自衛隊員のメンタルヘルスに関する検討会 議事要旨
(第2回会議)


 会議の日時
 平成12年7月21日(金)1000~1200
 会議の出席者
 高橋委員、村井委員、渡邊(忠)委員、渡辺(三)委員、福間委員、下園委員
 柳沢人事教育局長、冨永審議官、上瀧人事第1課長(事務局)
 議題
 自衛隊員のメンタルヘルスに関する自由討議
 議事の概要
(主な討議内容)
 自衛隊のメンタルヘルスの現状、問題点に関する討議が行われた。
(改善を要する点を指摘した意見)
 メンタルヘルスに関する啓発が大きく立ち後れている。
 教育は散発的で、計画性がない。
 服務指導が、価値観の多様化に十分に対応していない可能性がある。
 カウンセリングに関する啓発不足、カウンセラーの実力不足等の問題があり、カウンセリング体制が十分であるとは言えない。
 部内の医療システム(中央病院、地区病院、医務室)の連携が十分でない。また、医務室医官のプライマリーケアの能力に個人差がある。
 メンタルヘルスに関する研究が不十分である。自殺事案の報告に心理学的、精神医学的要素が不足している。
(比較的進んでおり、更に活用し得る点を指摘した意見)
 一部により実施された自殺事案の後の介入(心理面のケア及び調査)は、ポストベンション的観点から、非常に効果的だと思われる。
 これまで作成されてきたメンタルヘルスに関する教育資料やビデオは効果的な教育資料となり得る。
 これらを踏まえ、長期的な施策の方向性と、当面実施が可能であり効果的である施策に関する討議が行われた。
(長期的な施策の方向性に関する意見)
 組織のトップに近いところに、メンタルヘルスを担当する組織を作り、トップダウンで啓発してゆくことが効果的である。その際、教育と併せて、メンタルヘルスのスタッフが実際に活動し、「存在を示す」事による啓発も重視すべきである。
 自衛隊という職場へうまく適応できるように個人を育成するため、教育、環境、服務指導を工夫する必要がある。その際、隊員相互のコミュニケーションを増大させるという視点が重要である。
 待ち受けでないカウンセリング体制を作るべきである。
 自殺予防に関しては、プリベンション、インターベンション、ポストベンションのバランスを取った対応がとれるようにするべきである。
 プライマリーケアの充実、医療組織の連携など、医療の充実を図るべきである。
(当面実施が可能であり効果的である施策に関する意見)
 現在あるビデオや教育資料を最大限活用して啓発を進める。
 うつ病、うつ状態に関する教育は、啓発教育の中でも比較的効果が現れやすい。うつに関するビデオの作成も効果的である。
 実効性のあるカウンセリング組織を早期に確立すべきであり、まず、カウンセリング制度の確立、部外カウンセラーの充実を図るべきである。
 ポストベンションへの着手や、防衛庁のメンタルヘルスに関する取組を行動で示すためにも、自殺事故の後の介入(心理面のケア及び調査)を実施すべきである。
 次のようなメンタルヘルスに関する研究を実施すべきである。
 心理テストの評価、活用法の研究
 自殺事故の調査をする際に必要な項目の標準化の研究
 PTSDなどに関する基礎研究
 デブリーフィングの導入に関する研究
 リーダーシップ訓練
 任務の効果的遂行や秩序維持という観点からの訓練ばかりでなく、民間企業などで開発・活用されているモチベーションやモラールの向上、チームワークの確立という観点からのリーダーシップ訓練も導入すべきである。
 2回目の検討会及び7月28日の部隊研修までの成果を中間報告とし、各委員の了解を得た後公表することを合意した。その際、現状問題点の認識及び当面実施すべき施策に関する簡単な提言を中心とし、長期的施策については、未だ検討の最中であるので、今後更に検討を加え最終報告で提言することとした。

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