第43回防衛調達審議会議事要旨

 

日  時 平成17年4月20日(水) 10時30分~
場  所 防衛庁庁舎A棟11階第1庁議室
出席者
(委 員)

川井会長 水原会長代理 江畑委員 小林委員 清水(俊)委員 清水(涼)委員 東葭委員

(防衛庁)

野津管理局長 大井防衛参事官 草地原価計算部長 松田調達監察室長
大西陸上幕僚監部装備部長 河野海上幕僚監部装備部長
山川航空幕僚監部装備部長 宮代統合幕僚会議事務局第4幕僚室長
米岡技術研究本部総務部長 渡部契約本部副本部長

議  題
(1)  総合取得改革の中間報告について
(2)  次回の日程等
議事概要
(1)  総合取得改革の中間報告について
  防衛庁側から総合取得改革の中間報告(第2回目)について説明が行われた後、主に以下の指摘と質疑応答があった。
(参考)総合取得改革
 防衛庁でこれまでに取り組んできた調達制度・機構の改革などの成果を基に、軍事・科学技術の発達などのような安全保障環境の変化に対応し、研究開発から調達・補給・ライフサイクル管理などの抜本的な改革を進め、併せてわが国にとって必要な防衛生産・技術基盤を確立することを目的としている。
 総合取得改革のための推進委員会は平成15年9月に、防衛庁長官を委員長として設置された。本委員会では、①装備品などの調達・補給・ライフサイクル管理における合理化・効率化、②研究開発態勢の見直し、③必要な防衛生産・技術基盤の確立という3つのテーマについて幅広い検討を行っている。
 平成16年7月に第1回目の中間報告がなされ、これに引き続き、今般、第2回目の中間報告として、その後の検討の成果を取り纏めたものである。
(主な指摘事項と質疑応答)
  ア 全般事項
    今回の中間報告には非常に多くの用語が出てくるが、用語の定義については、防衛庁及び自衛隊として共通の認識を持っているのか。また、改革について、部隊の担当レベルまで理解させていく努力が必要である。
 部隊等の末端まで全員が理解しているかについては、まだまだ十分でないかもしれないが、これまでも防衛庁全体で色々と議論を重ねて、今回の第2次中間報告は大臣報告として取り纏めてきたものであり、各自衛隊・機関も含めて相応の理解は得られているものと考えている。
 中間報告の纏め方として、既に検討済みの事項、現在検討中の事項、これから検討に取りかかる事項などを区別して記述すればより理解し易くなる。また、そうすることによって問題となる部分が自ずと明確となり、その対処方法について、効率的かつ確実に検討することができるであろう。
  検討状況については、総合取得改革推進委員会の下部組織であるサブグループで検討項目の改革工程表を作成し、追跡管理をしている。今後、中間報告においても、委員の指摘を十分踏まえ、分かり易い記述となるよう努めたい。
   イ   個別事項
  調達機能の統合について、原価計算、契約、契約管理の3機能が機能別に分かれている現在の組織では、調達に関する情報を効率的に整理・管理することが困難であるなどの理由から、管理局原価計算部の原価計算機能と契約本部の契約機能及び契約管理機能の調達機能を統合するとの説明であったが、現状において、どのような点が困難となっているのか。
  現在、調達機能については、原価計算機能は内局の原価計算部に、契約及び契約管理機能は契約本部にあり、更に契約本部の中でも、契約機能と契約管理機能はそれぞれ別の組織となっている。しかしながら、これらの3機能は実務的には非常に関連性が強いのだが、現状の機能別組織体制では、調達に関する諸情報を効率的に利用することが困難な状況となっている。
  行政組織には適正性と効率性(経済性)が求められることから、両者のバランスを図りつつ、その時代の要請、課題や環境に対応できるように組織体制を改編していく必要がある。今般、当庁はプロジェクトマネージメントを推進するに適した体制の構築を意図している。これを的確に進めていくには、より効果的かつ迅速な判断及び意志決定を必要とする。そのため、関連性の強い契約本部の契約・契約管理機能、原価計算部の原価計算機能のみならず、技術研究本部の開発管理機能、管理局の補給管理機能も装備取得新組織に統合・再構築し、堅実なプロジェクト管理をしていくことが重要と考えている。
  3機能を同一組織内に統合することによって相互牽制機能が弱まる恐れがあるために、監察機能を強化するとの説明であった。 新たな監察機能の体制には独立性と専門性を持つ相当に強い機能が必要となろうが、その新監察機能体制にはどの程度の独立性があるのか。
  監察機能の強化について、現在、内部部局内にある政策評価監査官(長官官房)が会計監査等を、調達監察室(管理局)が装備品等の調達業務に関する監察等を実施しているが、これまで分散していた2機能を統合し、ノウハウや知見を集中するなどして指導・監督を恒常的に行うとともに、事後のチェックをより確実に行う方針である。また、独立性に関して、新たな体制は内部部局内の組織であり、庁内という意味では完全に独立するものではないが、調達を担当する組織とは分離している内部部局に監察機能を置くことで、一定の独立性を保ちながら体制の強化を図っていけると考えている。
  より強力な部内及び部外のチェック体制を構築し、監察機能を強化するとして、部外のチェック機能に当審議会の機能を反映させて行きたいとの説明であったが、改革を推進させるためには、当審議会の意見を聞かずとも、まず内部チェックはしっかりとできるようにすることが必要である。改革の中身として、これまで機能してこなかった点や、その理由を明らかにし、課題を解決するためのチェック機能を働かせることが重要である。取得の透明性・公正性の向上については、具体的な体制・人員をどのような課題に配置し、検討していくのか、また、どういう報告を何処にどのように出してどう改善していくのか、更には、改善した事実をどのように把握していくのか、各年度の目標を立ててやっていくことが重要である。
 委員の指摘を十分踏まえながら、今後検討を進めて参りたい。
  中間報告では中央-地方調達機関の情報の共有化についても記述されている。これまでの審議で地方調達機関における横の連携の必要性を指摘してきたが、陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊の各自衛隊間における情報の共有化について、防衛庁や自衛隊はどのように考えているのか。
  中央調達機関(契約本部)と地方調達機関(契約本部以外の他機関等)の情報の共有化については、中央調達機関と地方調達機関の調達情報の統合データベースを構築するなどの方式の導入検討を進めていく予定である。また、陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊の各自衛隊間における横の連携についても強化する方針を立てている。
企業の生産管理等に関する作業効率の実態を調査・評価し、その結果を予定価格の算定に反映させるという、作業効率化促進制度の試行を昨年12月に開始したとの説明であったが、具体的には、どのようにして予定価格の算定に反映させるのか。
  装備品等の製造現場における作業工程等を実際に観察して分析・評価し、標準的に必要とされる工数を算出し、実績工数の妥当性、非能率の排除及び作業効率化等について検討を行い、作業効率調査報告書及び作業効率化要求書を作成する。これらの報告書や要求書に基づいた作業効率化の余地を契約相手方に示し、契約相手方から作業効率化計画の提出を受け、その妥当性等を審査する。審査の結果、当該作業効率化計画が妥当と認められる場合には、これを予定価格の算定に反映させる。
  装備品のライフサイクル全体を通じた取得業務の一元管理への取組として、組織横断的なIPT(Integrated Project Team)を設置し、その統括者であるプロジェクトマネジャー(PM:Project Manager)の下に、プロジェクト全般の情報を集約し、装備構想段階、研究開発段階、機種選定段階、調達段階、維持修理段階、廃棄段階における各種業務を一元的に管理するとの説明であった。しかしながら、民需品の場合と比較して、防衛装備品の場合は比較的使用期間が長く、一方、プロジェクトマネジャーは短期間(2~3年)で交代してしまうなど、民間とは随分異なる部分があり、このような官民の違いに対する方策についても検討する必要があろう。
 委員の指摘を十分踏まえながら、今後の検討を進めて行きたい。
  企業がコスト低減努力をするための動機付けとして、そのコスト低減分を官民双方で分け合うとの説明であったが、民民間契約の場合、コスト低減に伴うインセンティブが上手く働いているのは、供給者がコスト低減を継続的に行っていかなければ契約が取れないという現状があるからこそである。したがって、防衛装備品等の調達においては、企業がコスト低減に励まなくてはならないような仕組み、或いは規則を設定するという視点が重要であろう。
 委員の指摘を十分踏まえながら、今後の検討を進めて行きたい。
  改革を推進するためには、改革を実際に行う職員の資質の向上が極めて重要となる。しかしながら、職員の資質として、あまりにも専門性を追求し過ぎると人事の停滞を招くこととなり、その結果として、世間の考え方を徐々に理解できなくなってしまう職員が出てくるという状況も考えられる。したがって、職員の異動の問題を含め、今後、どのような組織をどのように運営して行くのかといった検討も必要であろう。
  今後の組織の在り方などについては検討中であり、委員指摘のような問題意識を持ちながら対応して行かなければならないと考えている。また、プロジェクトマネジャーは、技術的な事項から維持修理などの事項まで幅広い知見を必要とし、このような総合性のある人材をどのように養成して行けば良いのか、民間や諸外国の例があればそれを参考としながら、今後の検討を進めて行きたい。
(2) 次回の日程等
  次回は5月18日(水)に開催の予定。詳細については事務局から後日連絡。

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