第68回防衛調達審議会議事要旨

1 日時

平成20年4月16日(水) 10時00分~12時00分

2 場所

防衛省A棟11階第1省議室

3 出席者

(委員)
坂井会長 小林会長代理 江畑委員 奥宮委員 清水(俊)委員 清水(涼)委員 東葭委員

(防衛省)
羽深審議官 山本監査課長 松村監査課先任部員
古賀統合幕僚監部首席後方補給官 渡部陸上幕僚監部装備部長
宮浦海上幕僚監部装備部長 山崎航空幕僚監部装備部長
槇原技術研究本部総務部長 五十嵐装備施設本部副本部長

4 議題

  1. (1)総合取得改革推進プロジェクトチーム報告書
  2. (2)(株)山田洋行による過大請求事案処理状況
  3. (3)次回の日程等

5 議事概要

(1)総合取得改革推進プロジェクトチーム報告書

 防衛省においては、平成19年10月、「総合取得改革の加速に関する大臣指示」を受け、「総合取得改革推進プロジェクトチーム」(チーム長:寺田防衛大臣政務官)を設置した。
 発足後10回の会合を経て、平成20年3月28日に報告書を取りまとめ、公表を行った。
 防衛省側から総合取得改革推進プロジェクトチーム報告書の概要について説明が行われた後、主に以下のような質疑応答が交わされた。

(参照:「総合取得改革の加速に関する大臣指示」及び「総合取得改革推進プロジェクトチーム報告書」に関しては、当省HP 「http://www.mod.go.jp/j/approach/others/equipment/sougousyutoku/index.html」に掲載)

 

一般輸入調達問題への対応

委 海外メーカーの参入を容易にする環境整備として、英語による入札参加への案内、入札心得の英語版の作成などを行うとのことであるが、商慣習として日本においての商行為は日本語で行うことが基本ではないか。

防 ご指摘のとおり、入札等の行為は日本語で行うことが基本であると認識している。しかしながら、本件は実質的な競争の拡大に寄与することに加え、海外メーカーの間には参入要件について誤解があることから、海外メーカーに対して防衛調達システムについて十分な理解が得られるようにすることを主眼としている。

装備品等のライフサイクルコスト管理の強化

委 ライフサイクルコスト(※)管理については何年も前から検討されているが、今回の取組みが従来のものに比べて違う点は何か。
※ ライフサイクルコスト:装備品の構想、開発、量産、運用(維持・修理・改修を含む)、廃棄に至るまでの全体に要するコスト。

防 これまでにもライフサイクルコスト管理の必要性を確認し検討を重ねてきたが、今回の取組みでは既に制度設計を行い、ライフサイクルコスト管理の試行に着手することとなった点である。

委 ライフサイクルコストの算定方法等を確立する目的から、装備品のカテゴリー別に統一的なコスト構造を定めるとのことであるが、現時点で、10年、20年後にどのような技術進歩があり、実用化されているか推測は難しい。この技術進歩による改修をどのようにライフサイクルコスト管理に取り込むのか。

防 小規模の改修であれば、データの蓄積が進めば想定の範囲内での改修と整理することが可能であると思われる。他方、大規模の改修であれば、新しい装備品に切り替わったと整理することも一つの方法であると考えられる。いずれにしても、まずはライフサイクルコスト管理のためのデータの蓄積をすることが先決と考える。

コスト抑制のための達成目標の設定

委 平成18年度と比較して平成23年度までにコスト縮減率を15%とするとのことであるが、コスト縮減率を算出する数式(※)で用いる各金額は、どの時点での金額であるのか(予算額、実際の購入金額等)。
※ コスト縮減率:コスト縮減額/(装備品関連経費+コスト縮減額)
コスト縮減額:当初所要(効率化施策を実施する前の理論値)-実際の積算額

防 コスト縮減率の算出に用いる金額はいずれも予算額である。このため、実際の購入金額で捉えた場合、個別の契約ごとでは節減幅に大小が現れてくるが、全体としては予算額によって上限額の制約を受けることとなる。

インセンティブ契約の拡充

委 インセンティブ契約(※)の適用によって量産の途中で製造方法を変更する場合、新たに設備投資が必要となる可能性も想定されるが、この場合の費用は防衛省、製造会社のいずれで負担することとなるのか。また、新たな設備投資が民需製品にも転用できるようなものである場合、民需製品での収益を防衛省への製品に還元することなども考えられるが、今般の制度ではどのように取り扱うのか。
※ インセンティブ契約:受注する民間企業の努力によりコストの低減が生じた場合に、低減額の一部を企業に付与する契約制度。

防 制度の具体的内容については現在策定中であり、ご指摘の事項についても十分検討した上で制度設計をして行く。

委 ライフサイクルコスト管理、インセンティブ契約の拡充のいずれにおいても、本報告書では制度としての目標を提示しているものに過ぎず、今後、制度がどのように具体化したかを確認する必要がある。適当な時期に報告をお願いしたい。

防 適宜、報告を行う。

FMSの一層の改善

委 FMS(※)契約においては、価格内訳を入手するなど、各般の制度改善に努めるとのことであるが、これまでの説明においては、防衛省として価格の内訳は全く知ることができないとの報告であった。しかしながら、本説明によると、ある程度の原価ベースでの価格を把握できるということになるが、実態はどうであるのか。
※ FMS:米国政府が武器輸出管理法に基づき、武器輸出適格国に対し装備品等を有償で提供するもの。

防 FMS契約については、アメリカ国内の機関において監査が全契約について実施されている。防衛省は、監査の結果についての合否を知ることはできるが、具体的な原価情報は、企業秘に属する情報が含まれていることから開示されず、基本的に知ることはできない。しかしながら、一部の高額契約において、主要構成品ごとの価格内訳を入手することを実現したところであり、今後、さらに多くの価格内訳を入手できるよう努めていきたい。

中央調達・地方調達の見直し

委 現行規則では中央調達のみが対象とされている高額な随意契約の大臣承認を地方調達においても実施する方向だが、それによってどの程度の透明性が確保されるのか。
また、随意契約の承認を第三者機関により実施することは検討しないのか。

防 地方調達での随意契約の決定については、これまで各地方調達機関内のみでの判断で決定していたが、中央調達と同様に、高額なものについては契約に先立ち大臣の承認を得るようにすることでチェック体制の充実が図られる。なお、透明性の観点から言えば、従来から随意契約によらざるを得ない理由を含めた契約の状況を、各調達機関のインターネットのホームページで公表している。
随意契約の承認を第三者機関で実施することは、件数が膨大である点や、適時適切な調達を実施する観点から困難である。なお、随意契約が適当であったかについては、防衛調達審議会や各地方防衛局の入札監視委員会での審議等において、サンプリング方式により事後的な確認が行われているものと考える。

 

(2)㈱山田洋行による過大請求事案処理状況

 (株)山田洋行による過大請求事案については、防衛省において、現在も徹底的な調査を実施しているが、平成20年2月28日、それまでに判明したものについて一旦確定を行い、この確定で発生した債権と同社への支払いに係る債務との相殺を行った。 防衛省側から上記についての細部説明が行われた後、主に以下のような質疑応答が交わされた。

(参照:上記に関しては、当省HP「 「http://www.mod.go.jp/j/press/news/2008/02/28b.html」に掲載)

 

委 本調査ではどのようにして見積額の真偽を確認したのか。
海外メーカーの見積額が日本国向けのみ異常に高くなっていないかという観点からも調査したものか。

防 契約にあたって㈱山田洋行から防衛省に提出された見積書を海外メーカーに送付することにより、見積額の真偽を確認した。また、㈱山田洋行に保管されている経理データでの仕入値と売値との突き合わせ、最終的に支払いの根拠となるメーカーインボイス等の原本の確認を実施した。
本調査は㈱山田洋行から提出された見積額の真偽を確認することを主体としたものであり、海外メーカーの見積額が諸外国に比べて日本国向けのみが異常に高いか否かを調査したものではない。

(3)次回の日程等

次回は5月28日(水)に開催の予定。詳細については事務局から後日連絡。

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