第53回防衛調達審議会議事要旨

日時

平成18年6月21日(水) 10時00分~

場所

防衛庁庁舎A棟11階第1庁議室

出席者

(委員)
 坂井会長 小林会長代理 江畑委員 奥宮委員 清水(俊)委員 清水(涼)委員 東葭委員

(防衛庁)
 小島防衛参事官 草地原価計算部長 月橋装備企画課長 松田調達監察室長 宮代統合幕僚監部首席後方補給官 田口陸上幕僚監部装備計画課長 宮浦海上幕僚監部装備部長 山川航空幕僚監部装備部長 米岡技術研究本部総務部長 岡﨑契約本部副本部長

議題

  1. (1)平成17年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査
  2. (2)随意契約の緊急点検結果について
  3. (3)特殊燃料(航空タービン・艦船用軽油)の契約方式の変更について
  4. (4)秘密保全の確保に関する違約金条項について
  5. (5)次回の日程等

議事概要

(1)平成17年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査

○ 今回のサンプリング調査は、予定価格と落札価格が同一となった、いわゆる落札率1の案件から、契約本部の指名競争契約による「冬服,陸,幹部用 他7件」の製造請負契約及び一般競争契約による「AK74突撃銃用7.62mm弾 他3件」の売買契約を選定した。
防衛庁側から、次の2項目に関する説明が行われた後、主に以下のような指摘事項と質疑応答があった。

  1. 調達品の概要
  2. 調達要求の概要と契約成立に至る経緯

【冬服,陸,幹部用 他7件】

(落札率1に至る経緯:本件は同じ仕様のものを毎年調達しているため、過去の落札価格を参考にした入札価格や刻み入札などで、落札率が1となったものである。)
 *刻み入札の例:同一の入札相手方が、10,000円、9,900円、9,850円、9,820円と細かく刻んで入札金額を下げてくるもの。

委: 本件には、契約履行能力の確認が必要だからとして、公募方式で指名相手方を選定しているものがあり、これに関連した説明資料に、「公募方式では、年度区分を越えて継続して募集する」となっているが、この契約は単年度契約ではないのか。

防: 本件の契約自体は単年度である。制服類の公募方式は、公示により年間を通じて入札参加希望者を募集し、応募者から提出された製品見本等を審査して、合格した者を名簿に登録しておき、次年度以降も公募品目の見直しを行った上で、公示を更新して継続的に募集する。実際に調達を行う段階では、当該名簿に登録されている全社を指名して競争入札を行っている。

委: 本件の場合、縫製加工費が製造原価の半分を占めるにも拘わらず、その内訳がないのは不透明ではないか。もう少し原価の積み上げ方式による契約内容の透明化に努力をして頂きたい。

防: 縫製加工費を据え置きとした理由は、縫製会社3社の協力を得て平均の加工費率を算出したところ、その変動が少ないことからのものであるが、ご指摘を踏まえ、今後は縫製加工費の内訳について十分に調査する。

委: 入札状況を見ると、2回目の入札から1社を除いて、後は一斉に辞退している契約があるが、これを防衛庁としてはどう考えるか。

防: 入札に際して、当初からベストプライス(各入札会社における最安値)で入札するよう指導しているところであるが、ご指摘を踏まえ、過去の入札経緯等について、更に勉強し対処したい。

委: 同じ仕様でも別個に調達しているものがあるが、その理由は何か。まとめて数を多くした方が、値段が下がるのではないか。

防: それぞれの物品管理官から別々に調達要求が上がるため、別個に調達を行っている。現在この件は、陸・海・空で同じものを調達する場合には統合して調達できないかを別途検討中である。

【AK74突撃銃用7.62mm弾 他3件】

(落札率1に至る経緯:入札2回、商議3回の計5回に渉る刻み入札で、落札率が1となったものである。)

委: 本件は、各種装甲材料の耐弾性能に関する研究や脆弱性解析シミュレータの性能確認試験に使用する小銃の弾薬ということで、小銃としては非常に少ない調達数量となっている。そのために価格が高くなっているのは理解できる。しかし、本件は諸外国で十分な市場がある弾薬の調達であり、軍や武器関係の専門誌に価格に関する情報が載っている場合もあり、商社の見積だけに依存するのではなく、防衛庁が独自に市場価格を調査する努力もするべきだろう。

防: 委員の指摘を踏まえ、今後は当庁が主体的に価格調査を実施できるように努めたい。


(2)随意契約の緊急点検結果について

○ 本件は、入札談合の排除を徹底するとともに、随意契約の一層の適正化を図るため、政府全体の取組みとして、平成17年度に締結した公益法人等(独立行政法人、特殊法人、許可法人、所管公益法人、特定民間法人)との随意契約に関し、緊急点検を実施して、6月13日「公共調達の適正化に関する関係省庁連絡会議」にその結果を報告・公表したものである。
 当庁(含む防衛施設庁)は、今回の点検の結果、随意契約によることが真にやむを得ないものを除いたもの、件数比で約8割を競争性のある契約方式(競争入札や企画競争・公募)に移行する旨の説明が行われた後、主に以下のような質疑応答があった。

委: 国民として、一般競争入札が多くなるのはよいことである。しかし、競争入札にすることで度々業者が代わると、例えば、設備などの保守点検契約で、不具合情報が引き継がれない等といった弊害や履行内容の質が低下する等の可能性も考えられ、発注者側がよく監視や検証を行う必要がある。
 また、一般競争入札が可能だと思われる契約のものでも、例えば、出版物の契約などは、編集スタイルの同一性を確保する必要がある面もあり、継続した相手方と契約した方がよい場合もあるのではないか。

防: 一般競争入札においては総合評価落札方式というものがあり、この方式を用いることで、入札参加相手方が提供できるクオリティ面や編集スタイル面などを評価に反映して、受注相手方を選定したいと考えている。


(3)特殊燃料(航空タービン・艦船用軽油)の契約方式の変更について

○ 本件は、これまで指名競争入札の契約方式を採ってきたが、議題(2)の個所で述べた随意契約の点検を契機に、契約方式の再検討を行った結果、今後の調達は、一般競争入札の契約方式へ変更する旨の説明が行われた。
 本件に関しては、特記すべき質疑応答はなかった。


(4)秘密保全の確保に関する違約金条項について

○ 本件は、前回の審議会で(第52回)説明した、契約に違反し秘密を漏洩した企業に対しては、民法第420条第3項でいう損害賠償の予定ではない違約金に係る条項(以下「違約金条項」という。)を契約に盛り込む件について、その後の検討状況について説明が行われた後、主に以下のような質疑応答があった。

委: この違約金条項は裁量条項を設けないため、現実問題として、漏らした情報に比べて違約金がかなり大きな金額となる場合もあると思われるが、今の情勢で、裁量条項を付すのは難しいことも理解できる。

防: 違約金の対象は、国を滅ぼす恐れがある秘密の情報であり、したがって違約金を恐れて違約金条項に合意できない会社とは契約を結べないものと考えている。

委: 防衛庁側も、何でも秘密にするのではなく、秘密の指定のあり方をよく考える必要がある。

防: それは別途見直しを行っており、秘密の指定については厳格な管理となる。


(5)次回の日程等

次回は8月23日(水)に開催の予定。詳細については事務局から後日連絡。

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