第40回防衛調達審議会議事要旨

 

日  時 平成16年11月17日(水) 10時00分~
場  所 防衛庁庁舎A棟13階第2庁議室
出席者
(委 員)

川井会長 水原会長代理 江畑委員 小林委員 清水(俊)委員 清水(涼)委員 松﨑委員

(防衛庁)

野津管理局長 大井防衛参事官 草地原価計算部長 筒井装備企画課長 貝澤調達監察室長 
川合陸上幕僚監部装備副部長 河野海上幕僚監部装備部長 浦山航空幕僚監部装備部長 
宮代統合幕僚会議事務局第4幕僚室長 米岡技術研究本部総務部長 渡部契約本部副本部長

議  題
(1)  平成15年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査
(2)  次回の日程等
議事概要
(1) 平成15年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査
 防衛庁側から、一般競争契約による「砲弾(発射薬)の外注処分」、「誘導弾ロケットモータの外注処分」の役務請負契約及び、随意契約による「業務用天幕の改造」の役務請負契約について、次の2項目に関する説明が行われた後、主に以下のような指摘事項と質疑応答があった。
 ①調達品の概要
 ②調達要求の概要と契約成立に至る経過
(主な指摘事項と質疑応答)

 【砲弾(発射薬)の外注処分】
    入札にはA社、B社、C社及びD社の計4社が参加し、そのうちA社とB社が札を入れ、C社とD社は1回目の入札で辞退札を入れている。しかもA社とB社はある化学系上場企業の子会社(親会社の出資比率は、A社100%、B社95%)であり、親会社としては、A社とB社のどちらが落札してもグループ企業としての連結決算上は同じことになるので、両社の操業度等を考えて親会社が適当に受注配分しているのではないか。
 法人としてはA社とB社は独立している点、並びにC社とD社が辞退札を入れることをA社及びB社が予め知り得ていなかった点などから、4社による競争が行われたと考えている。
 A社とB社は形式上は独立した法人であるが、親会社の支配下にあり、完全に独立しているとは言い難い。他方、C社とD社は見積も提出していないことから、実質的にはA社とB社の2社で競争しているに過ぎない状況となっており、競争原理が働いているとは考えにくいが、防衛庁は形式が整っていれば良いと考えているのか。
 当庁としても委員指摘の点については認識している。今後、契約履行の能力がありながら入札説明会や入札に応じていない業者に、その理由を積極的に確認するなどして、より一層競争性が発揮されるように努力する。
 A社は見積価格のほぼ半額で落札しているが、それならばこの業者が提出した見積価格は実質上意味がないのではないか。従って、業者が提出した見積価格について、積算根拠の妥当性を確かめる姿勢が重要である。
 この理由について業者に確認したところ、過去に類似の契約があり、その契約実績をベースに見積もっているとのことであった。しかし今後、委員指摘の点を十分踏まえ、業者見積の積算根拠について確認していく。
 この事業は、防衛庁が業者に廃弾を搬入し、その処分作業のみを業者に委託するものであるが、一般的に費用対効果とは輸送費も含めた最も経済的な方法を考えるのではないかと思う。当然、この処分作業に係る費用と輸送費込みの総合経費で有利かどうかを比較すべきであろう。
 廃弾処分と輸送は経費区分が異なるので、従来は別々に考えていたが、委員の指摘を踏まえ、処分費と輸送費の総合経費を考慮することとする。
 このような廃弾処理の外注の場合、業者から廃弾がどこかに流出してしまう懸念も否定できないが、業者が廃弾全てを確実に処理したことを防衛庁は確認しているのか。
 廃弾処理の確認方法や日程などを定めた実施計画書に基づいて、監督官が処理現場に赴き、作業記録を確認し、実施計画書どおりに履行しているかを確認している。また、委員指摘の点を踏まえ、今後も抜き打ち的な検査など、より有効で確実な確認方法について検討していく。
 

【誘導弾ロケットモータの外注処分】

 本件は、前例価格を踏襲して当初の予定価格を算定しており、その結果として予定価格が計算価格の約半分になっていて、計算価格が役に立っていない。さらに入札及び商議の結果、予定価格の範囲内では落札しなかったことから、入札を不調とした上で、最低商議価格をもって予定価格を再算定し、最終的にはこの再予定価格で落札している。このように前例価格を踏襲して予定価格とする場合には、いつも指摘してきた点ではあるが、前例価格が適正であるかの検証をした上で予定価格の算定を行って頂きたい。
 今後、委員指摘の点を十分踏まえながら、より適正な予定価格の算定に努めていく。
 廃弾処理を行うことができる業者は8社あるにも拘わらず、砲弾(発射薬)の場合と同様に入札にはE社、F社、G社及びH社の計4社しか参加せず、しかも、そのうちE社とF社の2社だけが札を入れ、G社とH社は1回目の入札から辞退札を入れている。また、E社とF社は見積を提出したが、G社とH社は見積すら提出していない。このような状況では、本当に競争原理が働いていたか、また、8社が受注を分け合っているような談合の恐れはないのかといった疑問を抱いて調べてみることが必要である。
 当庁としても、実際に競争原理が働いているのかという問題意識は持っている。今回の場合においては、事後ではあるが、廃弾処理を行うことができる8社のうち、E社、F社、G社及びH社の4社以外の業者には今回入札に参加しなかった理由について、G社とH社には、入札に参加したにも拘わらず応札しなかった理由について聞き取り・確認している。そして、把握した業者の実情を、次回以降の契約に極力反映できるよう心掛けている。さらに、入札から落札に至る状況の実態について、より一層注視していく心構えである。

【業務用天幕の改造】

 今回の事業は、既存の天幕をイラクで使用するための改造であり、緊急を有する調達であったことから随意契約としているとの説明だが、緊急の場合に随意契約とする法的根拠は何か。
 会計法第29条の3第4項の「契約の性質又は目的が競争を許さない場合、緊急の必要により競争に付することができない場合及び競争に付することが不利と認められる場合においては、政令の定めるところにより、随意契約によるものとする。」との規定に基づいている。
 会計法第29条の3第4項の「政令の定めるところ」とはどのような場合か。
 政令である予算決算及び会計令の第102条の4第3項に、「契約の性質若しくは目的が競争を許さない場合又は緊急の必要により競争に付することができない場合において、随意契約によろうとするとき。」と規定している。
 調達が緊急を要すると判断されれば、何の歯止めもなく随意契約とすることができるのではないかとの印象を受ける。あまり歯止めをかけてしまうと、緊急の場合にも対応できなくなる恐れも生じるといった難しい問題もある点は承知しているが、少なくとも防衛庁内に、緊急調達の場合におけるガイドラインを作成する必要があるのではないか。
 委員の指摘を踏まえ、庁内手続について検討して参りたい。
 この事業は、各種天幕にイラクの気候に対処するため断熱幕の取付や空調機を取り付けるための穴部加工などの改造を実施したとの説明であった。しかし、空調機の取付は今回が初めての改造であり、しかも空調機や電源装置などの購入費が契約金額の大勢を占めている点を考慮すれば、当然不確定要素が多く、確定契約ではなく監査付契約とすべきではなかったのか。
 天幕の通常の調達では、天幕の生地や部品類については補給統制本部が調達し、天幕本体の調達としては契約本部が実施している。今回企業が提出した見積が、通常の天幕の調達見積とほぼ同じ形で積算されている点や、通常の天幕を調達する場合とほとんど同様の作業工程を踏むという点、更には空調機や電源装置などは市価による購入品としての位置付けである点などを考慮し、契約方法を確定契約としても契約相手方に過大な利益が生じる懸念はないと判断した。
(2) 次回の日程等
次回は12月15日(水)に開催の予定。詳細については事務局から後日連絡。

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