第3回自衛隊員倫理審査会議事録


日時
 平成12年8月30日(水) 14時00分~16時00分
場所
 防衛庁A棟11階第1庁議室
出席者
(委員) 栗林会長  桐村委員  田中委員  田辺委員
(防衛庁) 佐藤防衛事務次官 柳澤人事教育局長 上瀧人事第1課長(幹事)
山中防衛施設庁総務部長 米岡防衛施設庁総務部人事課長 等
議事

(1)

  審査会会合開会の辞

  栗林会長 只今より第3回自衛隊員倫理審査会を開催いたします。本日は永岡委員が所用のため、審査会を欠席しております。

(2)

  第1回及び第2回の倫理審査会議事録について

  会長 それでは、議題に入ります。「第1回、第2回倫理審査会議事録」について、ご説明いただきたいと思います。

  人事第1課長 5月31日に行われました倫理審査会において御決裁いただきました第1回の議事録について、「審議会等の透明化、見直し等について(平成7年9月29日閣議決定)」にいう議事録に該当するかどうかとの照会が部外から寄せられました。当方としては、国家公務員倫理審査会の議事録に準じて作成していましたが、担当省庁である総務庁、法制局等と協議したところ、国家公務員倫理審査会は国家行政組織法外の組織であり閣議決定には拘束されないということが一つと、そしてもう一つは内容がやや簡素化し過ぎたということで、閣議決定にいう議事録にはあてはまらないということになったため、今回、第1回と平成12年5月31日に行われました第2回の倫理審査会の議事録とを合わせて御決裁をいただきたいと思います。

  会長 事務局から議事録について説明がありましたが、ご質問等ございませんでしょうか。ございませんようでしたら、決裁につきましては、他の議題の議論が終えた段階でお願いしたいと思います。

(3)

  倫理審査会の会議及びその手続の一部改正について

  会長 それでは2番目の議題に移りたいと思います。議題は「倫理審査会の会議及びその手続の一部改正」についてでございます。事務局の方からお願いしたいと思います。

  人事第1課長 倫理審査会の開催月を「7月、10月、1月、3月、4月」となっていたものを「8月、11月、2月、5月」に改めるものです。改正理由については、第2回の倫理審査会で審議され通達した「各種報告書の提出要領」により、贈与等報告書、株取引等報告書、所得等報告書の各種報告書の提出は、隊員の提出期限の翌日から起算して30日以内に審査会に提出することととされたため、1月ずらす必要がでたものです。

  会長 事務局から説明のありましたとおり、概ね1月ずれていくということであります。ご質問等ございませんでしょうか。ございませんようでしたら、決裁につきましては、こちらも他の議題の議論が終えた段階でお願いしたいと思います。

(4)

  贈与等報告書の審査について

  会長 次の議題へ移りまして「贈与等報告書の審査」についてでございますが、これは倫理法第6条の規定に基づきまして、5千円を超える贈与等を受けた部員級以上の自衛隊員が提出した平成12年度1四半期の贈与等報告書について、当審査会が審査を行うことでございます。それでは、事務局から説明をお願いします。

  人事第1課長 贈与等報告書の提出及び倫理審査会の審査についての根拠は、倫理法第6条と第11条第1項第2号によるものです。
全体といたしましては、受理の状況につきましては、倫理監督官から提出のあった贈与等報告書の総数は、143件であり、閲覧の対象となりうる2万円を超えるものは55件(全体の38%)でありました。機関等別の内訳としては、陸上自衛隊の66件(全体の46%)を最高に防衛研究所の24件(同17%)、技術研究本部の16件(同11%)と続いています。また、官職別の内訳としては、3佐が35件(全体の24%)を最高に、1佐が25件(全体の17%)、研究職が23件(同16%)と続いています。
基因別の状況といたしましては、最多件数は「著述に対する謝礼」の70件となっており、受理総数の49%、うち2万円を超えるものは26件(同47%)を占めた。以下、「講演に対する謝礼」22件(同15%)、「葬儀における香典」18件(同13%)、「会合等出席」17件(同12%)、「招待による会食」6件(同4%)と続いています。
利害関係者からの贈与等の報告は、4件(全体の3%)あり、全てが2万円を超えるものでした。これは、労務借上契約を行っている財団法人が発行している雑誌への寄稿に対する原稿料でした。
閲覧の対象となりうる2万円を超えるもの55件(全体の38%)の内訳としては、「著述に対する謝礼」が26件(全体の47%)、以下、「講演に対する謝礼」15件(同27%)、「会合等出席」8件(同15%)、「葬儀における香典」2件(同4%)、「学術論文の入賞」2件(同4%)と続いていますが、「著述に対する謝礼」には以上のとおり、利害関係者からの贈与が含まれています。
具体的な贈与等の価額としては、最多贈与額は200,000円で事業者等からの依頼に基づき行った「講演に対する謝礼」、以下同じく180,000円の「著述に対する謝礼」、同じく170,000円の「講演に対する謝礼」、同じく127,000円の「国際会議に出席した謝礼等」と続いています。
提出された贈与等報告書について、倫理法第9条第2項により不開示となる「公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあるもの」及び「公にすることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあるもの」に、該当はないか事務局で確認しましたが、ありませんでした。
それでは、個別の状況について、贈与等報告書の控をもって、ご説明いたします。
まず、一連番号の1番から7番までは内部部局に勤務する者の報告書ですが、1番は「防衛年鑑」の著述に関するもので、専門知識についての著述を依頼されて行ったものです。相手方は防衛メディアセンターで、原稿用紙90枚で1枚当たり2,000円で180,000円の報酬を得ています。また、3、4、6、7番も同様に防衛メディアセンターから著述又は校正に伴う報酬を得て報告書を提出したものです。
2番は、外国政府の高官が訪問した際の18,000円相当のお土産です。
5番は、会合への出席ということで、民間の研究機関の主催する会合へ出席したもので、一緒に研究者1名と公務員5名が出席しています。
8番から19番までは防衛大学校からの報告書ですが、まず8番は、外務省の外郭団体が行う外交フォーラムの座談会へ出席して、報酬を得たものです。
9番は、レーザー学会というものでセミナーの座長をしたものですが、本人はこの学会の会員です。
10番から14番までは耐震構造の設計などを専門にしている隊員の報告書で、10、12、13番を見ていただきますと、日本内燃力発電設備協会が行っていますガス供給系統評価委員会へ委員として参加して報酬を得たものです。
11番は、横須賀市の校長研修講座において専門知識についての講演を依頼されたものです。
14番は、財団法人防衛施設技術協会の「防衛施設と技術」への著述を依頼され、得た報酬です。
15番については、横須賀市主催の市民大学講座にて日本近代史についての講演を依頼されたものです。
16番は、朝日新聞社「週間20世紀」において、コラムの著述を依頼されたものです。
17番は、横須賀市主催の市民大学講座において、議会と政党についての講演を依頼されたものです。
18番は、専門の土木技術について、防衛技術協会の機関誌「防衛施設と技術」へ執筆したものです。
19番は、機関誌「波濤」への執筆を行ったもので、依頼主は兵術同好会となっており、この団体は幹部海上自衛官を主対象とした非営利の会となっております。
20番から22番までは、医学誌(メディカル・プラクティス)の編集会議への出席を依頼され、専門分野におけるアドバイスを求められたもので、それぞれ27,000円の報酬を得ています。
23番から46番までは、防衛研究所となります。
23番は、安全保障が専門の者が、日米ネービー友好協会においての講演に対しての謝礼、5万円となっております。
24番は、専門である安全保障についての講演を依頼されたもので、22,222円の謝金を得ています。
25番は、世界経済、開発途上国の発展に寄与することを設立の目的としている財団法人日本グローバル・インフラストラクチャー研究財団の研究会へ出席したもので、謝金と食事代で12,500円を得ています。
26番は、日本の対外政策についての研究会へ出席したもので、食事代とあわせて、33,000円得ています。
27番は、外務省の外郭団体である研究機関から専門の国際関係についてお話ししながらの会食へ招待されたもので、15,000円相当の飲食をしております。
28番は、笹川平和財団からのお招きで、北京大学国際関係学研究講座日本側委員会へ出席したもので、委員会と飲食で15,000円を得ています。
29番は、2日間にわたっての日米中会議(12時間)へ出席し、また、「安定的三国協力を求めて」の講演や論文作成、ディレクターを行って謝金を得たものです。
30番は、朝日新聞社から「核の傘について」の講演を依頼されたものの謝金44,444円です。
31、32、35、37番は、外務省の外郭団体の財団法人日本国際問題研究所の研究会へ出席したものでそれぞれ12,000円を得ています。
33番は、日米中・安定的三国協力についての講演を依頼されたものです。
34番は、弾道ミサイルについての講演を依頼されたものです。
36番は、安全保障政策を研究し諮問に答える研究機関のシンポジウムへの出席となっています。
38番から44番までは、朝鮮半島問題を専門としている者の報告書です。。
38番は、PHP研究所からの依頼で金正日の新外交の読み方について執筆したもので、8万円の報酬を得ています。
39番は、東京新聞にて、南北首脳会談と韓国総選挙の結果についての座談会に出席したもので、2.5時間の出席となっています。
40番は、時事通信から朝鮮半島情勢と日本の安全についての執筆を依頼されたもので、原稿用紙15枚、1枚当たり2,970円となります。
41、42番は、東洋経済新報社からの依頼で、41番は東洋経済新報社が運営する中部経済倶楽部にて、北朝鮮の行方について講演したものです。
42番は、東洋経済新報社が運営する関西経済倶楽部にて、南北トップ会談後の朝鮮半島情勢について講演したものです。
43番は、東京新聞にて、南北の共同宣言についてコメントをしたもので、2万円受領しています。
44番は、フジテレビジョンにて、南北首脳会談の宣言文と今後の情勢についてコメントしたものです。
45番は、財団法人防衛弘済会の「セキュリタリアン」へ投稿したものです。
46番は、財団法人防衛弘済会の「セキュリタリアン」にて、「ワシントン会議と日英同盟の破棄」を執筆したものです。
47番から112番までは、陸上自衛隊になります。
47番は、共立出版株式会社の医用放射線辞典編集委員会にて、所属を明らかにして「医用放射線辞典」を執筆した者87名中の1人で、10万円の印税を得ています。
48番、49番は、部内向け機関紙、これは富士修親会の発行するもので、普通科、特科、機甲科の訓練、研究等の参考に資することを目的に部内で発行されている「富士」という冊子の著述に対しての原稿料です。原稿用紙1枚当たり1,500円となっています。
50番は、隊員の出身大学の同窓会において学術講演を依頼されたものです。2時間の講演で4万円の謝礼を得ています。
51番も50番と同じ者からの報告書で、本人が所属する歯科医師会における講義を依頼されたもので、2時間半で5万円の謝礼を得ています。
52番は、地元の協力会から講演を求められたものです。
53番も52番と同じ者からの報告書で、近隣のレストランとその取引先業者とで結成した協力会から講演を求められたもので、52、53番とも1万円を得ています。
54番は、企業経営者を対象とし、「心をベースにした経営」を教えるセミナーである盛岡市倫理法人会からの依頼により講演を行ったもので、45分間で1万円の謝金を得ています。
55番から69番までは、父親の葬儀へ事業者等である方が香典を下さったもので、父親が生前付き合いを持っていたもので本人は喪主を務めています。利害関係のない事業者等から父の葬儀に際し香典を受けたものということです。
70番、71番は、「陸戦研究」という部内向けの機関誌の著述に対しての原稿料で、陸戦学会という陸戦に関する研究を行い、軍事学の進歩、発展に寄与することを目的とする会が発刊しています。
72番は、地元のロータリークラブからの依頼により、30分間講演したものです。
73番は、自衛隊父兄会からの依頼により、講演を行い謝金を得たものです。
74番は、コンサートへの招待券の贈与で、防衛庁以外の官公庁等の代表者等も招待されており、日蘭交流400周年実行委員会が贈り主となっています。
75番は、地元の市防衛協会専務理事であり、防衛協会常任理事を務める協力者との懇親会へ出席したもので、相手は建設業者であるが契約等の関係はありません。8000円程度のものと報告されています。
76番は、幹部隊員の教養の向上等を目的に発行している「修親」という冊子の著述に対しての原稿料で修親刊行事務局から7,200円の報酬を得ています。
77番から88番までは、陸戦学会の「陸戦研究」の著述に対しての原稿料です。
89番から101番までは、富士修親会の「富士」の著述に対しての原稿料です。
102番から107番までは、通信に従事する幹部隊員を対象に、運用、技術の向上に資することを目的に発行されている部内向け機関誌「通信電子」で、著述に対しての原稿料ということになります。それぞれ通信電子委員会から報酬を得ています。
108番は、武器科に従事する隊員を対象に運用等の向上に資することを目的に武器記事編集委員会が発行している冊子の著述に対しての原稿料です。
109番から111番までは、父親の葬儀への香典で利害関係のない事業者等から父の葬儀に際し香典を受けたものです。
112番は、「陸戦研究」の著述に対しての原稿料です。
113番から121番までは、海上自衛隊です。
まず、113番から115番までは、防衛連盟常任理事であり、国防に正しい理解を持つことを目的とする会である白銀会の会員である者との懇談会へ招かれたもので、利害関係はありません。お酒をお土産として持ち込んだためその価額5,000円を差し引いて7,500円、その他の方は12,500円となっています。
116番は、ロータリークラブからの依頼により、講演を行ったもので2時間で1万円の謝金を得ています。
117番は、機関誌「波濤」への投稿料で、これも幹部海上自衛官からなる会員の教養等の向上を図ることを目的とした兵術同好会が事務局を行っているものです。19番で説明したものと同一です。
118番は、東京電力から海自の危機管理についての講演を依頼されたものです。講演は福島第2原子力発電所で開かれました。
119番、120番は、機関誌「波濤」への投稿で原稿料を得たものです。
121番は、鳥取市の防衛協力団体から、護衛艦が入港した際に、歓迎夕食会へ出席したため報告しています。
122番から126番までは、航空自衛隊です。
122番は、仕事と趣味の総合情報企業として、航空機雑誌を発行している事業者等のイカルス出版から観葉植物の贈与を受けたもので、室の代表である室長が報告しています。
123番は、防衛庁所管公益法人である日本防衛装備工業会からの依頼により、講演を行ったもので1.5時間で2万円の謝金を得ています。
124番から126番までは、機関誌「鵬友」への投稿料で、幹部学校幹部会から報酬を得ています。
127番は、日本世界戦略フォーラムから依頼され講演を行ったもので、利害関係はなく3時間で6万円の謝金を得ています。この会の会員は外務省、防衛庁のOBとなっています。
128番から最後の143番までは、技術研究本部です。
128番は、「防衛年鑑」を発行する株式会社防衛メディアセンターから専門知識についての講演を依頼されたもので、1.5時間行い3万円の謝金を得ています。
129番は、財団法人防衛弘済会の「セキュリタリアン」への投稿です。
130番は、防衛技術研究開発に関する調査研究等を行っている防衛庁所管の財団法人からの依頼に基づき、旧防衛庁職員倫理規程(著述当時)に則り、著述の許可を得て行った行為に対しての謝礼です。
この130番のほか、利害関係者から報酬等を得たものは139、140、143番の計4件あります。内容についてご説明しますと、財団法人防衛技術協会という事業者等から受けたものですが、この財団は昭和55年に設立されたもので、防衛技術研究開発に関する総合的調査研究及び提言、官民の技術交流、防衛技術開発の奨励・助成、利害関係者となります協力支援のための技術の提供等を行っております。4件の報告を行った者はそれぞれ業務として各種の試験を行っているわけですが、試験の準備の補助やデータ整理の補助を外部のいわゆる技術的なことができる者を雇用して行っております。その契約の流れでは、まず業務計画によって外部の者を雇用することを計画して、その後、調達の観点から調達基本計画を作成します。また、契約調整会議に諮り、細部の事項を確認・調整した上で、契約担当官のもとへ調達要求がまいります。契約担当官は予定価格調書の作成、見積合わせ、入札、商議、契約締結等を行うわけです。その際の契約先が本件では、財団法人防衛技術協会となっておるわけです。そして、契約を履行する途中に官側からの監督、実際にサービスが出来上がった後、納入の際に受領検査をしまして、支出官が代金を業者へ支払います。その労務借上契約の中で、4件とも契約履行の監督、納入に伴う受領検査を報告を行った担当官が行っており、また、130、131番については業務計画の作成及び調達要求も行っております。従いまして、4件の担当官は財団法人防衛技術協会との関係において利害関係者に該当することになります。ただ、この担当官と財団法人防衛技術協会が発行しています「防衛技術ジャーナル」への投稿の関係としては、倫理法が施行される前に旧倫理規程に則り許可を得て行われており、かつ、報酬の額も利害関係者とはならない者と同一かそれ以下の単価であり、今回は報酬の支払いが第1四半期にありましたので報告がなされましたが、全く問題はないものと考えております。
131番は、財団法人防衛弘済会の「セキュリタリアン」への投稿料です。
132番は、128番と同じく専門知識についての講演を依頼されたもので、1.5時間行い3万円の謝金を得ています。
133番は、「防衛技術ジャーナル」の著述に対しての原稿料です。
134番は、財団法人防衛弘済会の「セキュリタリアン」への投稿料です。
135番、136番は、火器弾薬及び耐弾に関する学術的研究を行っている弾道学研究会の懸賞に入賞したもので、会員は政府機関職員及び民間の技術者が主体でありますが、極めて専門的分野の学術任意団体の論文懸賞であるため報告書の提出がなされたものです。
137番から143番までは、「防衛技術ジャーナル」の著述に対しての原稿料です。
以上が、個別の状況です。

  会長 143件の報告書についてでございますが、審査会での審査は初めてとなります。先生方、ご自由にご意見等をお寄せいただければと思います。

  委員 修身会というのがありましたが、これはご自分達で会費を払っているのでしょうか。

  事務局 希望する者が修身会の規約に基づいて会費を払って会は、運営されております。

  委員 122番で観葉植物の贈与がありましたが、これは個人として貰われたのでしょうか。仮に職場にそういった贈与等があった場合、今後もその代表者が受け取ったものとするのでしょうか。

  人事第1課長 組織へという場合には、一般的には代表者、責任者が受け取ったものとして報告を出すものと考えます。

  委員 ご判断はそれで私はよろしいかと思います。と申しますのは、組織へきたものは報告対象から外れてしまう可能性があるからです。ただ、各部隊へ趣旨の徹底が必要かと思います。

  会長 今の点につきましてはどうでしょうか。

  人事第1課長 周知徹底を今後とも図りたいと思います。

  委員 参考までに、原稿料の受領が比較的多いのですが、私も以前公務員でありましたので、一言申し上げますと、著述というのは個人の勉強でもあるわけですが、倫理法ができたためにそういったものは控えようという一般的な動きがあるのでしょうか。それとも、ちゃんと報告すれば著述は従来どおりでよいと考えられているのでしょうか。そのあたりいかがでしょうか。

  人事第1課長 今回の報告を見る限りでは、当庁としては不必要な自制はなかったのではなかろうかと思います。

  会長 今のお話で、倫理法の施行の趣旨をどの程度理解されているかがわかります。

  委員 会食をする場合には、職務であっても個人で負担することがあり得るわけでしょうか。

  人事第1課長 ある程度は必要性によって、半分は仕事であっても、あり得ることだと思います。

  委員 民間企業にとっても、そして今の防衛問題を持っている防衛庁にとっても、PRすることは大変重要なことと考えております。ただ、飲み食いしなければよいという意見もあるかもしれませんが、また、積極的にとは申しませんが、いつも自分が出しているというのも大変だと。何か他の方法がないものかとおもいますが。

  人事第1課長 こういう制度があり、機会がなくなるのも困るし、個人の負担が増えるのも困ります。そこは、制度を周知させることにより不必要な規制がなくなっていくものだと思います。

  委員 制度の立ち上がりの場面では、現場ではこの位のことをしたらいいのかという規範意識がなかなかつかみにくいと思います。もう少しゆっくり時間をかけなくてはならないかと思います。

  委員 関連しまして、防衛庁では予算の都合上、民間では寸志も会社で負担しているのが常識であるにもかかわらず、身銭を切っているものと承知しております。公務員の倫理の問題ではありますが、他方で公費の支出の仕方をいわば非常に限定的にしか出していないため、寸志をつつんでおけばよかったのに、ただで酒を飲ましてもらうことになってしまったということもあるんではないかと。そういった状況も含んだ上で倫理法の在り方を考えなければならないかと思います。

  会長 ほかにございますか。それでは、贈与等報告書の審査につきましては、以上といたします。

(5)

  贈与等報告書の閲覧要領の制定について

  会長 続いて次の議題に移りたいと思います。4番目の議題は「贈与等報告書の閲覧要領の制定」について聴取し、防衛庁長官に対して意見を述べることでございます。事務局お願いします。

  人事第1課長 根拠は、倫理規程第11条第3項に贈与等報告書の閲覧に関して必要な事項は、倫理審査会の同意を得て防衛庁長官又は防衛施設庁長官が定めるものとされているため、これに従いまして閲覧要領について作成したものです。
内容についてですが、閲覧の場所については、防衛庁の場合は人事教育局人事第1課、防衛施設庁の場合は総務部人事課としました。担当者は、防衛庁は倫理専門官、防衛施設庁は総務係長となります。閲覧日及び時間は、当庁が勤務をしている日、時間とし、休日や年末年始は除くこととしています。閲覧の手続、方法は、まずは希望者が閲覧担当者に閲覧を申し出ることとしています。そして、閲覧担当者は閲覧者に閲覧記録票を記載してもらうとともに、立ち会うこととなります。なお、書類の持ち出しは禁止となっているほか、汚損等ないように取り扱いに注意するとともに、本要領に違反する場合には閲覧を中止してもらうことがあり、また、庁舎の管理規則も守っていただくこととしています。

  会長 贈与等報告書の閲覧要領の制定についてご説明いただきました。ご質問等ございませんでしょうか。

  委員 閲覧場所である人事第1課までたどり着くのに大変だろうと思いますが、一般の方が閲覧を希望した場合どういう手順になるのか、お教えいただききたい。

  人事第1課長 防衛庁の場合、正門受付のところで、面会票に記載いただき、受付担当から電話が人事第1課閲覧担当へ入ります。、また再度、A棟1階受付において受付担当から人事第1課閲覧担当へ電話が入り、閲覧担当者が出迎えて実際の閲覧が始まります。

  委員 一般の国民が、正門受付で必要事項を面会票に記入すれば、無条件に人事第1課にお通しいただけるのでしょうか。それとも、いろいろ制約があるのでしょうか。そういった面ではいかがですか。

  人事第1課長 閲覧は、法律でも規定されており、また、情報公開という面でも閲覧を希望する方が来られた場合には、円滑に閲覧していただくようにと考えております。

  会長 閲覧要領につきましては、皆様のご承認があったとしてもよろしいですね。それでは、閲覧要領のご審議については以上とさせていただきます。

(6)

  調査及び懲戒手続について

  会長 次は「調査及び懲戒手続」についてでございます。事務局の方からお願いします。

  人事第1課長 調査及び懲戒手続については、第2回の倫理審査会において、中間報告をさせていただきましたが、その内容に沿って総理府令案及び訓令案を作成したものです。この内容で問題がないものとされましたならば、今後、総理府等と調整を行い総理府令、訓令が定められることとなります。
懲戒の手続の流れに沿ってご説明します。まず、端緒ですが審査会が各種報告書等を審査することは、倫理法第11条第1項第2号に基づいてのことですが、その中で何か問題があればそれを端緒として行うということになります。もしくは、施設庁長官が何か問題があるのではなかろうかとして、防衛庁長官へ報告するという端緒報告は倫理法第13条に規定されます。更に申立につきましては、現行の自衛隊法施行規則第68条に基づいて行われます。「何人も、隊員に規律違反の疑があると認めるときには、その隊員の官職、氏名及び規律違反の事実を記載した申立書に証拠を添えて懲戒権者に申立をすることができる。」という規定がありますが、倫理法に関してもこの規定を入れたいと考えています。そもそも本件の改正や総理府令を定めるにあたっての基本的なポイントは、倫理法の手続を大まかな枠組みのものとして、細部については自衛隊法施行規則で定まっている通常の手続、それと今回の人事院規則で定まった手続を加味して作っていこうという考えで進めています。
2番目の調査ですが、長官の命による審査会の調査と施設庁の隊員に対する調査の2つに別れています。長官の要求による施設庁の隊員に対する調査、施設庁の隊員に対する審査会との共同調査が法律で規定されています。細部については、人事院規則で定められていますが、調査の開始、証人の呼出、文書等の提出要求、出頭呼出、調査員による調査につきまして、今回、総理府令に書き込むように考えております。施設庁長官の調査につきましては、法律でそれぞれ規定があります。調査の開始・部下の隊員への調査命令これにつきましては、従来の自衛隊法施行規則第69条に定まっているとおりです。倫理審査会が調査する場合には、地方の隊員が被調査者である場合、手足がないため、証人を呼び出したり、文書の提出を求めたり、出頭を求めたりする必要があります。調査員による調査については、人事教育局の者に行わせることにしています。施設庁については、地方の防衛施設局で行うものとしています。
続きまして審査会の調査の報告ですが、調査報告書に当該隊員・証人等の供述調書又は答申書その他の当該事実の有無を証明するに足る証拠を添えて長官に提出するものとすると、これは従来の施行規則の第70条の規定ぶりと同じです。また、施設庁長官から命ぜられた隊員の調査の報告については、同様の規定についても盛り込んでいこうと考えております。
また、報告を行った後、審理することになりますが、まず、長官による審理については従来からの規則により、当該隊員の勤務の停止等を行うことが必要となります。これは職務専念義務というものが一方にありますので勤務することを免除する必要からです。被疑事実通知書の送達、弁護人の選任、長官又は懲戒補佐官による証拠調、懲戒補佐官列席の上での供述聴取等を規定しております。また、施設庁長官による審理につきましても、同じように規定するところであります。
審理が終了した後、実際に懲戒処分の段階については、長官が審査会の意見を聴いて懲戒処分を行うことになります。施設庁長官が行う施設庁の隊員に対する懲戒処分につききましては、防衛庁長官の承認が必要となるところですが、それの前段階で審査会の意見を聴くことになっています。その他、法律により、施設庁長官に対する措置要求・勧告、施設庁長官に対する調査終了及び懲戒処分の通知が規定されています。
懲戒処分が決まった後、懲戒処分の宣告等があります。これは、従来の施行規則に規定されていますが、懲戒処分宣告書の交付による宣告、また、人事異動していた場合には事案の移送の手続、要望に基づいての懲戒処分説明書の交付の規定についても設けたところです。施設庁の場合についても、同様に考えております。
次に懲戒処分の概要の公表ですが、既に法律で規定されているところですが、長官が行う本庁隊員に対する懲戒処分の概要の公表につきましては、審査会の意見を聴いてそういうこともすることができるということです。施設庁長官が行う場合も同様です。また、長官が行う施設庁の隊員に対する懲戒処分の概要の公表についても同じです。
最後になりますが、懲戒処分の特例等につきましても規定しました。軽処分の場合の審理省略を既にある当庁の規定に基づきまして、定めさせていただきました。違反事実が明白で、争う余地がなく、停職5日以内、減給は1ヶ月3分の1を超えない場合の軽処分、戒告の場合、審査会の意見を聴いて聞いて審理を省略できるようにしました。ただ、隊員が審理を申し出た場合は、別となります。同様に審理辞退や行動時における特例等を設けました。行動時における特例は、弁護人の選任についてはどうするか、懲戒補佐官の関わり合い方についてどうするかについて定めたもので、一部又は全部を省略できるものしています。以上です。

  会長 この件につきまして、自由討議に入らせていただきます。説明に対するご質問、自由なご意見をいただきたいと思います。

  委員 自衛隊法施行規則第86条の15の関連で、1点目は国家公務員倫理審査会についてはこれに関しての規定はないと思うのですが、そのように理解してよろしいかということと、2点目はこの条文のなかに供述調書というのは分かるのですが、答申書というのはどういうものを指すのかということを、3点目は調査報告書の様式の案ができておればお見せいただきたいということと、4点目は自衛隊法施行規則第86条の15で「当該事実の有無を証明するに足る証拠を添えて」とあるが、いささか厳しすぎるのではないかと思うのですが。少なくとも事実があるということを証明する証拠は入手しうるかもしれませんが、無いという証拠は極めて困難だと思うのが私の意見なのですが。そのあたり、いかがでしょうか。

  人事第1課長 1点目のご質問については、国家公務員倫理審査会においては規定はないと承知しております。2点目の答申書ですが、参考人からの事実の陳述をまとめたものを答申書と呼んでおります。3点目の調査報告書の様式ですが、従来の訓令に基づいて作成したものを考えております。4点目ですが、当該被疑事実について最大限調査しまして、無いと判断できるだけのことがらを揃えることと考えております。

  事務局 参考までに、自衛隊法施行規則第70条に倫理法以外の一般の服務規律違反の場合の調査報告の規定がありますが、こちらも同じ規定となっております。

  委員 事実の報告というのは倫理法違反の事実が認められないということではなくて、倫理法違反の事実はなかったと認められるというものになるのでしょうか。

  委員 人事第1課長のご説明はよろしいのですが、実際の場面で、倫理法違反の事実はなかったと認められるとすることは、審査会としてはかなり厳しいと考えられますし、実際上できないのではないかと思われます。後は、先生方のご意見を賜りたいと思います。

  会長 実際にそういうケースに遭遇した場合には悩むと思われます。

  委員 私の関心事としましては、審査会が何をやるのかということでありまして、自衛隊法施行規則第86条の15をあげさせていただきました。お話しは変わりますが、先程ご説明いただきました答申書につきましては、どこかに規定されているのでしょうか。後程お聞かせください。それから、自衛隊法施行規則第86条の8にあります証人呼出状の第4号ですが、「正当な理由なくて出頭しなかった場合又は虚偽の陳述をした場合の法律上の制裁」とはどういうものを想定しているのでしょうか。

  人事第1課長 この件に関しましては、お調べする時間をいただきたいと思います。

  会長 その他ございませんようですので、先に次の議題へまいりたいと思います。

(7)

  自衛隊員倫理法の改正について

  会長 それでは「自衛隊員倫理法の改正」についての議題に移ります。

  人事第1課長 「任期付職員の採用及び給与の特例に関する制度の導入に伴う自衛隊員倫理法の改正」については、人事院が平成12年8月15日に「一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律」の制定について国会及び内閣に意見の申出を行ったことから検討がはじまりました。
人事院の意見の申出の概要についてですが、採用の要件としては、専門的な知識経験又は広い識見を持った者を一定の期間従事させることが公務の能率的な遂行のために必要である場合で、任期は5年以内、給与は現行の俸給表とは別のものとされます。
任期付職員法の制定に伴う国家公務員倫理法の改正についてですが、国家公務員倫理法では、各種報告を行う義務を負う職員として、「本省課長補佐級以上の職員」、「指定職以上の職員」、「本省審議官級以上の職員」をその受ける俸給月額により定義しており、新設される俸給表の適用を受ける職員についても、これらの定義が必要となっています。
任期付職員の採用及び給与の特例に関する制度についての防衛庁としての対応(案)ですが、任期付職員の採用等は、人事制度、職務内容等が一般職の職員に類似する防衛庁の事務官等に関しても、公務に有用な専門的な知識経験を有する者について、職員として任期を定めて採用し、職務に見合った適正な給与を支給することは行政の高度化、多様化、国際化などが進展する中でこれらの変化に的確に対応していくため、有益ではないかと考えられることから、一般職と同様に本制度の導入について検討中であります。
任期付職員の採用及び給与の特例に関する制度の導入に伴う自衛隊員倫理法の改正ですが、国家公務員倫理法と同様の趣旨で制定された自衛隊員倫理法においても、贈与等報告をはじめとする各種報告を行う義務を負う自衛隊員として、「部員級以上の自衛隊員」及び「本庁審議官級以上の自衛隊員」を、その受ける俸給月額により定義しており、自衛隊員に任期付職員の採用及び給与の特例に関する制度を導入した場合、新設される俸給表の適用を受ける自衛隊員についても、これらの定義が必要となることから、国家公務員倫理法と同様の改正を行うこととしたいと思います。
具体的には、贈与等報告書の提出対象者に「任期付職員法の俸給表に定める額の俸給を受ける自衛隊員」を追加する。また、株取引等報告書、所得等報告書の提出対象者に「任期付職員法の俸給表7号俸以上の俸給を受ける自衛隊員」を追加することとします。

  会長 今回の倫理法の改正は、只今の説明のとおり、任期付職員制度の導入に伴う技術的なものということですが、説明に対するご質問あるいはご意見をお願いします。

  会長 特にございませんか。それでは事務局、先程の「正当な理由なくて出頭しなかった場合又は虚偽の陳述をした場合の法律上の制裁」についてはいかがでしょうか。

  人事第1課長 国家公務員法第110条の罰則規定によりますと、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処するということになっています。防衛庁につきましては、規定はありませんので、今後、検討させていただくことにしたいと思います。

  会長 それでは、時間もまいりましたので、ここでそれぞれの事項につきまして、当審査会の意思決定をしたいと思います。

(8)

  議題の議決等

  会長 最初に「第1回、第2回倫理審査会議事録」についてでございます。これについてご意見ございますか。ないようですので、委員の皆様からご決裁をいただきたいと思います。それでは、「倫理審査会の会議及びその手続の一部改正」についてご異議はございますか。ないようですので、本件は議決されたといたします。「贈与等報告書の閲覧要領の制定」についてご異議はございますか。ないようですので、本件は議決されたといたします。「調査及び懲戒手続」についてご異議はございますか。ないようですので、本件は議決されたといたします。

(9)

  次回の自衛隊員倫理審査会会議の予定等について

  会長 それでは、本日の会合はこれで終了いたします。事務局から次回の予定につきましてお願いしたいと思います。

  人事第1課長 第2四半期の贈与等報告書の審査会への提出期限が11月初旬となりますので、それ以降の開催ということで、事務局からご案内いたしたいと思います。

  会長 以上で予定しておりました議事は全て終了しました。熱心な討議を誠にありがとうございました。

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