第10回自衛隊員倫理審査会議事録


日時
平成14年6月11日(火) 16時30分~18時00分
場所
防衛庁A棟13階第2庁議室
出席者
(委員) 栗林会長 桐村委員 田中委員 田辺委員 永岡委員
(防衛庁) 米岡人事第1課長(幹事)等
議事
(1) 開会の辞

  会長 皆様お揃いになりましたので、只今より第10回自衛隊員倫理審査会を開催します。本日は、ご多忙中のところ、各委員におかれましてはご参集頂き、誠にありがとうございます。

(2) 第9回自衛隊員倫理審査会議事録について

会長 それでは本日の議事に入りたいと思いますが、最初は第9回自衛隊員倫理審査会議事録について説明頂きまして、決裁を頂く件であります。それでは、人事第1課長から説明をお願いします。

人事第1課長 第9回の倫理審査会の議事内容は、第8回の議事録、平成13年度第3四半期の贈与等報告書の審査、商法等の一部改正に伴う自衛隊員倫理規程の一部改正、最後は議題等の議決でございます。

委員 「論功」は「論稿」の誤りだと思いますので、指摘しておきます。

人事第1課長 そのように訂正いたします。

会長 ほかに第9回の倫理審査会の議事録についてご意見、ご質問がないようなので、決裁につきましては、他の議題についての議論を終えた後で行いたいと思います。

(3) 贈与等報告書の審査について

会長 続いて二番目の議題、平成13年度第4四半期の贈与等報告書の審査を行ないたいと思います。この審査は、倫理法第6条の規定に基づいて5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の自衛隊員が提出した平成13年度第4四半期の贈与等報告書について、当審査会が審査を行うことであります。それでは、人事第1課長から説明をお願いします。

人事第1課長 まず全体像をご説明させて頂きたいと思います。
全体の件数は158件で前年度同期196件と比べ38件、19%減少しております。
内訳につきましては、一番多いのが「著述に対する謝礼」、その次に多いのが「講演に対する謝礼」で、このような傾向は従来どおりでございます。特徴としては、前年度同期と比較し、「著述に対する謝礼」が124件から105件に、また「供応接待」が10件から2件に減少しております。
機関別では陸上自衛隊が最も多く、防衛研究所が二番目、という状況で、これも従来どおりの傾向となっております。特徴としては、前年度同期と比較し、防衛研究所が30件から19件に、また防衛医科大学校が13件から2件に減少しています。
それでは、引き続きまして、平成13年度第4四半期の贈与等報告書についてご説明させて頂きます。
まず賞金の贈与でございますが、それぞれ寄稿論文に対する賞金でございます。
次に有価証券等の贈与でございますが、野球観戦券の贈与でございます。贈与者とは会合で知り合いになり、観戦券が送られたとのことでございます。
次は物品の贈与でございまして、5番は西部方面総監が就任の際に生花を送られたものでございます。贈与者の会社に自衛隊のOBが就職している関係で送られたものでございます。
6、7番は大湊地方総監が離任の際に贈られた記念品で、それぞれむつ市長、むつ市自衛隊協力会から贈与されたものでございます。
次は供応接待でございまして、横須賀地方総監等が米海軍第7艦隊司令官の来札歓迎行事に招待されたものでございます。
次は著述に対する謝礼で、まず10番から78番までは、機関誌への執筆。
79、80番は、朝雲新聞への寄稿。
81番から85番は「防衛ハンドブック」の校正。
86番は、防衛庁の広報誌への寄稿。
87番から91番は防衛庁が所管している協会等の雑誌等への執筆。
92番から94番は「防衛実務小六法」の校正。
95番は、法令関係の雑誌への執筆。
96番、97番は、それぞれ通信社、出版社が発行する雑誌への執筆。
98番から105番は、各種研究所からの依頼による論文の執筆、雑誌への執筆及び論文の査読。
106番から109番は、医療関係の雑誌、書籍の執筆。
110番は、出版社からの依頼による辞典の執筆。
111番、112番は、国立公文書館からの依頼による英訳作業。
113番、114番は、趣味で行っている馬に関する執筆。
次は講演に対する謝礼で、まず、115番から118番は、各種新聞社からの依頼による講演。
119番は、官公庁からの依頼による講演。
120番から123番は、大学からの依頼による講演。
124番、125番は、防衛庁が所管している法人、防衛関係企業からの依頼による講演。
126番から132番は、各種研究所、シンクタンク等からの依頼による講演。
133番は、議員の勉強会における講演。
134番から145番までは医療関係の講演で、官公庁、大学、製薬会社等からの依頼による講演。
146番から148番までは、自衛隊協力団体からの依頼による講演。
149番から154番までは、部隊が所在する地域等における各種団体からの依頼による講演。
155番から157番は、テレビ、ラジオ出演に対する謝礼。
158番は、機関誌のインタビュー。
説明は以上でございます。

会長 ありがとうございました。それでは、贈与等報告書の審査に入らせて頂きます。贈与等報告書に対するご質問、ご意見を頂きたいと思います。

委員 海自の地方総監が転任の際に記念品を贈与されていますが、海自の他の地方総監が転任するときも記念品を贈与されるケースはあるのでしょうか。

人事第1課長 5千円を超える贈与等があった場合に贈与等報告書の対象となっております。これまで大湊地方総監については、転任のたびにむつ市長、自衛隊協力会から記念品を贈与されているとの報告書があがってきておりますが、他の地方総監が転任の時に贈与されたという報告書があったとは記憶しておりません。また、陸自、空自の部隊長等についても同様な報告書があったとは記憶しておりません。

委員 金額が少なくもないので、従来から行っているからといって、先方の申し出を忖度しておつき合いするよりも、どちらかといえば遠慮した方が適当ではないかと私は思っています。もっとも転任の際に用意されたものを遠慮して断るのは適当ではないかもしれないので、あらかじめ倫理審査会でそういう意見があったということを伝えて遠慮するのが社会常識にあっているのではないかというのが私の感想です。

人事第1課長 海自のみならず全ての機関で起こりうる共通の問題なので、委員の御指摘を踏まえ、各機関と検討して参りたいと思います。

会長 他にご意見、ご質問がないようでしたら贈与等報告書の審査は以上で終了したいと思います。

(4) 平成13年株取引等報告書及び平成13年所得等報告書の審査

会長 引き続いて、平成13年株取引等報告書及び平成13年所得等報告書の審査を行いたいと思います。これは倫理法第7条、第8条の規定に基づいて、本庁審議官級以上の隊員から提出された報告書について、当審査会が審査を行うものであります。それでは、人事第1課長から説明をお願いします。

人事第1課長 まずは株取引等報告書からご報告させていただきます。13年分の提出件数は3件となっており、これは前年と同数となっております。内訳ですが、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊がそれぞれ1件ずつでございます。
株取引を行っている会社と防衛庁との契約関係でございますが、防衛庁には中央調達といって中央で調達するものと地方調達といって地方の部隊・機関で調達するものがありますが、中央調達での契約実績を調べて見てみますと、
「レオパレス」の中央調達の実績はありません。
「タカラ」も同様に中央調達の実績はありません。
「日本板硝子」も同様に中央調達の実績はありません。
「三菱化学」も同様に中央調達の実績はありません。
「古河電工」は約9千万円の実績があります。
「日産化学」の中央調達の実績はありません。 
「三菱重工業」は約2,800億円の実績があります。
「富士通」は約160億円の実績があります。
「日本電気」は約577億円の実績があります。
「山之内製薬」は中央調達の実績はありません。
今回提出された3件の株取引の状況を見てみますと全ての会社がすでに株式を上場しており、未公開株を譲り受けたことはありませんでした。それぞれ契約実績のある会社についても会社の規模からするとその会社をすべて制するほどの契約額ではありません。
引き続き所得等報告書について説明させていただきます。
13年分は92名が対象となっております。所得の分類につきましては倫理規程の別記第三様式に従って整理したものであります。
不動産所得は不動産の賃貸料等でございます。利子所得は文字どおり公社債の利子、預貯金の利子等でございます。配当所得は株式等の配当でございます。一時所得とは償金や生命保険の保険金等でございます。譲渡所得とは不動産や株の売却等による所得であります。
事務次官について記載されておりませんが、平成13年1月に内閣官房安全保障危機管理室長から防衛施設庁長官になり、今年の1月に事務次官となりました。内閣安全保障危機管理室長は一般職であり、制度上、1年間を通じて自衛隊員でなければ報告の対象とならないので今回の報告の対象とはなっておりません。

会長 ありがとうございました。それでは、ご質問、ご意見を頂きたいと思います。

委員 装備関係部局の方が、防衛関係の銘柄の株式を購入することに関する職務規程はあるのでしょうか。

人事第1課長 特に特定の銘柄の株式の保有を制限する職務規程はありません。会社の決算等を審査する立場であれば、会社の業績をあらかじめ分かるわけですから、インサイダー取引の疑いが出てきます。ただ装備品を購入するだけでその会社を防衛庁が所管しているわけではないので、まず問題なかろうと昨年もご説明させていただいたところです。

委員 これは組織のモラルとか内規の問題に過ぎず、一般企業であれば内規があると思うのですが、業績そのものよりもその会社の保有するシステムや航空用ミサイルなどの先端技術を前もって知りうる立場にある者は、そういうことを言われるのではないかと思って質問をしました。

人事第1課長 制度上は利害関係者からの未公開株式の譲受けが禁止されているので、一般的には問題はないとご説明させていただいたところですが、この問題は公務員全体の問題でもありますので、一般職の倫理審査会事務局にこのようなケースで問題があるのかどうか、他省庁で直接所管しない場合でもその会社の保有している技術を前もって知りうる者が株取引を行うことが好ましいかどうかといった評価について調査したいと思います。

委員 企業の中でいろいろと開発をやっておりますが、部門部門になっていますから、特許を押さえてそれが爆発的に売れるというのは今日ではなかなか考えにくいと思います。ものができるということと儲かるということが連動しないという悩みがあるわけです。そういうことで防衛庁の場合、共同研究で開発されたものが民需に応用されて爆発的に売れるという可能性がゼロとは言えませんが、日本においてはなかなか民需に応用されてはおりませんので、あまり心配することはないのかなと思います。

○ 会長 それではこの件は一般職について調査しつつ、事務局で検討してください。ほかに特段のご意見がなければ終了することにします。

(5) 議題の議決等について

会長 それでは、本日審議されました「第9回自衛隊員倫理審査会議事録」、「各種報告書」につきまして、各委員にご決裁頂きます。

会長 次回のスケジュールについては、委員の皆様のご都合を承りつつ、事務局より個別に連絡させて頂きたいと思います。
以上で、本日予定しておりました議題につきましては全て討議が終了いたしました。本日は、ご熱心にご討論頂き、誠にありがとうございました。

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