第16回自衛隊員倫理審査会議事録


日時
平成15年12月11日(木)10時00分~10時55分
場所
防衛庁A棟13階第2庁議室
出席者
(委員)

栗林会長、桐村委員、田中委員、田辺委員、永岡委員

(防衛庁) 松本人事第一課長(幹事)、伊藤人事第一課服務企画室長、杉本防衛施設庁総務部人事課企画官等
議事
(1) 開会の辞

会長 皆様お揃いになりましたので、只今より第16回自衛隊員倫理審査会を開催します。本日は、ご多忙中のところ、各委員におかれましてはご参集頂き、誠にありがとうございます。

(2) 第15回自衛隊員倫理審査会議事録について

会長 それでは本日の議事に入りたいと思いますが、最初は第15回自衛隊員倫理審査会議事録について説明頂きまして、決裁を頂く件であります。それでは、人事第一課から説明をお願いします。

  人事第一課服務企画室長第15回の自衛隊員倫理審査会の議事内容でございますが、第14回自衛隊員倫理審査会議事録の審査、平成15年度第1四半期の贈与等報告書の審査、平成14年度自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び講じた施策に関する国会への報告について、最後に議題等の議決でございます。

会長 それでは「第15回自衛隊員倫理審査会議事録」について審議します。ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

会長 特段ご意見がないようですので、この議題はご承認いただいたとして、決裁につきましては、他の議題についての議論を終えた後で行いたいと思います。

(3) 贈与等報告書の審査について

会長 続いて二番目の議題、平成15年度第2四半期の贈与等報告書の審査を行います。この審査は、倫理法第6条の規定に基づいて5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の自衛隊員が提出した平成15年度第2四半期の贈与等報告書について、当審査会が審査を行うものであります。それでは、人事第一課から説明をお願いします。

人事第一課服務企画室長 まず、説明の前に1件ご報告させていただきます。前回会合で、委員からご質問がありました防衛研究所の主任研究官が行った中公文庫への原稿執筆につきましては、表題が「吉田茂という逆説」という書籍への執筆ということでございました。今後、書籍の題名につきましてもご報告させていただきたいと思います。
それでは、平成15年度第2四半期の贈与等報告書についてご説明させていただきます。お手元にございますダイジェスト版の資料をご覧いただきたいと思います。これに従って全体の状況をご説明させていただきます。
前年度同期平成14年度第2四半期と比較しますと、前年度が183件、今年度が203件と20件、約10%増加しています。過去最高であった前回の平成15年度第1四半期の253件からは50件減少しておりますが、平成12年度以降の各第2四半期の報告件数としては、過去最高の件数となっています。前年度同期と比較してどのようなものが増加しているかといいますと、「有価証券等の贈与」が前年度同期の13件から18件と5件増加、「著述に対する謝礼」が110件から119件と9件の増加、「著述による印税」が3件から7件と4件の増加、「講演に対する謝礼」が36件から42件と6件増加しています。逆に、「賞金の贈与」は10件から2件に減少しています。
組織別の傾向としましては、「著述に対する謝礼」では、陸上自衛隊が85件で、14年度の62件から23件増加しております。組織として多いところは、陸上自衛隊の113件、防衛研究所の31件で、この両機関で約70%を占めておりますが、倫理法施行以降、傾向は同じでございます。

それでは、平成15年度第2四半期の贈与等報告書について個別にご説明させていただきます。
まず賞金の贈与でございます。
1番は、部内の私的サークルが発行しております機関誌の懸賞論文に応募したものが、優秀作品として表彰され、その副賞として賞金を授与されたものでございます。
2番は、同じく部内の機関誌に写真作品を応募したものが、優秀作品として表彰され、その副賞として賞金を授与されたものでございます。

次に有価証券の贈与でございます。
3番から5番は、産経新聞が主催します「第2回国民の自衛官」で表彰され、その副賞として商品券を授与されたものでございます。
6番から9番は、横須賀市観光協会が主催します薪能の招待券を、同協会から贈与されたものでございます。
10番から19番は、横須賀市の外郭団体が主催しますコンサートの招待券を、横須賀市から贈与されたものでございます。
20番は、劇場の開場10周年記念による観劇の招待券を、同劇場から贈与されたものでございます。

次に物品の贈与でございます。
21番は、地方公共団体の長から日本酒を贈与されたものでございます。
22番は、護衛艦の進水記念として、造船所長から護衛艦の模型を贈与されたものでございます。

次に無償の役務提供でございます。
23番は、防衛庁所管の財団法人が主催する研修会に、同協会の負担により研修を受講したものでございます。

次に著述に対する謝礼でございます。
24番から36番は、部外の私的サークルが発行しています研究誌への原稿執筆
37番から109番は、部内の私的サークルが発行しています機関誌への原稿執筆
110番から115番は、防衛庁の所管している法人が発行しています機関誌又は情報誌への原稿執筆
116番、117番は、各種法人が発行する機関誌への原稿執筆
118番から129番は、新聞社からの依頼による原稿執筆
130番は、通信社からの依頼による原稿執筆
131番から137番は、出版社からの依頼による原稿執筆
138番、139番は、研究所からの依頼による原稿執筆
140番は、学会からの依頼による原稿執筆
141番から143番は、医学関係の出版社からの依頼による原稿執筆

次に著述による印税でございます。
144番から150番は、それぞれ出版された書籍の印税でございます。

次に講演に対する謝礼でございます。
151番から153番は、官庁からの依頼による講演
154番から167番は、各種法人からの依頼による講演
168番から170番は、自衛隊協力団体等からの依頼による講演
171番から173番は、大学等からの依頼による講演
174番から182番は、医療関係の法人、企業、大学等からの依頼による講演
183番は、吹奏楽連盟からの依頼による講習会での講師
184番は、土地家屋調査士会からの依頼による講演
185番は、民間企業で結成される親睦団体からの依頼による講演
186番は、元海軍予科練習生で結成された団体からの依頼による講演
187番、188番は、奉仕団体、いわゆるボランティア活動団体からの依頼による講演
189番は、地域の経済人で結成された親睦団体からの依頼による講演
190番、191番は、新聞社からの依頼による講演

最後は、報道機関等からの依頼によるテレビ放送番組への出演等に対する謝礼でございます。
192番から201番は、テレビ出演等に対する謝礼
202番は、新聞社へのコメントに対する謝礼
203番は、出版社へのコメントに対する謝礼
簡単ではありますが、以上でございます。

会長 ありがとうございました。それでは、平成15年度第2四半期の贈与等報告書の審査を行います。ご自由にご質問ご意見をいただきたいと思います。
まず、私から質問させていただきます。贈与等報告の内容ではなくて、言葉の使い方なのですが、贈与等報告書に講演料や講話料と記載してあるのですが、防衛庁では、講演料と講話料というのは個別の意味があって、何か違いがあるのでしょうか。

人事第一課長 謝金という言葉を使っているものもあるのですが、講演等に対する対価として支払われているもので、内容といたしましては、全く同じものであるとご理解いただければ結構でございます。

委員 この審査とはあまり関係ないことですが、例えば、外部の団体から講演等に招かれる場合に、自衛官の方は制服で行かれるのが普通なのですか、それとも私服で行かれるのか、それは何か一般的なルールというものがあるのでしょうか。

人事第一課服務企画室長 自衛官は常時制服を着用することになっているのですが、休暇や通勤時は私服を着用しています。

陸上幕僚監部人事計画課長 根拠について明確なお答えはできないのですが、東京では別なのですが、地方において、例えば師団長や連隊長が講演などに行く場合、余程のことがない限り、通常は制服を着用するものであると認識しています。

委員 わかりました。

委員 私も同じような質問なのですが、通勤時の服装は制度上は自由なのでしょうか。

人事第一課服務企画室長 規則上は制服着用が原則となっていますが、休暇中、通勤時、職務遂行のために必要な場合には、制服を着用しないことができることとなっています。

委員 わかりました。

委員 先程の贈与等報告のご説明を受けた内容について、特に問題があるわけではないのですが、どういう団体であるか知りたいために2、3質問させていただきます。
159番の倫理研究所から依頼を受けて講演された報告者の所属が援護業務課となっているのですが、援護業務というのは人権問題を扱う部署なのでしょうか。

人事第一課服務企画室長 援護業務というのは、退職する隊員の再就職に関する業務を行っている部署でございます。

委員 倫理研究所からの依頼となっていますが、業務とは直接関係ないということでしょうか。

人事第一課服務企画室長 そうです。

委員 わかりました。それから、170番ですが、今学校の問題が色々と出ているのでお聞きしたいのですが、「日本の将来を考える教師の集い」での講演ということで、現職の時にはできなかったけれども、OBになって、現在の教育はおかしいと主張する少数のグループを知っているのですが、「日本の将来を考える教師の集い」というのは現職の教師の方の集まりなのでしょうか。

事務局 現役の教職の方の集まりであると聞いています。

委員 小・中・高の先生の集まりなのでしょうか。

事務局 構成については確認していません。

委員 わかりました。それから185番の東楯会というのはどのような団体なのでしょうか。

人事第一課長銀行の取引先を中心として結成された親睦団体ということでございます。

委員 わかりました。

委員 二点ほど質問があるのですが、一つは謝金についての質問なのですが、謝金の上限というのはなにか基準となるものはあるのでしょうか。又は、目安についてなにか議論されているということはあるのでしょうか。

人事第一課服務企画室長 利害関係者からの依頼による場合の目安としては、1時間2万円程度という基準はございます。利害関係者以外からの依頼により講演を行う場合には、特に基準を定めたものはありません。

委員 例えば、仮に1時間20万円などという場合には、自衛隊員倫理法では利害関係者との関係などもあるのでしょうが、防衛庁として、特に報酬の上限を定めた内規みたいなものはあるのしょうか。

人事第一課長 利害関係者からの報酬額の基準については先程ご説明したとおりでございますが、利害関係者以外の事業者からの報酬額については、特に上限はありません。世間の相場、常識の範囲ということになります。
また、一般職ではどうであるか国家公務員倫理審査会事務局にもお尋ねしています。一般職では、1時間で10万円とか或いはそれ以上の事例もあると聞いています。そういうことからしても、1時間20万円というのも許される範囲ではないかと判断しています。

委員 難しいですね、それでは30万円なら問題なのかということもあるわけですから、やはりなにか基準がないと。私の会社でも、あまり貰いすぎると問題なのではないかというのもあります。そうすると、一般職のほうでは、1時間10万円、又はそれ以上という事例があるわけですね。

事務局 国家公務員倫理審査会事務局にも確認しているのですが、一般職の国家公務員が利害関係者から受ける講演の謝金について1時間当たり2万円という基準は同じなのですが、利害関係者以外の事業者から受ける講演の謝金については、上限を定めたものは特にないということでございます。
一般職では、先程人事第一課長からもご説明したとおり、利害関係者以外の事業者から1時間当たり10万円を超える講演料を受けたと報告されているものはそう珍しくないと聞いております。基本的には、事業者が会社の基準に基づいて支払われたものについては、一般的な常識の範囲であれば特に問題はないということでございます。

委員 わかりました。次の質問なのですが、以前にもお尋ねしたかとは思うのですが、病院の医師が医薬品会社の主催するものに出席する場合、例えば国立大学の病院の場合は、色々な意味で医師と利害関係者ということで基準は厳しいと思うのですが、一方では病院と医薬品会社は色々なところで付き合わなければならないということで、防衛庁の場合、病院と医薬品会社との関係というのは、倫理法を引用しているのか、それとも金額で規制しているのでしょうか。

人事第一課服務企画室長 一つには学会や医師会など利害関係者以外から招へいされて学会等に参加する場合と、もう一つには医薬品会社などの利害関係者から招へいされて学会や医師会に参加する場合があるのですが、利害関係者から招へいされた場合については、各機関に倫理管理官が指定されていますので、例えば、防衛医科大学校であれば学校長が倫理管理官に指定されていますので、学校長の許可を得て参加するということになっています。また、学会又は医師会からの招へいで参加する場合は、事前に学校長の許可を得る必要はないのですが、協賛している医薬品会社が報酬を支払う場合で、医薬品会社が利害関係者に該当する場合には、倫理規程で定める基準内でしか報酬を受けることはできないことになります。

委員 防衛医科大学校だけ厳しくするというわけではないのですが、昨今、医薬品会社と病院との関係が色々言われていますのでお尋ねしました。今のご説明では、支払いが学会を経由していれば問題ないということなのですが、それでは、支払いが医薬品会社であれば利害関係者で、学会であれば利害関係者ではないということでよろしいのでしょうか。

人事 第一課服務企画室長そうなります。

人事 第一課長これは、一般職でも同じであると聞いています。

委員 分かりました。

会長 よろしいでしょうか。それでは、他にご意見がなければ贈与等報告書の審査は以上とします。

(4) 自衛隊員倫理法及び自衛隊員倫理規程の一部改正について

会長 引き続きまして、自衛隊員倫理法と自衛隊員倫理規程の一部改正についてです。これは、商法等改正に伴う自衛隊員倫理法の一部改正と、証券取引法改正に伴う自衛隊員倫理規程の一部改正を行うものです。それでは改正の内容について説明をお願いします。

人事第一課服務企画室長 今回の改正は、自衛隊員倫理法、自衛隊員倫理規程のいずれも、証券市場の整備及び構造改革に伴うものでありまして、一般職についても同様の改正を行う予定となっています。それでは、概要をもとに説明させていただきます。
まず、「自衛隊員倫理法の一部改正」についてですが、これは、法務省及び金融庁が、株式等のペーパーレス化及び株式等についての新たな振替決済制度の創設等を柱とする証券市場整備のための法律案を、次期国会に提出する予定となっていることによるものです。この法律におきまして商法等が一部改正され、従来の株券を必ず発行する制度から「株券不発行制度」及び「株式振替制度」といったペーパーレスの制度が新設されるため、自衛隊員倫理法第7条第1項において定めています「株取引等報告書」の報告義務の対象となる「株券等」の定義について、所要の改正を行うものです。なお、この改正は、法務省及び金融庁において関係法律を一括改正することとしており、施行期日は平成16年4月1日の予定となっています。
次に、「自衛隊員倫理規程の一部改正」についてですが、この改正は、金融庁が内外の金融情勢の変化に対応し証券市場の構造改革を促進するため、証券取引法の一部を改正したことによるもので、この法律改正は、前通常国会で可決・成立しています。この改正により、証券取引法における「証券取引所」の定義条項が平成16年4月1日に変更されることとなっていることから、この条項を引用している自衛隊員倫理規程第3条第1項第5号について、所要の改正を行うものです。なお、この改正は、金融庁において関係政令を一括改正することとしており、平成16年1月中を目途に閣議決定する予定となっています。
説明は以上でございます。

会長 ありがとうございました。それでは、この件につきましてご意見、ご質問がございましたらお願いします。
この件は法改正に伴う手続に関するものですから、特にご意見がなければこれで終わりたいと思います。

(5) 議題の議決等について

会長 それでは、本日審議されました「第15回自衛隊員倫理審査会議事録」、「贈与等報告書」につきまして、各委員にご決裁頂きたいと思います。

会長 次回のスケジュールについては、委員の皆様のご都合を承りつつ、事務局より個別に連絡させて頂きたいと思います。
以上で、本日予定しておりました議題につきましては全て審議が終了いたしました。本日は、ご熱心にご審議頂き、誠にありがとうございました。

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