防衛医科大学校学生
愛知県 吉本 様
いつの頃からか医師への道を志したわが家の長男大佑が、大学への挑戦の真っただ中に、「難関だけど、腕試しのつもりで受けてみようかな」と受験したのが防衛医科大学校でした。他の大学と受験時期が異なっていることが魅力だったようですが、家族のものには名前こそ聞いたことがあるものの、遠い世界の大学でした。それからというもの、自衛隊地方連絡部の担当の方やさまざまな資料から防衛医科大学校について知れば知るほど、そのすばらしさに目をみはる思いでした。そんな学校ですから当然聞いたこともないような倍率で、「合格するはずもないけど」と気楽に受験したのが幸いしたのか、思ってもみなかった合格。バッグ一つで所沢へ旅たつ,息子を、寂しいような晴れがましいような、とにかく頑張れという気持ちを込めて見送ったのが、まるで昨日のことのように思い出されます。
入校式では、学生といえども自衛隊員であるということがよく分かりました。一糸乱れぬ行動と、防衛庁長官始め来賓の皆様のご祝辞に、息子達に対する期待をひしひしと感じて感動を覚えました。全寮制の学生生活については、息子ともども親の方も心配ではありましたが、特に新入生には部活動の先輩や寮の上級生が親身になって指導して下さるということで安心できました。私達親にとっては、「桜鳩会」という父母会も大きな味方でした。施設の見学会や訓練の激励会など様々な行事や、ホームページでの情報のお蔭で息子達の様子を知ることができました。
帰宅する度に話してくれる学生生活は興味深いものです。最新の設備と独自のカリキュラムによる学習が充実している事、部活動の盛んな事。特に夏季や冬季の訓練は、富士山登山や北海道射撃訓練・硫黄島・訓練船での航海等々聞くこと全てが珍しく、本当によい経験をさせていただいていることに感謝しております。親にとってみれば、三度の食事を聞違いなく食べさせていただいていることも小さなことかも知れませんが大きな安心です。
国を守る使命を帯びて、医学を学ぶということは大変なことですが、やりがいがある事でもあります。毎年の医師国家試験合格率で100%近い結果を出しているように、防衛医科大学校の学生の優秀さと頑張り、ご指導のすばらしさを物語っています。これでようやく3年間が過ぎました。これからの3年間は大学病院での臨床実習が中心になるようです。ぜひ、自分の健康も大切に、一日一日を充実させてほしいと願ってやみません。