第4回防衛調達審議会議事要旨

 

日時 平成13年4月18日(水) 10時00分~12時05分
場所 防衛庁庁舎A棟13階第2庁議室
出 席 者
(委員) 水原会長代理、上野委員、江畑委員、小林委員、清水委員、松﨑委員
(防衛庁) 嶋口管理局長、中村防衛参事官、安永原価計算部長、長岡装備企画課長、古川調達監察室長、折木陸上幕僚監部装備部長、上村海上幕僚監部装備部長、田母神航空幕僚監部装備部長、大崎統合幕僚会議事務局第4幕僚室後方補給計画調整官、末永技術研究本部総務部長、小林契約本部副本部長
議題
(1)  東洋通信機㈱による過大請求に係る民事訴訟判決の概要について
(2)  海上自衛隊が発注する自衛艦の検査・修理の入札参加業者に対する公正取引委員会の警告について
(3)  平成12年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査について
(4)  次回の日程等
議事概要
 議事に入る前に第3回防衛調達審議会の議事要旨及びこれを文書閲覧窓口等で公表する件について各委員の了承を得た。
(1) 東洋通信機㈱による過大請求に係る民事訴訟判決の概要について
防衛庁側から次の項目について説明が行われた後、以下の質疑応答があった。
訴訟に至る経緯
訴訟経過
判決要旨
争点及び裁判所の判断
判決への対応
(主な質疑応答)
委:  控訴に至った経緯は分かった。今後、このようなことを二度と起こさぬよう、不祥事の再発防止と過払いに対する日常の確認をしっかりやってもらいたい。
防:  ご指摘のとおりと考えている。真面目に業務を遂行していた職員が殆どであり、これら職員の志気にも影響することからも、二度と起こさぬよう改革を推進しているところである。
委:  本件に係る負担割合及び国側の訴訟費用の額はいくらか。
防:  一審判決では、訴訟費用総額を五分し、その五分の四を東洋通信機(株)が、残りの五分の一を国側が負担することとされているが、最終的な判決は未だ確定しておらず、金額についても現段階では確定していない。
(2) 海上自衛隊が発注する自衛艦の検査・修理の入札参加業者に対する公正取引委員会の警告について
防衛庁側から次の項目について説明が行われた後、以下の質疑応答があった。
概要
経緯
対応
(主な質疑応答)
防:  本件については、長官指示を発出するなどして対策を講じているところであるが、その対策を更に実効性のあるものにするとともに、現地部隊の職員の意識改革を促進させるためにも、可能であれば、重点的に2年位をかけて、海上自衛隊の各地方総監部において本審議会を開催してもらいたいと考えており、次回の審議会に諮りたいと思う。
委:  了解した。
委:  企業が指名競争を辞退した理由が「造船所のドックに空きがなく、物理的に受注が不可能である。」とのことだが、定期修理なら事前に計画できるのではないか。
防:  辞退理由については、辞退した企業から理由を詳細に聴取するとともに、必要に応じて現地にも出向き確認しており、こうした中で、防衛庁発注の艦船と民間発注のものが同時期に重なってしまったことを確認している。他方において、このように辞退理由を聴取することは、談合の抑止力にもなる。
委:  長官指示に「より一層競争環境の整備に積極的に取り組まねばならない。」とあるが、個人的意見としては、基地周辺など、一定の地理的条件の下で指名競争が機能すれば十分と考えている。
防:  競争性を向上させなければならないものについては、可能な限り努力することにより談合を抑止する必要がある。
委:  米国では、乗員を艦船固有ではなく基地固有で所属させており、修理に際しては、乗員は他の艦船に乗り換えている。このような方法も考えずに競争環境を整備することには無理があるのではないか。
防: 米国の方法については承知しており、日本においても様々な方法について検討したが、運用上や予算上などの問題があるためなかなか難しい。なお、艦艇搭載の航空機については、委員指摘の考え方を導入している。
委:  造船業界が再編されつつあるが、従来の修理方法が継続できる見通しはあるのか。
防:  造船業界の再編については、三菱重工業においては変化はないが、石川島播磨重工業と川崎重工業が統合、日立造船と日本鋼管も統合するなど、将来、大まかには三つのグループになる見込みであると報道されており、このため、将来的には新造も検査・修理もこれら三グループによる競争になると推測される。
委:  行政組織は問題点を指摘されると総じてハード面の制度改革を行うが、制度を運用するのは人であり、人はいずれ交代してゆく。このため改革に至った経緯などソフト面を伝承してゆくことが極めて重要である。
 また、本件に留まることなく、現時点における問題点は何か、中長期的な問題点としては何が考えられ、どのように対応すべきかなど、そのような発想を常に持ち続けることが必要である。
防:  そのとおりと考えており、専門的能力向上と意識改革を進めるため、調達業務に従事する職員の教育の充実を図っているところである。
委:  公正取引委員会の警告は防衛庁に対するものではないが、長官指示にもあるとおり防衛庁としても改善してゆく意識を持つべきであり、換言すれば、本件は防衛庁に対する警告でもあると考えてもらいたい。当然のことながら、関係業者に対しては、公正取引委員会の警告を十分認識させ、今後とも適正な入札が行われるよう、厳しく注意してゆく必要がある。
防:  防衛庁としても、このような事態を厳粛に受け止め、再びこのような事態を起こさぬよう、調達改革に全力で取り組むために、今回の長官指示を出した。このことは海上自衛隊だけでなく、陸上自衛隊や航空自衛隊も含め防衛庁全体として、重く受け止めなければいけない。
(3) 平成12年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査について
 防衛庁側から、4契約を対象として次の項目について説明が行われた後、主に以下の指摘があった。
調達品の概要
調達要求の概要等
(主な指摘事項)
 予定価格の算定に当たり提出された見積価格は、業者の入札価格を拘束するものではないが、その価格差が特に著しい場合には、落札後に当該入札業者に対し、差異の理由について確認しておくことも重要である。
 予定価格の算定に当たっては、事後の検証のためにも算定根拠のデータ化をすることが必要である。
 一般競争契約において、業者側から見積資料を提出してもらうのは、なかなか困難と思われるが、相対的な比較資料が少ない場合は、予定価格算定業務に支障を来す可能性もあることから、何らかの改善策を検討する必要がある。
 事業全体としての履行期間が2年度以上に跨るこの種の契約は、当初の契約を締結した業者が、次年度以降の部分も獲得することは確定的であり、次年度以降の契約時に高い価格を強要される可能性も考えられるため、当初から次年度以降の部分を含む国庫債務負担行為に基づく契約の可否について検討する必要ある。
 精算条項を付した契約における実績額が、当初契約金額を下回った場合には、その差額は減額されることから、企業のコスト低減努力に対する見返りがないと考えられるため、何らかの改善策を検討すべきである。
 前例を前提に考えるのではなく、前例の検証、或いは他の方法の検討を行うなど、常に柔軟な感覚で予定価格算定業務に当たることが重要である。
(4) 次回の日程等
 次回は5月16日(水)10時から開催。詳細については事務局から後日連絡。

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