第3回防衛調達審議会議事要旨

 

日時 平成13年3月21日(水) 10時00分~11時30分
場所 防衛庁庁舎A棟13階第2庁議室
出 席 者
(委員) 川井会長、水原会長代理、上野委員、江畑委員、小林委員、清水委員、松﨑委員
(防衛庁) 嶋口管理局長、中村防衛参事官、安永原価計算部長、長岡装備企画課長、古川調達監察室長、折木陸上幕僚監部装備部長、上村海上幕僚監部装備部長、田母神航空幕僚監部装備部長、太田統合幕僚会議事務局第4幕僚室長、末永技術研究本部総務部長、小林契約本部副本部長
議題
(1) 東急車輌製造㈱による過大請求事案に係る返還請求について
(2) 防衛調達改革本部の改組について
(3) 防衛庁調達実施本部発注の石油製品の納入業者6名に対する審判開始決定について
(4) 次回の日程等
議事概要
 議事に入る前に第2回防衛調達審議会の議事要旨及びこれを文書閲覧窓口等で公表することについて委員の了承を得た。
(1) 東急車輌製造㈱による過大請求事案に係る返還請求について
防衛庁側から次の項目について説明が行われた後、以下の質疑応答があった。
事案の概要
損害賠償請求額の算定
(主な質疑応答)
委:  虚偽の原価元帳を発見するに至った防衛庁の努力は評価するが、本過大請求事案を発見した端緒は何か。
防:  通常の原価調査は、防衛装備品に係る原価元帳の提示を受け実施しているが、本件については、制度調査において防衛装備品以外の製品を含む企業全体の原価元帳の提示を受け、それらと決算報告書との整合をチェックすることにより発見に至った。
委:  虚偽の原価元帳の作成は、防衛装備品に対してだけ行われていたのか。そうであるならば、それはどのような理由からか。
防:  企業側の説明では、虚偽の原価元帳を作成していたのは、防衛装備品に対してだけである。その理由は、見積数値の信頼性を維持するため、当該見積数値に近い数値で虚偽の原価元帳を作成していたとのことである。
委:  事案の発見に至った経緯などについては、他の事案の担当者に対しても周知するとともに、職員全般に対しても、事案の発生を未然に防止するため、教育を実施する必要があるのではないか。
防:  ご指摘のとおりであり、他の事案の担当者に対して、調査準備という位置付けで教育を実施したところである。
委:  事案の背景には、監査条項付契約に係る代価の確定において、企業側に黒字が発生している場合は、当該黒字分を防衛庁に返還させ、赤字分については補填することなく企業側に押し付けていることがあり、このような契約方法は官民相互の信頼関係を構築するためにも見直す必要があるのではないか。
防:  企業側との信頼関係が大切なのはご指摘のとおりであり、このため、防衛庁としては、税金の効率的な執行を念頭に置きつつも、可能な限り企業側に無理なことを押し付けることのないよう担当者を指導している。
委:  このように黒字や赤字が発生する原因は原価計算の精度にあり、適正な原価計算が行われるよう勉強し直す必要があるのではないか。
防:  原価計算に当たっては、企業が提出した見積資料について詳細にヒアリングするとともに物価変動なども考慮しているが、予想が外れ実績価格が契約価格を超過し、これを補填できない場合もある。しかしながら、企業努力が及ばない為替差損などについては、当初から特約条項を付し、企業側の負担にならないようにしている。
委:  企業側から詳細にヒアリングするなどして計算しているとのことだが、これまでの会議においても指摘したとおり、担当者の積算能力や調査能力を養う必要があるのではないか。
防:  企業に出向き種々の調査を適宜実施しているが、ご指摘のとおり能力が不足していると思われる面もあるため、更なる能力向上のための努力を続けてゆきたい。
委:  防衛庁独自の規格のものに係る原価計算は専門的なため、原価計算に精通したベテランを育成するとともに、過去の価格データを蓄積することが必要なのではないか。また、基本的なことであるが、各種資料の見方を教育することも有効と考える。
防:  原価計算に精通したベテランの養成には、かなりの時間を要するため、当面は、各機関において行われている教育を徹底してゆこうと考えている。
委:  企業側の虚偽の報告は、どのような項目に関するものだったのか。
防:  材料の購入単価や加工工数に係る数値を改ざんしていたものであり、これら事案を原因別に整理し、今後の教育に反映してゆきたい。
委:  制度調査を行ったのは何社で、そのうち何社が過大請求を行っていたのか。
防:  約280社に対して制度調査を実施し、そのうち8社が過大請求を行っていた。
(2) 防衛調達改革本部の改組について
防衛庁側から次の項目について説明が行われた後、以下の質疑応答があった。
改組の概要
今後の検討事項
(主な質疑応答)
委:  新しい組織になったとのことだが、どのように変わったのか。
防:  改革本部については、長官の指名する政務官が追加された。また、事務局体制については、より実務的な組織にするため、旧改革フォローアップ部会を拡充し、旧事務局の機能も担当するものとして改革推進総合部会を設置した。
(3) 防衛庁調達実施本部発注の石油製品の納入業者6名に対する審判開始決定について
防衛庁側から次の項目について説明が行われた後、以下の質疑応答があった。
本件の概要
第1回審判期日及び場所
(主な質疑応答)
委:  本件自体に対する意見はないが、違反行為の対象となった燃料のうち、航空タービン燃料JP-4は特殊な燃料であり、供給元も限られていることから、防衛庁の契約上の立場は非常に脆弱であると思うが、何か改善策を検討しているのか。
防:  JP-8へ移行することの可能性について、米軍の動向も含め検討しているところであり、現在、JP-8の適合性が確認されていないT-4について確認試験を行っている。
委:  JP-4を使用している限り、契約上において同様のことが起きる可能性が懸念されるため、長期的な戦略の観点から考えた方が良いのではないか。
防:  方向性としてはご指摘のとおりであるが、JP-8への転換は実務上の問題も多く簡単ではない。
 なお、米国ではJP-4からJP-8への転換に約20年を費やしており、また、他方においてJP-8を改良することも検討していると聞いている。
委:  防衛庁は、米国と綿密な情報交換を行いながら検討しているのか。
防:  情報交換を行いながら検討しているが、JP-4をJP-8に転換すると糟が溜まるなどの不具合が生じ、エンジン自体の耐用年数が短くなることも予想されるため、このようなことも含め検討を継続してゆきたい。
(4) 次回の日程等
 次回は4月18日(水)10時から開催。詳細については事務局から後日連絡。
 なお、次回行われる予定の平成12年度防衛装備品等の契約に係るサンプリング調査の対象契約について委員が抽出した。その際、委員から以下の発言があった。
(主な発言)
委:  サンプリング調査の対象として、契約方式別に契約金額が最も高額のものを機械的に抽出することは、実務担当者に対象契約を類推されることになるので、審議会として別の抽出方法も考えるべきである。
防:  その方向で事務局に準備させたい。

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