具体的に理解する一助となるものと思われます。以上が、現在の進捗状況でございます。
 次に、事案発生に対する対処・倫理の保持についてでございます。問題点として、「倫理監督官に対するチェック体制が不十分であったのではないか」、「倫理監督官の違反行為があった場合の対応が充実していないのではないか」、ということでございました。まず、現行制度を整理いたしましたが、「倫理監督官に対するチェック体制」としては、大臣による監督、防衛監察本部による防衛監察がございます。防衛監察本部は、大臣直轄の特別の機関として、昨年9月に設置されたものであり、事務次官を含む全隊員に対し、職務執行における法令の遵守その他の職務執行の適正を確保するため監察を実施いたします。「倫理監督官が違反行為等を行った場合の対応」といたしましては、自衛隊員倫理審査会令第6条に基づき、審査会は、所掌事務を遂行するために必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料又は情報の提供その他必要な協力を求めることができることとなっております。審査会事務局が確認をとることになるかと思われます。また、「防衛監察本部による監察により違反行為等が明らかになった場合」ですが、防衛監察本部は、大臣に報告する場合、防衛監察監は、総括倫理管理官である人事教育局長を含む官房長等の意見を求めることができるとなっております。改善案といたしましては、防衛監察本部との円滑な連携をもつということでございます。防衛監察本部ができた経緯を申し上げますと、防衛施設庁における入札談合事案等の不祥事の再発防止ということから、厳正、公平かつ客観的に全省的な立場からチェックを行うものとして、独立性の高い組織として設置されたものであり、不祥事の早期発見及び抑止を主な目的として防衛監察を実施しており、司法警察権や懲戒処分権限は有しておりません。先生方のご指導のもと、倫理に関する教育を実施しておりますが、その教育を受けた隊員に対し、倫理法等の法令の遵守状況をチェックするということが、防衛監察で可能ということであり、服務管理官からは、倫理事案に係る情報を監察本部に提供することにより、防衛監察における倫理法等違反等の端緒の早期発見につながり、服務管理官がその端緒情報の提供を受けることにより、速やかに倫理法等違反事案として処置することが可能となると考えております。現在も、倫理違反の疑いのある情報がありますと、委員の先生方にご説明等して情報を入れておりますが、同様に、防衛監察において、倫理法等違反の疑いのある事案の端緒が見つけられた場合については、情報を前広に提供したいと考えております。そして、倫理法等違反の疑いのある事案について、都度、速やかに懲戒の手続へと進めていくことが可能となります。倫理法等違反行為の発見については、多様な通報窓口により倫理法等違反情報の提供を受けること及び防衛監察により可能となり、更に処分については、防衛監察により早期に発見された違反行為の端緒を、都度受けることにより、速やかに処置していきます。倫理審査会と防衛監察本部との円滑な連携が、倫理に係るチェック体制の強化及び違反行為の発見、それに対する迅速な対応を可能にするのではないかと考えております。事案発生に対する対処・倫理の保持については、以上でございます。

会長 ありがとうございました。ご質問あるいはご意見がありましたらお願いいたします。

委員 通報について、信頼して通報してくれるわけですから、匿名はしっかり遵守しなければなりませんね。それから、倫理週間を知らないという人が22%もいるというのは、原因をどうお考えでしょうか。

服務管理官 色々な通知が山のように来るのでわからないのかもしれません。

委員 原因を改善しないといけませんね。

服務管理官 積極的に教育をしていかないといけないと思っています。

会長 防衛監察本部との連携ですが、倫理審査会としては、従来どおり違反行為について処置する場合と、監察本部の監察から入ってくる2つの流れがあると承知しておけばよろしいのでしょうか。

服務管理官 違反行為の処置については、大臣からの命令によるという調査命令はどちらも同じですが、違反行為の端緒を見つける流れに監察からの情報提供が加わるというところでございます。

委員 自衛隊員の中で、職務によりまして利害関係者がいる職務とほとんどいない職務があるかと思いますが、この場合、現在の倫理週間の教育は、全隊員にやっていることなんでしょうが、新たに契約担当者についた方に特別に教育をしておられるのでしょうか。

事務局 特別に新着任ということで教育をしております。

委員 やはり、その辺りに力を入れるべきではないかと思います。あまり利害関係者のいない一般の隊員にやるよりも契約担当者に教育したほうがいいのではないかと思います。

服務管理官 倫理週間の中等での施策としても考えていきたいと思います。

会長 他にご意見、ご質問等がなければ、「自衛隊員倫理規程遵守のための体制整備について」は以上とします。

(6) 議題の議決等について

それでは、本日審議されました「第35回自衛隊員倫理審査会議事録」、「平成20年度第1四半期の贈与等報告書」、につきまして、各委員に承認をいただきます。

(7) 閉会の辞

会長 次回のスケジュールについては、委員の皆様のご都合を承りつつ、事務局より個別に連絡させていただきたいと思います。
 以上で、本日予定しておりました議題につきましては全て審議が終了いたしました。本日は、ご熱心にご審議いただき、誠にありがとうございました。

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