第1回防衛調達審議会議事要旨

 日時 平成13年1月17日(水) 10時30分~12時00分
 場所 防衛庁庁舎A棟13階第2庁議室
 出席者
(委員) 川井委員、水原委員、上野委員、江畑委員、小林委員、清水委員、松﨑委員
(防衛庁) 嶋口管理局長、中村防衛参事官、安永原価計算部長、長岡装備企画課長、古川調達監察室長、折木陸上幕僚監部装備部長、上村海上幕僚監部装備部長、田母神航空幕僚監部装備部長、大﨑統合幕僚会議事務局第4幕僚室後方補給計画調整官、末永技術研究本部総務部長、小林契約本部副本部長
 議題
(1)  新メンバーの紹介及び管理局長挨拶
(2)  委員による会長の互選
(3)  会長挨拶及び会長代理指名
(4)  「防衛調達審議会の会議及びその手続(案)」の議決
(5)  中央省庁改編に伴う防衛庁調達機構の改編
(6)  富士電気化学㈱、松下電器産業㈱、東芝電池㈱及び東洋高砂乾電池㈱に対する取引停止措置について
(7)  防衛庁調達業務等に関する行政監察について-海上自衛隊及び航空自衛隊を中心として-
(8)  次回の日程等
 議事概要
(1)  新メンバーの紹介及び管理局長挨拶
(新メンバーの紹介)本年1月6日の中央省庁改編に伴い、内部部局の経理局と装備局の機能を有機的に結合し管理局が新設され、調達実施本部の原価計算部門と契約部門を組織的に分離し、原価計算部門は管理局に原価計算部として、契約部門は特別の機関である契約本部として設置されたため、本審議会への防衛庁側の出席者として、管理局長と原価計算部長を加え、他は基本的には防衛調達適正化会議開催時の者としたい旨説明し、委員の了解を得た。
(管理局長挨拶)本審議会には、防衛調達に関する規則及び防衛調達の実施に関する計画について調査審議してもらい、防衛庁としても、調達改革の具体的措置や防衛調達適正化会議における意見を踏まえ、引き続き調達改革を推進したく、一層の指導・鞭撻を委員に対し要請した。
(2)  委員による会長の互選
 委員の互選により会長には川井委員が選出された。
(3)  会長挨拶及び会長代理指名
 川井会長から、従来どおり公正かつ透明性をもって調査審議したいので、協力を願う旨の挨拶が行われた後、会長代理には水原委員が指名された。
(4)  「防衛調達審議会の会議及びその手続(案)」の議決
 防衛庁側から次の項目について説明が行われた後、以下の質疑応答を経て案が了承された。
 審議会会議の開催等について
 委員の除斥について
 議事等の公開について
(主な質疑応答)
 審議会の開催日程を事前に周知するとは、一般に周知することか。
 そのとおりである。具体的には、記者クラブに対してピンナップしている。
 
 ホームページ上でも開催日程を公開しているのか。
 公開している。また、議事要旨についてもホームページで公開することとしたい。
 
 防衛庁の庁舎において開催することを常例とするとあるが、庁舎外で開くことも可能なのか。
 可能である。なお、庁舎とは市ヶ谷以外の自衛隊の建物も含み、地方での開催も可能である。
 
 議事、議事録及び資料の公開について、平成7年の閣議決定との関係はどうなっているのか。
 閣議決定では、会議又は議事録を非公開とする場合は、理由を明示し、議事要旨を公開することになっている。
 
 防衛調達審議会令等に「防衛調達の透明性を高めるため等」の表現がないのは何故か。
 本審議会の前身である防衛調達適正化会議が第三者監視機関として実施していたサンプリング調査等が法令上の条文に馴染まないため、一般的な審議会の所掌事務の記述にしたことによる。
 
 大臣から辞令交付があったが、委員の身分は単なる学識経験者的な位置づけか。
 非常勤の国家公務員である。なお、委員には国家公務員法の守秘義務が課せられている。
 
 防衛庁組織令に「防衛調達に関する規則及び防衛調達の実施に関する計画について調査審議」とあるが、本審議会は主として事後の調査審議を対象にするものと考えて良いか。
 そのように考えて差し支えないが、必要に応じ長官に意見を述べてもらいたい。ただし、本審議会は内閣府設置法第54条の規定に基づき設置されるものであり、意見は述べられるが、決定権はないことになっている。
 
 本審議会における調査審議は、実施結果を適正化の面からレビューして問題点を洗い出し、これを次の計画の作成に当たり十分考慮するためのものと考えて良いか。
 今回の組織統合により新設された管理局では効率化を念頭に経費節減の努力もしていることから、適正化に止まらず効率化の面も含め幅広く議論してもらいたい。
 
(5)  中央省庁改編に伴う防衛庁調達機構の改編
 防衛庁側から次の項目について説明がなされた後、以下の質疑応答が行われた。
 経理局と装備局の統合について
 管理局原価計算部の新設について
(主な質疑応答)
 今回の改編に伴い「原価計算課」が「原価計算官」に変更されたが、違いは何か。
 呼称が変更されたもので、所掌事務に実質的な変更はない。因みに原価計算官は5人で、通信器材担当や航空機担当のように所掌する装備品の名称で区分されている。
 
 旧組織上の管理課と艦船武器課や航空機課との関係は概ね推測できるが、新組織上の装備企画課と艦船武器課や航空機課との関係について説明されたい。
 艦船武器課や航空機課は従来どおり物別の所掌事務を持っており、装備企画課も管理課の所掌事務をほぼそのまま引き継いでいる。
 
 装備企画課は艦船武器課や航空機課の上に位置すると考えて良いか。
 今回の統合に伴い、経理局の筆頭課であった会計課と装備局の筆頭課であった管理課のどちらが筆頭課になるかの問題もあったが、装備企画課は管理課が持っていた機能をほぼそのまま引き継ぐ形になっている。
 
(6)  富士電気化学㈱、松下電器産業㈱、東芝電池㈱及び東洋高砂乾電池㈱に対する取引停止措置について
 防衛庁側から次の項目について報告が行われた。
 公正取引委員会による排除勧告を当該4社が受諾した。
 当該4社に対し、防衛庁は平成12年12月18日から9か月間、真にやむを得ないものを除き、取引停止措置を講じた。
 本件について、特段の質疑応答はなかった。
(7)  防衛庁調達業務等に関する行政監察について-海上自衛隊及び航空自衛隊を中心として-
 防衛庁側から、昨年末の12月26日に受けた勧告が、平成10年度の契約、すなわち「調達改革の具体的措置」を取りまとめ、調達改革に本腰を入れ始めた平成11年4月より前の契約を対象とした監察結果に基づくことを説明のうえ、次の項目について報告がなされた後、以下の質疑応答が行われた。
 経緯について
 勧告と防衛庁の対応について
 一般競争契約の拡大等
 競争性の適切な発揮
 予定価格の決定方法の適正化と競争の活性化
 契約に係るチェックシステムの充実等
 補給業務の迅速かつ効率的な実施
(主な質疑応答)
 総務庁の勧告が防衛調達適正化会議における指摘・批判と類似しており、また、調査時期もこれらの指摘・批判がなされた時期と重なっており、同庁は同会議の議論を参考にしているとの感を得た。
 問題の本質は、指摘されるような事項が放置され、防衛庁が現在取り組んでいる改革がこれまで実行できなかったことにあり、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではなく、これらを反復して意識して改革を推進することが大切である。
 防衛庁側の発言にもあるとおり、既存の組織や制度等に対する外部からの指摘や批判を職員が受け入れ、これを調達改革に反映してゆくには、職員の意識改革が最も必要である。
 国防は、有事・緊急性に対応したもので、機密性を有するものであるとの意見も一部にあるが、予算が国民の血税であり、効率的な執行と両立すべきことの重要性を職員に徹底すべきである。
 
 職員の意識改革も必要だが、実務上の実効性を担保するため、調達に当たって考慮しなければならない点について、航空機パイロットのチェックリストのようなものを作成してはどうか。
 同一品目の調達に当たり、同一基地内の海上自衛隊と航空自衛隊で契約方式が異なっているとあるが、両自衛隊では仕様の細部が異り、品名のみで同一視することはできないのではないか。
 今後、基地の整理統合が行われた場合、契約方式の適用につき本件と同様の指摘が想定されるが、かかる指摘に対しては、その原因を把握し、主張すべきことは主張する必要がある。
 また、予定価格に実績単価を使用しているとあるが、インフレ状況下において単価が上昇した場合、実績単価では入札を辞退する会社が多くなることが懸念される。一番の問題は競争原理の強化であり、入札に参加してくれる会社を増やすシステムを作るべきである。
 
 委員指摘のチェックリストのうち、仕様書の作成段階に係るものについては、調査したうえで作成する方向で改善してゆきたい。また、契約段階に係るものについては現在マニュアルを作成中であり、これに指摘を反映させたい。
 一般競争契約を適用できない原因を把握せずに、単純にこれに移行するべきではないとの指摘はもっともであり、防衛庁としても、随意契約については正当な理由を対外的に説明しているところである。
 実績単価を予定価格に使用し続けると、インフレ状況下では落札する者がいなくなるとの懸念はもっともであり、指名した複数の者に必ず入札させていた契約が、一般競争契約に移行した途端、入札者が1社になる場合もあることから、入札参加者の増加を目的に入札公告にインターネットを活用しているところであり、調達実施本部では、平成12年10月末の集計であるが、既に約90%がインターネットで検索できるようになっている。
 
 防衛調達については、手続が非常に複雑で入札に至るまで相当な期間を要すると説明を受け、これを改善するため事務執行上の隘路の所在を確認するよう指摘しているが、この際、これらの事務を監督する立場にある者は、予算の効率的執行の観点を含め再度検討されたい。
 また、インフレ状況下における入札参加者の動向については、国の契約条件が民間に比べリスクの少ないものであることを考え併せると、国の調達全体に対し業者が自己に有利な条件を主張しているとしか考えられない。
 従って、予定価格の算定に当たっては、例えば、材料購入について、大手企業は大量購入を前提として安い単価で購入できるが、中小企業は少量購入であるため大手企業の購入単価よりも高い物価資料等にある単価でしか購入できないこと等を踏まえ、特に大手企業の契約物品については、その損益状況を追跡し、更に積算根拠の適正化に努められたい。
 
 補給業務の実施において、有事を念頭においた円滑な部隊運用と経済効率性の両立は、性格上難しい面があるものの、勧告を踏まえ今後も更に改善に努力するとあるが、具体的にはどのような研究をしているのか。また、当該研究についてはプロジェクトチームがあるのか。
 
 航空自衛隊と海上自衛隊のコンピューター・システムについて改善を開始しており、例えば、海上自衛隊においては、それぞれ独立して運用されていた整備業務用システムと補給業務用システムの間で、前者から出力した「故障データ」を後者に反映させることにより、所要予測の精度の向上を図っている。
 
 平時における所要予測の精度向上は困難な課題であるが、主要国の軍隊が必ず要求されるものであり、更に近年の技術進歩に伴い装備品の陳腐化も加速していることから、これを放置すれば著しく不経済な調達になることが懸念され、大きなプロジェクトチームを設け研究する価値があると考える。
 
(8)  次回の日程等
(防衛参事官コメント)総務庁の報告書や防衛調達適正化会議のサンプリング調査の結果にあるとおり、地方調達については課題が多いと認識している旨の表明があり、また、今後の審議に当たっては、効率化についても重点を置くとともに、調達制度の在り方や効率化についても諸外国の例等を参考にしつつ対象とし、更に防衛調達に対する産業界からの改善要望を防衛庁が必要に応じヒアリングし、これらについても審議の対象としたい旨の要請が委員に対し行われた。
 次回は2月21日(水)10時から開催。詳細については事務局から後日連絡。

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