第56回防衛調達審議会議事要旨

日時

平成18年10月18日(水) 10時00分~

場所

防衛庁庁舎A棟13階第2庁議室

出席者

(委員)
 坂井会長 小林委員 江畑委員 奥宮委員 清水(俊)委員 清水(涼)委員 東葭委員

(防衛庁)
 小川防衛参事官 齊藤装備政策課長 安藤監査課長 廣瀨監査課先任部員 古賀統合幕僚監部首席後方補給官 木崎陸上幕僚監部装備部長 宮浦海上幕僚監部装備部長 山川航空幕僚監部装備部長 住吉技術研究本部総務部長 五十嵐装備本部副本部長

議題

  1. (1)秘密保全の確保に関する違約金条項について
  2. (2)平成17年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査
  3. (3)次回の日程等

議事概要

(1)秘密保全の確保に関する違約金条項について

○ 本件に関しては、第52回及び第53回防衛調達審議会において検討作業の状況を報告した。9月に「秘密保全の確保に関する違約金条項を策定するに当たっての指針について」が決定され、その概要について報告が行われた後、以下のような主な質疑応答があった。
 (参照:上記指針は、当庁HP(http://www.mod.go.jp/j/press/news/2006/09/22.html)に掲載中)

委: 契約相手方の退職者が秘密を漏洩した場合、違約金の取扱いはどうするのか。因みに労働契約上は、企業が退職者に対して秘密の指定期間内の秘密保持義務を課すことは問題ないとされている。

防: 退職者が秘密を漏洩した場合は今後の大きな検討項目であり、退職者に対する企業の規則等を踏まえて判断すべきかと考えている。契約相手方となりうる企業と契約条項を詰めていく中で、この点も含めてよく検討して参りたい。

委: 下請企業からの秘密漏洩の場合は、下請企業に違約金条項上の責任を問うとのことであるが、下請企業の資力等を考慮して、場合によっては元請企業を連帯責任者にしておくような考えはないのか。

防: 製造に必要な秘密事項の伝達は、防衛庁から元請企業を介さずに下請企業へ直接伝達することから、漏洩の責任を持つ法人に対して責任を問うとの考え方で、下請企業から漏洩した場合には、元請企業に責任を問うことはしない。

委: 下請企業に直接に伝達するとしても、元請に連帯責任を課すことには問題はない。実際に下請で漏洩問題が起きた時、元請は責任を負わないということで、国民の納得が得られるのか疑問。

防: ご指摘も踏まえ、よく勉強して参りたい。

委: 秘密の漏洩により実際に防衛庁に損害が生じた場合には、違約金とは別に損害賠償金を請求するとあるが、その額をどのように算定するのか。

防: 国の損害の算定や請求の範囲については、民法上の考え方や他省庁の事例を踏まえ検討することになる。

委: 裁判になった場合、秘密指定の適否が争点になることもあり得る。金額(違約金、損害賠償金)が大きくなる場合には、相手方は契約の不備事項を探して反論すると考えられるのではないか。

防: 秘密の指定をするにおいては関連訓令で基準が示されているが、現在、秘密区分や保存期間の実情を精査して、基準の見直しを行っている。

(2)平成17年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査

○ 防衛庁側からサンプリング調査対象とした、陸上自衛隊の随意契約による「BOLTほか392件その他7件」及び「スイッチほか257件その他2件」のいずれも売買契約を対象とし、次の項目についての説明が行われた後、主に以下のような指摘と質疑応答があった。

  1. 調達品の概要
  2. 調達要求の概要と契約成立に至る経緯

【BOLTほか392件その他7件】

(参考)本件は、3・1/2tトラック(旧73式大型トラック)の整備用部品の調達である。なお、車両本体は装備本部で調達し、整備用部品は必要の都度に補給処で調達している。

委: 車両本体を製造する部品の仕入原価に比して、部品だけの販売価格表の定価設定は非常に割高になっている。部品調達において、原価計算方式で計算した価格を適用することはできないのか。

防: このトラックは部品点数比で約8割が民生品と共用で、共用部品は市場価格で決まる。従って、当庁(買い手)が原価情報を入手し、原価計算方式による調達価格を計算したとしても、売り手の相手方に応じてもらうことは困難と考える。
 なお、防衛庁規格の専用部品(約2割)については、民生品の類似部品の定価とサンプリング比較したところ、特に防衛専用の部品の定価が高く設定されている事実は見受けられなかった。

委: 一般市場の場合には、例えばプリンターなどの販売では、本体販売より消耗品販売で利益をあげる戦略を採る例があるが、本件の場合、防衛庁は車両本体及びその交換部品ともにかなり大量に購入するものであり、一般消費者の購入形態とは前提が違うのではないか。
 少なくとも防衛専用の部品については、装備本部が把握している車両本体を製造する部品の仕入原価に関する情報を補給処でも共有し、定価に対する割引率の交渉を現状より有利にできる可能性があるのではないか。又、車両本体は販売会社を介さずメーカーから直接購入しているのだから、部品についてもメーカーと直接契約する方式を検討する余地もあるのではないか。

防: 今後新たに導入する装備品についてはライフサイクル管理の観点から、装備品本体に併せ、将来必要になるであろう交換部品の調達も含めた契約条件での価格交渉や、メーカーから直接購入する契約方式の可否について検討して参りたい。

【スイッチほか257件その他2件】

(参考)本件は、小型ドーザ等の施設器材に関する整備用部品の調達である。なお、車両本体は装備本部で調達し、整備用部品は必要の都度に補給処で調達している

委: 部品の調達では、在庫の保有過多から無駄が出るのを防ぐ点が重要となるが、物品在庫を評価するようなものがあるのか。民間では在庫品を廃棄した場合、廃棄ロス金額を集計し、その内容を調査し、なぜ廃棄ロスが生じたかを分析している。防衛庁でもその金額は把握していると思うが、廃棄部品が発生した具体的な原因まで検討しているのか。

防: 在庫物品の調達を効率化・合理化する点については、防衛庁も問題意識を有し、現在、現状の把握のために長期在庫の物品をサンプリング調査し、その原因の分析作業に取り掛ろうとしている段階である。
 なお、7月に閣議決定された「骨太の方針(経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006)」で、防衛関係費の歳出改革の項目の一つに、「3自衛隊の装備品、在庫部品等の調達の効率化・合理化」が掲げられ、政府全体の取組の目標にもなっている。

委: 在庫物品の調達の効率化・合理化を検討するのは大切であるが、同時に有事における対応への影響度も考慮すべきである。

防: 有事対応の柔軟性も考慮した上で、効率化・合理化についても着意せねばならないと認識している。


(3)次回の日程等

次回は11月15日(水)に開催の予定。詳細については事務局から後日連絡。

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