第5回人事関係施策等検討会議・フォローアップ会議合同会議議事録

日時
平成16年3月23日(火)15時00分~17時00分
場所
防衛庁A棟13階第2庁議室
出席者
(1) 人事関係施策等検討会議委員
栗林座長、仮野委員、桐村委員、杉山委員、田辺委員、津久井委員、冨田委員、福田委員
(2) 人事関係施策等フォローアップ会議委員等
浜田副長官、人事教育局長、統幕第1幕僚室長、陸幕人事部長、海幕人教部長、空幕人教部長、
渡部審議官、人事第1課長
議事
(1) 開会の辞
 座長:ただ今より人事関係施策等検討会議を開催させていただきます。本日はご多忙のところ、各委員にご参集いただき、誠にありがとうございます。人事関係施策等フォローアップ会議の副議長の人事教育局長及び各委員は既に参集されており、議長の浜田副長官も途中から参加される予定ですので、両会議の合同会議ということで開催させて頂きたいと考えております。
(2) 第4回会合議事録等
 座長:第4回人事関係施策等検討会議議事録(案)について、説明をお願いたします。
 人事第1課長:お手元に第4回会議議事録(案)がございます。これは事前に先生方に見ていただき、ご意見を反映させていただいております。
 座長:意見がないようですので、案のとおり了承されたものといたします。ここで、覚せい剤事案の原因及び入手経路、舞鶴のCIWS誤射事件の発覚経緯につきまして報告して頂きます。
 陸幕人事部長:入手状況は友人、売人からの購入がほとんどでございます。自生している大麻を採取というのがございますが、入隊以前からの習癖ということであります。動機・原因は、好奇心、でき心、意志薄弱で大半を占めています。入手先は部外者からがほとんどです。これらの指導としては、引き続き隊員に対し、売人に近づかない、誘惑に負けないよう強く指導しております。
 海幕人事教育部長:CIWSの誤射事件は、平成11年2月に発生しております。随分経ってから発覚し、調査終了後7月1日に長官が臨時記者会見をしておりまして、その際に海幕長から海自OBからそのような確認があったことが調査の発端であった旨説明しております。本事件は、発射に関わる遵法精神の欠如と管理者たる指揮系統の判断の誤りの二点が大きく取り上げられました。
(3) 人事関係施策等検討会議地方ヒアリング報告
 座長:地方ヒアリングの結果報告に入らせていただきたいと思います。3月4日及び5日に佐世保地区、3月10日及び11日に千歳、八戸地区を訪問し、3回にわたり地方ヒアリングを行い、部隊等で実際に服務指導に当たっている2佐又は3佐クラスの部隊指揮官及び1尉から3尉クラスの服務担当者から部下指導や身上把握を行うに当たっての苦労や悩み、要望などを聴取するとともに、今後の不祥事防止施策の在り方について、意見交換を行ったところであります。概要報告の後、フリーディスカッションということにさせて頂きたいと考えております。
 事務局:各地区における地方ヒアリングにおいては、○准尉・上級曹の責任・権限が不明確、○幹部・曹に対する服務指導教育の充実・強化が必要、○3自衛隊の服務担当者等による情報交換の場が必要、○借財対策マニュアルが必要、○自衛官OBを含む部外カウンセラーの充実・強化が必要、○任期制士の3曹昇任率の向上が必要、などの意見がありました。
(4) フリーディスカッション
 委員:佐世保地区では、自衛隊OBのように業務に精通する者がカウンセラーとして有効であるという意見がある一方、八戸地区では部外者の方がいいという意見があり、なかなか難しい問題だと思われます。
 委員:千歳と八戸へ行ってまいりましたが、ポイントは2点あると思います。一つはカウンセラーの在り方を早く制度化すべきであること、その場合、部外者において自衛隊の仕事に詳しい方にお願いすること、OBであるかどうかは関係なく、かえってOBの場合漏れるということがあると思います。自衛隊内部にカウンセラーを置く必要と同時に部外にも置く必要があると思います。
2点目は、借財を理由とした自殺が非常に多いということがあり、借財をした場合どうしていいか分からないことが多い中、破産法を利用して弁護士を使ったケースがありました。そういう方法があるということを周知徹底すれば自殺という事態を防げたのではないか。法的な救済法を含めハウツー本を作ったら良いかと思われます。
以上の2点に関連して質問があるのですが、カウンセラー制度の現状と今後の方向性についてどうお考えになっているのか、借財についてのハウツー本的なものは整備されているのでしょうか。
 人事第1課長:部内カウンセラーについては、幹部や上級曹がカウンセラーをやっており、1週間程度の教育を受けております。年間約2万件の利用実績があると聞いております。部外カウンセラーについては、予算の制約もありますが、数を増やしているところであります。また、電話相談を平成15年度から設けております。健康問題、借財の問題などを相談できまして、例えば借財については弁護士を紹介できるようにしております。15年度については一回につき30分通話無料となっているのですが、16年度では専門家との面談を無料で行うという施策を考えています。借財については庁全体で取り組むべき問題であり、借財対策のマニュアルを作成しております。内容としては、借財をしているということをどう掴むのか、掴んだ場合にどういう対応をするのか、自己破産などの救済策・専門家の協会の紹介となっております。
 人事教育局長:借財に関するマニュアルについて申し上げれば、一般的に借財を抱えている人が対応を考えているときに心の重荷で自殺したケースもあるらしく、自殺の問題・鬱病の問題もあるので、医者とチームを組んで注意深く対応しないといけないということです。衛生サイドとも協力して非常に良いものができたと思いますが、改訂していき、より良いものを作っていく必要があると思います。部隊の全員と言うよりは指導に当たる層向けの資料として作ったものであります。
電話相談についてですが、心の悩み、セクハラについての相談窓口の電話番号を書いたカードが部隊、機関などの全員に渡るように努力しております。
 空幕人事教育部長:借財問題の乗り切り方というのは様々あり、ご親族などが資産家であって返済が可能なケースなどでは、ギャンブル・異性関係など浪費の原因を根本的に改善しないと繰り返す場合があります。
 委員:電話相談は部外にお願いしているのですか。
 局長:民間会社に委託しております。
 委員:佐世保で聞きましたのは、一般曹候補学生、曹候補士、任期制といったように自衛隊の採用のシステムが複雑に分かれており、同じ中隊・分隊に所属しても出身区分が違うため、上下関係が非常に複雑になってくるという問題があります。昔であれば任期制の期をもとに濃密な上下関係ができていたところ、現在は3つのパターンがあり、身上把握が難しくなっていると言う話を聞きましたが、現在のシステムを今後も継続していくという考え方なのでしょうか。また、今の採用システムについて内局なり各幕の方はメリット・デメリットをどのようにお考えなのでしょうか。
 陸幕人事部長:採用の区分がいろいろあり、指導上難しい問題が確かにあると思いますが、上下の規律は保たれていると思います。任用制度について、自衛官という職業の魅力化・優秀な隊員の確保のために、現在のようになっております。任期制が予備自衛官制度が成り立つための基盤となっているなどの事情があり継続して行きたいと思いますが、曹候補士と一般曹候補学生については近い部分があり、検討する必要あるのではないかと個人的には考えております。
 海幕人事教育部長:その他にも生徒という制度もありまして、4つに分かれております。現在いろいろな問題が出ていることも事実でありますが、防衛基盤ということもあり若く体力ある隊員を集めるためには任期制という制度は必要であると思われます。任期制だけにして、経験者が再就職できるシステムが構築されているのが一番いいのだと思いますが、現状では非任期制を前面に出しつつ任期制も続けていく必要があると思います。
 委員:任期制の隊員についてですが、年々年齢が高くなっているということです。30歳過ぎの隊員もいる。子持ちで入隊してくる隊員もいる。他方、曹候補士や一般曹候補学生で入ってくる隊員には優秀で大卒もおり、2年くらいで3曹になる。部隊では20歳そこそこの3曹が年上の任期制の隊員を指導していくというアンバランスな状態が広がりつつあるという感じを受けました。
 陸幕人事部長:任期制隊員の就職援護との関係がありまして、在職が長くなるケースもありましたが、部隊としても残るか就職の道を探すかという指導を早い段階でしているところであり、30歳過ぎの任期制の士というのは少なくなっているという認識であります。
 海幕人事教育部長:30歳近い士長が多いのは海上自衛隊だと思います。専門的な技術が必要とされるセクションが多く、経験者は重宝ですので部隊は離したがらないという状況になっておりまして、なるべく長期化しないように補職する、3任期くらいで見極めをするよう指導しておりますが、なかなかうまくいかない部分があります。
 委員:指導はできるけど辞めさせることはできないということですか。
 空幕人事教育部長:航空自衛隊についても海自と同じような部分がありまして、もちろん陸自と同様の指導をしていますが、組織の中では技術の蓄積が職務上、重要な部分を占めることがあります。また、助言をしても地域によっては自衛隊が良いという隊員が相当おりまして、継続して任用することを是としております。ただ、景気が好転し、彼らの再就職の選択肢が増えれば状況は変わるかも知れませんが、現状は個人が是とすれば、組織もそれを認めるという判断をしています。
 委員:自衛隊という組織は非常に居心地が良いと思われます。長い期間勤務すると何か特典のようなものがある。例えば千歳では「年齢を重ねているからといって曹長に昇任させることは如何なものか」といった意見が出ており、能力的な要素以外で昇任できるシステムに疑問を呈しています。また、佐世保では中級・上級の曹クラスを再教育するシステムの必要性を訴える声もありました。
 陸幕人事部長:曹クラスの自衛官は、幹部自衛官に比して昇任の差が少ないということは言えると思います。幹部は能力に応じて階級に差が開きますが、曹クラスの自衛官は幹部自衛官になる道を選ばなければ最終的にはほとんど同じ階級で終わるというシステムになっています。これについては、将来、制度的にもっと能力に応じた階級と職務を与えるシステムが必要ではないかという問題意識は持っています。
 空幕人事教育部長:職種にもよりますが、従来、空自では曹クラスは基本的に技術職として位置付けられており、年数を経ていくと彼らはエキスパートとしての地位を確立していくことができたのですが、近年、技術革新が速く仕事の内容が変わってきたことに伴い、新しい技術の上では若い人に劣ってしまうという問題も起こるようになってきました。曹クラスも技術革新に必死について行こうとはしていますが、やはり人によって差が出てくる問題で、空自では曹クラスに管理能力を付与するための教育について検討を行っていますし、今までとは違った分野で活性化するための努力を行っているところです。また、今まで曹長まで昇任できるシステムでしたが見直しを逐次実施している最中です。
 委員:八戸で、「指揮官クラスの幹部自衛官の在任期間が短く、部下の身上を把握できたところで異動しなければならない。もう少し長くできないのか。」という質問が出ていました。また、懲戒処分について、他の官公庁に比べ軽く、部隊によって不均衡であり、例えば飲酒運転などの交通違反についても甘いのではないかという意見も出ていたのですが、これらのことについてどのようにお考えですか。
 陸幕人事部長:飲酒運転をはじめ、交通違反については処分の基準を示しておりますので、少なくとも部隊ごとに極端に不均衡になることは考えにくいと思います。
 空幕人事教育部長:個人的な印象ですが、自衛隊では、速度超過に対しても処分が科せられていることは、一つの特徴として挙げられると思います。他の公務員については、あまり悪質ではない速度超過については行政処分は科さないところもあると聞いています。
 海幕人事教育部長:海自では、インド洋派遣艦艇における飲酒事案発生以来、現場では相当厳しい指導を行っていますので、以前よりかなり改善しているのではないかと期待しています。しかし、地域によっては飲酒運転に甘いところもあり、刑事処分や行政処分で差はあまりないとは思いますが、発生件数の違いは地域上の特性といった要素も関係していると思います。次に幹部の異動の件ですが、これは陸海空共通しておおよそ2年を基準として異動すると思いますが、経験上このくらいが適正な期間ではないかと思っております。逆に曹士クラスが長い期間同じ勤務地で勤務することについて、組織的にはデメリットがあるのではないかという問題意識を持っています。先任伍長などは、これから全国的な人材から選抜していくということを考慮すると、何か施策を講ずる必要があるのではないかと思っております。
 空幕人事教育部長:仮に長く在任したからといって、身上を把握する上で必要な事項が部隊長までスムーズに伝達されているかといったことは部隊ごとに特性があって一概には言えませんし、指揮官の人間性や資質にも大きく起因する問題でもあるため、在任期間の長短だけを問題とするのはどうかと考えています。
 委員:個人的な資質により差はあるが、在任期間が長ければ、部下の隊員と接する機会が増え、身上を把握しやすいことはあると思われます。直接部下隊員の身上を把握している准尉、曹長クラスとの関係をいかに築いていけるかということだと思います。
 委員:自殺にしても、借財の問題にしても情報の共有化ということが重要な柱であると考えます。この地方ヒアリングにおいて、陸海空の組織を超えて一堂に会して話し合いをしたことが、とても有意義だという意見が多数出ました。これは指揮官、担当者どちらも同じ意見で、情報を共有できるだけでも、新しい展開になりうるという印象を得ました。組織の違いから、ある方法論をそのまま適用することはできないとは思いますが、実行可能な施策の一つとして、組織や制服の色を超えて話し合いができる環境を地域に、中央に設定するだけでも効果があるのではと考えています。つまり、自衛隊という土壌を背景として、3自衛隊に共通して起こりうる不祥事に対して、組織、階級を超えたネットワークが必要なのではないかということで、それは組織の手直しや、多額の予算を必要としなくても実行可能な施策だと考えています。
 委員:それは私も重要視しており、例として、八戸のヒアリングにおいて、「部下隊員の多額の借財の処理に当たって、どうやって処理すれば良いかわからない」という意見に対し、他の参加者から有効な方法論が提示されるといった場面がありました。そういったハウツーに関する情報やその他の情報を共有するということは、現場、中央を含めて普段行われているのですか。
 空幕人事教育部長:各自衛隊で発生した不祥事の概要等に関する情報は、中央では積極的に共有されていると思います。指揮官クラスの1任期の中で、大きな不祥事というのは1回起こるかどうかで、そういった意味では指揮官はこういった問題については常に初心者で、発生した場合はゼロから勉強して対処していかなければならないというのが現状です。ですから、地方でも上級の指揮官は勉強したり、情報の共有化ということに積極的ですが、服務指導という分野で、現場レベルで陸海空で話し合いの機会を持つということはやっていないと思います。
 座長:私も今の委員の皆様の意見と同じ印象を持ちました。他の委員はいかがですか。
 委員:ヒアリングを通じての所見として、部隊における服務指導には努力の限界があり、部隊は上位施策に委ねざるを得ない分野の対策に苦慮していることを感じました。その発露は「不適格者に対する分限処分制度の適用拡大」の要望に伺えます。この要望には、資質より数を優先して採用された隊員に対する服務指導は、資質のギャップが大きく、部隊では対処困難であることを切実に訴えているように思われます。社会情勢の影響による隊員の質的変動は避けがたい現実であります。この問題に対処するための抜本的な対策として、良質隊員の採用及び隊員の質的変化に柔軟に対応できる教育態勢の確立とともに隊員としての不適格者が排除できる具体的な方策の導入が重要な課題であることを痛感致しました。
 委員:参加した地方ヒアリングなどでも、ほぼ共通した意見が出ていまして、①参加された皆さんはたいへん努力されていて、部下、後輩の面倒を見ようとして日々苦労しながら、熱意をもって職務に当たられているという印象を持ちました。②ファースト・サージェントや先任伍長といった制度についての意見が共通に出ていました。③指揮官及び服務担当者の陸海空の交流の場を設けるべきという意見ですが、共通した立場にいる人達で意見を交換すると、その場で出た意見がヒントになり成果を出すことがあります。④カウンセラーについては部内・部外で意見が分かれていて、衛生員が兼ねている時は効果があったとの意見がありましたが、民間でも医務室の隣にある場合は行きやすいというデータがあり、位置付け等について更に議論を要すべき問題と思いました。⑤カウンセラー教育については、期間や内容が様々であり、上位の階級に昇任した機会に、一斉に統一的な教育の場で、ある一定以上のレベルを得られるようなカウンセラー教育を実施すべきではないかという印象を受けました。⑥責任と権限とのアンバランスを感じている方が結構な人数いて、これをやれといった責任ばかりが増えて、例えば人事などに関して多少は発言したいという要望はあまり通らないということで、やはり責任と権限とはできる限り一致させておかないと負担感ばかりが増大するとカウンセラーの役目を避ける風潮が広がり、結果的にうまくいかないこととなる懸念があります。⑦指導する側が受けるカウンセラーシステムの確立も重要で、例えば何か事案が起こった場合でも、指揮官本人は初めての経験でも、組織としては経験している場合が少なくなく、組織の知恵を引き出す場所としての機能、組織が蓄積したノウハウをうまく活かす機能といった点に着目したシステムがあれば良いのかなという印象を持ちました。
 委員:別の自衛隊の担当者同士で情報交換できたことが大変良かったという意見を述べられていたのが非常に印象的で、そういった場を提供することができないのかということを感じました。また、カウンセリングについては、部内者と部外者とどちらが良いか意見が分かれていましたが、陸海空で交流し、違う視点でカウンセリングするとか、カウンセリングする立場同士で意見交換をしたりする場を設けるということで、違った効果があるのではないかと思います。
法律相談については、各基地に弁護士さんに定期的にでも来てもらうなどして、部内で相談できるような環境を提供することもできるのではないでしょうか。こういう問題は早く相談し早く処理するという体制を採ることが大切だと思います。
 委員:自殺の問題について、先日勉強会に参加してこの問題に関する意見を聞いたところ、①相談は部内の相談室を利用するより、部外の相談室を利用する率が高いこと、②悩みを早期に解決する初期の対応が大切で、そのためにはメンタルケアというアプローチより、法律、医療など実務的にあらゆる問題に対応できる窓口を用意しておくことの方が有効で、悩みを初期の段階で解決できるようなシステムを作る方が利用率が高いとのことでしたので、こういったシステム作りを早急に実現できるよう検討をすべきということを申し上げておきます。
先ほど責任と権限という問題について御指摘がありましたが、諸外国の軍隊では実際に権限が下ろされており、米軍におけるファースト・サージェント制度などを参考として、全て幹部自衛官がやるのではなく、曹クラスの活用の検討、統合という観点からの検討も必要かと思います。
 委員:隊員の携帯電話の利用について、「面と向かって言えないこともメールを送ると読んでくれる」ということや、業務上の連絡をする際に非常に便利であるとのことでしたが、しかしデメリットも相当あるように感じました。例えば、「借財の督促が近頃携帯電話のメールで送られており、郵送の頃に比べて部隊側にわかりにくい」、「全員が持っているものではない」ということで、持っていない人についてはどうするのかといった問題がありますし、業務上の連絡という面で言えば、携帯電話は私的費用で賄われているため、公的な連絡手段として活用するのはどうかという問題がありますし、最後に、面と向かってもっと話し合うべきだし、それができないから携帯電話を活用するということは、メリットを認めつつも、何か逃げている印象を拭えないと感じています。ここは思い切って携帯電話を持たせない、営外居住は結婚するまでは認めないということを言っても良いのではないでしょうか。これは象徴的に申し上げていることですが、以前にも紹介しましたが、自衛隊OBの話で「基本的に自衛隊員にはプライベートはない」と言われていたことも考え、携帯電話を持たせないというのは極端な例と理解しつつも、携帯電話のような個々の世界に閉じこもるようなツールをこのまま野放しに放置しておいても良いのかということを申し上げたい。
 副長官:これまでの議論をお伺いしまして、3自衛隊の横のつながり・現場レベルでの交流の強化、准尉・上級曹の責任・権限の強化、また、採用や就職援護の問題などについては、現場の声を踏まえて、今後どのような体制を作っていくかについて相当議論していかなければならないと思いました。また、借財の問題については、なぜそのような借財を抱えてしまうのか、身上把握をどうするのかについて検討が必要であり、メンタルヘルスケアについても強化が必要であると思います。今後、出来るところからやっていくという姿勢が重要であり、現場の苦労に応え、今後、システムを作って対応していくようにしたいと考えます。いずれにしても、委員の皆様方のおかげで問題点が明確になってきたと感じています。
 委員:携帯でメールをすると一定の効果があるという意見が出ていましたが、確かに効果はあるかも知れませんが、これは服務担当者にとって負担になることに注意が必要であると思います。担当者に過度に負担を強いるようなことがあってはならないという点について上司の方々は最大限の注意を払わなければいけないと思います。
 委員:部隊は日々努力されているという印象を受けました。今は指揮官には厳しい時代だと思います。「私は君達の生命を預かっている」ということが言える環境も時には必要なのかも知れません。遠慮しながら「貯金はあるのか」と聞いただけで「訴えますよ」と返されるという状況もあるという意見もありました。「私について来い」と言える組織に近づけるため、指揮官は悩みながらがんばっていると思います。
 座長:それでは、時間がまいりましたので、地方ヒアリングの結果発表についての議論はここまでとさせていただきます。続きまして、今後の日程(案)について説明をお願いいたします。
 人事第1課長:次回は、4月23日を第6回会議の開催予定日とさせていただきました。議題は借財対策の現状及び問題点について、私共の方で行っている施策や持っている問題意識などを中心として、議論を進めていただきたいと思います。また、今後の本会議の進め方については、防衛庁内で議論いたしまして先生方にご相談させていただきたいと思います。以上です。
 人事教育局長:借財問題への対策、問題意識及び今後の取組といったことや、なぜ借財をするのかといった分析したデータが十分ではないので、次回会議までに議論に必要な素材を提供させていただきたいと思っております。また、今後の会議の進め方ですが、これは庁内でも意見が集約されていませんが、いろいろなヒアリングを経て今後どのような柱で議論を進めていくべきか、まとめていくに当たっての骨子作りに資するような素材を提供できるよう、次回会議に向けて我々も考えを整理していこうと考えています。
 座長:ありがとうございます。次回以降の日程案については基本的に了承されたということにいたします。それでは、本日予定されておりました議題については審議を終了いたしました。長時間にわたり熱心なご議論ありがとうございました。以上をもちまして本日の会議を終了いたします。

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