第8回 防衛調達制度調査検討会 議事概要


日 時:平成11年3月17日 14:00~16:00
場 所:防衛庁2階第1庁議室
出席者:
(委 員) 川井座長、西口、前田、吉野各委員
(防衛庁) 江間防衛事務次官、及川装備局長、小林参事官、松井管理課長等
議事概要
1. 事務局資料説明
「監査担当官の巡回・派遣制度」
「原価計算研究会の検討成果について」
「企業側のコスト低減に関するインセンティブ向上のための施策」
「過払い事案における取引相手方に対する措置について」
「過払い事案業務処理に関する統一的かつ明確な基準の策定」
2. 「企業側のコスト低減に関するインセンティブ向上のための施策」について

(西口委員)
「インセンティヴ向上のための施策」に関し、減価提案制度適用の範囲、時期を定めているが、範囲、時期を細かく定めると企業の減価提案意欲をそぐことにならないか。

(装備局長)
始めは範囲を定めて試行的に実施した上で、徐々にその範囲を拡大していく考えである。

(西口委員)
減価提案審査会を設けることになっているが、単なる書類上の審査だけでなく、現場の事情を勘案するため、熟知している調本支部の原価監査官との連携が重要である。

3. 「過払い事案業務処理に関する統一的かつ明確な基準の策定」について

(東海委員)
「過払事案の処理要領」1.(2)過払額の算定について、過払額の定義は防衛庁と企業で考え方は一致するのか。また、過払額は本来個別に算定するのではないか。

(管理課先任)
東洋通信機、ニコー電子事案もこの定義で算定しており、考えの相違はないと考えている。

(管理課長)
本来は、契約毎に過払額を算定したいが、防衛庁、企業とも個別契約毎の詳細資料を保存していない場合には、マクロ的に算定せざるを得ないということである。

4. 「原価計算研究会の検討成果について」

(東海委員)
防衛庁の装備品調達では、一般管理費等率は会社あるいは会社の部門ごとに査定しているとのことだが、公共工事における一般管理費等率は業界で標準的なものが決まっている。長期的課題として、防衛庁の装備品調達の一般管理費等率も業界で標準的なものにすべきではないか。また、GC・I・Pの概念も見直す方向で検討すべきだろう。

(調本長)
現状においても、会社あるいは会社の部門ごとに査定し、業界標準を加味して調整している。

5. 「監査担当官の巡回・派遣制度」について

(前田委員)
「監査担当官の巡回・派遣制度」について、担当官の人数は十分確保されるのか。

(装備局長)
防衛庁全体の定員増には限界があり、現に会社に常駐している検査官を有効活用するしかない。

(吉野委員) 
常駐する企業の選択基準は?

(装備局長)
調本の監督・検査官は、通常、必要の都度、企業に出向いて業務を行うが、期間が1ヶ月以上に及ぶ場合は、その間事業所に駐在する。

6. 「過払事案における取引相手方に対する措置について」について

(座長)
「過払事案における取引相手方に対する措置について」について、取引停止措置の起算点はいつなのか。過払が発覚した時点と返還額支払いが終了した時点の2通り考えられるが、各委員の考えを伺いたい。

(前田委員)
企業にとっては、どちらが厳しいのか。

(装備局長)
企業にとっては、返還額支払いが終了した時点から発動する方が厳しい。ただ、この場合、防衛庁が過払額を算定している間は、暫定的に取引停止措置をとり、さらに過払額の返納が終了してから正規の取引停止措置をとることになり、暫定的取引停止の間は企業側の責任によらず取引停止となる。

(前田委員)
公共工事の場合はどうなのか。

(装備局長)
公共工事は、不正発覚の時点が起算点であり、取引停止期間中は入札参加をみとめないことになる。

(座長)
制裁措置という考えからすれば、過払が発覚した時点を起算点として制裁措置をとるのが原則だろう。ただ、「過払が発覚した時点」の定義を客観的に明確にする必要がある。

(東海委員)
原則として過払が発覚した時点から9ケ月とし、場合によっては延長措置をとれるというのも一案ではないか。

7. 「過払い事案業務処理に関する統一的かつ明確な基準の策定」について

(座長)
「過払事案の処理要領」1.(1)過払額返納の根拠について、違約金との関係を整理する必要がある。法律的に、「不当利得」を根拠として不当利得分を返納させることも、「不法行為」を根拠に損害賠償請求権を行使することも可能である。
また、ある種の「債務不履行」という考えもある。過払い額は、「不法行為」、「不当利得」、「債務不履行」のいずれも可能だが、違約金は契約条項の規定に基づき発生する。
また、時効に関して、「不法行為」は時効3年、商事時効は5年、「不当利得」「債務不履行」は時効10年であり、時効との関係を整理する必要がある。
なお、軽微なミスによる過払については、慎重に対処すべきである。

8. 全体について

(西口委員)
この半年の議論の中身の大半が、事案が起こった場合の対処方法、懲罰についての議論であったが、長期的には、防衛調達の源流に遡って問題解決に目を向けてもらいたい。

9. 日程調整
次回は、3月30日(火)16:00~
(了)

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