防衛庁・自衛隊における看護師養成の在り方に関する懇談会(第2回)議事録

 

日 時平成17年10月28日(金)13:00~15:00
場 所庁舎A棟11階 防衛庁第一庁議室
出席メンバー:井伊久美子、黒岩祐治、竹尾惠子、西岡清、西元徹也平野かよ子、安酸史子
  五十音順、敬称略)
 
参事官
   それでは第2回有識者懇談会を開催させていただきたいと思います。お忙しいところお集まり頂きましてありがとうございます。委員の方で前回欠席された福岡県立大学看護学部学部長をご紹介いたします。
安酸委員
   福岡県立大学の安酸でございます。
参事官
   また、事務局側の参加者でございますが、陸幕からは、衛生部長が出張でございますので衛生部の企画室長の石川1佐が出席します。
石川1佐
   石川1佐です。よろしくお願いします。
参事官
   それでは、座長お願いします。
西岡座長
   それでは、第2回の懇談会を開催させて頂きたいと思います。まず、議事に入ります前に資料の確認を事務局からお願い致します。 
衛生官
   事務局の衛生官の原でございます。資料の確認をお願い致します。
   
   説明省略
   
西岡座長
   それでは、第1回有識者懇談会の議事録をご覧頂いていると思いますが、なにかございましたらこの会議が終わるまでにご指摘いただけたらと思います。もしないようでしたら案を消しまして議事録とさせていただきたいと思います。先生方にも前もって送られまして資料をみて頂いていると思いますのでよろしくお願い致します。
それでは議事に入ります。まず、資料をひととおりご説明頂いた後に質疑・議論で進めさせて頂きたいと思います。
衛生官
   資料D~H説明(省略)
竹尾副座長からの説明
   「国立看護大学校における海外実習について」
竹尾副座長
   資料のHになっております。それで私どもの大学校でやっております国際看護実習がどんなものか、そしてどんな過程を経て、私どもの大学校が新しいもので、まだ5年目のところですから、どのように準備してきたかという話をしたいと思います。こちらには実習要項みたいな資料は差し上げたのですが、一冊こんな厚い本になりますのでそれは皆様にとってはまたもっと具体的になってからの方が参考になるかと思いまして、この資料には一番最後に、こんな目的でやるのだということを書きました。最初にこの私どもの4年制大学としての教育内容の中で、これは2単位で、必修科目としてつまり1学年100名全員が行かなくてはならないという科目です。2週間で2単位、2週間出すということでございます。4年生で開講しておりますので、3年間勉強して実習も大体目途がたったところで海外に出て行くことにしております。私ども、最初はどこの国でやるかということも議論しまして、アジアがよかろうといろいろと交通費の問題もございますので、日程の問題とかもございまして、私ども大学校が持っている厚生労働省の行う政策医療として海外協力をする場合の場面という、そういう国を想定してどこを選ぶかということであります。ここにありますようにタイとベトナム、ミャンマー、カンボディア、モンゴルあたりが候補にあがりまして、その他アフリカはどうだとかいろいろあったのですが、いろんな状況からアジアがよかろうということで、ここに教官2名・事務官1名で2週間ほど訪問をさせて、どんな状況か、受け入れがうまくいくだろうかとかいろんなことを調べました。そこに書いてありますように国の状況もありますし、学生が50、100名どっと押しかけて行って大丈夫だろうかとか、こっちでお願いする時期にちゃんと受け入れてくれるだろうか、ビザが取れるだろうかとかいろんなことを考えました。あるいは交通手段とか宿泊の場があるだろうかとか、先方に大学があって大学教育として連携して受け入れて頂けるような体制があるかとか、実習病院・医療施設がどうかとか、先方の教官にどのような方がいるかとか等を調査して帰って来てもらいました。その中からいろいろ考えまして、3番目にありますように16年度はタイとベトナムに学生を実習に行かせ、17年度はタイ一国で大学を2つ選んでそこで実習を行ったということでございます。実習を立ち上げますには、一度、その今年はタイ王国でブラパ大学とセントルイス大学、セントルイス大学というのはバンコクにありまして、比較的便利といいますけれども、交通事情は非常に渋滞が激しくて学生の移動は逆に大変みたいなところはありましたが選びました。そうすると今度はそこの大学と私たちの大学との間である程度の確認事項というか、メモランダムを取り交わしてお互いにこういう条件で実習を先方も受け入れる、こちらも、先方の要望としては先方の教官がこちらに訪問したときには受け入れてくれという、そういうこともありまして。ここにありますようにMemorandum of Understanding betweenなになにという様にして取り交わす。そのためにいろいろとやりとりをして疑問のあることをお互いに聞き合って、例えばお金はどの位かかるのかとか、日本として受け入れる時ただで全部、あの誰でも来てただで泊められるかとか、まあいろんなことがございまして。そういう質疑をしてお互いに了解してサインをするという過程を経まして大体、先方の大学を決めるということになります。それから今度は、実習内容についてももちろん何日間、どこへ、それから行って何をするかみたいなことをきっちり書いたものを作ってお互いに了解をする。それからもちろん大学にいたのでは実習になりませんから、先生方に引率してもらって、周辺の病院とか医療施設とかヘルスセンターとか、いろいろ行っていろいろ実習するわけですが、そういう場を見てこなくちゃいけないということで、またその場に担当教官を派遣してどんな場面でうちの学生がどういうところ行くのかというようなことを見て参ります。そういうところで教官が全部見て来て、また先方もこちらの顔を覚えてもらって、こういう先生が学生を連れて来るのだなということを解ってもらうということを事前に詰めていきます。最終的には学生を連れて行くのですが、何人の学生を引率するかということで、私どもは最初の年は10名の学生に1名の教官を張り付けましたが、今年は3名でいけるということで50名、100名を2つのグループに分けて1グループ3名の教官を付けたと、それで計6名の教官を同時に2週間出したわけですが、プラス事務官がいろいろ車の調達ですとか、支払いですとか、いろいろありますので事務官を1名付けて行くと、それから学生の側は行くにあたって予防注射をしなさいとか、先方の国の保健事情なり、どういうことを学びたいのか、自分たちで勉強してから行きなさいということで、かなり事前準備をさせて、それでここに書きませんでしたが、タイの方の先生はうちの学生10名に1名付けて下さる。それから学生は5名に1名先方の学生がなんていうのですかまあ世話役ということで付いて下さるということで、その先生方に謝金を払わなくてはいけなかったのですが、そういうことをしました。コミュニケーションは全部英語です。タイの先生はほとんど英語が堪能でおられて、日本のうちの学生も多少一生懸命英語を勉強してまあなんとかやりとりをするということです。ただ現場の病院にいきますとこれは英語が全然通じなくて、タイ語ですので、少し何か日々の会話ぐらいはタイ語を覚えなさいというようなことでやっていったようです。宿泊は、学生は主にタイの学生の寮、学生寮に泊めて頂く。丁度、行きました時期が5月で先方は夏休みに入って寮が開いているということでそこに泊めて頂く。最初の年はクーラーが学生寮にはないということで、うちの学生は相当まいったらしいですけれどもそんなことをいっている場合ではないということで、なんとか凌いでやっております。2年目は先方が非常に配慮してくださったのか、クーラーを入れてくださったということで、今年は少々凌ぎ良かったといっております。それから教官はゲストハウスというのですか、大学の持っているゲストハウスに泊めて頂くというようなところで、ホテルに泊まるよりはやや安く行けたということになっております。それでその次はどのくらい費用がかかったかということですが、具体的に費用は書きませんでしたが、事務局で見ていきますと大体、学生が往復の交通費と食べ物の食費と寮に泊まるわけですが、行った日の晩とか帰る日の晩は100人全員が一つのホテルに集合しますので、この日の一泊、二泊くらいはホテルの費用が入っているそうですが、大体、これでみますと144,000円から148,000円で、ちょっとグループによって多少違いがありますが、そのくらいかかっているそうです。それから教官は今年度でみますと、教官ないし事務官を派遣したのが約200万円近くかかっております。それから実習経費、ここに書きましたように移動のための学生を移動させるための車両の借り上げですとか、実習先へ多少の謝金を出すとか向こうでお願いした引率あるいは指導して下さったところへの教官への謝金ですとか、施設への謝金ですとか、連絡調整費とか、多少先方の大学から要望がございましてそういうものを含めましてだいたい180万円くらいかかっているというようなことでございます。100名の学生です。そんなようなことでなんとか実習をいたしまして。その次に実習目的ですとか実際に教育の目標ですとか行動目標ですとか書いてございますが、あのこの目標あるいは実施、行動に沿って実習してきて帰ってきて、また反省会をして発表会をして、いろいろと学んだこと等を実際の我々行かなかった今度は日本に帰って来た我々に発表して知らせてくれるということでございます。大変、大変なことで必修ですから行けない学生が出たときにはどうするか、いろいろと細かいことはございますが、結果的に行った教官あるいが学生たちがこの2週間、自分でお金も出さなきゃならないところもありますが、得たものは非常に大きかったと言って、遠足みたいだということは無かったと聞いてはおります。まだ2年でございましてこれかも続けていく予定でございます。以上でございます。
西岡座長
   ありがとうございました。それでは資料最後の説明でございます。自衛隊の看護師の活動についてビデオをお願いします。
   
   防衛庁・自衛隊における医療看護活動の現状(ビデオ視聴)
   
西岡座長
   今までに説明のありました資料について委員の方々からご意見、ご討議をお願いしたいと思います。まず、今までのご説明で質問なりございませんでしょうか。あるいはコメントでも結構でございます。
黒岩委員
   ちょっといいですか。質問なのですけど。さっきアメリカ陸軍の看護師制度の話がありましたけれども、ここは4年制看護大学だけなのですか。いわゆる准看のようなものはいないのですか、これはいかがなのでしょうか。
衛生官
   アメリカの看護師制度そのものに、私はあまり詳しくないのですけれども、看護師そのものは4年制のレジスタード・ナースというのが主たるものであると思います。副座長いかがでしょうか。
竹尾副座長
   私も決して詳しいわけではないのですが、勿論、レジスタード・ナースに対して、プラクティカル・ナースとして准看的なものがないわけではなさそうですけど、減ってきているということで、最近あまりデータを見ていないのですけれど。ただ、この軍に関してはちょっと私もわからないです。
黒岩委員
   レジスタード・ナース、プラクティカル・ナースと日本の看護師、准看護師と思いっきり違うのは、業務上の差があるはずですよね。日本の場合には、准看も正看も同じ仕事をするというところが大きな矛盾点であると思うのですけれども。おそらく、アメリカのこの中ではパラ・メディックというのが中にいるのじゃないかなと思うのですけれどもね。それがやっぱり衛生隊としていろんな役割を果たしているのじゃないかなと、そのあたりちょっと知りたいなと思いました。それと、これは厚生労働省の方にお伺いした方がいいかもしれないのですが、准看護師の資格を取った人が一年の教育で救急救命士になれるというのは一般的にありましたでしょうか。
衛生官
   救急救命士の方は、三種類ございまして、一つは救急隊員向けの、これは消防庁が所管してますけれども、そちら6ヶ月で救急救命士がとれる。普通は2年になっています。私どもの方は准看プラス1年ということで認めてもらっています。大きくいえば、その3タイプがあると思います。
黒岩委員
   ということは、准看で1年の教育で救急救命士になれるというのは自衛隊だけのものですか。一般の准看護師は1年の教育では取れませんね。
衛生官
   たぶん、養成所としてやっているところで1年の所はないと思いますので、そういう意味ではないことになります。
黒岩委員
   ないですね、ないですね。
西岡座長
   厚生労働省の方、何かご発言はございませんでしょうか。
衛生官
   担当ではないので、わかりませんね。
西元委員
   今、提起された軍の中の救急という問題なのですが、私の軍事常識からすれば、アメリカは海外における、国外での戦闘を主体とした救急看護ということを想定しておりますから、各部隊の中には当然、衛生兵が配置されているわけですね。その衛生兵はたぶん、アメリカの陸・海・空軍衛生学校で教育を受け、それなりの資格を持った者がその任務に就いているという具合に考えております。それから、今の救急救命士の1年の教育ですね、救急救命士の教育を受けられるのは全くの素人ではないと思うのですがいかがですか。中央病院(陸自衛生学校)の救急救命士の養成課程は、例えば准看護師課程を終わった者が入ると私は理解していたのですが、どうなのでしょうか。
陸幕衛生部企画室長
   救急救命士課程というのは、陸・海・空すべて、准看課程を修了した者が1年の更なる教育を受けて作る形になっております。ということは、自衛隊の救急救命士は、全部が准看を持っているということ、救急救命士というのは主に病院外の活動でございますけれども、自衛隊はそういう意味では院内等でも看護師の指導のもとに医療行為ができるという、院外と院内でも使えるという、そういうメリットも持っているかと思います。
黒岩委員
   何をいいたいかといいますとですね、前回もいいましたけれども4年制にすることについて何の問題があるのだというのが私の認識なのですね。基本的にやるべきだろうと。それはもう、看護界の常識であると。看護界の常識をそのままこの自衛隊の中の看護にも持ってくるべきだと私は考えているのですけれども。その時に、准看問題というのを切り分けるという発想は、これは看護界の常識ではないわけです。この前もお話ししたように、厚生労働省の検討会の報告書の中でも准看養成はもう廃止というか、看護教育、養成は統合ということがもう記録に出されているわけですから。ですから、それはセットで考えるべきと私は考えているのですね。前回、西元委員の方からこれは自衛隊独特のものであってそこは切り分けるべきだというようなお話しがありましたけれども、私はあまりそこのところを理解できていない。しかも、その救急救命士という役割というものがあるのであるならば准看というのは要らないのじゃないかなと。むしろ救急救命士養成っていうことで置き換えることができるのではないのかな。だから、世の中の一般的な看護の流れをこの中に持って来るのであるならば、4年制の看護師と、あとは必要であるならば救急救命士、准看は、なしというのが一番すっきりするのじゃないかなと私は考えている次第です。
西岡座長
   西元委員、ご意見はありますか。
西元委員
   私も今おっしゃったことと、ほぼ同じような意見です。と申しますのは、正看護師と准看護師があって、准看護師は正看護師の補佐的な役割を病院でするというのは、自衛隊の医療の本質的な在り方ではないのじゃないかと思うのですね。というのは、自衛隊の医療というのは大きく二つあって、この前も申し上げたとおり、平常時における病院あるいは各駐屯地の医務室における医療業務等と行動時の医療業務があるはずなのですね。行動時の医療業務というのはどっちかいうとあらゆる天候、地形、気象を克服しながら、医療施設の整わない場所で自らその環境を、先ほどご覧いただいたような天幕を使って施設を作って、あるいはそこに平素持っております野外手術システムみたいなものを使っていこうという、そこに大きな特徴があるのではないかと思います。したがって、そのようなことを平素からどの程度準備しておくのかということが非常に重要であって、直ちに結論がでるような問題ではないと思います。しかしながら、制度としてはそのように、行動時の第一線の医療を主として担う救急救命士あるいは准看護師ですね。それと病院を主体とする平素の医療活動を行う看護師とはやはり切り分けるべきではないかと思います。自衛隊の医療の特性という観点から、一つだけ私が現職の時に経験した例をご紹介しますと、1993年、平成5年の7月12日22時17分北海道南西沖地震が起こりました。これで奥尻島に相当大きな被害がでたことが判明して北海道知事は2時間後、自衛隊に災害派遣要請をだしたのですね。そこでお医者さんが7人、それから看護師さんが5人、その他救急救命士を含む23名の医療チームを急遽派遣して、翌日の6時30分からもう奥尻島で応急治療行動を始めたのですね。そして、その時に71体のご遺体の検死を行い、20数名だったと思いますけどそれをヘリコプター病院へ後送する、400数十名の方を応急治療するという活動をしたのですね。その2年前の8月、91年の8月、この前ご指摘のあったビッグレスキューで、応急治療と患者搬送とトリアージ、この三つを主体とする訓練を北部方面総監の志方さんが指導なさって、その成果や教訓が見事にこの時生きたひとつの事例としてですね、ここに私、あの自衛隊の行動時における医療の一つの特徴があるのではないかと、こう思うのですね。これは単に自衛隊が行動のために自分の部隊の隊員をケアするということだけでなく、平素において今ご紹介したような大規模災害における医療っていうことをそっくりそのまま、そのことが適応できるという、そこが非常に貴重な点なのではないか。この前のご意見もですね、国民にどう還元するのだという、非常に適切なご指摘があったのですが、これ何かは一つの例なのだと思います。一人でしゃべってあれなので、まだ阪神淡路大震災の時の医療活動など、ご紹介したいことはいっぱいあるのですけれども、とりあえずこれだけにとどめさせていただきます。
西岡座長
   ありがとうございました。今、非常に大きな提案をいただいたわけですが、これにつきまして何か。看護の先生方ご意見を是非ともお願い致したいのですが。
竹尾副座長
   あの私もこれを聞いたときに、准看の教育が今こんなにあるということを初めて知ったのですが、ちょっと、これは本当にこれでいいのかというのを本当に感じまして、現実に今、実際の場面で准看の方がどういう、何をやっているのかというのが、ちょっと私は、看護師でない人がどうしてるのだろうかというのは、疑問だったのですね。実際には、今おっしゃったように有事の時なり、それを見ると相当なことを判断してやってかなきゃいけない。ですから、私は素人ですけど自衛隊としての活躍もあるのでしょうけど、医療ですから、やっぱり看護師としての資格を持った人がここで活躍すべきだっていうのを思いまして。今のご意見で看護師でなくてみんな救急救命士でいいっていわれると、ちょっと。私は救命士だけでここがおさまるかなというのは、ちょっと疑問に感じます。やっぱり看護師がいて、そして医師も勿論、これで見ると医師がいて、前線に医師がいて准看護師しかいないのですが、これで今救急救命士があり、看護師があるべきではないか。それでないと起こった時の状況の中で何がどうやったらいいのかっていうのは、看護師としてなかなか適切にできないのじゃないかと思いまして。西元委員からもやっぱりここに看護師もいた、救急救命士もいた、医師もいて、そのチームで非常にいい活躍をしたというのを聞くと、それが当然の、看護師として活躍するのが当然で准看護師では足りないなというのは今感じて、看護からいえば、まあ当然のことのようにこれも思います。
西元委員
   先程のご説明のちょっと足りなかった、舌足らずなところがあったのだと思いますが、D-②の資料を見ていただきますと最前線におります中隊救護員、あるいは、患者集合点あたりにおける、いわゆる救急処置ですね、これは准看護師が、例えば止血をしたり、骨折しているところに添え木をしたりということはあると思うのですが、次の患者収集点、専門的には連隊収容所ということになるのですが、そこでは応急処置を行いますし、さらに師団収容所になると応急治療を行うということになりますから、そういうことになりますとやっぱり看護師や医官がどうしても必要だということになるのだろうと思いますね。したがって准看護師あるいは救急救命士といっても、できれば医官の指導を受けて、医官の管理下で活動することが望ましいと思います。しかしながら、非常に厳しい条件下でとりあえず救急処置を行うということは、その部隊の特性とか戦闘とかそういうことをある程度認識し、承知している者がやらないとなかなかできないのではないかと、こう思っております。
陸幕衛生部企画室長
   私も米軍の話は詳しくはないのですが、米軍のメディックというのは、軍のみの資格でありまして、一般的な軍の外で使える資格とは、また異なっているというのは聞いております。我が国の場合は、やはり自衛隊とか、軍独自の資格がありませんので、やはり無資格の者をどういうようにある程度クオリファイするのかという、設立の趣旨があったように聞いております。それから、准看と正看の違いというのは、やはり先生方いわれていらっしゃいますようにある意味では、レジスタード・ナースとプラクティカル・ナースみたいな形の切り分けがございまして、例えば、部隊の屋外行動では、やはり衛生のことだけやるのではなくて、部隊としてのいろんなこう自己完結性を問われるわけで例えば車両を運行しなきゃいけなかったり、病天(天幕等)で施設を建てたりそういうことですね。ある意味では、衛生以外の所も当然必要となるのですけれども、その中で衛生的な資格を持っていないと、急なときに何かこう、無資格の者がいると問題がございますので、いろいろと資格を持った者で構成するというのが衛生科の部隊というように私は考えております。正看の場合、先程説明がありましたように、幹部の管理でございますので、むしろ看護的なものより、他の隊員を指導しながらより良い衛生のケアを付与するような、そういう中核になってくるもので、むしろ准看の隊員がその指示を受けていろんな処置をするというものでございます。
西岡座長
   なかなか難しい問題だと思うのですが、今の日本の救命救急士というのはかなりできる医療行為が限定されてしまっている所がありますね。そのあたりは、やはり准看としての資格を持たなきゃやりにくいのか、なくても、今、黒岩委員がおっしゃるように、救急救命士だけですべての医療行為が可能なのか、これはどうなっているのでしょうか。どうぞ、お願いいたします。
黒岩委員
   戦場の医学っていうのが一つの救急医療の原点ていうか、こちらの方がむしろ原点。何もない所にとにかく出ていって、血だらけの人を助けてくる、運んでくるという。その時に、あの、まさにモデルにしたのが軍の衛生隊、それをモデルにしたのがパラ・メディックっていう資格、これが救急救命士ですよね。ですから、ちょっとさっき誤解されたかもしれないのですけれども、私はナースがやっていることを、救急救命士がやってもいいじゃないかといっているのじゃないのですね。准看護師が今やっている仕事を、准看護師という資格は要らないと私は思っていて、要らないから無資格者でいいのかというと無資格ではまずいっていう場面はいくらでもあるだろうと。何らかの専門職でいくべきだと。一番ふさわしいのがやっぱり救急救命士であるはずなのですよね。一番機動力を持って最前線まで飛び出して行く。全部、その、四年制の国家資格を持ったナースが、全部最前線まで飛んで行ければそれはいいですけれども、そうは、なかなか行かない時には、それに代わる資格として、機動力を最優先するとするならば、それは救急救命士。救急救命士でやれる医療行為の限定というものは、准看護師の資格も両方持ってたから、持ってることによって救急救命士のやれる仕事がもっと広がるのかというと、今はそうじゃないはずですね。救急救命士っていう資格を持っていれば、救命の3点セットっていうのをかなりできるわけですから、現場で必要なことっていうのは基本的にできる。ただ、その危機対応っていうか、現場で処置しなければいけない、一番しなきゃいけないのは、命の危機を脱するということ。それを処置して後に運ぶと、的確に運ぶということ。そのための資格としてみれば、救急救命士で十分というように思っています。だから、四年制の国家資格の看護師とあとは救急救命士と、というふうにすっきり分けた方がいい。今はだから無駄をやっているのですよね。准看を養成していながら、1年の、更に救急救命士の養成もしていて、3年という中途半端な人たちがいるわけですね。だからこれを救急救命士1本にするならば、2年で済むわけですね。2年の救急救命士とあとは4年制の看護大学ってすれば、それは一番すっきりするし、今の看護界の全体の流れともぴったりと合うというように思います。
西岡座長
   ありがとうございます。どうぞ。
衛生官
   救急救命士というのは、イメージとしては、基本的には、救急車に乗って病院に行くまでの間の処置っていうのが、業務になるということからいって、確かに救急救命の処置そのものは、いろいろとできることになっていますけれども。部隊活動では必ずしも救命のための処置だけじゃないので、そういう意味では、一般的なナーシングの部分も必要となってくると思います。そういう時に救急救命士というのでは、できない場面がきっとあると思うのです。そのあたりは確かにおっしゃるように、ご指摘の点もあるのですが、最前線から連隊収容所、収容地点までですね、その間に必要なものっていうのは、本当に、おっしゃられた救急救命士ができる処置だけで十分なのかどうか、そのあたりは、実際のどういう場面を想定するかで、考えてみないとわかりませんので、そのあたりは検討すべきだとは思っていますけれども。なかなか、救急救命士だけでいいのかなっていうのは、若干それ以外のこともやらなければいけないという気はするのですけれど。挿管もできるし、いろいろと点滴もできるようになってますけれども、それだけでいいのか、それ以外のことがきっと、前線の部分で出てくるのだろうと思います。その部分は准看なのか看護師なのかは別にしても、看護業務の中で必要な部分が出てくるのだろうというふうにイメージはしているのですけれど。それがあるとしたら救急救命士だけでは無理だろうし、そのあたりはまだ十分に検討はしておりませんので、ご指摘の点も踏まえて、どういう業務に対してどういう資格を付けるべきかということをもう少し検討を深めたいと思っております。
黒岩委員
   今、必要な資格というものがね、衛生隊に限定されたものであるのであるならば、おそらく准看の資格を持っている必要はないと思います。准看護師の資格というのは基本的には看護師と同じ業務ができるようにしてあるのですから非常に幅が広いのです。要するに衛生隊に求められているのは緊急事態の現場に飛んでいって処置をして持ってくること、これが衛生隊の仕事ですよね。そこには准看が持っていなければいけないような、色々な様々な看護の知識というものは必要なくて、救急救命士のできる範囲でそこで完結すると思いますけれどもね。多分調べて頂けたらおそらくそういう結果が出ると思います。
西岡座長
   他の看護の先生方、安酸委員いかがでございますか。非常に重要なことで私、資料のD-⑦の衛生支援態勢のところでみますと最初の1ページの中にナースのやっている衛生救護陸曹というのですか、業務がかなり違ってきている、同じところもございますが、オーバーラップしているところ、私には感覚がないのですが、自衛隊というものの中には、階級がありますからそこのところでやるべき仕事というのは決まってきてしまうと思うのですが、そんなところで准看護師という名前でなく、教育の中身ですね、例えば、新しい別の名称にされてもかまわないのですが、それと中身として、救急救命士でいいのか、さらにご指摘いただいたように、ナーシングの部分も必要なのか、そこをご議論していただければ、ありがたいのですが。
安酸委員
   私も4年制になるにあたって、准看教育とかその他をどのように移行するのかな、というのが気になっていたところなのです。自衛隊の全体を考えたときには、准看は男性が多いと思うのですけど、現場の准看の人ですよね、ほとんど男性ですよね。例えば、海。海軍だったら男性だけのところに女性の准看ということでなくて、ほとんど男性の准看がすごくたくさんいますよね、今の現状の中で、どういう風に移行していくのかなというのが、今の看護教育の中の感覚からいったら、准看はなくしていく感覚をもっているのです。ただ、自衛隊という中ではどうなのかな。今いわれたように、これが救急救命士だけでどう入っていうことに関しては、はたしてどうかなと、若干思うのですね。それだけですっきりいくものなのか、基本的には准看教育というのは看護師に移行した方がいいのだろうなと私は思っているのですけれども、非常に数の多い、現在の准看の人とか、これは議論の最後の方法論まで一緒に考えることはないのだろうと思うのですけれども、現実を考えたときの問題というのはこの辺にぶら下がっています。ただ、基本的には、准看に関しては看護師教育に移行していって、4年制を作っていくっていうことと、看護師教育をどうするのか、ということと、考えていかなければいけないのではないかなって気がします。
西岡座長
   平野委員はいかがでしょうか。
平野委員
   最前線では救急救命士として求められること以外にどういう業務が期待されているかは、いまいちイメージできないところがありまして、判断は難しいです、どのような資格が必要かの議論もありますが、自衛隊としては必要な能力を持つ人を育てることなのだと思います。資格も時間が経ちますと、それなりに業務の範囲を拡大させ、資質の向上を図る傾向にあると思います。そのような傾向を考え合わせて救急救命士だけでいい、よくないという議論もさることながら、ここでは看護師はどのような資質を持つように育てるかに焦点をあてて、その他の必要な能力について別途検討していくので良いのかな、と思います。
西岡座長
   ありがとうございます。
参事官
   衛生官から説明して頂きたいのですけれども、私の勉強ではもともと、防衛庁・自衛隊発足当時から、医師とナースは想定しておりましたけれど、准看護師を養成するということは想定していなかったです。ある時に国会でですよね。確か、その辺を説明していただければ、歴史的な経過だけはご理解頂けると思うのですが。
衛生官
   昭和43年の国会だと思うのですけれど、その中で、いわゆる衛生兵が無資格で色々なことをするのは問題なのではないかというご指摘がありまして、それを受けて、昭和44年だと思いましたけれども、准看護師養成所を作ってきたということであります。もともと、業務がある中で無資格はおかしいじゃないかと。できるものとして当時、准看護師という資格が必要だとしてそれを持ってきたのだろうと思っています。
西岡座長
   ありがとうございます。そのあたり、歴史的流れをお伺いしたかったのですが。
陸幕衛生部企画室長
   現員の部隊での数上のデータをご説明しますと、准看は先ほどありましたとおり、100名教育して、救急救命士は25名でございます。資料D-②で施設の有事の治療部分をご覧頂きますと看護官、看護師は、師団収容所レベルで4から5名、その後ろの野外病院レベルで15名から20名の人員配置でございます。で、この中で救急救命士が担当しておりますのは、この救急車の中での移送の間の処置で、その他、衛生救護員という陸曹は多いのですけれども、救急救命士の数はそれほど、多くはないと思います。その他、移送間に対応するもの以外は衛生救護という形でそれぞれの部隊が准看の資格を持った隊員で運用しているということで、すべて救急救命士の資格が与えられているかというと、養成しているわけではございません。資格の補助ということで准看の隊員を使って運用しているわけでございます。
西岡座長
   話の流れとして、非常に重要な問題ではあるのですが、むしろ看護師の4年制教育の部分の方に議論を移させて頂きたいと思うのですが、井伊委員いかがでしょうか。
井伊委員
   このことについては、私、先生方がおっしゃったのと意見と同じです。多分、准看護師を養成したくてこの学校があるのではなくて、必要な教育がしたくて、それを使っていることなのだと思いますので。しかしながら、こういう4年制に移そうという契機に、必要な教育をどうするのかっていう本来のところに議論を一つ設けていただければいいのだろうなというように伺っておりました。ひとつ質問があるのです。別なことなのですが、資料Gですが、防衛庁・自衛隊における看護活動の特徴、必要な教育ということで、有事から高度医療に対応、いずれも幅広く、どういう内容が必要か示されていますが、既にこういう教育を盛り込んで3年間で教育をしている資料なのでしょうか。確認をさせて頂きたいと思うのですが。
西岡座長
   お願いいたします。
衛生官
   イメージとしては4年間で勉強する看護の勉強、それ以外に特徴、重要なものにはこういうものがあるということで、今現在、やっているものではございません。将来、4年間の教育する中でどこでもやっている看護教育の部分と、それプラス、自衛隊としてはこういう部分もさらに付け加えていかないといけないそういう意味でこういう科目があるのではないかと付けてあります。
井伊委員
   ありがとうございます。
西岡座長
   ありがとうございます。これは業務の中から如何にどういう教育をしていくかということになると思います。確かに黒岩委員のご指摘の准看護師の名前を使っているところで結構、色々な問題が出てきていると思うのですが、実際のカリキュラムの中で何が必要で、どういったところが必要なのかということを考えながら、また、この部分のところは4年制化と同時にご検討頂けたらありがたいと思いますが、今後の防衛庁の看護師あるいはこの方たちを何という名前にされるかは分かりませんが、そういったものの教育課程をご検討頂きたいと。引き続きまして全体の看護師教育に議論を移させて頂きたいと思いますがいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
西元委員
   一つだけよろしいでしょうか。一つだけその際にお願いしたいのは、今問題になっている人たちの役割をどう規定し、何を期待するか。そのためにどう能力が必要か明らかにして頂いて、しかも自衛隊全般の人事制度とこれを吻合しながら是非、ご検討頂きたいと思います。
西岡座長
   貴重なご意見ありがとうございます。是非ともお願いします。では、この4年制化ということについては、当然ということをお考えになっておられると思います。その中で何が必要でどういった看護師を養成していくのかといったところがもう少しご議論頂けたらと思うのですが。先ほどの資料にございましたように、資料のFにありました、主立った項目を挙げて頂きました。前回の議論の中では、一つには国際貢献という様なことが大きく出てきておりますし、防衛庁のナースの方たちは国際的にも対応できる方でないといけない、そのためには非常に幅広い知識と教養をお持ち頂かなければならないのじゃないかと。同時に即応戦力的な臨床力を身につけてほしいということが各委員からのご要望であったのですが、そこのところでさらにご議論を頂きたいと思いますが、黒岩委員何か、お願いいたします。
黒岩委員
   前回の議論の中で一つの方向性が見えたなと思ったのは、赤十字の果たす役割に結構近いのではないかなということがでてきました。そのときに、赤十字のナースと自衛隊のナースを比べてきたときに、教育課程で一番大きく違うところは実習病院のところだと思うのですよね。前回もいいましたけれども、自衛隊の病院はさっきの報告にもありましたが、一般に開放されていない、ベッドの稼働率も非常に低い、実習といっても非常に機会が少ないことがある。それに比べて、日本赤十字社というのは病院がしっかりあって、実習がしっかりできる体制があると。このあたりをどうするか、ということが最大の問題だなと思います。そのときには赤十字病院との連携があるかもしれないし、他の医療施設との連携を考えること。僕はそれが最大の課題なんじゃないかなと思います。
西岡座長
   ありがとうございます。私としては非常に貴重でうれしいところでございますが、他にご議論をお願いいたします。どうぞ安酸委員。
安酸委員
   私は自衛隊出身なので、昔はもうちょっと稼働率がよかったような気がするのですけれど、私の経験からするとほとんどが男性しかも20代30代の人がほとんどいるような病院でした。病気も例えば胃ガンだったら胃ガンだけ。他のところだったら、歳をとって他の疾患があってかなり複雑になって、突然、遭うのですけれども、自衛隊の場合、比較的単純系の学習ができる感じの実習だったので、もう少し自衛隊員とその家族ではない経験ができるような実習というのを検討されるといいなと思います。現場ですぐに働くという抵抗感がある学生とか、難しいことがすぐにでてきたら大変だという学生は入りやすいのですけれどね。患者さんの方が、結局、明日から働けるまで入院しているので学生を看護してくれるというところが随分あったと思うのですけどね。
西岡座長
   そうですね。先ほどの原衛生官のご説明の時にもございましたが、入院期間が長い、今の医療では持たない形になっているのではないかと思いますが、この実習病院に関しては先ほどご報告いただいたと思うのですけど、またにさらに拡大とかお考えになっているのでしょうか。
衛生官
   今のイメージとしては、中央病院の看護学院を4年制するということではなくて、両方の看護学院を併せて4年制化していきたい。それをどこに作るかというと、防衛医科大学校に作りたいと思っております。といいますのは教員も基礎的な教員もいますのでそういう形態にするならば、実習病院としては防衛医科大学校病院ということになります。ここは大学病院ですし、症例的にはたくさんある。逆にいうと老人の看護は少ないかもしれないが、現在、近くの老人病院に3週間行っているような形で勉強している。あとは、養成する人数と症例数とが合うか、その当たりがどうかなということがありますけれども、イメージとしては4年制化する場合は自衛隊中央病院あるいは三宿病院をメインの実習場所とは考えていません。
西岡座長
   ありがとうございます。そうなって参りますと、今度は一番難しい問題なのですが、防衛医大の方の医療の特徴っていうのが、防衛庁とつながっているのだということを議論しなければいけないのかな、っていうことを思います。中央病院の方は、かなり実戦的なところで、かなり教育されていると思うのですがそんなところも含めましてご意見ございますか。是非ともお願いします。今までの議論で行きますと中央病院の場合は自衛隊の病院ということでかなり特徴が出せたと思うのですが。
衛生官
   中央病院そのものは、特徴として、疾患としては偏った疾患しかないということになるのですけれども、教育の内容として、実習をどこでするかというお話と、教育として何をするのかは多分違うのじゃないかなと思っていまして、今も防衛医科大学校として医官を育てているのですけれども、その中で当然、実習するのは防衛医大病院、普通の大学病院と考えて頂いていいのですけれども、そこでいろいろやっている。その他に看護学院で教練という形で訓練している。それは防衛医大の学生と同じで、医学の勉強以外にそういう教練の部分が当然ある訳です。しかし、医学部6年間の中にどれだけの卒業後の自衛隊医療が入っているかというとそんなに多くはありません。やはり、メインは普通の医学の勉強です。それとプラス防衛医学講座ができましたのでそういうような講座をやるとか、近々改編すると聞いていますけれど、国際感染症学というような講座で勉強するとか、そういう特徴は徐々にはだせてこられると思いますけれども、メインは、やはりベースは普通の医学部と変わらない部分がある。看護についてもベースの普通の看護の部分も当然あって、それプラス特徴のある分野はそこで加えていく。こういうようなイメージを持っています。ですからその分野に実習が必要であれば、また、どこかを探さないといけないと思います。ですがそこまで固まってはおりません。
西岡座長
   いかがでしょうか。看護の先生方。
竹尾副座長
   私も前にも申し上げましたが、防衛上としての看護学ということを考えて、防衛医大型なのかどうかということは別として、この資料に出ている、国際性とか災害とか有事とかそういうものをだした教育内容を決めていくところがまずあって、コアがあって、一般的に色々な科で回らなきゃいけないのであれば、防衛医大病院が実習場としてあるのじゃないか。災害とか有事とか想定した場合には、日赤で教えているか、どの程度やっているか分からないのですが、日赤型なり災害医療センターなり、そういうところで、そういうものを入れて考えていかなければならない。その状況でやっていくのであって、もう一つ前に戻れば、なぜ必要か普通の看護大学じゃダメなのかというところの特徴をしっかりいわないと、ここで看護大学校というものは見えない気がするんですね。そこを是非、固めてそれから、どういう実習場にいくかが決まってくるのじゃないかなと思うのです。
西岡座長
   どうぞ。
井伊委員
   3年から4年になっても、看護の基礎教育であること、看護の基礎教育をどうするかが一番核だと思いますので。そして、この防衛庁の中だけで通用する資格ではなく、就職とか退職の状況を見ても、普通の一般の看護師、一般の看護学校とか看護大学を卒業した看護師達と傾向は結果的に変わらないということでもありますので、基礎教育としてやらないといけないというのが、まず大前提だろうというように思います。ですので、いきなり特別なスペシャリストが、プラス1年になったからといってできるわけではないだろうなというのが印象です。しかし、今の訓練をしているビデオなどを見せていただいたりしますと、それだけはとても特徴的に印象付けられるところです。でもやる中身は、非常にジェネラリストとしての高い能力が求められるというところに集約していくのではないかと思います。
西岡座長
   貴重なご意見です。はい、どうぞ。
安酸委員
   当然、特徴を出さなければならないということは、私はわかりますけれども。同時に4年間の大学教育っていうことなので、教養ということもでてきましたけれども、大学人としてのナースっていう、その視点というのは非常に重要なところで、専門学校だったところが、あと1年でもっと何かを教えたいっていうようにして、教える内容を増やしていくと、カリキュラムとかにまったく隙間がなくなってしまう傾向が大体あるのですけれども。その隙間を作る勇気をもちながら、やっぱりセレクトしていくみたいな、非常に厳しいことではありますけれども、特徴を付加しながらも、やはり大学人としてのナースを養成するのだという、そこの視点をぜひ忘れないということをお願いしたい。
西岡座長
   確かにご指摘のとおり、医学部がまさしくそれを歩んでおります。医学部はこういろんな講座が増えるたびに、皆さんが全部自分の講義の時間、実習の時間が欲しいというので、医学部の学生は本当にぎゅうぎゅうに詰め込まれてしまって、余裕がなくなっているということになってしまっています。だからやはり本当に、さきほどからご指摘いただいております基礎看護教育の部分は何なのかという部分をセレクトして頂いて、そこへプラスアルファの自衛隊としての特徴的な教育を加えていただくということが大事なのではないかと思うのですが。
はい、どうぞ黒岩委員。
黒岩委員
   先ほどの資料D-5の志望理由というところで、非常に面白いなと思うのは、どうして自衛隊の看護学校に入ったのだというところに、一番多いのは学費が無料であるということです。これが動機付けになっている。やっぱり、今、変えようとしているわけですから、どういう方向をねらって変えていくべきかというときに、志望理由を聞いたときに、僕は二つポンと出てきてほしいと思うのは、災害派遣、災害のときに役に立ちたい。それから国際貢献したい。というような思いの人が自衛隊の看護大学に入ってくると、そういう特色付ける。それが自衛隊らしさを象徴的に表すことなのだなと。そういうようなひとつ目標を作ってそれにあわせてカリキュラムをどうしていけばいいのか、実習のあり方をどうしていけばいいのかということを逆算で考えてクリアできないかなと思います。
西岡座長
   ありがとうございます。西元委員。
西元委員
   私は、意見というより質問なのですが。自衛隊中央病院における高等看護学院と、防衛医科大学校における高等看護学院、それから海上自衛隊で採用なさっている一般の大学を卒業されている技官、そういったようなものの養成をすべて防衛庁として一括して今回4年制とされるということなのでしょうか。まず大事なことはそこなのですが。
衛生官
   どの範囲を4年制化するかということは最終的には固まっていません。おそらく防衛医大のほうは多分全部、自衛隊中央病院看護学院の方は多くの部分というのが今のところの段階ですけれども、ただそうなりますと非常にややこしい仕組みになりますので、そこも含めて全員4年制にすることになることも議論しています。それから海上自衛隊、航空自衛隊の看護師については、今現在技官でやっておりますけれども、これを自衛官にするのかどうかという問題と、それから例えば今でもあるのですけれども防衛医大看護学校を出て医大病院に勤めて、その後、横須賀病院などに行くという方もおりますので、そこを公募している部分も養成するか。そこはまだ決まっていませんので、方向として幹ができれば枝を着けていくことは可能であると思います。また資格、自衛官としての資格ということについては深く検討しなくてはいけないと思っています。
西元委員
   私は看護師さんとして一般の医療の技術の部分が共通であるということについて、特段異論を差し挟むものではないのですが、4年制の大学とされた後に、ずっと終身病院で高度の医療を行う病院で勤務される方、それから病院勤務と部隊の勤務を交互に人事管理されていく方、さらに艦艇あるいは部隊などと一緒に行動していく看護師さん、こういった方々をどこでどういう具合にして区分けをしてその特性を付与していくのか、教育をしていくのか、これは、考えると非常に難しい多くの問題を含んでいると思うのですね。したがってその共通部分を4年制の中できちんと教育されるということについてはそれだけ技量が上がるということでしょうから、そこのところは、私は異論を唱えるつもりはありません。しかしながら、少なくともそれから先に勤務されるところの陸・海・空自衛隊の特性に応ずるところをどうされるかというところは十分にご検討いただきたいと、このように考えます。
西岡座長
   どうですか。
平野委員
   私もどのように考え方を整理していったら良いのか戸惑うところですが、一番気になりますのは、自衛隊中央病院の養成所でなされています自衛隊科目の616時間というかなりの訓練的な内容を、今後の教育の中はでどう置付けようとされるのかです。一般の看護系大学並びで整理するとするならば、大学という基礎教育のコア部分にどのくらい置こうとされるか、そこの考え方の整理が一つあると思います。それが一つです。それから、さっきもおっしゃられたように一つの大学だけ作るのか、二つ作ろうとされるのかもあります。さらに、資料Gに看護の6ジャンルが示されましたが、非常に多岐に渡っていると思います。看護に関しての私の整理ですと、非常に救急救命的な専門家がよかれと思って、とりあえずパターナリスティックにといいますか、専門家としての介入性の強いものと、本人の認識を変えていくような健康管理であるとか国際協力など、相手が自主的に動くように相手のペースを尊重するものとでは看護の方法論が異なり、ウエイトのかけ方が違うように思います。基礎の看護教育として防衛庁としては、どちらにウエイトを置くと整理されるかがあると思います。前者の人命救助ができるという技術力それだけでも私は4年くらい必要だと思うのですが、それ以外の能力の養成はどうするのか、どの教育レベルで行おうとするのか、キャリアディベロップでないですけど、卒後の教育のあり方も積極的に視野にいれて考えて頂くことかと思います。
西岡座長
   ありがとうございます。貴重なご意見でございました。どうぞ、よろしく。
黒岩委員
   それと、国民感情からして4年制になっていったときに、自衛隊の看護大学で国家資格をとった人が、勉強しているときにはお小遣いもらって授業料も払わなくて、資格をとった瞬間に学校やめちゃってどっかで働いて、これは税金も無駄使い。今、実は看護専門学校で実際そういうことがあるっていうのですね。あまりみんな気付かない。大学に移すというときそういうことはちょっとまってくれという感じになってくるので、そのときには、そこは医学部でやっているのと同じようにですね、あれはなんていうのですか償還金、何年間は勤めなくてはいけないっていうそういうものを与えるっていうのがあってもいいのじゃないかと思います。
西岡座長
   非常にいい意見とありがたいご指摘ありがとうございます。是非ともそれはないとせっかく国民の税金を費やして教育するわけですから、今の防衛医大の看護の方はすぐ止めちゃってもかまわないのですか。そういうのは他の世界では通らないのではないかという気はいたします。実際に現場をご経験された安酸委員いかがでございましょうか。
安酸委員
   今の件に関しては、私も3年間働いてやめたのですけれども、暗黙で3年間はと先生方からいわれていたので3年間でやめました。やめて大学に入りなおしたのですけれども。私も一つ聞きたいのですけれども、中央病院ではなくて所沢の方の防衛医大の方でという話ですが、ちょっと色が違う学校なので、もしこの際4年制大学化を考えるのであれば、一本化する。若しくはそうでなくて特徴をだすのであれば、二つということができないのかなということが、可能性としてはかなり人事的なこととかもあるとは思うのですけれども。その中で、ここで書かれているものはさらにアドバンスしていくための、修士課程とかそういうことまで想定されているのかどうか。今、看護系大学で先生を集めるといったときに多分修士くらいのところまでは最低想定していないと先生もこないという、そこをちょっとお聞きしたいなと。
西岡座長
   おねがいします。
衛生官
   まずはじめのほうの話なのですけれども、これは中でいろいろ検討をやっていますけれども先ほどからでておりますけれども、資格をとった後どこで働くかという問題からいきますと、今現在も所沢の防衛医科大学校病院で働くという場面と自衛隊で働くという場面がもともとあるわけです。今度4年制化をしたとしても多分そのような形になるのではないかなというイメージはもっています。ですから逆にいうと学年100名を養成するとすると、例えば60名は将来自衛官になる人、残りは将来大学病院で働くという、専攻科というか専攻するコースをつくるのかなというイメージが、ぼんやりとあります。ただそれがいいのか、全部同じコースにしてしまってやっていくのかという問題もありますし、そこはまだ最終的には中でも検討している段階でどうするか決まっていません。それから2点目の修士課程の話ですけれども、これは学位授与認定機構と話している中でもやはり修士課程を視野に入れていただきたいという話はございまして、ただまだ4年制をどうするかという最終的にフィックスしているといいますか方向的にはやりたいと思っていますけれども、その次の段階なので視野に入れてはいますけれども、まだ具体的にすすめているわけではありません。
西岡座長
   今の流れからいきますと修士課程という流れになっておりますので、今回は4年制化が第一問題でありますが、そこのところまで拡大してお願いしたいと思います。他に先生方いかがでしょうか。かなり突っ込んだご討議をしていただきまして、自衛隊全体の看護の在り方というところまで話を進めて頂きました。今回は4年制大学にするかどうかという問題であったのですが、その周りにたくさんついております自衛隊のナースに関する問題も指摘して頂きました。その周りも視野に入れながら今後検討していくことが大事だと思います。
それでは時間も迫ってきましたのでこのあたりで締めたいと思います。今後の予定について事務局のほうからご説明お願いします。
衛生官
   9月と10月と2回にわたって、貴重なご意見を頂きました。結論が出しにくい部分があるのが実は正直なところですけれども、私どもとしてはこの資料Iをご覧頂きたいと思うのですけれども、次回3回目を11月28日に開催をさせて頂きたいと思いますが、それまでの間の24日に国内視察というのですか、自衛隊中央病院と防衛医科大学校病院の高等看護学院を中心に視察をして頂きたいと思っております。それで、あのこの第3回11月28日、それからその下に12月上旬から中旬、大臣への報告「意見のとりまとめ(中間報告)」と書いてありますけれども、実は現在平成18年度、来年度の予算要求をしている段階なのですけれども、その中で看護師の養成課程を4年制化するための調査費を要求しております。そういうこともありまして、この懇談会での意見を中間段階で結構だと思うのですが、ご意見を頂いて予算案にも盛り込んで、反映させていきたいと思っています。そういう意味で第3回には中間報告の段階で結構ですので、まとめというのですか、それをお願いしたいと思っております。その後、年を明けてもう少し特徴あるカリキュラムの問題についてこれも前回いいましたけれども、専門的な形で検討を進めて頂きまして年度末にはそれも含めた全体としてのご意見を頂戴したいと思っております。
西岡座長
   ありがとうございました。それでは、事務局の方から第3回の懇談会に向けて防衛庁・自衛隊の看護師の在り方についての意見のとりまとめをお願いしたいと思っております。この会議でまず一番問題点でありました、看護教育を4年制化するかどうかというポイントがありましたが、それに関しましては委員の先生方ご異論はないというように理解させて頂いてよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは4年制化するという方向でいろんなご意見が出てきております。まわりの条件もご指摘頂きましたので、まとめて頂きまして、次回までにまずある程度の素案を各委員にお配りして頂きまして、第3回の時にそれを完成させるような方向に持って行きたいと思っておりますが。それでよろしいでしょうか。じゃそういう形でお願い致したいと思います。第3回は11月28日の17:00から19:00までの予定となっております。よろしくお願いいたします。それでは本日の懇談会をこれで終わりにいたします。どうもありがとうございました。
以上

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