第38回防衛調達審議会議事要旨

 

日  時 平成16年9月15日(水) 10時00分~
場  所 防衛庁庁舎A棟13階第2庁議室
出席者
(委 員) 川井会長 水原会長代理 江畑委員
小林委員 清水(俊)委員 清水(涼)委員 松﨑委員
(防衛庁) 野津管理局長 大井防衛参事官 草地原価計算部長 筒井装備企画課長
貝澤調達監察室長 大西陸上幕僚監部装備部長 河野海上幕僚監部装備部長
浦山航空幕僚監部装備部長 宮代統合幕僚会議事務局第4幕僚室長 
米岡技術研究本部総務部長 渡部契約本部副本部長
議  題
(1)  総合取得改革の中間報告について
(2)  次回の日程等
議事概要
(1) 総合取得改革の中間報告について
○ 防衛庁側から総合取得改革の中間報告について説明が行われた後、主に以下の指摘と質疑応答があった。
 
(参考)総合取得改革
 防衛庁でこれまでに取り組んできた調達制度・機構の改革などの成果を基に、軍事科学技術の発展などのような環境の変化に対応し、研究開発から調達・補給・ライフサイクル管理などの抜本的な改革を進め、併せてわが国にとって必要な防衛生産・技術基盤を確立することを目的としている。
 総合取得改革のための推進委員会は平成15年9月に、防衛庁長官を委員長として設置された。本委員会では、①装備品などの調達・補給・ライフサイクル管理における合理化・効率化、②研究開発態勢の見直し、③必要な防衛生産・技術基盤の確立という3つのテーマについて幅広い検討を行っている。
 
(主な指摘事項と質疑応答)

全般事項
    今回の中間報告では、何が問題で、その問題の原因は何か、その問題に対する改善方法は何か、今後どのように改善していくか、といった段階を経た内容になっておらず、単にこれまで議論になったものをかき集めたものとの印象を受ける。
 この中間報告は、昨今の環境変化等を踏まえ、「より良く、より速く、より安く」装備品を取得するため、総合取得改革推進委員会の下部組織である部会や分科会等で十分議論を重ねた上で、現段階における総合取得改革の方向性を示す指針として纏めたものである。従って、まだ改善の方策などを示す最終的な報告書ではない。
 この中間報告は「防衛費の増加は当分見込めない」などと、国民からの視点が感じられず、官側の視点で書かれている。納税者の負担をできるだけ少なくする考えが第一にあるべきであろう。又、当審議会の意見は、総合取得改革の中間報告でどのように反映させられるのか。
 総合取得改革は、装備品等の取得に携わる職員の隅々まで、その趣旨を体得させ、納税者の立場になって、高品質、高性能を保ちつつコスト削減し、適正に調達・補給していくことを基本方針としている。この報告は、いわば経過的な報告であり、現段階の状況を中間的に取り纏めたものである。今後、更に検討を進め、その状況を当審議会に報告し、その都度、委員のご意見を頂き、施策の中に反映させて行きたい。

個別事項

 ライフサイクル・コストの概念について、防衛省・自衛隊で認識の統一は明確に得られているのか。
 現時点では、防衛省・自衛隊においてライフサイクル・コストに関する概念が必ずしも共通に明確化されていない。今後ライフサイクル・コストの管理手法について、欧米諸国などの実例を参考としながら、当庁におけるライフサイクル・コストの概念や管理手法などについて確立していく。
 ライフサイクル・コストの概念は、時代の変化に合うように柔軟性をもって運用できるものか。
 ライフサイクル・コストを管理していくには、その時点における技術革新など様々な判断要素を考慮して、常に最適化を図っていく必要がある。装備品には非常に長期間使用されるものである一方で、技術革新のスピードが非常に速く、性能や維持整備経費などが時代に対応できなくなる場合が少なくない。従って、装備品のライフサイクル管理にあたっては、常にその時点での装備品のコストとパフォーマンスとスケジュールを最適に判断できる仕組みが必要と考えている。
 ライフサイクル・コスト管理方式の実現について、今後の具体的なスケジュールはどうなっているのか。
 現在、ライフサイクル・コストの管理については、管理すべき範囲、データの取り方、分析ツール、標準的な管理手法などについて調査研究を行っている段階である。この調査研究を今年度中に終了させ、来年度(17年度)は、いくつかのサンプルで試行し、18年度以降に本格的な実施を計画している。
 従来は装備品を製造するためのコストのみに視点が向けられていたが、今後は、研究開発から維持・補修までを含めたライフサイクル・コスト管理の実現を目指して本格的な検討に着手した点は評価できる。ぜひ、研究開発の段階から維持・補修のコストを考えた手法を取り入れてもらいたい。
  また、「必要な時に、必要なもの」を部隊に供給するという方式では、それが成り立つために、契約相手方を含めた仕組みや、その他の諸条件などを十分に検討する必要があろう。
ライフサイクル全体のコスト・パフォーマンスを高めるとのことであるが、評価はどのように行うのか。
コスト、パフォーマンス、スケジュールの3要素を評価要素とし、それらを数値化して評価する手法が有効と考えている。
原価計算手法の見直しに関しては、具体的にどのようにするのか。
従来は、企業会計情報を重視した原価計算であったが、これに効率的な生産という工学的な視点からの検証を加え、より一層適正なコスト計算が可能になるように追求するとともに、防衛装備品と民生品に共通的に発生する間接費(製造間接費、一般管理費、販売費等)を厳密に峻別し、当庁が負担すべき費用の更なる適正化について検討していく。
(2) 次回の日程等
次回は10月20日(水)に開催の予定。詳細については事務局から後日連絡。

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