第61回防衛調達審議会議事要旨

1 日時

平成19年5月23日(水) 10時00分~12時00分

2 場所

防衛省A棟13階第2省議室

3 出席者

(委員)
 坂井会長 小林会長代理 江畑委員 奥宮委員 清水(俊)委員 清水(涼)委員 東葭委員

(防衛省)
 安藤監査課長 池田装備政策課開発・調達企画室長 廣瀨監査課先任部員
 古賀統合幕僚監部首席後方補給官 寺田陸上幕僚監部装備部副部長
 宮浦海上幕僚監部装備部長 山崎航空幕僚監部装備部長
 住吉技術研究本部総務部長 五十嵐装備本部副本部長

4 議題

  1. (1)平成18年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査
  2. (2)次回の日程等

5 議事概要

(1)平成18年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査

 防衛省側からサンプリング対象とした、装備本部の随意契約(※1)による「地上無線機」の製造請負契約及び「電子計算機借上(十条用)他2件」(※2)の賃貸借契約を対象とし、次の項目についての説明が行われた後、以下のような主な質疑応答があった。

1 調達品の概要
2 調達要求の概要と契約成立に至る経緯

(※1)いずれの契約も、当初一般競争入札を実施したが落札者がいなかったため、随意契約に移行して契約を締結したものである。
(※2)電子計算機借上(十条用)の他に、電子計算機借上の賃貸借契約2件を併せてサンプリング調査したものである。

【地上無線機】

(参考)本件は、陸上自衛隊の各部隊に装備し、迅速・広域に展開する部隊の指揮・連絡を確保するために使用する無線装置の製造請負契約である。

委 この地上無線機は、昨年度(17年度)まで原価監査の特約を付した契約としているが、本件(18年度)は製造原価に関し不確定部分が少ないとして、原価監査の特約を付さずに確定契約としている。本件の契約締結時点における最新の原価監査実績(16年度契約分)では、当初見積もった加工工数が大きく減少しており、この実績が安定的に継続すると判断するのは時期尚早ではないのか。

防 昨年度までは、会社の見積工数を参考に加工工数を計算していたが、本件は契約相手方の製造工程や検査態勢が確立されたこと、及び原価監査に基づき16年度契約の実績加工工数が確認できたことから、前回とは計算条件が大きく異なり、不確定部分は少ないものと判断した。なお本件は、実績工数に対し、慣熟による工数逓減も考慮した上で確定契約としたものである。
一般的に、不確定部分が少ない場合は、原価監査の特約を付さずに確定契約としている。

委 工数逓減の計算内訳で「L/C」とあるが、この概要を説明されたい。

防 L/Cとは、ラーニング・カーブの略であり、工数逓減の計算手法である。
 米国の航空機製造において、同じ製品を繰り返して製造する場合の累計平均工数(1個当たり)は、累計製造数量の増加に対し一定(指数関数)の割合で逓減する現象が認められたところから、L/Cが理論化された。

委 本件は一般競争入札(17年度までは随意契約)としているが、仕様書中に記載されている特許(本件の契約相手方が保有)の実施許諾を得ている会社がない状況では、実質的に一般競争入札ができる環境にあるとは言えない。
 特許を開放する可能性がないのであれば、随意契約とならざるを得ないと考えられるが、そのために形式的な一般競争入札となっている。一般競争入札移行に伴って生じる事務経費や人件費など、行政コストの増加について十分配慮がなされるべきである。

防 随意契約については、一層の適正化を図るため、政府全体の方針として、契約の相手方が法令等の規定により明確に特定されるもの等以外は、一般競争入札(総合評価を含む。)、企画競争又は公募に移行することとしている。
 一方、ご指摘のとおり、随意契約の見直しの中には実態と整合しない面もあり、ある程度実績を蓄積の上、問題点を洗い出し、今後の対応を考えていくものとしたい。

【電子計算機借上(十条用)他2件】

(参考)本件は、陸上自衛隊の後方部門において、補給整備業務の事務処理を効率化・省力化する目的から使用する電子計算機を借上げる賃貸借契約である。

委 本件は、予定価格を上回った最低商議価格を受け入れたものとなっている。相手方の言い値に従っているようにしか思えない。

防 本件は、器材借上と器材保守を併せた契約となっているが、予定価格算定に当たり、器材保守の経費に関して参考となる情報が得られず、極めて少額な保守経費としたことから、最低商議価格との開きが生じたものである。今後、保守経費の透明性を向上させる施策を検討していく。
 なお、この最低商議価格は、契約相手方が昨年度契約した類似案件の実績値引き率より大きな値引き率となっていることから受け入れた。

委 借上げた電子計算機で使用するソフトウェアの作成は別途契約しているが、契約相手方はどこか。

防 今回調査の対象となった3件中、2件は本件の契約相手方と同じ会社、1件は別会社がソフトウェアを作成した。
 なお、ソフトウェアを作成した会社以外の電子計算機でも、同じOSに対応したものであれば動作可能である。

委 電子計算機の各種器材(各種サーバー、ネットワーク装置、端末機(個人用一般仕様の汎用パソコン)他)を一括して借上げているが、汎用パソコンについては、分割して賃貸借契約を結ぶことが出来るのではないか。

防 この件については、次回の審議会までに整理検討し、回答する。

委 本件の契約書は、第三者賃貸用の特別契約条項において、落札者の乙(メーカー)に加え、丙(リース会社)も契約当事者になっているが、器材に関する保守義務等を中心に、甲-乙-丙の法的関係を整理して説明されたい。

防 次回の審議会で回答する。

(2)次回の日程等

  次回は7月18日(水)に開催の予定。詳細については事務局から後日連絡。

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