私のいるエンジン小隊とは、その名の通り航空機のエンジンを点検・整備をする部隊です。整備といっても様々なのですが、大きく分けると計画整備と計画外整備に分類されます。計画整備とは、定期的なエンジンの点検、使用時間で管理されている部品の交換などの整備作業。それに対し計画外整備とは、航空機の使用により発生する突発的な故障などを修復する、予測不能な整備作業のことです。これらの整備作業を行い、迅速かつ確実に修復し、防空任務に必要な航空機の能力維持と安全確保に努めることが我々の任務です。我々の任務において重要なのは、「故障の一番の原因を潰してやらないと完璧に修復したことにはならない」こと。その原因を突き止めることだと考えています。 |
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また、定期的な点検でも不具合箇所を見つけて修復するんですが、マニュアルを見ても実際に判らないものが多い。そういう時に先輩が例えをつけて教えてくれるんです。機材などを使用して「これと同じくらい開いてたら不具合だ」みたいな感じです。エンジン整備としてのステップアップにはそういうマニュアルを越えたノウハウの蓄積、時間があれば手順書やT.O.(テクニカルオーダー)に目を通すこと、あとエンジン整備自体が重量物を扱うけっこうハードな作業になるので、日頃から筋力トレーニングを欠かさないことが大切だと感じています。
入隊して、今年で9年目になるんですが、やはり、扱っているもの自体が大きく、ちょっとした整備ミスが大事故につながります。最初はそのことが怖いくらいでした。今では、自分の整備した箇所を、周りの先輩たちと連携をうまくとりながら入念な再確認を行い、「ミスは必ず防げる」ということをモットーに、日夜努力しています。エンジン整備はやればやるほど奥が深い仕事。一つのエンジンでも、ものすごいパーツの数があって、やるほどに知識も深まり、面白さが増していくんです。先輩に言われて常に思っていることなんですが・・・。整備には、いつまでに仕上げなきゃいけないというタイムリミットがあるんです。でも先輩に「焦るとミスが出るから、焦らないで手は早く動かせ」と言われたことが、今でも意識する言葉になっています。故障して搬入されてきたエンジンの不具合箇所をみんなで探求して場所を特定し、その場所を整備して無事復旧させたときが、今、一番の喜びを感じる瞬間です。目標としている先輩は、常に向上心を持っていて、知識が豊富、何を聞いても答えが返ってくるみたいな感じなんです。僕も周りから頼られ、後輩から目標とされるエンジン整備員を目指したいと思っています。 |
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高校時代は進路に迷っていて、将来の夢も漠然としていました。その時に広報官の方と出会い、自衛隊についていろいろと説明を受けました。親の後押しもあり、本当に簡単な気持ちで受験したというのが入隊のきっかけです。決意の決め手は、この新田原基地の航空祭に初めて来たとき、実際の戦闘機の迫力に圧倒されたこと。また、自衛官の方々の紳士的な態度に感動を覚えて、私もそのような自衛官になりたいと思ったことです。そして、航空自衛隊に入るんだったら、あの戦闘機の整備がやってみたいと思ったので、整備に希望を出して進みました。自衛隊と聞いて大半の人はキツいっていうイメージを持つと思うんですけど、、確かに大変なこともありますが、自衛隊にはすばらしい仲間とか先輩、上司がたくさんいて、自分一人じゃなくみんなが助け合いながら任務を達成したときの喜びや充実感は何物にも代えられないものがあります。民間企業では経験できないことを自衛隊に入って経験できたことで、視野も広がり、自分自身が大きく成長することができたと思っています。今、進路を考えている方に一番に伝えたいことは人付き合いを大切にするということです。これは自衛隊内だけじゃなくて一般社会でもいえることだと思いますが、特に自衛隊は隊員全員が一つにまとまらないと100%力を出し切れません。そのためには、人付き合いを大切にしてお互いを知ることで、いざという任務のときにも100%力を出せるようになると思うんです。自分自身の理想は、どっしり構えていざという時に助言できるエンジン整備員になること。それが最終目標です。





