第49回防衛調達審議会議事要旨

 

日  時

平成17年11月16日(水) 10時00分~

場  所 防衛庁庁舎A棟13階第2庁議室
出席者
(委 員)

水原会長代理 江畑委員 小林委員 清水(俊)委員 清水(涼)委員 東葭委員

(防衛庁)

小島防衛参事官 草地原価計算部長 月橋装備企画課長 松田調達監察室長 木﨑陸上幕僚監部装備部長
河野海上幕僚監部装備部長 山川航空幕僚監部装備部長 宮代統合幕僚会議事務局第4幕僚室長
米岡技術研究本部総務部長 渡部契約本部副本部長

議  題
(1)  第48回防衛調達審議会サンプリング調査の補足説明
(2)  平成16年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査
(3)  次回の日程等
議事概要
(1)第48回防衛調達審議会サンプリング調査の補足説明
 防衛庁側から前回の質問事項に対する補足説明が行われた後、主に以下の指摘と質疑応答があった。
(主な指摘事項と質疑応答)
【90式戦車外注整備ほか3件】
   契約相手方の貸借対照表における「繰延税金資産」の額が、賞与引当金や退職給付引当金等の損金不算入分から推計する額よりもかなり大きいのではないか、との前回の審議会における質問の回答として、契約相手方の経費処理上から、繰延税金資産額の対象となる費目は、前出の引当金の他に保証工事引当金も含まれているとの説明であった。
 また、保証工事引当金の費用計上分は、結果的に防衛庁が算定する経費率に影響は生じなかったとの説明でもあるが、場合によっては防衛庁が算定する経費率への影響も考えられたであろう。従って、このような場合には、契約相手方から決算書類等の提供や十分な説明を受けて、しっかりと精査する姿勢で今後の業務に臨んで頂きたい。
 委員の指摘を十分踏まえ、今後は、契約相手方の決算書類等について十分精査して参りたい。
 契約相手方の「利益剰余金」の額が、その総資産額に対して過大ではないか、との前回の審議会における質問の回答として、契約相手方のこれまでの利益率の推移はいずれの年度も5%以内に収まっており、問題はないとの説明であった。しかし、毎年の利益率が安定して推移している状況は、一般の企業から見れば特異であるとも言える。これは、原価に利益を加えて価格を決めるという制度に起因するものであるが、この制度においては、当該契約相手方に生じる利益に留まらず、親会社との取引によって生じる親会社の利益の状況も十分把握して検討頂きたい。
   委員の指摘を十分踏まえ、契約相手方の利益の状況について、親会社との取引による利益を含めた形で十分注視する。
   契約相手方は、ある会社(親会社)の100%子会社で、親会社の工場の敷地内で修理役務を実施している。防衛庁にとって、親会社を契約相手方とせず、子会社と契約している利点は何か。
 比較的小回りが利いて、修理サービスの充実・向上に特化している子会社の方が、部隊等における装備品運用の可動率を確保するには適している。また、加工費率(賃率及び製造間接費率)も親会社と比較すると低く、契約代金が小さくなる面もあると当庁は考えている。
     
(2)平成16年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査
 サンプリング調査対象とした、海上自衛隊の随意契約による「航空機搭載機器の修理作業」の役務請負契約、一般競争契約による「航空武器等用部品(部隊整備用)」の売買契約の2分野を対象として、防衛庁側から次の項目について説明が行われた後、主に以下のような指摘と質疑応答があった。
①調達品の概要
②調達要求の概要と契約成立に至る経過について
(主な指摘事項と質疑応答)
【航空機搭載機器の修理作業】
  (参考)  本件は、SHー60J型航空機及びUHー60J型航空機に搭載される機器を修理する役務契約である。
 本件の修理対象機器には、陸海空の3自衛隊が共通に採用している機器が含まれおり、修理工数の計算にあたっては、3自衛隊連絡調整会議を設けて、共通品目の修理工数について整合性を確保している旨とのことであるが、一方で原価監査については、各自衛隊毎に実施しているため、非効率であり、全体像も把握しにくいのではないか。

 先ず原価監査を実施する上での基礎となる調査として、契約相手方の会計制度の信頼性や製品原価の集計システムの適正性及び製品原価と財務会計との整合性の確認(これを「制度調査」と呼称している。)がある。本件の契約相手方に対する制度調査は、管理局原価計算部が代表して実施している。
 制度調査による信頼性等を確認した中で、当該制度において契約毎に集計された原価の妥当性を監査するやり方には2つがある。先ず、効率性の観点から特定の部署が代表して実施する方法は効率性がよくなるというメリットがある。しかし、個々の契約条件や当初の原価見積等の考え方を習熟している各部署がそれぞれ原価監査を実施するという方法のメリットもあるので、現在は、後者を採用している。

 修理工数の計算は、過去の実績と会社見積を基礎に計算されているが、この契約では、金額的に修理工数が契約金額の主体を占めていることから、会社側が申告する実績工数を検証することも重要である。特定の部分だけでも実際に立会って測定すべきであろう。
 委員の指摘を十分踏まえ、実際の製造現場での検証について、今後検討して参りたい。
 
【航空武器等用部品(部隊整備用)】
  (参考)  本件は、Pー3C型航空機及びSHー60J型航空機に搭載される機器の部隊における整備に要する輸入部品の売買契約である。
   米国内で本件部品を製造する企業が複数社あるが、防衛庁が米国の市場を調査し、その実態を十分把握するには人的及び能力的に限界があるとして、予定価格は複数の商社の見積価格を比較・検討して算出しているとの説明であった。しかし、航空専門誌の公告欄に部品代価が載っている場合もあり、商社の見積だけに依存するのではなく、防衛庁が独自に市場価格を調査する努力もすべきである。
 委員の指摘を十分踏まえ、当庁が主体的に価格調査を実施できるように努めたい。
   本件に類似した輸入部品の売買契約は、一般競争でありながら、平成13~16年にかけてはほとんどA社が落札している。この事態を、競争性が発揮できる環境整備という観点からは、どのように考えているのか。
 複数年にわたり、ほとんどA社が落札している状況に鑑み、今後は、品目の組合せ、調達数量、納期、過去の入札状況、及び他機関の状況等を調査・検討し、一般競争において、より競争性が発揮できる環境の醸成に努めていく。
 

(3) 次回の日程等
  次回は12月14日(水)に開催の予定。詳細については事務局から後日連絡。

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