航空自衛隊とは

空幕僚長挨拶

第37代航空幕僚長
内倉 浩昭
(うちくら ひろあき)

統一期87期(防衛大学校31期)
鹿児島県出身
令和5年3月 航空幕僚長に就任

航空自衛隊ホームページをご覧の皆様、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。旧年中は、航空自衛隊に対し格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。心温まる応援の声を多数いただき大変励みになりました。ありがとうございました。

まずは本年1月1日に発生した令和6年能登半島地震により、石川県をはじめ北陸各県及び新潟県において甚大な被害が出ており、本地震により亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。

本地震の発生に伴い、航空自衛隊は、統合任務部隊の下、中部航空方面隊司令官を核心として災害派遣活動に従事しております。引き続き、被災された地域の皆様の生活支援活動等に力を尽くしていく所存です。

さて、昨年は、ロシアによるウクライナ侵略が続く中、アフリカや中東における情勢の不安定化により、一年の間に二度の在外邦人等の輸送任務に航空自衛隊の輸送機を派遣する異例の年となりました。

わが国周辺においても、北朝鮮による度重なる弾道ミサイル等の発射や、中国とロシアによる共同飛行など、予断を許さない厳しく複雑な安全保障環境に直面している状況が継続しています。

そのような中、航空自衛隊は、令和4年に改定又は策定された「国家安全保障戦略」等に基づき、防衛力の抜本的な強化に取り組む最初の年として、航空防衛力の強化に取り組んでまいりました。また、同盟国である米国との共同対処能力の向上だけでなく、フランス、イタリアとの国内における初の共同訓練、オーストラリアへの初のF-35A戦闘機の展開訓練等、同志国との間での連携強化にも尽力してまいりました。オーストラリア及びイギリスとの間では、部隊間協力円滑化協定が締結され、相互のアクセスや協力活動の円滑化が図られる等、様々なレベルにおいて協力態勢が広がりを見せています。

本年7月には、航空自衛隊は創設から70年の節目を迎えます。引き続き、「国家防衛戦略」に示された防衛力整備の7つの柱の獲得・強化に向けて、装備品の取得、体制の整備及び教育訓練の推進に一層のスピード感をもって取り組み、幹部及び准曹士が一丸となり「強さと優しさを兼ね備えた航空自衛隊」を造り上げてまいります。

また、日米共同の抑止力・対処力の強化のための訓練等を拡大・深化させるとともに、平素から、地域共通の課題や様々な事態に対応できるよう、同志国等との連携を強化し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に資する取り組みを推進してまいります。

本年も航空自衛隊は、日本の空の安全と、宇宙空間の安定的利用の確保のため、役割を果たしてまいります。引き続き航空自衛隊に対し、ご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

ホームページをご覧の皆様のご健勝とご多幸をお祈りいたします。

令和6年 1月11日 航空幕僚長 空将 内倉 浩昭

略歴

  • 昭和62年 3月
    航空自衛隊入隊
  • 平成24年12月
    第5航空団司令 兼 新田原基地司令(新田原)
  • 平成26年 8月
    航空総隊司令部防衛部長(横田)
  • 平成27年 8月
    統合幕僚監部防衛計画部副部長(市ヶ谷)
  • 平成28年 7月
    航空幕僚監部防衛部長(市ヶ谷)
  • 平成30年 8月
    防衛装備庁長官官房装備官(航空担当)(市ヶ谷)
  • 令和元年12月
    航空幕僚副長(市ヶ谷)
  • 令和 2年 8月
    航空総隊司令官(横田)
  • 令和 5年 3月
    現職