第12回自衛隊員倫理審査会議事録


日時
平成14年12月12日(木) 9時30分~11時00分
場所
防衛庁A棟13階第2庁議室
出席者
(委員) 栗林会長、桐村委員、田中委員、田辺委員、永岡委員
(防衛庁) 米岡人事第一課長(幹事)、月橋防衛施設庁総務部人事課長 等
議事
(1) 開会の辞

会長 皆様お揃いになりましたので、只今より第12回自衛隊員倫理審査会を開催します。本日は、ご多忙中のところ、各委員におかれましてはご参集頂き、誠にありがとうございます。

(2) 第11回自衛隊員倫理審査会議事録について

会長 それでは本日の議事に入りたいと思いますが、最初は第11回自衛隊員倫理審査会議事録について説明頂きまして、決裁を頂く件であります。それでは、人事第一課長から説明をお願いします。

人事第一課長 第11回の倫理審査会の議事内容は、第10回の議事録の審査、平成14年度第1四半期の贈与等報告書の審査、自衛隊員の倫理の保持に関する状況及び講じた施策に関する国会への報告について、幹部自衛隊員が参加した会合に関する新聞報道について、最後は議題等の議決でございます。

会長 ご質問あるいは修正する箇所がございましたら、事務局にお示しいただければと思います。決裁につきましては、他の議題についての議論を終えた後で行いたいと思います。

(3) 贈与等報告書の審査について

会長 続いて二番目の議題、平成14年度第2四半期の贈与等報告書の審査を行ないたいと思います。この審査は、倫理法第6条の規定に基づいて5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の自衛隊員が提出した平成14年度第2四半期の贈与等報告書について、当審査会が審査を行うものであります。それでは、人事第一課長から説明をお願いします。

  人事第一課長 まず全体像をご説明させて頂きたいと思います。
全体の件数は183件で前年度同期136件と比べ47件、34.6%増加しております。
内訳につきましては、一番多いのが「著述に対する謝礼」、その次に多いのが「講演に対する謝礼」で、このような傾向は従来どおりでございます。特徴としては、前年度同期と比較し、「賞金の贈与」が0件から10件に増加しております。また「有価証券等の贈与」が4件から13件に9件増加しております。さらに「著述に対する謝礼」が86件から110件に24件増加しております。要因としては「賞金の贈与」は陸上自衛隊で9件増加しており、これは部内の機関誌に投稿等したものが優秀作品として表彰され、副賞として賞金を受領したものです。「有価証券等の贈与」は海上自衛隊で5件増加しており、地方公共団体からコンサートチケットを8件受領したことによるものであります。「著述に対する謝礼」は内部部局で10件増加しており、防衛に関する出版物への執筆が8件増加したこと、また陸上自衛隊で14件増加しており、機関誌への寄稿が15件増加したことによるものであります。
機関別では陸上自衛隊が最も多く、次に防衛研究所という状況で、これも従来どおりの傾向となっております。特徴としては、前年度同期と比較し、陸上自衛隊が62件から96件に34件増加しています。要因としては「賞金の贈与」、「著述に対する謝礼」が増加したことによるものであります。
それでは、引き続きまして、平成14年度第2四半期の贈与等報告書についてご説明させて頂きます。
まず賞金の贈与でございますが、1番から9番は、それぞれ機関誌への投稿等したものが優秀作品として表彰され、その副賞としての賞金を受領したものでございます。10番は研究会に参加し、その研究会のために使用した書籍の代金を受領したものでございます。
次に有価証券等の贈与でございますが、11番から15番は「国民の自衛官」受賞による副賞として商品券を受領したものでございます。10名が受賞しましたが、自衛官では贈与等報告書の提出義務は3佐以上とされており、5名から報告書の提出があったものです。16番から23番は、地方公共団体からコンサートチケットを受領したものでございます。
次は物品の贈与でございまして、地方公共団体の関係者から生菓子の贈与を受けたもの。
次は著述による印税でございまして、それぞれ出版した書籍の印税でございます。
次は著述に対する謝礼で、まず28番から96番は、部内の機関誌への執筆。
97番から101番は、広報雑誌への原稿執筆。
102番から105番は、防衛庁が所管している法人の雑誌等への執筆。
106番から107番は、新聞社への投稿、原稿執筆。
108番から115番は、防衛に関する刊行物への執筆。
116番から120番は、新聞への寄稿。
121番から123番は、新聞社等からの依頼による雑誌等への執筆。
124番から135番は、各種法人、出版社からの依頼による雑誌等への執筆。
136番から137番は、医療関係の雑誌、書籍の執筆。
次は講演に対する謝礼で、まず、138番は、防衛庁が所管している法人からの依頼による研修会への参加。
139番は、大学からの依頼による講演。
140番から141番は、各種新聞社等からの依頼による講演。
142番から145番は、各種勉強会における講演。
146番から147番は、出版社からの依頼による講演。
148番は、企業の研修における講演。
149番は、官公庁からの依頼による講演。
150番から159番は、医療関係の講演で、医療関係企業、医師会からの依頼による講演。
160番から165番は、自衛隊協力団体からの依頼による講演。
166番から173番は、部隊が所在する地域等における各種団体からの依頼による講演。
174番から182番は、テレビ出演に対する謝礼。
183番は、機関誌のインタビュー。
説明は以上でございます。

会長 ありがとうございました。それでは、贈与等報告書に対するご質問、ご意見を頂きたいと思います。

委員 念のためお伺いしますが、各種会合に出席して、講演を行っていますが、服務上はどういう扱いになっているのでしょうか。出席先によっても違うと思いますが、例えば年次休暇を取っているとか、そういう統一的な扱いがされているのでしょうか。

人事第一課長 個人の識見を求められる場合、個人的な行為ということで、年次休暇を取得した上で出席する扱いとなっております。

委員 政治家主催の懇談会に出席することに関して、どういうものに出席してよいかどうか等のルールはあるのでしょうか。

人事第一課長 一般的に政治活動の禁止というものがございますので、明らかに選挙のためのものなどは政治活動に該当します。あくまで公務員は政治的な中立を求められております。ただ政治家の勉強会に出席することは特に政治活動にあたらないので、制約はないと考えております。

委員 特に政治家の懇談会に出席することで問題になったことはないということですね。

人事第一課長 そのとおりです。

会長 他にご意見、ご質問がないようでしたら贈与等報告書の審査は以上で終了したいと思います。

(4) 自衛隊員倫理規程の運用の変更について

会長 引き続いて、「自衛隊員倫理規程の運用の変更」についてです。当議題は、自衛隊員倫理規程の運用の変更を審議するもので、今回、審議を行うのは、自衛隊員倫理規程第3条第1項第8号及び同条第2項第8号に関する運用の変更についてです。それでは説明をお願いします。

人事第一課長 はじめに自衛隊員倫理規程第3条第2項第8号に関する運用の変更についてでございますが、そこで規定されている「職務として出席した会議その他打ち合わせのための会合」とは、これまで「その会議・会合への出席がそのものが職務である場合」と運用しており、「簡素な飲食」とは「3~4千円程度」と運用してきたわけですが、今般、一般職において、公務に対する国民の信頼を確保しつつ情報収集等の円滑化を図るという観点から、「職務として出席した会議その他打ち合わせのための会合」とは、「その会議・会合への出席そのものが職務である場合の他、職務の遂行に必要な意見交換・情報収集を行うために出席した会議その他打ち合わせのための会合も含まれる。」と運用されることとなり、また、「簡素な飲食」については、「出席する職員の職位やその他の出席者の顔ぶれ、会合の場所等によっては、1万円程度までのものは認められる。」と運用されたことを踏まえ、今後、防衛庁においても一般職と同様に運用したいと考えておりますので、ご審議のほどよろしくお願いします。
次に、自衛隊員倫理規程第3条第1項第8号についてですが、これまで防衛庁における運用では、「自衛隊員と利害関係者とが当該行為を行う意図を共有することなく、たまたま利害関係者がいるゴルフコンペに参加しても差し支えない。ただし、この場合であっても同じ組でプレーすることはできない。」としておりました。一般職においては、平成13年度に発行されている「国家公務員倫理規程事例集」において「利害関係者と共にゴルフを行うことは、同じ組でプレーすることを意図して参加するような場合を除き、問題ない。」との見解が示されております。
今回、防衛庁が運用を変更するにあたっての考え方として、意図的に利害関係者と共に同じ組でゴルフをプレーすることは、国民の疑惑や不信を招くおそれがあることから厳に慎まなければならないことは言うまでもありませんが、例えば、基地等に勤務する自衛隊員が基地等周辺の住民の方等との交流を通じて、自衛隊に対するご理解やご支援を頂くため、地域が行っているゴルフコンペに参加する場合、主催者側の組み合わせにより、自衛隊員がたまたま利害関係を有する住民の方と同じ組でプレーすることもあり得るところでありますが、それ自体国民の疑惑や不信を招くおそれがないものと考えられること、また、ゴルフクラブなどの都合により、たまたま利害関係者に該当する会員と同じ組でプレーすることも同様にそれ自体国民の疑惑や不信を招くおそれがないものと考えられます。
また、一般職で、事例集で見解を示した後も特段大きな支障や問題があったとは承知しておらず、防衛庁が運用を変更した場合においても、国民の疑惑や不信を招くおそれがないものと判断されることから、今後は一般職と同様に「利害関係者と共にゴルフを行うことは、自衛隊員と利害関係者とが同じ組でプレーすることを意図して参加するような場合を除き、参加して差し支えない。」として運用したいと考えておりますのでご審議のほどよろしくお願いします。

会長 ありがとうございました。それでは質問、自由なご意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

委員 倫理規程第3条第2項第8項に関して、変更後の運用にある「出席する職員」と現行の運用の「一般隊員」とではどのような定義の差があるのでしょうか。

事務局 変更後の「出席する『職員』」は、「出席する『隊員』」とさせていただきたいと存じます。

委員 同じ意味と考えてよろしいのですか。

事務局 そのとおりです。

委員 簡素な飲食について、一般の隊員の場合は変更しないで、幹部職員の場合はこういう基準になるというふうに考えるのでしょうか。

事務局 現行の運用では通常の隊員は3~4千円程度とされており、職責が上位の者については明確な基準がなく、幹部隊員についてはも同様に運用されていましたが、本改正において出席する者の地位その他の出席者の顔ぶれを見て、上限として1万円程度までは認められるということで明記させていただいたわけでございます。

委員 そうすると「一般隊員」イコール「出席する職員」であって、「出席する職員」の中に一般の隊員とその他の隊員と言うと変ですが、幹部職員も「出席する職員」に含まれると考えてよろしいのですか。

事務局 出席する隊員には単純に申し上げれば職責の高い者と低い者とありますが、職責の高い地位にある隊員が民間の有識者の方と会食する場合において、当然それに見合った飲食をします。仮に職責の低い者が代理出席する場合においては、その者は職責の高い地位にある者の代理で出席している関係上、会合の顔ぶれ、場所等によっては1万円程度の飲食する場合もあるということで臨機応変に解釈すると考えております。

委員 運用の変更は国家公務員倫理規程の運用の変更に伴う変更ですか。

人事第一課長 そのとおりです。

事務局 今回、一般職での運用の変更に合わせたのは、例えば他省庁と合同で1万円程度の飲食をしながら職務上必要な情報収集を行う場合、他省庁の者は許可を受けることなく参加することが出来るが、防衛庁は、今回の運用の変更がなければ、その都度申請を行わなければ一緒に食事ができないこととなり、同じ職務上必要な情報収集を行うため参加した一般職の国家公務員と特別職の国家公務員である自衛隊員とで手続が異なることは好ましいことではないと考えるため、一般職の変更に合わせたいと考えております。

委員 変更後の運用において1万円程度であれば認められるということになりますが、出席する隊員が簡素な飲食であると判断すれば、倫理監督官の許可は不要という理解でよろしいでしょうか。

事務局 1万円程度までは不要になります。

委員 従って出席する職員の職位を判断し、かつ、例えば8千円程度あれば自己の職位に照らして大丈夫だから倫理監督官の許可を求めることなしに会合に出席し、会食をしてもルール違反にならないという理解でよろしいでしょうか。

事務局 そのとおりです。

委員 倫理監督官とは事務次官のことですか。

人事第一課長 防衛庁においては事務次官、防衛施設庁においては防衛施設庁長官となっておりますが、それぞれランクに応じて権限は委任されております。

委員 「出席する職員」という用語は、一般職国家公務員の文言と同じですか。

人事第一課長 参考資料として国家公務員倫理審査会事務局から各府省人事担当課長あての事務連絡の「簡素な飲食」において「出席する職員」と記述されております。

委員 現行の運用と変更後の運用は、並列に書かれるのか、それとも置き換えになるのでしょうか。ランクによって2種類あるということですよね。

事務局 変更という形で考えております。考え方として一般隊員の場合はありますが。運用として上限1万円までは認められるということで統一させていただきたいと考えております。

委員 「3~4千円程度」が消えてしまうと全部1万円ということになってしまうのではないでしょうか。

事務局 職責の低い者でも民間の有識者の方と会合に出る場合もあります。そこは臨機応変に対応させていただきたいと考えております。職責の低い者が当然1万円まで認められるわけではありません。

委員 やはり1万円まではいいということにならないでしょうか。なかなか難しいと思いますが。

人事第一課長 あくまで原則があって、出席する者の地位その他の出席者の顔ぶれを見て、上限として1万円程度までは許されるということになります。

委員 隊員自身が自己の費用を負担して飲食する場合が対象になっているわけで、階級の低い隊員ならそんなに高いものは出せないであろうという前提に立っているということであろうと思います。

会長 ありがとうございます。大分この点は明確になったと思います。ほかにご意見がなければこの議題はご承認いただいたということにしたいと思います。

(5) 議題の議決等について

会長 それでは、本日審議されました「第11回自衛隊員倫理審査会議事録」、「贈与等報告書」につきまして、各委員にご決裁頂きます。

会長 次回のスケジュールについては、委員の皆様のご都合を承りつつ、事務局より個別に連絡させて頂きたいと思います。以上で、本日予定しておりました議題につきましては全て討議が終了いたしました。本日は、ご熱心にご討論頂き、誠にありがとうございました。

ページの先頭へ戻る