第6回自衛隊員倫理審査会議事録


日時
 平成13年6月8日(金) 14時00分~17時00分
場所
 防衛庁A棟13階第2庁議室
出席者
(委員) 栗林会長 桐村委員 田中委員 田辺委員 永岡委員

(防衛庁)

柳澤人事教育局長 上瀧人事第1課長(幹事) 山中防衛施設庁総務部長 米岡防衛施設庁総務部人事課長 等
議事
(1) 開会の辞

会長 皆様お揃いになりましたので、只今より第6回自衛隊員倫理審査会の会合を開催します。本日は、ご多忙中のところ、各委員におかれましてはご参集いただき、誠にありがとうございます。

(2) 第5回倫理審査会議事録について

会長 それでは、本日の議題に入りたいと思います。一番目は、「第5回倫理審査会議事録」についてご説明し、ご決裁をいただくことでございます。それでは、人事第1課長から説明をお願いします。

人事第1課長 お手元の第6回の議事録の7頁の下のほうに(4)自衛隊員倫理法等違反の疑いのある事案について(議事要旨)となっております。議事録ではなく議事要旨としているのは平成11年4月の閣議決定「審議会等の整理統合化に関する基本的計画」の中の審議会等の運営に関する指針の中で行政処分、不服審査に関する事務を行う審議会等については議事録を公開することにより当事者又は第三者の権利を害する場合には議事録の全部又は一部を非公開とすることができるとされており、当方においては議事要旨という形でまとめさせていただきました。説明につきましては簡単ですが以上です。

会長 ありがとうございました。それではここで、第5回倫理審査会議事録について審議いたします。ご質問あるいはご意見がありましたらお願いします。

委員 6頁の179番、これは字の誤りだと思うのですが、「河」は「川」ではないでしょうか。

人事第1課長 修正いたします。

会長 それでは、議事録につきましては、他に特段のご意見もないようですので、ご決裁につきましては、他の議題についての議論が終えた後で行いたいと考えています。

(3) 贈与等報告書の審査について

会長 二番目は、「各種報告書等の審査」でございます。今回は、「平成12年度第4四半期の贈与等報告書」並びに「平成12年株取引等報告書」及び「平成12年所得等報告書」の審査を行います。
まずは、平成12年度第4四半期の贈与等報告書の審査について行いたいと思います。こちらは、倫理法第6条の規定に基づいて、5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の自衛隊員が提出をした平成12年度第4四半期の贈与等報告書について、当審査会が審査を行うことであります。それでは、説明をお願いします。

人事第1課長 お手元にございます贈与等報告書受理状況表をご覧ください。これに従って全体の状況を説明させていただきます。受理件数ですが、今回も一番多いのは陸上自衛隊の196件中93件、次に多いのが防衛研究所の30件であります。これは傾向としては今までの報告書の受理状況と同様であります。ただ今回は海上自衛隊が11件であり、前回の39件と比較して減少しておりますが、理由については後ほど述べさせていただきます。海上自衛隊はもともと件数は多くないものですから通常の状況に戻ったわけでございます。全体の状況としては件数が196件と前回194件ですので大きな変化はありません。
次に基因別件数表ですが、一番多いのが著述に対する謝礼で124件、次に多いのが講演に対する謝礼で43件であります。数字は前回とそれぞれ異なりますが、傾向としては前回の第3四半期は著述81件、講演が52件ということで傾向としては変わっておりません。
また表の※について説明させていただきます。第3四半期に報告件数が67件だった陸上自衛隊が原稿料等の贈与の増加で今回93件の報告を行っております。また、第3四半期に有価証券の贈与の増加で39件の報告を行っていた海上自衛隊は、今回は11件に減少しました。その他はほぼ第3四半期と同じ傾向で、全体としては第3四半期より2件の増加にとどまってます。以下の機関別一覧についての説明は省略させていただきます。
次に14頁の贈与等報告書総括表をご覧ください。1件ごとに説明する前に今回は表の作り方を変えてみました。従来は組織ごとに分類して整理していましたが、今回は要因別に並べてみました。賞金の贈与、有価証券の贈与、物品の贈与、供応接待等々です。
まず賞金の贈与についてですが、贈与等又は報酬の支払の基因となった事実の欄に職務発明の特許(遠赤外線偽装材料補助材料)の発明により財団法人防衛弘済会より防衛技術奨励賞として賞金5万円を受領しました。2番から5番も防衛技術奨励賞として財団法人防衛弘済会より賞金3万円から5万円を受領したものであります。
6番は有価証券の贈与ですが、陸上自衛隊第2師団長が地元の北海道比布町役場よりスキー場のシーズン券、3万6千円相当を受け取ったものであります。このスキー場は町営のスキー場であります。
7番は物品の贈与として自衛隊支援団体から競技会の優勝カップ、12万円相当を受領したものであります。
8番以下は供応接待ですが、事実関係の所に米海軍第7艦隊司令官歓迎行事として北海道自衛隊協力会連合会会長主催の昼食会、またその際の北海道自衛隊協力会連合会主催の夕食会といった自衛隊協力団体との昼食会及び夕食会でございます。
次に18番から以下124件は著述に対する謝礼でありまして、従来と同じような傾向にあります。
まず18番は陸戦学会が出している参考図書「新野外令の解説」への寄稿、19番は参考図書「師団・旅団の解説」、また24番に見られるように研究誌「陸戦学会」への投稿による報酬が続きます。
17頁の41番以下は内局でございますが、朝雲新聞社発行の防衛ハンドブックの原稿料でございます。
18頁の55番以下はこれも従来からございます雑誌「セキュリタリアン」の原稿料でございます。
60番からはこれも従来からございます富士修親会発行の機関誌「富士」への寄稿によるものでございます。92番までが「富士」への寄稿によるものでございます。
21頁の93番からは航空自衛隊幹部学校発行の機関誌「鵬友」への寄稿によるものでございます。22頁の99番まであります。
100番からは通信電子委員会発行の機関誌「通信電子」への寄稿によるものでございます。
また105番からは下志津修親会の対空編集委員会発行の「対空記事」への寄稿によるものでございます。
23頁の109番は、過去に同じものが出ましたが、趣味で馬の研究をされている人の著述に対する原稿料でございます。
113番からは技術研究本部で財団法人防衛技術協会からの依頼による防衛技術ジャーナルへの原稿執筆に対する報酬でございます。
117番からは防研の所員の国際関係に関する論文等に対する報酬でございます。
24頁の125番は医大の関係の方の全日本病院出版会からの依頼による医学雑誌の原稿料で、従来から同じような傾向でございます。
131番からは学陽書房からの依頼によります「最新陸上自衛隊一般幹部候補生選抜筆記試験問題集・回答集」の校正で140番まであります。
142番から著述による印税で従来からあるものでございます。医大の先生による医学書の編集印税で182,108円、以下5件でございます。
次に講演に対する謝礼で医大の方の薬学部での講義、防研の所員の内外情勢調査会等における講演における謝金等、以下、内局、陸上自衛隊、航空自衛隊、防衛大学校、防衛医科大学校等と続きまして、28頁には防衛協力会等から部隊・機関へ依頼された講演でございます。
181番は代議士の勉強会でございます。
182番からは研究所、大学における講演に対する謝礼で189番まであります。
190番からはテレビ出演に対する謝礼でフジテレビ、衛星チャンネル朝日ニュースター等でございます。
最後に新聞へのコメントに対する謝礼が1件でございます。
次の資料は2万円を越えるもので今回は73件ございます。最高は医学の関係の印税で約18万2千円、その次は参考図書「新野外令の解説」への寄稿で約17万8千円でございます。
報告書に関しては簡単ではございますが説明は以上でございます。

会長 ありがとうございました。それでは、ここで贈与等報告書の審査に入らせていただきます。贈与等報告書に対するご質問、自由なご意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
今回の整理は非常に分かりやすいと思います。

委員 そうですね。

会長 次回からもこのように整理してください。

人事第1課長 分かりました。

会長 それでは、贈与等報告書の審査は以上とします。

(4) 株取引等報告書及び所得等報告書の審査について

会長 引き続いて、平成12年株取引等報告書の審査及び平成12年所得等報告書の審査について行いたいと思います。こちらは、倫理法第7条、第8条の規定に基づいて、本庁審議官級以上の隊員から提出された報告書について、当審査会が審査を行うことであります。それでは、説明をお願いします。

人事第1課長 会長からお話があったとおり、倫理法第7条、第8条の規定に基づいて審査していただくわけですが、今回がはじめてございます。これは年に1回ございます。
まずは株取引等報告書で今回は3件でございます。陸上自衛隊、海上自衛隊、技術研究本部の方でいずれも将の方でございます。今回ははじめてなのでいろいろと調べてみました。それぞれの会社につきまして、防衛庁あるいはこれらの方とどのような関係にあるかという観点から調べてみました。防衛庁との契約関係でいきますと、防衛庁には中央調達といって中央で調達するものと地方調達といって地方の部隊・機関で調達するものがあります。
新日鉄は平成11年度に中央調達で約300万円の実績があります。
東京電力は、中央調達は実績はありません。
日鉱金属は、中央調達は実績はありません。
日本電信電話は、中央調達は実績はありません。
日立製作所については膨大な額の実績があります。
CSKという会社はインターネット関係のコンサルティング、システムの企画・設計などを行っており、昭和57年に東証2部に上場しており、資本金は約690億円です。
中外鉱業とシントムはともに電子機器の会社ですが、防衛庁との契約関係はございません。
またこれらの会社と本人と仕事上の関係はございませんでした。説明は以上でございます。

会長 引き続き所得等報告書の説明をお願いします。

人事第1課長 では所得等報告書について説明させていただきます。また総括表に沿って説明します。全部で98名が対象となっています。所得の分類については倫理規程の別記第三様式に従って整理したものであります。
不動産所得は不動産の賃貸料等であります。利子所得は文字どおり、公社債の利子、預貯金の利子等であります。配当所得は株式の配当であります。一時所得とは賞金や生命保険の保険金等であります。長期譲渡所得とは不動産の売却等による所得であります。
15番は雑所得に厚生年金とありますが、この方は62歳でありまして、定年の長い方であります。そういうわけで厚生年金を受給しているわけです。
26番は不動産所得がマイナスとなっております。不動産所得は不動産の賃貸料等でありますが、賃料の収入から必要経費を控除できることになっておりまして、例えば建物の減価償却や借入金の利子などがあります。そのためこの場合は約87万円のマイナスとなっております。
72番は土地家屋の売却で長期の譲渡所得がございます。
説明は以上でございます。

会長 ありがとうございました。それでは、審査に入らせていただきます。株取引及び所得等報告書に対するご質問、自由なご意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

委員 株取引報告書の件ですが、技術開発を担当している方なんですが、株式を取得したこれらの会社と防衛庁は契約関係にはないと。例えば航空機担当ということであれば航空機とは関係がないというところは間違いなく確認されたと思うのですが、もっと具体的な研究テーマがあるとか細目に渡ったところでその会社と関係があるのかどうか、この場合は問題ないとは思いますが、そのあたりどうでしょうか。

人事第1課長 問題意識としてはある種の職務において何らかの知識なり影響力を通して株取引をして不適切な所得を防ぐという趣旨から、報告書の提出を義務づけております。先般ご説明したとおり防衛庁とは契約関係はありませんが、どこまで細かくやったかというとなかなか細部までは調査出来ておりませんが、ある程度その人の経歴を見て会社との関係はなかっただろうというチェックをしました。

会長 よろしいでしょうか。

委員 結構だと思いますが、これは今回だけのことではありませんので、今後吟味していただければと思います。

人事第1課長 遺漏ないようにします。

委員 これは報告しなさいということですか。

人事第1課長 審査会は提出された報告書を審査することが倫理法第11条第1項第2号に定められております。

委員 自衛隊の服務規定でこういった会社の株取引をしてはいけないというものはないのですか。

人事第1課長 そのとおりです。

委員 例えば調本の職員が三菱重工の株を取引しても倫理法関係なしに問題はないということですか。

人事第1課長 問題ないと思います。

施設庁人事課長 事務的な話ですが、職務の級を見ると人によって基礎指定号俸と実際の号俸で差がありますが。

人事第1課長 これは申告通りに書いたもので、こちらでチェックして訂正しておきます。

委員 今のお話どういうことかよく分からなかったのですが。

人事第1課長 大変失礼しました。例えば株取引等報告書総括表の1番目は師団長となっております。師団長は制度上将3又は将4とされております。ただこの方は経歴上将6になっておりまして、師団長になるにあたって下げるわけにはいかないので将6という号俸が支給されるわけでございます。

委員 ここの欄は実際の号俸になるわけですね。

人事第1課長 そのとおりです。

(5) 自衛隊員倫理法等違反の疑いのある事案について(議事要旨)

  平成13年4月23日に自衛隊員倫理法又はこの法律に基づく命令に違反する行為が行われた疑いのある事案が発生したとして、倫理法第12条第1項に基づいて防衛庁長官から倫理審査会に対し当該行為に関する調査が命ぜられたため、倫理審査会としては人事第1課の課員を調査員に指名し、当該疑いのある隊員の所属する沖縄県那覇市の陸上自衛隊第1混成団において調査を行った。

  事案の概要は、陸上自衛隊第1混成団第101後方支援隊所属の隊員が、平成9年12月から平成12年12月の間、第1混成団と宿舎借受契約関係にある家主らと飲食、ゴルフを共にし、また、物品の贈与を受けたものである。

  倫理審査会としては、倫理法第12条第1項に基づき、防衛庁長官へ調査結果を報告するための調査報告書を作成するために討議を行った。

(6) 国家公務員倫理規程事例集について

会長 次の議題に移りたいと思います。四番目は、「倫理規程事例集について」でございます。人事第1課長からご説明をお願いします。

  人事第1課長 お手元にございます、「国家公務員倫理規程事例集」につきまして、ご紹介いたします。
本事例集は、平成13年4月19日の副大臣会議で合意された「国家公務員倫理規程等についての提案」の一つである具体的事例の開示要求を受けまして、国家公務員倫理審査会が作成し、6月7日の副大臣会議において提示されたものであります。その内容は、従来から各省庁から国家公務員倫理審査会に寄せられました具体的な質問に対し、その行為が倫理規程等に抵触するか否かについてまとめたものでございます。
防衛庁におきましても、倫理規程等に関しての各機関からの要望等について検討を行っているところでございますが、完璧に出来ているわけではございませんが、たまたま出た本事例集の検討を行い、それを踏まえて防衛庁としての事例集を作成したいと考えております。その検討結果について、次回の審査会においてご説明させていただいて内容についてご指導いただきたいと考えております。今回は事例集が出されたという紹介と今後の作業状況と方針について申し上げました次第でございます。以上でございます。

会長 ありがとうございました。

委員 質問なんですが、この事例集は公表されているのでしょうか。

事務局 確認はしていませんが、副大臣会議において人事院から提出されたと聞いています。

人事第1課長 新聞報道で副大臣会議の件は報道されていなかったのではないか。

事務局 日経新聞で報道されています。

委員 倫理法が施行されて1年以上になりますが、報道された違反事例がせいぜい1件か2件なので倫理法を作ったのはなんだったのかという話がよく出るものですから。

会長 事務局にありましては、各機関の要望を踏まえつつ、この国家公務員倫理規程事例集を参考に、倫理規程の解釈について継続して検討を行っていただきたいと思います。

(7) 商法等の一部改正に伴う自衛隊員倫理法の改正について

会長 次の議題に移りたいと思います。五番目は、「商法等の一部改正に伴う自衛隊員倫理法の改正について」でございます。人事第1課長からご説明をお願いします。

人事第1課長 85頁の商法等の一部改正に伴う自衛隊員倫理法の改正についてでご説明させていただきます。議員立法による商法等の一部を改正する法律案が、5月25日衆議院法務委員会に付託されたところであります。これに伴い自衛隊員倫理法の一部が改正されるものであります。
商法等の一部改正の内容でありますが、まず端株券の廃止でございます。株式の発行、併合又は分割により、1株に満たない端数である端株を端株券として発行することを廃止することとなります。但し、端株券の発行は廃止されますが、端株自体は端株原簿に記載され、端株主としての権利は行使することができます。
これには経過措置があって、平成15年3月31日までは端株券の流通が認められ、それ以降は廃止されることになります。
これに伴う倫理法の一部改正ですが、本日ご報告させていただいた株券等の取得又は譲渡に関する株取引の中に端株券もありますので、これを削るということでございます。先程申し上げましたとおり平成15年3月31日までは端株券は存在しておりますので、提出する株取引等報告書につきましては平成17年3月1日以降に提出されるものについては端株券は存在しないことになります。簡単ではございますが、商法等の一部改正に伴う倫理法の一部改正の説明は以上でございます。
また、法案の審理状況ですが、6月8日、本日でございますが、質疑が行われ、6月12日には参考人質疑が行われれ、その後で採決がなされる可能性があります。採決されればその後本会議になりますが、衆議院をいつ通るのかは分かりません。その後、参議院の審議がありますので、この法案がいつ成立するのかは、今の国会会期中に成立するのかどうかを含めて今の時点では分かりません。

会長 ありがとうございました。これについて何か意見ありませんか。
私から質問ですが、これは倫理法だけではなく、倫理規程を改正する必要はありますか。

人事第1課長 倫理規程の改正の必要はありません。

会長 分かりました。

(8) 議題の議決等について

会長 それでは、時間もまいりましたので、本日審議されました「第5回自衛隊員倫理審査会議事録」、「贈与等報告書、株取引等報告書、所得等報告書の審査」、「調査報告書」につきまして、各委員にご決裁をいただきたいと思います。

会長 次回のスケジュールについては委員の皆様のご都合を承りつつ、事務局より個別に連絡させていただきたいと思います。
以上で、本日予定しておりました議題については全て討議が終了いたしました。本日は、長時間にわたりご熱心にご討論いただき、誠にありがとうございました。

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