防衛大学校学生
大分県 島田 様
幼い頃、泣き虫でおとなしかった我が子が、まさか、“いかつい”イメージの防衛大学校に入校するとは想像もしていませんでした。
主人も私も、広報官の方々にお会いするまでは自衛官に知り合いもおらず、恥ずかしながら自衛隊について何も知りませんでした。
息子は幼い頃からフェンシング競技をやっており、運よく日本代表選手にも選ばれた事もあって、大学からの誘いもありました。しかし、息子はフェンシングだけで大学に行く気持ちはなく、工学系の大学を探していたとろ、私がふと開いた大学案内の本が「防衛大学校」のページで、馴染みのない学校名に息子が興味を持ち、そこから一緒に一から「防衛大学校」について調ベていきました。
息子は冷静な様子でしたが、私は調ベれば調べるほど、ここで息子はやっていけるのか、やはり向かないのではと思っていました。悩んでいても始まらないと、オープンキャンパスに足を遷びました。日焼けした肌に、シワひとつない真っ白な制服を着こなし、凛とした立ち振る舞いの気品ある学生さんが学生舎などを案内してくださり、学生さん達は本当に我が子より2、3才しか変わらないのかと目を疑ったほどでした。同時に「ここなら間違いない!」と何か確信したのを覚えています。
結局、設備の整った環境で理エ学が学ベる事、フェンシング部がある事、将来は自衛官になり、人の為、国の為に役立つ仕事ができる事、勉強をしながら学生手当を頂ける事など、「こんなにも自分に合った学校はない」と息子の意思で受験を決め、そして合格を手にすることができました。
入校後は、とにかく時間に追われ、とまどう事も多かったようです。心配してメールを送っても、もちろんすぐに返信はなく、時には夜遅くに打ちかけた途中のままのメールが送られてきた事もありました。きっと、疲れ果てて眠ってしまったのでしょう。でも、ほんの一行でも返事を送ろうとしてくれる息子の健気な気持ちが嬉しくて、今でもそのメールは消さずに保存してあります。
「お母さん、いつもありがとう!これから4年間頑張る!」母の日のプレゼントに添えられたメッセージ通り、現在は、切瑳琢磨できる最高の仲間達と一緒に三度目の有意義な春を過しております。
感謝の気持ちを忘れずに、驕ることなく日々邁進してほしいと願っています。息子よ、頑張れ!