隊の活動状況
  平成28年 冬季山岳救助訓練
 第11特科隊(隊長 西島1佐)は、平成29年3月6日から17日までの間、平成28年度冬季山岳救助訓練を行った。
 本訓練は、第11旅団で編成する冬季山岳遭難救助隊に準ずる練度の保有を目標とし、平成27年度以降実施している訓練であり、基幹要員の練度向上と新たな基幹要員の養成を目的に、各中隊の精鋭12名が参加した。
 当初、真駒内駐屯地において、基本訓練として各種器材操作及び各状況下における対処法を段階的に訓練するとともに、現地(応用)訓練の周到な準備を行った。
 現地(応用)訓練は、隊区である積丹町、赤井川村に隣接する積丹岳及び余市岳を舞台に、過去の遭難事故発生箇所の検証及び危険地域(雪崩、道迷い等)の把握、並びに遭難者の救出及び搬送法等、本番さながらの厳しい状況下で行った。
 参加者のうち初めて参加した隊員は、真っ黒に雪焼けした逞しい表情で「現地訓練は3日間だったが、想像以上に体力・気力を消耗し大変だった」などと語り、訓練の過酷さが伺えた。
 本訓練では、個々の練度向上はもとより、隊員間の信頼や組織力の必要性を改めて強く感じるとともに、役場等の関係機関との連携により各地域との信頼感を高めた訓練となった。
捜索部隊自らが雪崩等に巻き込まれた場合の
救出方法(コンパニオンレスキュー)の練成
天候悪化に伴う緊急ビバーグ(宿泊)要領の練成
遭難者の引き上げ救出及び搬送に至る一連の動作を実習
危険地域(雪穴転落)の把握をしながら安全に進む要員達
衛星携帯電話の電波を確認し定時連絡をする要員
余市岳を下山し現地訓練を終了した要員を労う特科隊長(右)