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ミサイルといっても、多くの人にとってはそうそう馴染みのないもの。日常生活とは遠く離れた、別世界の存在と感じる人も少なくはないだろう。

「私が実際に、実弾を撃つまで操作したことがあるのは、数年に一度あるアメリカでの射撃訓練でのみです」

ペトリオット・ミサイルは射程距離が長い。そのため、人のいない広大な地域を確保でなければ、実弾による射撃訓練を行うことはできないのだ。
日頃の訓練は、平時の運用態勢から、射撃が可能となる態勢への移行訓練やシミュレーションによる防空戦闘訓練などが主。ペトリオット・システムの機動展開や、「リロード」と呼ばれるミサイルの積み替えなど一連の動きを前回の訓練より、1秒でも早くより正確に、そして安全にと日々訓練を積み重ねる。

リロードは特にチームワークが試される場。ミサイルを運送する車両、クレーン車、そして発射機。三つの機器を使った連携プレー。十数人の人間が、一斉に作業に取りかかる。

ミサイルの操作員である西田3曹も、リロードに参加する。これまで紹介してきた部隊では、航空管制官や機器を扱う整備員など、専門性の高さが特徴だった。意外に思い尋ねると、「限られた部隊の人員だけで、すべての作業が完結できないといけないのです」。
リロードはチームワークが試される。ペトリオット・システムがいくら機械化されていても、ミサイルの積み替えは「人」の団結力がなければ迅速にはできない。
LS・発射機
ペトリオット・ミサイルというとこれだけだと思う人も多いだろうが、これはあくまでも発射機。操作は射撃管制装置から行う。
ECS・
射撃管制装置

ペトリオット・システムの管制を司る装置。TCA、TCOと呼ばれる隊員が装置の中に入り、システムの操作を行う。
RS・
レーダー装置

レーダーというと、大きなパラボナアンテナのようなものがクルクルと回っているというイメージがあるが、ペトリオット・システムではこれがレーダー。標的の捜索や追尾、ミサイルへの指令などがここから出される。
AMG・アンテナ・マスト・グループ
通信を担う装置。部隊内だけでなく、離れた他の部隊とも連絡をとり、連携を可能にする。
EPP・電源車
システムへ電力を供給する電源車。
炊事車
隊員の食事を作るための車両で、中にはキッチンが。荷台を展開すると、テーブルにもなる多機能車。災害派遣に出動したことも。
待機車
基地を出て任務に就く際に、隊員たちが休息をとるための車両。中には長いすがあり、3段ベッドにもなる。
余分な人員はいない。その上、ひとり何役もこなさなければならない。それぞれの作業が同時並行で行われ、滞りも一切ない。全員が常に意味のある動作を行い、ものの数分のうちに、何トンもあるミサイルを4本、積み替えてしまった。

ミサイル搭載までの一分一秒から、発射後の退避、そして再搭載。「この時間を最小限にとどめるために、徹底的に訓練を行います」。それがどんな条件下にあっても-太陽の照りつける猛暑の下でも、極寒の冬でも、また夜の暗闇であっても-等しく迅速に作業ができるようにだ。

高射部隊は、基地から出て任務にあたることが想定されている、航空自衛隊では数少ない特徴を持った部隊。「だから、専門の職種だけにとどまらず、自分たちの部隊だけで仕事が完結できるよう、備えておかなければならないのです。器材のけん引から設置、操作はあたりまえですが、基地を出て態勢を取った場合、炊事や警備も自分たちでやります」。隊員の年齢はさまざまだが、全員で行動を共にするせいか、高射隊は団結力が強いのだという。

「操作だけではダメ。すべてができてはじめて、一人前の操作員だと思っています」
ミサイル発射後の撤去訓練。発射機に積んでいたミサイルをおろし、運搬用の車両へ載せ替えるところ。
クレーンでつり上げての移動。この間も、クレーンの操作、誘導、安全確認と、並行しての作業が進む。
無駄のないスムーズな連携プレーにより、驚くほどのスピードで終了。発射後、急いで撤去するのも重要なこと。
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