このたびの令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げるとともに、被災された方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
昨年を振り返りますと、約4年間続いたコロナ禍が明け、那覇基地としましても7年ぶりとなるサマーフェスタを8月に開催しました。開始数時間前に大雨が降り、会場周辺が水浸しとなりましたが、隊員が一致団結し懸命に排水作業に取り組んだお陰で、見事予定通りに開始され、大成功を収めることができました。また、12月のエアフェスタ2023では、本島初となるT-4ブルーインパルスによる曲技飛行を実現するとともに、全国の航空団では初めて新政府専用機が展示される等により、大きな盛り上がりを見せ、史上最高の2万8千人の来場者をお迎えすることができました。これらは、隊員一人ひとりの努力の結晶と地域の皆さまのご協力の賜物であると、基地司令として大変感謝しています。また、二つのイベントを通じて、那覇基地所在隊員同士はもとより、地域の皆さまとの一体感が醸成されたものと考えています。
一方、中国軍機等の活動は衰えるところを知らず、日々の対領空侵犯措置に係る各種任務に取り組む隊員たちは、粛々とそして確実に任務を遂行しています。また、昨春以来の長期にわたり、北朝鮮の弾道ミサイル等に対し、高射部隊を中心として那覇基地が一丸となり対処してきました。こういった実任務に加え、厳しい訓練を各部隊が実施していることは、決して容易なことではなく、全隊員が緊張感と責任感を持ち、沖縄をそして日本を守るという強い意志を持って取り組んでいるからこそであり、基地司令として誇りに感じているところです。
ここ沖縄が国防の最前線と呼ばれ始めてから久しくなりますが、今年も引き続き、航空自衛隊那覇基地は、現下の状況に狎れることなく常に警戒心を保ちながら、任務と訓練に邁進し、更なる精強性を追求していく所存です。
この美しい海と空に囲まれた那覇基地が、隊員と地域の皆さまとの友好の場としても発展し続けるよう、今年も様々なイベントを計画し、安心・安全とともに、親しみ・楽しみも提供できるよう精一杯頑張りたいと思います。
本年が皆さまにとって素晴らしい年になりますよう祈念いたします。
令和6年1月9日