第6回人事関係施策等フォローアップ会議・
第10回人事関係施策等検討会議合同会議議事録

日時
平成17年7月27日(水) 15時30分~17時00分
場所
防衛庁A棟11階第1庁議室
出席者
(1) 人事関係施策等検討会議委員
栗林座長、福田座長代理、仮野委員、桐村委員、杉山委員、田辺委員、津久井委員、冨田委員
(2) 人事関係施策等フォローアップ会議委員等

防衛庁長官、防衛庁副長官、人事教育局長、陸幕人計課長、海幕人事教育部長、空幕補任課長、統幕総務運営調整官、高見澤審議官、人事第1課長

議事
(1) 防衛庁長官挨拶
 人事第1課長(司会):皆様お揃いになりましたので、始めさせていただきます。
本日は、ご多忙のところ、各委員にご参集いただき、まことにありがとうございます。本日の人事関係施策等フォローアップ会議及び同検討会議合同会議の議題は、自衛官の凶悪犯罪の増加を踏まえまして、先般防衛庁でとりまとめられました「『人事教育施策等緊急検討委員会』の検討結果」であります。その報告をし、今後のフォローアップ作業について、先生方に点検・評価をしていただくということでございます。この検討は、大臣指示の下で始まったものであり、今回は特に、会議に先立ちまして大臣から挨拶いただきたいと考えております。
 防衛庁長官:皆さんこんにちは。今日は、大変お忙しい中、暑い中こうして、防衛庁までご足労いただき本当にありがとうございます。
自衛隊の存在基盤は、国民の皆様の自衛隊に対する信頼感であると思っております。信頼感があればこそ、国民の皆様に安心と安全というメッセージを送ることができるという思いでおります。去年の例で言いましても、新潟県中越地震の際、自衛隊の活動については地元の皆様の高い評価を頂戴しましたし、私も激励に行って参りまして、若い自衛官が目を輝かせて私に言いますには、「自衛隊の皆さんありがとうと地元の皆さんにおっしゃっていただき、その感謝の気持ちを受けて本当に一生懸命頑張ろうという気持ちになるんです」と言っておりました。今の世の中で人の為に尽くして感謝されるという喜びを若い自衛官が学んでいてくれてるんだなという気持ちになりました。また、国際的にもイラク・サマーワで活動する自衛官が大変評価されている。
ただ、残念なことに、一方において、いろいろな意味で最近不祥事件が起こってまいりました。国の内外で高い評価を受けております自衛隊の信頼を揺るがすようなことがあってはならない。こういう意味で他日、今津副長官にお願いいたしまして、なんとかこれを防止するために話し合って結論を出して欲しい、何らかの方向づけを出して欲しいとお願いしました。これを受けて今津副長官が一生懸命やってくれて報告書を出していただきました。今日はこういうことを踏まえて、国民からの信頼感が揺らぐことなく、ますます増していきますように、先生方のお知恵を頂戴いたしたいと思っております。
この問題、もう少し広い視野から私は考えていいのではないかと思っております。私共の目から見ました若い人々は、もう少し個人と集団との関係を身に付けていってもらいたいと思います。自由だからといっても、集団の中での自由とは、その裏側には必ず規律というものがあるのです。或いは平等といっても、結果の平等ではなく、機会の平等だということを認識してもらって、一生懸命やる気持ちを身に付けてもらいたい。自衛隊に入って個と集団の関係を身に付けて、そして、若い人々が人間としてたくましく、不祥事なんか起こさない、人間として大きくなっていくような自衛隊にするためにはどうしたらいいか、こういった面でも先生方のご助言、ご激励を頂戴したいと思っております。多大な期待をいたしましておりますが、どうぞ自衛隊に対する信頼を礎にして、国の安全のために頑張っていく集団、集団として行動できる若い人間を育てていくためにいろいろな面からご助言をいただけたらと考えております。本日はお集まりいただき本当にありがとうございます。よろしくお願いいたします。
(2) 防衛庁副長官挨拶 
 人1:ありがとうございました。ここで大臣は退席されます。それではただいまより、人事関係施策等フォローアップ会議及び人事関係施策等検討会議合同会議を始めさせていただきたいと思います。
まず、人事教育施策等緊急検討委員会の委員長でもあり、人事関係施策等フォローアップ会議の議長でもあります今津副長官より一言ご挨拶をお願いいたします。
 
 防衛庁副長官:皆様ご苦労様でございます。副長官の今津です。今日は忙しい中をお集まりいただきまして心から感謝をいたしたいと思っております。大野長官からのお話にありましたように、今自衛隊は大活躍をしております。国内或いは国外においても、日本国の名誉と誇りを一身に集めて、厳しい条件の中で歯を食いしばってがんばっていただいておりまして、海外からも或いは国民からも自衛隊に対する感謝の気持ち、そして大きな共感をいただいております。
しかし反面、自衛隊員における不祥事が相次いでおります。不祥事の数が急激に増えているという訳ではありませんが、凶悪犯罪が増えているという残念な現実でございます。事に臨んでは危険を顧みずと、宣誓をして国家国民のために命をささげる決意をして自衛官になった者が、志を失い、自ら人を殺傷するなどの事件を起こすということは、私共も本人にとっても辛いことであります。名実ともに国民から信頼を得られる自衛隊になるために今日は皆様方にお集まりいただいて、議論を深めて参りたいと思います。先程大臣から説明にありましたように、検討委員会を開きまして、まとめた報告書がございますので、その中身についてご検分いただき、先生方のいろいろな経験からご指導を願いたいわけでございます。今回私共がとりまとめました報告書の主なものをご説明申し上げたいと思います。
まず、従来から実施しております不祥事防止施策を引き続き推進するとともに、服務指導と身上の把握、規律の強化を、これについては「優しい鬼軍曹」という言葉が本文に出てきますが、ちょっとうるさいけれども心のこもったうるささで、厳しい言葉の中に優しさがある、情けがある。こういう「優しい鬼軍曹」みたいな人たちに各駐屯地、部隊における中心として部下を指導してもらう。こういうことになりました。二つ目は、凶悪犯罪は私行上の犯罪ではありますけれども、隊員個人が起こした不祥事ということで、こういう隊員がいるということを迷惑とまでは言いませんが、自分達には関わりがないというような雰囲気があったわけであります。これは私は違うなと感じまして、やはり私行上の不祥事であっても、上司の教育、例えば、上司の隊員に対する指導が普段から十分ではなかった場合には、組織としての問題としてとらえるべきではないかと思っております。第3に、分限処分制度の適切な運用であります。過去10年間で、この制度が適用され除隊したのは確か18人ですね。そのうち、いわゆる病気だとかそういったものでなくて本人の資質が問題となって除隊したのは1名であります。例えば、1度ならず2度も問題を起こし、なお問題を起こすといった例もありまして、やはりふさわしくない者については、分限処分制度を活用して一線から退いてもらうということを考えて行きます。本日はこういう問題についてご教授願いたいと思っております。
防衛庁・自衛隊は昨今さまざまな面で高い評価を受けております、このような時こそ、おごらず、なぜこのようなことが起こったかを原点に返り考え、そして二度と起きないように努力していきたいと思います。警察官や自衛官などは、国民の命を預かる立場にあるのだからより真摯に行動していく必要があると考えております。本日は先生方、防衛庁の幹部の方々いらっしゃいますので、忌憚のない意見をいただいて有意義な会議にしていきたいとお願いいたしましてご挨拶とさせていただきます。
(3) 座長挨拶
 人1:それでは、本日の会議の座長であります、栗林先生にご挨拶いただきます。
 栗林座長:人事関係施策等検討会議は、ご存知のように平成15年10月に、地方の部隊にも足を運び、尉官の方々、曹クラスの自衛官の方にヒアリングを実施するなどの活動を通じて、不祥事防止施策の現状及び問題点について、いろいろ調査してまいりました。不祥事防止施策のあり方については、昨年7月に、意見の取りまとめという形で報告させていただきました。しかし、 防衛庁・自衛隊が組織として努力しているさなかに凶悪犯罪が増えているといったことがございます。こういった状況は、私共にとっても誠に残念な思いがいたします。
今日は今津副長官の話にありました、人事教育施策等緊急検討委員会の取りまとめについて、ご説明があるということですので、意見、質問させていただこうと考えております。よろしくお願いします。
(4) 人事教育緊急検討委員会の検討結果について
 1:ありがとうございました。それでは人事1課の服務企画室長から人事教育施策等緊急検討   委員会の取りまとめについてご説明させていただきます。
 服務企画室長(説明者):人事教育施策等緊急検討委員会における検討結果につきまして、まず検討の経緯からご説明いたします。先ほどありましたように、昨今、凶悪犯罪が続発しているという状況を踏まえ、このままでは 防衛庁・自衛隊の組織としての基盤が揺らぎ、国民の信頼が失墜してしまいかねないとの認識の下、防衛庁長官の指示を受けまして6月1日に第1回目の委員会を開きました。爾後、近傍部隊の服務指導責任者を集めてのヒアリングを含めて全体で5回の会合を開催いたしまして、今回検討結果をまとめたところでございます。
その内容ですが、凶悪犯罪防止への取組につきまして、まず、現況と問題点をご説明します。自衛官による刑事犯については交通犯を含めて過去5年間で1,200名前後検挙されております。概ね横ばいでございますが、凶悪犯、つまり殺人、強盗、放火及び強姦につきましては、16年度の検挙人数は10名で最多でございます。17年度に入って6月末までの3ヶ月間では、既に5名が検挙されているという状況でございます。こういった犯罪につきましては、職務に関連しない私的な行為ということでございますので、従来は一部の隊員による個人的な行為にすぎないというようにとらえることもありましたが、こういったことが続発する状況は、 防衛庁・自衛隊への信頼を著しく失墜させ、組織としての危機につながると認識しております。
こうした犯罪が発生する背景ですが、委員会では今年2月に起こりました「仙台における自衛官3名による集団強姦」や、「沖縄における幹部自衛官による強盗致死」及び5月の「霞ヶ浦における同僚殺人」事案を主に検討いたしまして、原因の究明を行い、議論を重ねてきたところでございます。そこで3つの問題が存在していることが明らかになりました。1点目は、服務指導の困難化であります。従前より検討会議の場でも取り上げられていた問題ではありますが、プライバシー重視とか、価値観の多様化や権利意識の高まりといった中で、隊員の服務指導が困難なものになってきていると考えられます。2点目に、基本的資質に欠ける隊員等が存在しておるというものであります。事案を見ていきますと、基本的な協調性とか道徳心とか職務に対する責任感といった基本的な資質の欠如した隊員が存在しているということでございます。それから更に、心身上の問題ということもございます。資質、心身上の問題が全て犯罪につながるわけではありませんが、そうした問題に対し、早期に適切な対応をとることも有効な策であると考えております。最後は借財の問題でありまして、現在は安易に借財ができるという社会環境にあり、例えば、沖縄の強盗致死の事案では、ギャンブルによる借財が犯行の直接的な動機だったということが分かっております。
こういった問題に対する対策として、従来からありました不祥事防止施策とともに重点的に推進するものとして、いくつか具体的な施策がございます。最初は、身上把握と服務指導の充実強化等です。身上把握が難しくなっている状況で、部隊等で実際に服務指導にあたる指揮官等を組織として支え、隊員のコミュニケーションを活発化させる施策を推進します。
具体的には、まず、准曹クラスを活用した服務指導の充実ということで、副長官のお話にもありましたように、「優しい鬼軍曹」といった存在が中核的な役割を担うことを期待いたしております。海上自衛隊では先任伍長制度の有効性を点検し、更なる活性化を図ります。また、陸上、航空自衛隊においても同様の制度につき導入の検討をしております。
次に、幹部自衛官自身に対する服務指導の強化を図るということであります。沖縄の事案では幹部自衛官、本来は部下隊員に服務指導をする立場にある幹部自衛官が罪を犯してしまったということで、幹部自衛官に対しても服務指導を適切に実施していくことが重要であるということであります。
それから3つ目は、服務指導等に係る情報のノウハウの共有としまして、各自衛隊の垣根を越えた服務指導等の情報の共有を図るということであります。現状を調べますと全国で10数箇所で情報共有の場を設けているということですが、今後とも普及に努めてまいりたいと考えております。
4つ目は、上司と部下、隊員同士のコミュニケーションの強化です。各部隊において、体育・クラブ活動といった場を使いまして、団結心と規律心を養い、コミュニケーションを通して身上把握の資とすることを期待してクラブ活動等を奨励していくことも有効であろうと考えております。更に隊員同士の連携に加え、例えば部隊の行事に家族を呼び、家族を交えて交流し、部隊と家族の連携の強化を図ります。またコミュニケーションの充実のため営内居住の意義を見直し、個室化施策の見直しを図ってまいります。
最後に借財対策についても、指導を引き続き充実し、借財窓口の周知徹底を図る等の施策を推進いたします。
次に大きな2点目として、私行上の非行に対して組織として対応するということであります。私行上の非行で職務に関連しない不祥事であっても、自衛官が犯罪を犯せば、組織全体の問題として対応するということで、不祥事防止に全力で取り組み、さらに問題が発生した場合は信頼回復に全力を尽くしていく必要がございます。不祥事を未然に防止する努力として、問題の兆候を早期に発見し、不祥事の予測、防止に努める。しかし不祥事が発生してしまった場合には、不祥事を起こした隊員に対して厳正な対応をとることは従来から行っておりますが、更に原因究明に取り組み、信頼回復に向け組織としてしっかり対応いたします。また、不祥事の予測、防止に係る職務上の注意義務が十分尽くされていたかどうかも検討し、指揮監督義務違反等の態様が明らかになれば、上司に対しても適切に処分を実施していきます。
次に、懲戒処分の公表についてですが、従来、懲戒処分が行われた場合にはケースバイケースで公表してまいりましたが、今後は一律に全庁的な基準を設けて積極的に公表を実施していくことになります。これは他省庁では既に人事院の指針に基づいて実施しておりますが、防衛庁としましても同様の基準を策定しまして懲戒処分の公表を行ってまいります。これとともに、年度毎の懲戒処分の統計につきましても、16年度から公表を実施していきます。
大きな3点目としまして、不適格者の早期排除等でございます。これも先ほど副長官からも説明がございましたが、基本的資質に問題があるいわゆる不適格者には、分限処分制度を適切に運用して、早期に排除するということを実施してまいります。
最後に、フォローアップの徹底についてでございますが、以上の施策については事務次官通達を発出しまして、全部隊に周知徹底したうえで着実な実施を図ってまいります。その後は、この会議においてフォローアップすることとなります。
本報告においては、不祥事防止以外のその他の課題への取組がございまして、防大の入試問題の採点ミス事案、防大の中途退校者の増加問題、あるいは自衛官の中途退職が増えているのではないかという問題、国際的な活動の増加に伴い自衛隊員の勤務状況が変化することにどのように対応していくかという問題、医官が早期に退職するという問題もございます。これらの諸課題への対応については、防衛庁内部の各種検討委員会等といった場がございますので、それぞれの場で取り組んでまいります。
なお、懲戒処分の公表についてですが、どのような基準で公表していくのかというところを若干説明させていただきます。懲戒処分の公表については、公表の対象としてまず、職務遂行上の行為または職務に関連する行為に係る懲戒処分は、免職から戒告まで全ての処分を公表します。次に、職務に関係しない行為については、停職以上の処分を公表の対象といたします。
公表内容についてですが、事案の概要、処分の内容、被処分者の所属等に関する情報を、匿名を原則といたしまして公表します。ただし、被害者のプライバシーにかかわる問題などの場合は、公表しないという例外もあり得ると考えております。こういった基準も通達を発出し、実施してまいりたいと考えております。
懲戒処分統計の公表についても、年度毎の懲戒処分の件数をとりまとめたものを公表します。16年度の実績については、処分を受けた隊員は1,286人で、内訳は自衛官が1,229人、事務官等が57人であります。処分数はここ5年で見ますと若干微減傾向にあり、前年度に比べると39人減少しています。また、処分数の在職者比ですが、在職者は約26万人いますので、0.5パーセントとなります。ちなみに、人事院の統計による一般職につきましては、16年度実績は3,190人で0.48パーセントでございます。種類別にみますと、免職116人、降任1人、停職590人、減給294人、戒告285人で、停職が全体の半分を占めております。傾向として、正当な理由のない欠勤、私有車両運転に伴う悪質な交通法規違反を理由とする停職処分が多いことが要因となります。
次に、事由別にみると、悪質な交通法規違反が465人と全体の36パーセントを占めて最も多く、次いでいわゆる無断欠勤が204人と約16パーセントをなっております。説明は以上でございます。
 副長官:今説明のあった課題のほかに、防衛大学の学生と防衛医官の中途退職の話がありましたが、これに関して対策をとらせて頂きましたのでそのことを若干ですが補足していただけますか。簡単に。
 説明者:防大における採点過誤事案でございますが、4月1日に防大本科の一般採用試験での、試験問題にミスがあるということが発覚したということで、その原因究明と再発防止の検討を実施いたしました。原因については、採点の実施要領の運用が不適切であったことによるチェック機能不全が挙げられます。これを踏まえて再発防止策としましては、実施要領の運用の改善により、採点段階におけるチェック機能の強化を図ります。さらに、6月20日に新たに判明した人文・社会科学専攻の一般採用試験における採点過誤についても、現在事実関係の確認、原因分析を行い、調査結果をまとめておるところであります。 防大の中途退校者の増加の問題についてですが、中途退校者は平成15年度卒業期以降増加を続けており、各期ともに第1学年時の中途退校が大部分を占めております。これを踏まえて、防大の第1学年時の生活環境の変化に伴うストレス緩和の方策を検討し、各種施策を行った結果、本年6月末時点の中途退校者の比率は、過去5年の同時期と比較しまして減少してきておるところでございます。これにつきましては、引き続き、防衛大学校においてフォローアップを実施していく予定でございます。
自衛隊医官の早期退職についてですが、自衛隊医官の役割は災害派遣や国際的な活動を通じて、重要性が認識される一方で、医大卒業後の9年間の義務年限を待たず早期に退職してしまう問題を抱えてございます。この問題につきましては、衛生担当参事官の下に設置された「自衛隊医官の早期退職防止等の検討委員会」において、優秀な医官が働き続けられる環境を整備するように、各種方策を検討しておるところでありまして、特に緊急の課題として来年度予算から措置できるものについて鋭意検討が進んでいる状況でございます。
 人事教育局長:医官関連の補足ですが、昨年度の退職者は78名でございまして、例年65名位を防医大で採用して、養成してきたところですが、一気に80名近く辞めましたもので、非常に大きな問題だと考えております。義務年限の9年ですが、償還金があり9年間で徐々に逓減していきまして、9年間おれば一定の額は返さなくて良いということでございます。1年目で辞めますと、平成16年3月退職者は、5,077万円ほど返さなくてはいけない。実際には7年目位で一つの山がございましてそのあたりでよく辞めていきます。実際なぜ辞めるかアンケート調査をしたところ、大きなジレンマがございました。我々は自衛官医官として何を求めるかといいますと、オールラウンドに部隊での勤務等を通じて育って欲しいのですが、現在の医学界は専門化していっておると。基本的に自衛官は健康に留意していて体力がございまして、なかなか症例研究に向かないなどの状況があり、自分の専門分野を磨けないなどが理由で辞めていく人がいます。一方で、イラクでの医療面での支援をするだとか、あるいは国際緊急活動などで国外に出て人を助ける等医官が非常に重要視されております。そのあたりの需給の問題、今後のあり方等を衛生担当参事官を中心にいたしまして体系的に見直しを行おうというところでございます。
また、先ほどの懲戒処分の公表の説明を補足しますと、一般職国家公務員の数を出しておりましたが、一番多いのが郵政公社でございます。
 説明者:平成16年度は一般職全体で3,190名のうち郵政公社は2,669名を占めております。その次の法務省は118名です。
 局長:こういうことでございますが、いずれにしましても、懲戒処分は公表をして抑止力としていければと考えております。また、職務遂行上の行為に関しては、、不正外出など、自衛隊であるからこそ起こり得る処分もございます。後は基本的に交通法規違反の数が多いのですが、防衛庁なりの特色がございます。いずれにしても、減らすようにしていきたいと考えております。
(5) 質疑等
 
 人1:それでは、追加の補足も含めまして何かご意見があればよろしくお願いします。
 委員:全般的に打ち出された対策は、既に何度も議論された対策でありまして、残念ながら、これ以上私も考えが思い付かないような状態でして、対策は全体を網羅されていると感じます。細かいところですが2点だけ質問があります。最初に、分限処分については以前から話を聞いておりまして、4月1日から既に実施されているのでしょうか。新聞によると最近島根県あたりで知事が、県庁職員に対して分限処分をやり出したとか、地方公務員において分限処分はかなり広がりつつあるということです。つまり、自衛隊も分限処分を行うのであればもっとPRをやっても良かったのではないかという気がするのです。あまり紙面に大きく載っていなかった気がするのでその点を教えていただきたい。逆に言いたいのは分限処分というのはどんどんやって良いということです。
2点目は、医官の問題ですが、キャリアの公務員でも海外に留学して帰国後数年で退職するという、アメリカにいる間にヘッドハンティングを受けて、さっさと辞めてしまうということが指摘されております。人事院が償還金というシステムを作るという記事が出ておりました。この防衛医官の問題では、お金の話が出ましたけれどもっと厳しく取り立てても良いと考えておりますが、その辺りの話はいかがでしょうか。
 副長官:最初の分限処分の話ですけれども、制度はあったけれども実際機能していませんでした。その反省から、これからはしっかりやりますよということで、記者会見を先週やりました。しかし、小さい記事で防衛庁が綱紀粛正の為にこういう会議をやったというようなことがちらっと載って、大きく取りあげてはもらえませんでした。
それから医官の中途退官の問題ですが、本日は具体的な説明をいたしませんでしたが、内容を練っているところでございます。衛生担当参事官を長として会合を開いているところでありますが、近々発表できるのではないかと思っております。このことは大臣も力を入れております。イギリスとかフランスでは、一般のお医者さんはむしろ防衛医官になりたいと。そういう希望者がたくさんおりまして、非常に優秀な者が医官になり、途中で辞めるような医官はあまりいないということです。それは専門分野の研究も十分できるような環境になっていて、経済的背景も、その後のポストも勤め続けるに十分な条件をそろえておるということです。近く発表いたしますが、来年度から早速予算化できるものはやっていきたいと。更に来年から統合運用が始まりますけれども、ちょっと間に合わなかったのですが、医官は陸海空で別々に運用されているわけですが、人事管理はできるだけ早く統合して運用していけるようにとりまとめていけるようにしていきたいと考えております。ぜひ、ご注目いただきたい。
 委員:今年2月の会議の際も伺いましたが、各自衛隊の垣根を越えたノウハウの共有について、制度的に何らかの進展はありましたか。
 人1:制度とかを設けたわけではありませんが、例えば、大湊では陸海空がそろっていますので、今年の6月の服務指導巡回講習について、服務指導担当者の合同会議などを開いております。2月のご指摘を踏まえまして、まだ万全ではございませんが、徐々に進んでおります。
 委員:陸海空の合同で行われているのですか。今の話はそれぞれが単独で行っているものですか。
 人1:合同参加の会議でございます。
 委員:あと、防大の1年生の中途退学者が多いということですけれども、新1年生については、上級生の誰かが必ずついてマンツーマンで指導するというのがありますけれども、防大の場合もそれがうまく機能していれば新1年生のフォローアップができるのではないかと。どういう悩みや問題を抱えているのかとか、そういうコミュニケーションがとれているのか疑問があります。
 局長:退学ということの前に、なぜ辞めるのかということがあります。どういう悩みが多いのかということですが、採用の前に我々もこういう生活形態になっておりますというのを言っておりますが、自分の想像と全く違うと。高校生までかなり自由だったのが、感じ方によれば、縛られるような生活に変わるというのは、予想を超えていて辞めてしまう人もいる。性格の不一致が多く、大体90パーセント近くを占めております。ですから、グルーピングも少し考えまして、各学年均等割りのグループではなく、1年生がほとんどを占めて上級生を少しというグループにしてやってみましたところ、今のところ効果が出てきましたので、今年からも実験的にいろいろなことを行って、試行錯誤を続けて、より良い施策を探していきたいと考えております。もう一方で、事前にもっとよく生活を知ってもらいたいということで、隠すことは何もありませんし、実態をビデオに撮って、見てもらうということをやっております。
 委員:医官の話ですが、一般企業でも同じようなことがあって、企業は普通は健康な人が入っておりまして、かつての大企業では症例不足が進み、どんどん閉鎖されて、一般に開放するという仕組みで成り立っております。海外協力隊や国境なき医師団や国立大学病院や救急病院とかいったところに、勉強に行って、また戻ってきて、防医大にいるとたくさん医学の勉強ができるという仕組みができないかと思っております。技量を維持したくて辞めていく医官は、志が非常に高い人であるから、むしろそう考える人がいるのは心強く感じます。ここにいたらこの分野のエキスパートになれるとか、経験もたくさん積めるとか、何年か毎に勉強ができるという仕組みになると大変張り合いがあっていいと思います。
 局長:我々の内部の問題としては、基地が僻地にもありまして、そういうところにも人が欲しいというのがあります。これから先は、こちらの要望と彼らのニーズのすりあわせが必要です。定員というのがあり、僻地勤務の人が研修に行くと、その地域に医官がいなくなってしまいます。
 委員:メンタル教育についてですが、いろいろ研修会のようなものがあるようですけれども、精神科医の先生が講義がうまいとは限らないんですね。私は企業にいて何回か講義を聴いたことがありますが、精神科医の先生の講義は非常に分かりにくかった記憶があります。先生方が話をすることに意を注いでいないと感じました。分かりやすく話して皆さんに理解していただくというよりも、自分が分かっていることだけを勝手に話すというようなケースが見受けられました。そういうことから考えますと、産業カウンセラーとか様々な制度が整っておりますし、優秀な先生が精神科医以外にもたくさんおられます。話のうまい方をピックアップしてやっていただいた方が、遥かに即効性があり、親しみがもてると思います。
 局長:メンタルヘルス関連の講義はたくさん考えておるんですが、部外委託をしまして、こちらのニーズを伝えてやってもらう予定です。
 委員:私は産業カウンセリング学会の理事もしておりますので、話しのうまい人をたくさん知っておりますので、ご協力いたします。講演を行った以上は効果が無いと無意味ですから。
もう一つは違う話なんですが、パーティションを取り払うことについてですが、ずっと取り払ったままでは今後の希望が持てませんから、2年とか3年とか期間を区切り、パーティションが無い状態できちんとできたら、認められてパーティションがある所に入れるだとか、期間を区切ることも必要ではないかと思います。独身の長い方は困ってしまうのではないかと思いまして。きちんとした生活が身についたら、パーティションのある部屋に移れるようなルールが必要ではないかと。
 陸幕人計課長:陸幕で検討しておりますことについてですが、先程の大臣の冒頭挨拶にもございましたとおり、集団の中での自分の位置付けをどうするのかというところに、力を入れております。例えば2士で入った人は、2年間は集団の中で自分を見つめなさいと。ある程度厳しくして、既婚者でも今は外に出しておりますが、ある期間は外に出さないと。そういったことを考え集団の中での生活を検討しております。上級陸曹でも単身赴任等で、営内に居たいという人はいますので、そこで課業後に指導をしてもらったりしている例もございます。そういうところは柔軟に対応していきたいと思っております。
 委員:私の昔の学生生活なんかにおきましては、広い6人部屋で、今思うとなかなか厳しかったなと思いますが、年限が限られておりましたので。
 委員:パーティションについて、この前九州の部隊を見に行きまして、そこは全くパーティションが無かったんです。さらに、単身赴任の隊員も多く、30、40代の陸曹クラスの人がパーティションなしでいるんです。彼らに聞くと、部隊の特性上休みが確実にもらえるので、これは訓練が激しく代休が思いどおり取れるということですが、休みが取れた時に彼女の家に行ったり、実家に帰ったりする方が、パーティションがある生活よりメリハリがあっていいとの意見でした。つまり、パーティションがなくても、オンとオフの区分けがはっきりついて、ここまでいったらオフになるというのが、目に見えていれば隊員は意外にその生活に納得している傾向がありました。
 陸幕人計課長:委員がおっしゃったことには二つありまして、一つは委員が見られたところは、西部方面普通科連隊という非常に精強な部隊で、新編されたばかりであるというところ。もう一つは、西方はいろいろな試行を行っておりまして、パーティションを全部取ってみたりと工夫をしております。今おっしゃられている個室化についてですが、自衛隊に入る前に集団生活に慣れていないのに、自衛隊に入るとまた個室になっていると。そのままでは目が届かなくて指導が行き届かないということがあります。隊員がどういう考えであり、どういうことをしているかが指揮官として分からなくなっているので、服務指導が非常にやりにくいと。指導する現在の若手幹部も、防大で小部屋にいた人間がいますので、自分も指導しにくくなっているところがあります。そういう面から西方では、いろいろ試行をしております。他方、休みが取れる取れないというのは、少し違う話でありまして、当然休みは外に出てゆっくり休みたいと。全隊員がそう思っていると思いますが、自衛官は24時間勤務ですから、呼集があれば出ないといけない。そこの意識が違うと思います。
 委員:この対策の中に、家族の参加を促すというくだりがありますが、こういった面で家族に触れた話は聞いたことがありませんでして、良いことだと思います。ここでは部隊の行事に参加を促すということですが、家族との連携を平時から緊密にやっていくのは有効だと思います。地域と連携をとるといいますか、家族と連携をとり不祥事を防止していくのは大事だと思います。
もう一つありまして、私行上の非行に対して組織として対応するというくだりでありますが、非常に大事な点を突いているなという気がいたします。ただし気にかかるところは、私行上の非行でも場合によっては、上司を処分するといった表現がありますけれども、これは非常に難しいところもあると思います。あまりその点を強調すると上司が萎縮してしまうのではないかと。その点が少し気になります。しかし、組織として私行上の問題は一切知らないというのは、いかがなものかと感じます。
最後に、優しい鬼軍曹とは、非常にいいと思いますが、誤解を恐れずに言わせていただくと、過日いじめに関する裁判がありましたね。そこではいじめはなかったとなりました。私が少し気になるのはいじめが原因で不祥事が起こっているのであれば、閉鎖されたというか機密がたくさんある集団であるがゆえに、いじめまで封じ込められてしまうと。それではよくないだろうと思います。ですから、優しい鬼軍曹も必要であるのだけれども、優しいいじめが行われてはいけないわけです。
 副長官:防衛庁では、私的制裁という言葉がありますが、いずれにしましても、いじめる鬼軍曹ではないんですよ。その人を思った指導をするのです。
 局長:家族を引きずり込むというと何ですが、やはり家族が人間関係のベースでありまして、大事だと考えておるわけです。航空自衛隊がこちらに関しては力を入れておりまして、家族関係も考慮に入れていきたいということでありました。防衛庁ではありませんが、お父さんの職場を見る会というものを作りまして、子供に1日見学してもらいまして非常に喜んでもらった経験が私にはございました。
 陸幕人計課長:陸上自衛隊は現在イラクに隊員を派遣しておりますが、派遣後の家族に対するフォローアップに力を入れておりまして、方面隊、地方連絡部などを含めまして、協力体制を作り、いろいろな施策やり、平時からどんどんフォローをやって行きましょうと力を入れております。
 空幕補任課長:家族の連携ということですが、航空自衛隊ではどうやっているかについて、今陸幕からもありましたが、いわゆる家族フォローについては、情報を流す、活躍を伝える、こういうことは一生懸命やっております。それ以外に米空軍の例ですが、例えば昇任した時に、米空軍では奥様が階級章をその場でかえます。申告をしまして、奥様が、ご主人の階級章を例えば大佐から将官につけかえる。これは家族にとって非常に名誉であり、苦労を分かち合える。
それから、基地の中での行事もどちらかというと、隊員が作業員になって、地元の方に何かをする。隊員が家族のためにするというような行事はないんですね。そういう面をもう少し家族と一緒になってやるということが必要ではないかと思います。
それから、一時米空軍で自殺が大きく増えたことがございました。その時指揮官を始め全空軍的に、家族に対する自殺防止教育を行いました。メンタルヘルス施策に対し、軍人のみではなく家族に対しても行いました。自衛隊では文化の違いもございますし、全てを実現はできませんけれども、家族との連携に関しては過去自衛隊においては不足していた感は否めないところです。
 委員:全般的な所見ですが、人事教育施策というわりには、人事に偏重しているのではないか。例えば、服務指導の困難さですが、これは部隊での教育のことですね。学校の教育でこういう対策はないのかといったところに抜けがあるのではないですか。例えば服務指導、やさしい鬼軍曹を、学校で充分教えているのか。或いは、基本的資質に欠ける隊員の排除については、自衛隊教育の対象ではないのか。教育にももう少しつっこんだ方が良いのではないかと思います。
 海幕人事教育部長:海上自衛隊の場合は、海幕内に不祥事防止のプロジェクトチームを設けまして、やるべきことに関して、短期的なことと、中長期的なことと分けてやらなくてはいけないことの仕分けを行いました。まずは募集のやり方、採用試験のやり方はこれで良いのかということからはじめ、その後の教育まで、プロジェクトを組んで模索しているところです。
 人1:本日の会議は、私行上の非行をはじめ、凶悪犯罪の続発に歯止めをかけるための不祥事防止の緊急施策ということでありまして、確かにご指摘のことは重要ではあるのですけれども、報告書の中には、例えば幹部自衛官に対する身上把握、服務指導の強化というところで、そういったものを強化しようと謳っております。先生のおっしゃったように教育は必ずやって行かなくてはならない大事なものではあります。
 委員:職場の中で一緒に生活している中の一人が、例えば、強盗したり、強姦したり、自分の隣にいる隊員が、そういうことをやっているのに気が付かないという現実に対し、片を付けていく方法は私もすぐには浮かびませんが、非常に大事ではないかと思うんですね。昔からですが、下から相談に行くことは難しいことでして、上に立つ指揮官がよく見てやらなくてはいけない。しかしその暇がないというのも現実でして、そういうところを改善して部下を見てやれる環境を作ることが大切ではないかと思います。コミュニケーションの活性化とかは、現場指揮官が行動を取れるような環境を整える必要があるのではないかと。
また、コミュニケーションをとる手段を確保する中で、残念に思っていることは隊内クラブとか、隊員とコミュニケーションをとる環境が廃止されていく方向にあるということです。一方で酒に関することは厳しく取り扱っていきましょうとか、そういった対策は出てくるのですけれども、引き締める一方でコミュニケーション環境はなくなっていく。そういったことも間接的にですが、関連してくるのではないかと思います。
 副長官:コミュニケーション強化については、体育やクラブ活動の奨励がありますが、昔、自衛隊からオリンピックなどでメダリストが出ました。今ではゼロではありませんが、少なくなってきておりまして、そういう国際的に活躍する隊員は防衛庁で増やしていこうと。隊員の励みになると思うのです。クラブ活動においても、ラグビー、野球といったスポーツ分野のみではなく将棋、碁、映画などの活動がなされている。こういったことに関しては少し進歩したかなというところであります。
 委員:懲戒処分の中で、無断欠勤が多いと感じるのですが。処分される無断欠勤とはどういうことですか。
 説明者:例えば仕事に嫌気がさして、黙って出勤せず何日間かたって戻ってくる例がございます。そういうことは懲戒処分の対象でございます。
 局長:そういうことがあった場合は必ず処分をしておりますので多いのだと思います。うやむやにすることなく、けじめをつけます。
 人1:処分のヒアリングにおいて自衛隊生活に嫌気をさしてというのがあります。しかし、辞めるにあたって、無断で駐屯地の外に逃亡すれば辞めやすくなるといったこともあるようです。
 委員:それでしたら、こういった方は処分のあと辞められるケースが多いのですか。
 人1:目安ですけれども、1日いなくなるにつけて停職1日として処分を科しています。しかしその後、辞める方も多いです。必ずしもそうではありませんが。
 海幕:船の上は少し特殊なこともありまして、出航するのに間に合わない場合は、非常に厳しく処分されるのです。伝統的にですけれども。
 委員:事前に連絡すればいいのですか。
 人1:事前に上司の許可があれば大丈夫です。
 委員:立派な施策であると思いますが、現場の実行可能性はどのくらい分析されているのでしょうか。現場がこのとおりできませんよというところがあるのではないか。
2点気になるところがありまして、部隊指揮官以下幹部を一緒に訓練することはできるのか。一体となった訓練ができていないのではないでしょうか。報告書にこれだけ良いものが並んでいても実現可能性は低くなりますよね。もう一つは、人事管理に関して高級指揮官から尉官のクラスまで含めて異動があまりに速いのではないかと感じます。ころころ変わっては心の面まで浸透した交流ができるのでしょうか。一年で指揮官が変わっては、気持ちも通じないし、その中で危険な任務を遂行する高い士気を維持できるのかと。そこで例えば、連隊長を2年は必ずやってもらうなど、部隊組織をきちっと運営できる人事管理が必要ではないでしょうか。
 局長:あまりに早く異動するのは問題意識としてございます。適したバランスを心がけて運用するようにしていきたいと思います。あと、現地の意見がどれだけ反映されているかといったところですが、報告書を作成するにあたり、副長官の指示により、実際に最前線で服務指導をしている方に意見を聞くために、近郊部隊の連隊長クラスの方から直接聞き取りを実施いたしました。さすがに、家族の話など細かく突っ込んだ話を聞くことができて有意義でありました。今回の報告書作成にあたり参考になったところは大きいと感じております。あれもこれもあってできないのではないかというところは、部隊によっても特色が違っておりますので、報告の中身を全部やれというのではなくて、メニューを渡してそこから指揮官ができることから始めていくといった方向を打ち出していこうと思っております。
 委員:昨年いろいろ意見を出させていただいたことが、報告書の中にも取り入れていただきまして、大変うれしく思っております。医科大学の問題は様々な改善の余地があると思いますので、ぜひ推進していただければと思います。防大の問題は、大学の自浄作用でやっていくということになるのでしょうが、大学に期待して解決に向かえばと思います。いろいろな施策が採られていくのでしょうけれども、所詮は各個人の意識、自覚が問題になるわけですから、上から問題を投げかけたり、手を差し伸べたりするのは大事ではありますが、それだけで足りないところがありましたので、今回家族をも巻き込んで問題の解決を図るということは非常に大事だと思っております。家族が見守っている、家族が期待しているということが、本人の自覚につながってくるでしょうから、そういった点から考えて一歩進んだ施策であるなと感じました。それから、クラブ活動にもう少し力を入れたらよいというのは、私どもの意見にもありましたように、1970年代までの大学は学園が荒れていましたが、それだけのエネルギーがありました。しかし急速に沈み込んでしまいましたが、エネルギーのはけ口はクラブ活動に向かうわけであります。そこでの年長者、同僚を通じてのつながり、それから自分の好きなことをやる、多様化の時代に沿った個性の伸ばし方を、クラブ活動を通じて学生は学んでいけました。環境はずいぶん違ってきているのでしょうが、自衛隊の中でもそういった活動を通じて自分の個性を磨き、同時に褒められるということを通して、本人の帰属意識を高めていくことは大切なことでしょう。今回のようにこういった会議で、進捗状況なり様々な施策を教えていただけると、それに関する質問なり意見といったことも言いやすいので、適宜機会を持っていただければありがたく思います。検討会議のメンバーもできるだけ力になって、協力してやっていきたいと考えております。
 局長:ありがとうございます。
 人1:今回の報告書の内容に基づき、これから問題解決に取り組んでいきたいと考えておりますが、先生方のご了解を得られたということでよろしいでしょうか。
 各委員:(異議なし)
 人1:ありがとうございました。
 副長官:予定終了時間を少し超えてしまいましたが、それだけ今回はご熱心な協議をいただけたと、有意義であったなと感じるところであります。
私は師団の町である旭川で生まれ育ったわけでして、ずっと自衛隊の行事には出席しておりました。間違いなく自衛隊はたくましく強くなってきております。まさにかつての自衛隊と違っていて、隊員それぞれが誇りを持って、毎日活動しているように思います。その一番大きい理由は、カンボジア以来の海外での仕事が、いまや26万人いる自衛隊員のうち2万人を越える隊員が海外での勤務を経験しているということでありまして、こういったことが自信につながっているのではないかと思っております。今日感じましたことは、こういった事件事故や不祥事をなくすことは、自分の仕事に誇りを持ってもらうために必要であります。そういうことがなくならないと隊員の名誉と誇りを守ることは出来ないと思います。我々政治家としてみれば、例えば防衛省への昇格の問題など、我々の本来やるべきことをきちっとやっていかなければ、隊員の士気も上がらないし、誇りを持たすことは出来ないのではないかと思いました。そういう意味では名誉と誇り、委員が最後におっしゃった、やはり家族、趣味などのクラブ活動、生きがいといったものを合わせて、私達が支援していくことによって、更に強靭な、たくましい自衛隊になっていけるのではないかなと感じました。本日は非常に有意義な会合でありましたが、様々なご指摘がありましたので今後とも私どもも対応しながら、やっていきたいと思います。これからもよろしくお願いします。
また防衛庁の方々もこれから是非、今日の意見を参考にしていただいて、西川局長を筆頭に皆さんがこれからの新しい防衛庁を背負っていくわけですから、これからも、切磋琢磨して研鑽を重ねていただきたい。そのことをお願い申し上げて今日の会を終わらせていただきたいと思います。本日は誠にありがとうございました。

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