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 釧路駐屯地の歩み

 釧路駐屯地は、釧路市の中心部から北東へ約6.5㎞、JR釧路駅から車で約20分、釧路市ではなく釧路町にある静かな環境の駐屯地で、北西方向には阿寒連峰が望め、周囲100㎞圏内には釧路湿原国立公園、阿寒国立公園、厚岸道立自然公園、野付風連道立自然公園などがあり、大自然を身近に感じることが出来る駐屯地です。
その歴史は、保安隊時代の昭和28年10月に函館から普通科第4連隊第3大隊が移駐し駐屯地が開設され、昭和37年1月、第5師団改編に伴い第27普通科連隊が編成完結し現在に至ります。敷地は戦前、馬産で名をはせ、日本釧路種という馬を生み出した釧路の畜産家「神 八三郎」氏所有の牧場でした。大東亜戦争末期の昭和19年4月に道東防衛のため旭川から釧路地区へ展開した陸軍歩兵第27聯隊は、聯隊本部をこの神牧場内に設置し対米戦に備えましたが、昭和20年8月、聯隊は終戦に伴いこの地で軍旗を奉焼して明治建軍以来47年の歴史に幕を閉じました。旧軍と同一番号の普通科連隊が所在する駐屯地は全国的にも少なく、位置的にも全く同じ場所に所在しているのは当釧路駐屯地だけです。
 現在、駐屯地には第27普通科連隊、第5後方支援隊第2整備中隊第3普通科直接支援小隊、第14施設群第397施設中隊、第101施設直接支援大隊第4直接支援中隊釧路派遣隊、第302基地通信中隊釧路派遣隊、第377会計隊、警務隊釧路派遣隊、釧路駐屯地業務隊が駐屯しています。
釧路地域は、気候区分では冷帯湿潤気候に属し、駐屯地がある釧路町に隣接する釧路市は冷帯の名のとおり、真夏の晴天時でも最高気温が25度を超える日が少なく、20度に達しない日も多くあり、30度を超えたのは過去100年間で9回しか記録されていません。海霧が発生すると湿度が上昇し、地元の人は蒸し暑いと言いますが、内地と比べると全く蒸し暑さを感じることはありません。冬は晴天が多く降雪は札幌や帯広と比べて少なく、平均積雪量は1~2月で25㎝前後です。(が、面白いことに同じ釧路市内の内陸部は全く逆で、夏は暑いし冬は寒いし雪も降ります)また釧路駐屯地主催で行われている釧路自衛隊ミュージックフェスは、今年発足41年目の日本太鼓保存会の発表会として始まり、現在は太鼓、ドリル隊、第5音楽隊の三本柱で毎年3月に開催されています。その他の課外活動も盛んで、日本太鼓保存会は近隣地区の祭り等のイベントでの和太鼓演奏をはじめ、道外・海外での演奏経験もあり、平成7年に釧路町文化奨励賞、平成24年には釧路町文化賞を受賞しました。創部33年の駐屯地野球部は、釧路町杯や道新たそがれ野球大会をはじめ、釧根地区の各種大会で活躍しており、優勝経験は40回以上ある強豪チームです。部外行事支援として、曹友会が隊友会と合同で行っている清掃活動や環境整備活動、各種イベント等での和太鼓演奏、装備車両展示等を実施するとともに、隊員個人も積極的に地域のイベントに参加しており、特にくしろ港まつり舟漕ぎ大会に例年4~5チームが出場する他、釧路町は長靴アイスホッケー発祥の地ということもあり、そちらで活躍する隊員も多くいます。
 釧路駐屯地は、協力諸団体の方々をはじめ、地域の方々に支えられて64周年を迎え、これまで以上に地域との絆を大切に、道東第一線部隊の誇りと伝統を継承し、今後も任務に邁進して参ります。

昭和37年当時の駐屯地正門

現在の駐屯地正門

 

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