自衛隊員の再就職の在り方に関する検討会
第3回会合の概要

日時 : 平成10年12月15日(水) 1000~1200
場所 : 防衛庁本館6階第2庁議室
出席者:
○ 委員: 南  博方(成城大学学長)〔座長〕
岩井 宜子(専修大学教授)
荻野 直紀(読売新聞社論説委員長)
栗田 裕夫(前セブン・イレブン・ジャパン社長、元陸将)
外間  寛(中央大学学長)
山崎宏一郎(元人事院事務総長)
○ 防衛庁: 政務次官、事務次官、人事教育局長、防衛審議官等
議事概要
(1)  冒頭で、浜田政務次官及び江間事務次官から挨拶があった。次に、南座長から、制服組の資料移動に対する遺憾の意と早期の綱紀粛正の要望について発言がなされた。
(2)  事務局から、「再就職規制の見直しの検討」、「再就職手続について」、「公正な人材活用システムの導入」、「特定の者の雇用を促進するための事業主への支援施策の例」について説明の上で、質疑応答及び自由討議に入った。
(3)  最後に、次回の予定を1月16日として終了した。
自由討議の概要
 長官の承認を必要とする地位
 長官の承認を必要とする地位について、これまで入っていなかった顧問が役員と同様に承認を必要とする地位に入ることになるが、今後は顧問が役員に相当する地位に入るということにするのならば問題がある。
 役員・非役員を問わずということで、顧問が役員に相当する地位と見ているわけではない。長官の承認を必要とする地位の問題と承認の判断基準の問題とは別の問題である。顧問であろうと役員であろうと、関係があれば審査の対象には乗せて、問題がなければ承認されるというのが―般職のシステムである。
 対象者を承認の対象自体から外す方法と、承認の対象にはするが承認基準で差をつける方法があるし、また、本人の職務との関係で捉える方法と国と企業との関係で捉える方法もある。問題は、それを法律で書いて制度化する場合に、その合理的な理由が必要になることである。少なくとも将・将補と若年定年制について、入口から外すという合理的な理由が出てくるかは疑問であり、一旦は同じ承認の土俵に乗せるべきではないかと思う。
 若年定年制と任期制とは、実態もかなり違うようなので、別の項目にして再就職規制の在り方も検討してみることが適当ではないか。
 企業の中には、製品を自衛隊にしか納入しておらず、その製造にも自衛隊出身者の有する技術が不可欠なものが存在する。これらの企業については、依存度等で他の企業と一律に考えるのではなく、もう一つ別の基準がいるのではないか。
 例えば機種選定の過程で幕の人間が公に関与するならば、将・将補と一般職とに差をつける合理的な理由があるのか。
 (将・将補の自衛官の大部分は)退職するまで災害派遣や訓練を一生懸命やっており、退職するまでは一般社会のことは余りわからない。今回、これまでの承認の対象を変えようとすることについては、今までのどこが悪いのか理解に苦しむのではないか。
 地位の高い者は企業に対して非常に強い影響力があるということで、公正性・透明性の観点から審査を行うことが適当である。全てが不承認になるというわけではなく、むしろ第三者機関の審査に通って堂々と再就職して欲しいと考えている。もし将官が契約上の手続に実際に携わっていないのならば、最終的には承認されることとなろう。
 承認の基準
 承認の判断をする際に、依存度は一つの客観的基準として考えることができる。その場合、一般的な基準が必要となるが、依存度を防衛庁全体でみるのか、陸・海・空各機関別にみるのか検討する必要がある。
 離職者就職審査会と承認の基準づくり
 承認の対象に何を入れるかを防衛庁長官が決定できるものなのか。外すことも一種の基準づくりであるのだから、離職者就職審査会が公正に機能して、対象から外すという判断をするならば、公正性が確保されるのではないか。
 承認の判断基準は、ある程度公正性が担保されている必要がある。一般職の場合は、人事院という行政組織から独立した機関が基準をつくることで公正性が担保されているが、防衛庁においては誰がつくるのか、検討の必要がある。
 透明性という観点から、審査の基準として一般的なものを定めて公表する必要がある。ただ、一般職の場合、個別具体的な事例で一般的基準をそのまま適用しては問題があるものが出てきた場合に審査基準をひっくり返すシステムとして「公正な人材活用システム」をつくった。しかしその場合でも透明性の確保のため一般的基準を作り公表する必要がある。その場合も、防衛庁の行政判断に任せるのではなく、基準づくりも所掌とするよう離職者就職審査会の地位を高めるということにすれば理解も得られるのではないか。
 その他
 若年定年制の自衛官と任期制の自衛官とは性格が異なるものである。これらを一律に議論するのではなく、任期制については、再就職のための援護を相当力を入れてやることなどを考える必要がある。

ページの先頭へ戻る