須走(すばしり)にて【第14回】
■富士は日本一の山
24.1.17
「♪あ〜たまを♪く〜もおの〜♪う〜えにだあし〜」。須走にて、朝な夕なにこの町内放送チャイムを聞いて過ごしました。(正確には午前8時に流れます。午後5時には「♪ま〜さかりか〜ついで♪き〜んたろう〜」が流れます。)富士学校が須走の地に誕生して今年で58年を迎えます。学校と同じ数だけ人生を送っている小欄にとって、「縁」という以上のものを感じながらの毎日でした。
杉田初代富士学校長は開校式訓示の中で「須走村を中心とする近隣町村の絶大なる支援により、本日ここに順調なる開校の運びを得るに至った」ことを紹介し、富士山麓地域の皆様を「我々の師であり郷土の先輩であり兄弟(姉妹)である」と示されました。そして、地域の皆様に対する深甚なる謝意とともに今後における我々の誓いを新たにしたいとして次のように力強く訓示されたのです。「標高3,776mを算する富士の霊峰は我々の前に立っている。富士は我々が立っている足下の一粒一粒の砂の重なりより成っているのである。この一粒一粒の力がこの立派な気高い富士山を作り上げている。我々はこの富士山を師表と仰ぎその目指す理想に向かって一歩一歩地道に建設の歩を進めて行こうではないか。我々は富士山の如く明朗高潔で富士山の如く濶達剛毅でありたい。(中略)また、風の日も雪の日も嵐の日も毅然たる霊峰富士の如く我々は世論に惑わず政治にかかわらず『進んで難局に当たって』*その使命に邁進しようではないか。」
地域の皆様に対する感謝の気持ち、富士山に対するこうした思いと決意は変わらず脈々と受け継がれ今日に至っています。富士学校に課せられた重い使命を果たすため、今後とも富士に学び地域の一員としての務めを果たしていかなければなりません。
「♪ふ〜じは、に〜ぽんいちの〜やま〜」。純白の雪化粧をした冬晴れの霊峰富士を仰ぎ、天地の霊気に満ちた空気を腹いっぱい吸い込んで須走を後にいたします。お世話になったすべての皆様に心から厚く感謝申し上げます。富士山の世界遺産登録や山岳団体が進めている「山の日」制定の実現を心から念願しつつ。
*陸上自衛隊富士学校校風
「明朗濶達和楽の間に 進んで難局に当たる」
